【事例1】
3歳4ヶ月の男の子。
公園での屋外遊びにて、お子さまから「ブランコに乗りたい!押して!」というご希望があった。強く押すと危ないと思ったので少しだけ押していたが、お子さまが手を滑らせてブランコから転落。出血はなかったものの、おでこに傷ができてしまった。
【事例2】
1歳6か月の男の子。
保護者さまはご不在で室内でのシッティング。昼食の時間になり、保護者さまから事前面談で指示があった通り、子ども用ハイチェアを使ってお食事の介助をしていた。シッターさまがキッチンにお子さまのおやつをとりに行った際に、お子さまがテーブルの上のおもちゃを取ろうとしてハイチェアの上で立ち上がり、そのまま床へ転落。床に頭を強くぶつけて大泣きしてしまった。
小さなお子さま(特に1歳前後)は頭が大きくて不安定のため、転びやすく頭を打ちやすいです。
「転んだら必ず頭をぶつけてしまう」と思って、まずは転倒・転落が起こらないように気を付けましょう!
1.事前面談でシッティング中に潜む危険を把握できていますか?
・室内で危険な場所はないか、今までお子さまの怪我につながった場所がないかを確認する
・自宅内に危険な場所、過去にお子様が怪我をしたことがある場所がある場合は、どんな対策があるかを保護者さまと事前に相談しておく
・ 公園でのシッティングの依頼があった際には、公園の詳細(広さ、どんな遊具で遊ぶか等)と危険なポイントを事前にお伺いする
2.シッティング中に意識するポイント3つ!
①遊びの内容
「それ危ないな…」と思いながら遊びを続けていませんか?
お子さまが「やりたい!」という遊びをやってあげたいという気持ちはよくわかります。ですがもしものことが起こってからでは遅いので、お子さまが希望した遊びでも、危険を伴うことが予想できる場合は他の遊びに誘導しましょう。【事例1】のように公園で遊ぶ際は、遊具の対象年齢を守って遊びましょう。
②お子さまが立つ・座る場所
お子さまが不安定な足の踏み場に立ったり、高さがある場所に座ったりしていませんか?
特に年齢の小さいお子さまの場合バランスが不安定なため、お子さまが少し動いただけでも転倒・転落してしまいます。
②シッターさまの位置
上記のように特に年齢の小さいお子さまの場合バランスが不安定で転倒しやすいので、万が一のことを考え転んでしまった際にお子さまを支えることができる位置を考慮してシッティングを実施しましょう。
また、お子さまは握力もまだ弱いので、【事例1】のようにどこかに掴まっていたとしても安全の確保ができているとは言い切れません。
「絶対に手を離さないでね!」と声掛けしつつ、シッターさまもそばを離れずお子さまの手や体を一緒に支えて予防しましょう!
「特に」転倒・転落が起こりやすいのは…
消費者庁 事故防止ハンドブック全体版 (8.9ページ)
・大人用ベッドやソファ
・ベビーベッドやおむつ替えの時の台
・階段や段差
・いすやテーブル、子ども用ハイチェア
・抱っこひもやベビーカー
・遊具(滑り台、ブランコ、ジャングルジム等)
【事例2】のように子ども用ハイチェアで立ち上がっての転落、ベビーカーに荷物を掛けその重さでベビーカーごと転倒、
というようなケースは非常に起こりやすいので、必ず安全ベルトを締めて、お子さまから目を離さないようにしましょう。
実際のシッティングで頭を打撲してしまった際の確認事項や対応を頭にいれておきましょう!
・日本小児科学会 子どもの事故と対策ー子どもを事故から守ろうー
https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/jikotaisaku.pdf (頭部の打撲 17.18ページ)
・東京消防庁 救急搬送データから見る日常生活事故の実態
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/topics/201910/nichijoujiko/data/all.pdf
・消費者庁 事故防止ハンドブック全体版https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/child/project_002/assets/consumer_safety_cms204_220322_01.pdf
■どんなに小さい事案でも、ささいな気づきでも報告を!
皆さまの小さな気づきを保護者さまに共有いただくことで、大きな事故の予防にも繋がります。
必要に応じて事務局にもご報告ください。
▼お問い合わせフォーム(シッティング相談/報告 )
https://forms.gle/DUWmhnQDfcxQU3Ty9
▼報告フォーム(匿名)