自律的な自己解釈をしている人は促進的で，「自分で問題解決する方法」を求める。依存的な自己解釈をしている人は予防的で，「問題そのものを解決してくれる人」を求める。

投稿日: Jun 24, 2014 2:28:11 PM

Komissarouk, S. & Nadler, A. 2014 “I” Seek Autonomy, “We” Rely on Each Other: Self-Construal and Regulatory Focus as Determinants of Autonomyand Dependency-Oriented Help-Seeking Behavior. Personality and SocialPsychology Bulletin, published online 25 February, DOI: 10.1177/0146167214524444

(Abstract)

援助要求の仕方には，自律的な援助要求（問題解決方法を知るために援助を求める）と，依存的な援助要求（問題を解決してくれる人を求める）の2タイプある。本研究では，個人の特性的な・あるいはプライミングで活性化された自己解釈（相互依存的な・独立的な）が，制御焦点（促進・予防）を通してこの2つの援助要求スタイルに与える影響について，検討した。研究1ではプライミングによる自己解釈，研究2ではプライミングによる制御焦点，研究3では個人特性としての自己解釈・制御焦点・援助要求によって，仮説を検討した。その結果，自律的な自己解釈で促進焦点的な人は，自律的な援助要求をし，相互依存的な自己解釈で予防的な人は，依存的な援助要求をすることが明らかとなった。研究3の媒介分析により，制御焦点が自己解釈と援助要求の間を媒介していることが明らかとなった。この結果についての，概念的な検討や応用可能性について議論した。