現在、地球温暖化が世界的な問題となっているがそれは温室効果ガスによるものである。二酸化炭素については多くの対策がとられているが、メタンについてはあまり思い浮かばない。そこで、日本におけるメタンの最大排出源である水田で中干し作業を延長することが排出量削減につながるという仮説をたてた。水田でメタンが多く生成されるのは湛水時である。土壌の酸素が不足する上に気温も上昇するため嫌気性のメタン生成菌の活動が活発になるからだ。そこで中干しをすると、土壌に酸素が供給され細菌の活動を抑制できる。つまり中干しを延長することでメタン排出量を減らせるといえる。さらに水田から発生するメタンを回収、利用する技術(GETシステム)を多くの人が実践できるようになれば、さらなるメタン排出量削減も可能になるだろう。そしてこれらの取り組みを多くの人に実行してもらうための環境の整備が必要である。