P11 尊厳死は法制化すべきか

要旨

まず、「尊厳死」という言葉には学問的に公認されている定義はないが、私たちの研究では延命治療の手控えと中止によって患者を死なせることとする。尊厳死は現在法制化されておらず、ガイドラインにしたがって実行するという形を取られ、患者の意思の不明確な場合や医師の免責に関して問題が山積みである。そこで私たちは法制化するほうがよいという仮説を立て賛成派と反対派の意見をどちらも考慮し研究を進めた。私たちの結論としては、医師が尊厳死の選択において力を強く持ち、患者が権利を侵害される可能性や健常時と尊厳死実行直前の意思の違いなどが考えられるため、尊厳死は法制化しないほうがよいという結論に至った。尊厳死を法制化して良い死を迎えさせるよりも、最後まで良い生になるように支える医療文化を目指すことが大切だと考えた。

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