P71麻雀AI開発における畳み込み

ニューラルネットワークを用いた

手牌読みモデルの実験研究

要旨

 近年四人零和有限不確定不完全情報ゲームである麻雀をプレイするAIの開発が盛んであるが、現在広く普及している麻雀AIに用いられている手法とは異なるアルゴリズムを用いた麻雀AIの開発を目指し、その全体の構造を考案した。その上で、全体の判断の基盤となる、麻雀というゲームの不完全情報性に対応するための手牌読みのモデルの開発を試みた。開発においては、用いる河のデータの特徴量となりうる要素が多く、またそのパターンが莫大であるという特性から、囲碁や将棋のAIにも用いられる畳み込みニューラルネットワークと呼ばれる手法を採用した。実際の麻雀の試合のデータを用いる前に、ルールを簡易化したゲームにおけるデータを用いて学習させてモデルを構築し、その精度を調べた。

P71.pdf