2016年度前期倫理学入門
詳細は、シラバスをご覧ください。
講義は、スライドを中心にしています。
(すべての資料が必ずしも肯定的に使われるわけではありません。)
授業では、倫理学を学んでゆきます。まず事例を通して倫理・道徳とは何かについて考えるところから始めます。次に、倫理学の三つの理論を学びます。さらに、「そもそも倫理なんて必要なのか」、「価値観なんて人それぞれだから倫理に答えなんて出ない」、そういった否定的な意見を、倫理の外部から検討します。最後に、応用編として情報倫理、ビジネス倫理、生命倫理を学びます。
この授業では、倫理・道徳を通して、社会の成立に不可欠な良識を学び、社会人として価値観の異なる他者との共存の在り方を考える能力を身につけることを目標にします。
第1回 イントロダクション:倫理・倫理学とは何か
シラバスのコピー
第2回 事例1:尊厳死法案の提出
新聞記事:「(耕論)尊厳死法は必要か 周防正行さん、鈴木裕也さん、安藤泰至さん」『朝日新聞』、2014年5月9日、15頁。
映像資料:クローズアップ現代「“私の人工呼吸器を外してください”~「生と死」をめぐる議論~」(2009年2月2日(月)放送)
第3回 事例2:死刑反対の声
新聞記事:「死刑制度を容認80%」『朝日新聞』、2015年1月25日、朝刊、3頁。
産経ニュース「光市母子殺害事件 元少年の死刑確定へ」
第4回 事例3:戦争と平和
新聞記事:「(時時刻刻)イエメン内戦激化 軍事介入の連合軍、クラスター弾使用」、『朝日新聞』、2016年1月28日、朝刊、2頁。
サミラ・マフマルバフ「イラン」「11'09''01/セプテンバー11」、2002年。
第5回 理論1:できるだけみんなが幸せになる行いが正しい(功利主義)
第6回 理論2:幸せよりも義務のほうが大事(イマヌエル・カントと義務論)
末次由紀『ちはやふる』第27巻、講談社、2015年、169-171頁。
第7回 理論3:「行い」よりも「人間」を見て評価すべき(徳倫理学)
映画:『アイリス』(リチャード・エアー監督、イギリス・アメリカ、2001年)の予告編
第8回 ここまでの復習とディスカッション
配布資料(レポート課題を含む)
第9回 倫理の外部1:何をしても結局は「自分のため」?(利己主義)
「(悩みのレッスン)優しさは利己心?」、『朝日新聞』、2009年9月12日、夕刊、7頁。
第10回 倫理の外部2:そもそもなぜ道徳的であるべきか(Why Be Moral?)
第11回 倫理の外部3:倫理の答えは人それぞれ?(相対主義)
第12回 応用1:情報倫理 :インターネットと民主主義
映像資料:ソロモン・アッシュの実験
第13回 応用2:ビジネス倫理:長時間労働と過労死
第14回 応用3:生命倫理
第14回 総論:これまで学んできたことの確認・整理
定期試験