😫「困っているので助けてください。」
と、保護者さまからSOSのメッセージ。
そのような声を聞いて、なるべく力になりたいという親切心が芽生えるのは、シッターならごく自然なことだと思います。
しかし、あまり身の丈に合わない依頼を無理して引き受けてしまうと、
一転して 大事故⚠ や 不信感🤦♀️ につながることもある
と十分に心得ていますか?
今回は具体的な体験談を紹介しながら、重大な事故を未然に防ぎ、高い信頼を得るための方法をお伝えしていきたいと思います。
【この記事を読んでわかること💡】
✔ 無理な依頼を引き受けたことによる事故やトラブルの体験談
✔ 依頼を引き受ける際に大切にしたいこと
目次
まず、自分のスキルに見合わない依頼を引き受けたことによって実際に起こった事故・トラブルについて、事務局に寄せられた実際の体験談を紹介します。
特別支援教育は未経験でしたが、保護者さんからは特別な援助は必要ないと言われたため、発達障がいをもつお子さまの療育へ送迎をする依頼を引き受けることにしました。
外出でバスを利用し、下車をする際「(バスの運転手に)お金を払うから待っててね。」と声を掛け、手元や運転手の方へ気持ちを逸らした間に、お子さまは車外のものに興味を惹きつけられて走り出し、地面の段差を踏み外して転倒し、顔面を強打しました。口唇や口内に怪我をし、保護者さまと連携をとりながら病院を受診しました。
<フィードバック>
突発的な子どもの動きによる事故はどのような場面でも起こりうることですが、今回の場合は発達障がいをもつお子さまとの関わりです。衝動的な行動を予測して安全に行動できるような環境づくりを常に意識しておく必要があります。
・衝動的に体が動く
・特定の物事にこだわりをもつ(些細な順序の違いでもパニックになるなど)
などの特徴から事故につながりやすく、お子さまによってはより慎重な関わりを要します。
保護者さまとのヒアリングでも、保護者さまが普段お子さまにしている関わり方だけを聞き取るのではなく、
💡「聞き取ったこととシッター自身の知識と経験を踏まえてさらに深く様々な場面を想定」
し、保護者さまに相談しながらあらゆるケースに応じたかかわり方を模索していくことが事故を防ぐ鍵になると考えられます。
特別支援教育の経験はありましたが、関わってきた障がいの内容とは異なるお子さまのシッティングを引き受けました。お子さんが気持ちに折り合いをつけにくい場面があり、激しく体を動かして発散をしているときに、私の顔にお子さまの爪が当たり、顔の広範囲を切り出血しました。お子さまには悪意がないため、注意をすることなく過ごしましたが、怪我の程度が強く依頼後に病院を受診しました。
<フィードバック>
障がいの特徴によって子どもの行動は大きく異なります。一つの障がいの特徴が色濃く表れるだけではなく、複数の特徴が複雑に絡み合って、その子だけの行動特性が生まれることも多いです。こだわりがとても強いが穏やかなお子さまもいれば、些細な出来事で心が大きく揺れ動き、自分自身ではコントロールができにくいお子さまもいます。子ども起因でシッターにとって不都合なことが起こったとしても、
💡「未然に防ぐ方法はなかったか。」と原因がシッター自身にあったとして考えること
が大切です。
新生児の保育経験はありませんでしたが、できるだけ多くの依頼を受けたくて、0歳0か月から対応可能にしていました。今回初めて新生児のお子さまのシッティングを経験しましたが、午睡では縦抱きで寝かしつけをしていましたが、寝つきが悪かったため大変苦労したので事務局にご相談をしました。
<フィードバック>
身体の大部分が大人と密着する縦抱きは、子どもにとっては安心する抱き方だとイメージする方も多いです。とはいえ、首が座っていない新生児の縦抱きは、首や背骨、腰に大きな負担がかかるため、首が座るまでは横抱きが基本です。自分がもつイメージで安易に行動するのは大変危険です。自らの経験と照らし合わせながら、
💡「子どもの発育状況にとって最も適切な方法で関わるスキル」
を求められます。
沐浴での体験談です。これまでも自身の子育て経験から依頼先で沐浴を行うことがありましたが、新しく依頼をいただいた保護者さまから当日の保育中に、沐浴の流れが違うと指摘されました。
自身の子育てで行っていた沐浴の方法が正しいと思ってこれまでシッティングをしてきましたが、注意を受けたことでどうしていけば良いか不安になりました。
<フィードバック>
経験があっても事前に保護者さまと手順の確認を行いましょう。子育ての方法は日々変化しており、以前は良しとされていた方法も今はそうではなものも多くございます。最近はインターネット上であらゆる情報を目にする中で、保護者さまも最善であると感じる情報を常に仕入れ、日々の子育てに臨んでいます。シッターが自分の知識がすべて正解であると思い込んで実践をしていると、本来ならヒアリングの時点で共通理解をしておくべきことが漏れ、保護者さまとの思い違いから信頼関係が崩れてしまうといったことも起こります。
💡「前提として必ず、保育の手順は保護者さまと共有しておきましょう。」
また、専門的な経験があることで
💡「保護者さまのもつ情報が正確であるか適切な判断ができたり、自身の方法に説得力が増したりというメリット」
があります。
すべての体験談に共通していることは、事前にお子さまの具体的な様子や育ちについて保護者さまと十分に対話しておけば、自分のスキルと照らし合わせながら依頼を引き受けるか、辞退するかを判断することができたということです。依頼を引き受けた後の十分な事前準備や、当日の質の高いシッティングの実現にも役立ちます。
✨質の高い保育を、事前に保護者さまと一緒にイメージ
できているかというのがとても大切だと思います。
KIDSNAシッターは国家資格保有者100%で、安心して保育を依頼できる仕組みが整っているところが最大のメリットではないでしょうか。
一方で、在籍するシッターさまは、お子さまの育ちに合わせた適切な保育の提供ができることが当たり前であり、
💡【質の高い保育を受けられるという高い期待をもってい保護者さまが多い】
といえます。
有資格であるということは、その分野についての知識・技能をわきまえているという意味ではありますが、養成校や資格講座などの座学で誰もが同じレベルまで身につくものもあれば、現場での実践から徐々に質が高まっていく技能なども多く、経験値によってはどうしても得意なことや不得意なことが見えてきます。
💡しかし、保護者さまからはそのような事情は見えにくい
ものです。
(シッターさま)🙋♀️「自分のもっているスキルを使ってお客様に満足してもらえた」
(保護者さま) 🙋♂️「自分が期待した通りのサービスを提供してもらえた」
このような双方にとって良い結果をもたらすためには、【できるサービス】と【できないサービス】を見極め、事前に保護者さまと認識の違いが生まれないように共有しておく必要があります。
自分のスキルがないことが理由で依頼を断ることってとても勇気がいりますよね。
😢困っているのに助けられなくて申し訳ない
😢できないと断るのは自分の価値が下がってしまいそうで怖い
と、無理に依頼を引き受けてしまいがちです。
でも、無理をしながらでは
⚠質の高いサービスを提供し続けることができない
⚠保護者さまの満足度が上がらず良好な関係づくりにつながらない
⚠仕事に対する意欲が低下し、ほかの業務にも影響が出てくる
⚠取り返しのつかない大事故につながる
など、より大きなリスクがあります。
保護者さまが最初に依頼をしてくる際は、
💡シッター個人の人柄に対する期待が第一ではない
ということを意識しましょう。
❌シッター個人を必要として依頼が来た
⭕シッターの「スキル」に問題解決を期待して依頼が来た
と考えると気持ちが楽になりませんか?断ったところで自分が否定されるわけではありません。
たまたまその保護者さまの期待に応える技術がなかったというだけです。
もしその保護者さまが本当に困っていれば、依頼を断られたとしても、引き続き自分で解決方法を探して、その保護者さまにとってベストなサービスを受ける手段に巡り合うことでしょう。
依頼を断ることは、
💡自分を守ること(リスクマネジメント・自分に合った依頼の機会づくり)
💡保護者さまにとってより高い満足度をもたらす提供者と巡り合う機会づくり
につながります。
未経験の保育を引き受けたことによるトラブルをご紹介してきました。
自分のできることとできないことを十分に把握し、下記の項目を意識しながら、質の高い保育への準備を進めていきましょう。
〇 無理をして依頼を受けることは大事故や信頼の損失につながるリスクが高い。
〇 保護者さまと十分に対話し、当日の具体的なシッティングの手順を相談・共有していく
〇 保護者は専門的な資格をもつシッターに安心感と期待をもって依頼をしている。
〇 依頼を断ってOK。できないことを事前に断ることはリスクマネージメントにつながる。
保護者さまがアプリに登録されているお子さまの情報や、アプリ上のメッセージだけでは生活の全体像は見えてきません。
【過去の事例から】
📍 お子さまの特別な配慮の必要性について保護者さま側からアプリへの記載がなかった。
(家庭の生活では特別な配慮の必要を感じていなかった。)
・家族以外の人間関係や自宅以外の環境では、コミュニケーションのできにくさや、外出時に衝動的な行動をとるなどの特徴が見らる特別な配慮を必要とするお子さまであることが、事前面談で初めてわかった。
(保護者さまといろいろな生活の様子をヒアリングしていく中で見えてきた。障がいの診断まではつかないが、グレーゾーンの特徴をもつお子さまだった。)
・自分の保育経験では、今回の依頼でお子さまの安全を十分に確保することが難しいと感じたため依頼を断った。
このような事例もありますので、シッターの皆さまには、
💡生活環境やお子さまの様子をしっかり自分の目で見て確認し、
💡依頼を引き受けるかの判断を適切に行っていただきたい
と思います。
シッターさま自身が無理や我慢をして依頼内容に合わせていくのではなく、
シッターさまの持ち味が十分に発揮されたうえで、
🧡シッターさまも、保護者さまも、お子さまも満足度の高いシッティング
につながることを心から願っております。
🙋♂️記事作成担当者
シッターID:34216 KiZUNA
【profile】👉https://sitter.kidsna.com/search/34216
🙏最後までお読みただきありがとうございました。
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