詳細は、シラバスをご覧ください。
講義は、スライドを中心にしています。
(すべての資料が必ずしも肯定的に使われるわけではありません。)
授業では、ビジネス倫理を学んでゆきます。「ビジネス倫理」なんてきくと、ビジネスと倫理は互いに相反するものであり、「丸い四角」と同様に矛盾したものにきこえるかもしれません。しかし、現実には多くの人々がビジネス倫理の必要性を訴えています。
授業では、まずビジネス倫理が求められはじめた背景を学ぶところから始めます。次に、ビジネス倫理で何が議論されているのか、事例を通して考えてゆきます。そのうえで、倫理学の理論を学びます。最後に、学んだ理論を応用して、ビジネス倫理の問題を考察してゆきます。
(必ずしも後期でビジネス倫理IIを受講する必要はありません。)
第1回 イントロダクション
シラバスのコピー
第2回 ビジネス倫理とは何か1:CSR(企業の社会的責任)と社会的企業
配布資料:「信頼される会社 CSR企業ランキング2015年版」、『週間東洋経済』、2015年3月14日、96-98頁。
第3回 ビジネス倫理とは何か2:差別のない雇用に向けて
新聞記事:「「男女賃金差別」賠償命令判決受け原告「主張、正しかった」」、『朝日新聞』、2015年3月27日、朝刊、31頁(石川全県)。
配布資料:谷俊子「ケアの倫理とビジネス倫理」、中谷常二(編)『ビジネス倫理学読本』、晃洋書房、2012年、第9章、180-202頁から一部抜粋。
映像資料:「障害者雇用を促進しよう~障害者とともに働く現場から」(政府インターネットテレビ)
第4回 ビジネス倫理とは何か3:法と道徳
新聞記事:「「法令順守」形式主義のワナ」、『日経産業新聞』、2015年4月8日、22頁。
配布資料:「全面伐採方針は合法だが道徳的に非難された」、トム・L. ビーチャム&ノーマン・E. ボウイ(加藤尚武監訳)『企業倫理学1』、晃洋書房、8-9頁。
第5回 事例1:ステイクホルダー(利害関係者)
配布資料:ベネッセ教育総合研究所『View 21』大学版2014、Vol.3 Autumn「特集 ステークホルダーのニーズをくみ取る」、9-10頁「事例3 持続的な就業力と開拓心の育成を 企業との豊かな連携の中で目指す(大阪経済大学)」。
音楽:tofubeats(トーフビーツ)- STAKEHOLDER
第6回 事例2:内部告発
新聞記事:「「内部告発24 先駆者(上)」、『朝日新聞』、2008年3月27日、朝刊、3頁。「内部告発25 先駆者(下)、『朝日新聞』、2008年3月28日、朝刊、3頁。「内部告発21 警察の裏金(上)」、『朝日新聞』、2008年3月24日、朝刊、3頁。「内部告発22 警察の裏金(下)」、『朝日新聞』、2008年3月25日、朝刊、3頁。
新聞記事:「公益通報者保護法成立10年 内部告発者保護後回し」、『読売新聞』、2014年6月29日、朝刊、33頁。
第7回 事例3:メール・プライバシー
新聞記事:「Q職場での私用メール監視、プライバシー侵害では…(リーガル3分間ゼミ)」、『日本経済新聞』、2005年5月23日、朝刊、19頁。
新聞記事:「会社メール監視どこまで?――不正防止へ広がる復元・分析(法務インサイド)」、『日本経済新聞』、2008年8月11日、朝刊、14頁。
映像資料:NHK高校講座「社会と情報:第9回 ネットワークを探索する WWWと電子メール」(http://www.nhk.or.jp/kokokoza/tv/syakaijouhou/archive/chapter009.html)
第8回 ここまでの復習とディスカッション
第9回 理論1:人の命は経済的価値で測れないのか(功利主義)
配布資料:杉本俊介「フォード・ピント事例と功利主義」、中谷常二(編)『ビジネス倫理学読本』、晃洋書房、2012年4月30日、第六章、124-142頁。
映像資料:マイケル・アプテッド監督『訴訟』(原題:Class Action、1991年米国)。
第10回 理論2:周りの人間を手段としてのみ使ってはいけないのか(義務論)
配布資料:ノーマン・E. ボウイ(中谷常二・勝西良典訳)『利益につながるビジネス倫理―カントと経営学の架け橋』、2009年、118頁「道徳的企業の原則」、134頁「オオウチのセオリーZ」。
配布資料:杉本俊介「コラム0-1 功利主義と義務論」、大庭弘継・高橋良輔(編)『国際政治のモラル・アポリア』、ナカニシヤ出版、2014年6月30日、5-6頁。
第11回 理論3:徳のある経営者とはどういう経営者か(徳倫理学)
配布資料:「パナソニック:松下幸之助と熱海会談」、スティーヴン・P.ロビンス、デービッド A. ディチェンゾ、メアリー・コールター(高木晴夫監訳)『マネジメント入門』、ダイヤモンド社、2014年、377-378頁。
配布資料:「折れない心をつくる上手な「ヘコみ方」 -野村HD・鳥海(真保)智絵さん【2】」PRESIDENT WOMAN Online
映像資料:「TEDxSapporo » 植松 努」
第12回 応用1:誰のために働くのか(従業員の権利)
新聞記事:「管理職のセクハラ発言、警告なく懲戒「妥当」、最高裁判決。」、『日本経済新聞』、2015年2月27日、朝刊、42頁。
新聞記事:「同じ仕事、賃金差なぜ」、『朝日新聞』、2014年7月11日、31頁。
新聞記事:「ブラック企業対策、社名公表18日から。」、『日本経済新聞』、2015年5月16日、朝刊、4頁。
配布資料:アマルティア・セン(東郷えりか訳) [2006] 『人間の安全保障』、集英社新書、138-139頁。
第13回 応用2:広告倫理(消費者の権利)