私たちは山間部における鳥獣による農作物への被害を軽減し、農山村の人々の生活の支援をしたいと考えた。本研究では、現在の獣害対策の実態や、対策の取り組み体制について調査し、現在の獣害対策を改善する上で何が必要かを考えることにした。従来の対策法の調査、農家の方がどのように情報を得て対策に取り組んでいるのかについての調査を行った。2点明らかになったことがある。1つは、獣害対策における技術、対策の手法は確立しつつあるが、正しく対策に取り組むことが出来ている方は少ないということ。もう1つは、農家の方には、集団で獣害対策に取り組まれている方と、個人で獣害対策に取り組まれている方がいて、個人での取り組みは、集団での取り組みに比べて獣害やその対策に関する情報が乏しかったり、対策の効果が出づらい場合が多いということである。これらのことから、これからの獣害対策はどうあるべきなのかを考えた。