私たちは、昨今の化学肥料に関する環境問題の解決を目標とし、自力で十分な栄養を作り出せる農作物の栽培方法の確立をめざしている。そこで、窒素固定が可能である根粒菌に着目した。これを利用するために身近な技術である接ぎ木を用いて、農作物とマメ科植物の根を接ぎ木するという手法を考えた。一般に接ぎ木は近縁種の植物間でしかできないが、例外的にタバコは様々な種類の植物と接ぎ木できることがわかっている。そのためタバコを仲介とすれば異科接ぎ木ができるといえる。現在は、接ぎ木に慣れ、成功確率を上げるためにマメ科植物であるソラマメのみでの自家接木を行っている。今後は、タバコとソラマメの二種類で接ぎ木を行っていく予定である。