2018年度倫理学入門

詳細は、シラバスをご覧ください。

講義は、スライドを中心にしています。

(すべての資料が必ずしも肯定的に使われるわけではありません。)

【授業概要】

授業では、倫理学を学んでゆきます。まず事例を通して倫理・道徳とは何かについて考えるところから始めます。次に、倫理学の三つの理論を学びます。さらに、「そもそも倫理なんて必要なのか」、「価値観なんて人それぞれだから倫理に答えなんて出ない」、そういった否定的な意見を、倫理の外部から検討します。最後に、応用編として情報倫理、ビジネス倫理、生命倫理を学びます。

【テーマ・キーワード】

堅苦しくならず自由に考える倫理学

第1回 イントロダクション:倫理・倫理学とは何か

  • 配付資料

  • 宿題:大学の図書館で「倫理学・道徳」の棚は何番か確認しよう。

第2回 事例1:尊厳死法案の提出

  • 配付資料

  • 新聞記事:「尊厳死法案を公表 延命措置しなくても、責任問われず 超党派議連 」、『朝日新聞』、2012年3月23日、37頁。

  • 映像資料:NHKクローズアップ現代+「92歳の“安楽死宣言”橋田壽賀子 生と死を語る」(2017年9月26日)

  • 宿題:安楽死を認めている国はどこか?

第3回 事例2:死刑反対の声

  • 配付資料

  • 新聞記事:「死刑制度を容認80%」、『朝日新聞』、2015年1月25日、朝刊、3頁。

  • 新聞記事:「あなたはどっち?:死刑制度は必要か」、『毎日新聞』、2016年6月16日。

  • 映像資料:ANNニュース「「自分に振り返ったら・・・」遺族ら死刑制度の維持訴え(16/12/17)」(リンク

  • 映像資料:NHK「元刑務官が語る死刑囚の生活」(2015年8月8日放送)

  • 映画:門井肇監督『休暇』、日本、2008年。

  • 映像資料:産経ニュース「光市母子殺害事件 元少年の死刑確定へ」(リンク

  • 宿題:死刑を廃止している国を3カ国挙げてみよう。

第4回 事例3:戦争と平和

  • 配付資料

  • 新聞記事:「シリア、また化学兵器疑惑 東グータ地区「青ざめて口から泡」、『朝日新聞』、2018年4月10日、朝刊、3頁。

  • 映像資料:日テレNEWS24「シリア“化学兵器”の症状 約500人に」(4/12(木) 15:52配信)(リンク

  • 映画:キャスリン・ビグロー監督『ハート・ロッカー』、アメリカ、2008年。

  • 映画:片渕須直監督『この世界の片隅に』、日本、2016年、予告編。(リンク

  • 宿題:戦争を題材にした映画や小説、詩や絵画、曲などを1つ探し、著者(監督やバンド名)と作品名を挙げなさい。

第5回 理論1:できるだけみんなが幸せになる行いが正しい(功利主義)

  • 配布資料

  • 宿題:功利主義から、この世界や日本をどうすべきか考えてみましょう。たとえば、(1)動物の殺処分、(2)テロリスト対策、(3)人口問題、に対してどのような立場をとるでしょうか。

第6回 理論2:幸せよりも義務のほうが大事(イマヌエル・カントと義務論)

  • 配布資料

  • 末次由紀『ちはやふる』第27巻、講談社、2015年、169-171頁。

  • 宿題:あなたがこれを行う義務をもつと思うものは何ですか。一つだけ挙げなさい。(たいてい義務は相手の権利と対応しているので、他の人にどんな権利があるかを考えてみるのもよい。)

第7回 理論3:「行い」よりも「人間」を見て評価すべき(徳倫理学)

  • 配布資料

  • 映像資料:リチャード・エアー監督『アイリス』(英国、2001年)の一部

  • 参考:規範倫理学入門

  • 宿題:トロリー問題に対して、功利主義、義務論、徳倫理学からはそれぞれどのような判断が導かれるか考えなさい。

第8回 ここまでの復習とディスカッション(レポート課題の提示)