楽観主義の介入をしたら,ポジティブ側面は上がらずネガティブ側面だけ低下した。もともと楽観的な人はもっと楽観的になった。

投稿日: Jun 24, 2014 2:20:46 PM

Littman-Ovadia, & Nir (2014). Looking forward to tomorrow: The buffering effect of a dailyoptimism intervention. The Journal of Positive Psychology, 9:2, 122-136, DOI: 10.1080/17439760.2013.853202

(Abstract)

本研究では,一般成人における,楽観主義の介入効果について調べた。対象者は改訂版Life Orientation Test(楽観主義・悲観主義尺度)と,ポジティブ・ネガティブ感情尺度,人生満足度尺度,疲労感尺度について,介入前後と一か月後に測定した。ベースライン時は,介入群(n=36)と統制群(n=41)に変数の差はなかった。介入直後と1か月後,介入群では,悲観的傾向,ネガティブ感情,疲労感が低下したが,楽観的傾向,ポジティブ感情,人生満足度は増加しなかった。ベースラインで楽観主義の高い人は,ネガティブ感情と疲労感が減って楽観主義傾向が強まるという,介入効果がより強く出ていた。統制群の人が将来的活動として挙げたことの61%が,やらなければならないお仕事のことについて挙げていたのに対し,介入群の方は28%だった。もともと楽観主義か悲観主義かということは,将来的な活動についての記述に関係しなかった。