検証73

本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。尚、本ページで検証しているサイトは「検証49」「検証62」「検証68で検証したサイトと明らかに似ており、同じグループが同じテンプレートから量産したサイトと考えられますそして同じテンプレートから量産された複数のサイトについては被害報告が確認されています。

▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1

「検証13」「検証14」「検証15」「検証16」「検証17」「検証18」「検証19」「検証20」「検証21」「検証22」「検証23」「検証24」「検証25」「検証26」「検証27」「検証28」「検証29」「検証30」「検証31」「検証32」「検証33」「検証34」「検証35」「検証36」「検証37」「検証38」「検証39」「検証40」「検証41」「検証42」「検証43」「検証44」「検証45」「検証46」「検証47」「検証48」「検証49」「検証50」「検証51」「検証52」「検証53」「検証54」「検証55」「検証56」「検証57」「検証58」「検証59」「検証60」「検証61」「検証62」「検証63」「検証64」「検証65」「検証66」「検証67」「検証68」「検証69」「検証70」「検証71」「検証72に続いて中国系と思われる詐欺グループによる可能性があるサイトについての検証61ページ目です。「検証74」「検証75」「検証76」「検証77」「検証78」「検証79」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証13」の冒頭、さらにLINEのグループを利用する勧誘については「雑記2」を参照してください。このページで検証するのは以下のサイトです。検証対象は順次追加の予定です。


●Smart Global (スマートグローバル https://www.smartglobally.com/jap/index)

●SMTT Markets Pty Ltd (SMTTマーケッツ プロプライエタリリミテッド https://www.smttmarketsfx.com/jap/index)

●Huigu Limited (Huiguリミテッド https://huigulimited.com/jap/index)

●MultiBank Group Limited (マルチバンクグループリミテッド https://www.multi-banks.com/index3.html)

●Yun Shang Hui Xin Limited (Yun Shang Hui Xinリミテッド https://www.yunshangmarke.com/jap/index)

●Yun Shang Hui Xin Limited (Yun Shang Hui Xinリミテッド https://www.yunshfx.com/jap/index)

●CTRL INVESTMENTS (CTRLインベストメンツ https://www.ctrl-investments.cc/index3.html)

●Spreadex (https://www.spreeadex.com/index3.html)

●ETDSSC (https://etdssc.com/index3.html)

●Balek International Exchange Inc. (Balekインターナショナルエクスチェンジインク  https://balekgroup.com/jap/index)

●MGL global (MGLグローバル https://mglfx.com/jap/index)

●Nuoanda (https://www.nuoandz.com/#/main)

●BCC markets limited (BCCマーケッツリミテッド https://www.bccmarketsinc.com/jap/index)

●Texttforex (テキストフォレックス https://texttco.com/jap/index)

●Gaitame Finest (外為ファイネスト https://gaitameflnestitd.com/)

●BTTGMM Limited (BTTGMMリミテッド https://bttgmmltd.com/jap/index)

●AMDE Forex (AMDEフォレックス https://www.randomforex.com/index3.html)

●Ylehub FX (https://www.ylehub.cc/index3.html)

●Star Funds Management Pty Ltd (スターファンズマネジメントプロプライエタリリミテッド https://www.starfundsfx.com/jap/index)

●GYG INVESTMENT LTD (GYGインベストメントリミテッド https://gyg-itt.com/jap/index)

●KCM Trade Limited (KCMトレードリミテッド https://www.kcmtradeincltd.com/jap/index)

●FluxSail (https://fluxsail.com/jap/index)

●Ruiz Capital FX (RuizキャピタルFX https://www.ruizfx.com/jap/index)

●DEOASIS LIMITED (DEOASISリミテッド https://deoasisfx.com/jap/index)


まず以下のサイトを検証します。

●Smart Global (スマートグローバル https://www.smartglobally.com/jap/index)

●SMTT Markets Pty Ltd (SMTTマーケッツ プロプライエタリリミテッド https://www.smttmarketsfx.com/jap/index)

最初のスマートグローバルというサイトはYahoo知恵袋に複数の質問が出てきた上にニュースでも被害事例が取り上げられていたサイトであり、「雑記2」にまとめたLINEグループを利用したかなり規模が大きな勧誘が行われているようです。かなりの被害者が出ている可能性があり、勧誘の経緯など情報量が多いのでLINEグループを利用した勧誘の手口の紹介的な扱いとしても詳しく検証することにします。

2番目のSMTTマーケッツというサイトはスマートグローバルについて調べていて存在に気が付いたサイトです。すなわちスマートグローバルについてステルスマーケッティング目的と思われる絶賛投稿を掲載していた複数のブログにSMTTマーケッツに関する同様の絶賛投稿が掲載されていたことで存在に気が付くことになりました。

そして既に上で書きましたがこれら2つのサイトは「検証49」「検証62」「検証68」で検証したサイトや下で検証している一連のサイトと非常によく似ており、同じグループによってコピペで量産されたサイトと考えられます。まずはスマートグローバルに関してYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。

2024年2月13日 (スマートグローバルに関する質問)

2024年2月18 (スマートグローバルに関する質問)

SNSから神崎一弘と名乗る人物が先生役を務める「神崎先生の学習グループF3」という名称のLINEのオープンチャットに加入してしまい、最初は日本の株式投資に関する話をしていたけれど徐々にFX投資の話になり、スマートグローバルの山中信治と名乗る人物が登場してスマートグローバルでの口座開設、投資を勧められたということのようです。口座開設の為に「氏名」「電話番号」「パスポート、健康保険証または運転免許証」の提出を要求されたようですが断っているようです。

そしてこの質問に11件の回答が付いていますが、それらの回答の中に同様に神崎と名乗る人物のLINEグループ (オープンチャット) で投資を勧誘されているという回答が複数含まれています。

5人の回答者の回答を引用しましたが最後の5件目の回答者は勧誘に応じて入金してしまい、出金に困難が生じているようです。また出金出来ないという発言をした参加者が「今村果穂」となのるアシスタント役にグループから排除されたようです。尚、神崎先生以外に真鍋重徳と名乗る先生役が登場しているという情報も出ていますがこの真鍋重徳という先生役についてはまた後述します。

そしてこの件に関するニュース記事が出ていることに気が付きました。HTB北海道ニュースの記者がLINEのグループに詐欺を承知で潜入取材した結果を報告しています。

「真鍋です。大きな資産を形成して…」記者が投資詐欺のグループLINEに1か月間潜入 巧妙な手口を公開 (2024年2月22日 HTB北海道ニュース/Yahooニュース)

同じ内容のYoutube動画も出ています。

「真鍋です。大きな資産を形成して…」記者が投資詐欺のグループLINEに1か月間潜入 巧妙な手口を公開 (2024年2月22日 HTB北海道ニュース/Youtube)

LINEグループへの入り口となっていたのはFacebookに出てきた元通産官僚で慶應義塾大学大学院教授の岸博幸氏の名前と画像を無断盗用したと思われる広告のようです。こうしたSNSに有名人の名前や画像を盗用した広告でLINEグループに誘い込むという手口は「雑記2」にある中国系と思われる詐欺グループの手口と一致します。

そしてこの広告からLINEグループに参加すると登場するのが神崎先生と名乗る人物だったようです。

さらに「真鍋重徳」と名乗るこのグループでは「大先生」と呼ばれる人物が登場してボイスメッセージを寄せるという展開になったようです。

ここまで登場した神崎先生+真鍋重徳先生という2名の名前はまさに上で引用したYahoo知恵袋に出てきた質問でも登場してきた人物の名前と一致します。さらに口座開設の手続きを担当するSmart Global取引所の山中信治という人物が登場したようです。

Smart Globalという取引所の名前、さらに口座開設担当の山中信治という人物の名前も上で引用した2024年2月18日付のYahoo知恵袋の質問・回答に出てきた情報と完全に一致します。つまりこのニュースで潜入取材していたLINEグループはここで検証しているスマートグローバル (https://www.smartglobally.com/jap/index) での投資を勧誘する詐欺の件と考えてまず間違いないでしょう。

そしてこのLINEグループへの窓口になったネット広告で画像や名前を使われていた岸博幸氏はX (旧Twitter) に以下のような投資詐欺に関する注意喚起 (2023年12月13日付) を投稿しています。

この記事に出てくる画面の「betterstocks.top」というURLアドレスの詐欺広告サイトは閉鎖されているようですが検索してみると岸博幸氏の名前や画像を盗用したと思われるFacebookのアカウントやそのアカウントからリンクされている上で引用したニュース記事の画像に出てくるのと同じ岸博幸氏の名前や画像を使ったLINEの登録を勧誘する広告サイトがあっさりと見つかります。

▼岸 博幸の投資ルール Facebookアカウント (https://www.facebook.com/emmanuelyukiteruhernandez/)

このアカウントからリンクされているのが以下の広告サイトです。まさに上で引用したニュース動画に出てくる詐欺広告と同じものでしょう。

▼LINEで友達追加 (https://www.beginners.top/)

岸博幸氏は完全に名前や画像を盗用されている被害者でしょう。尚、岸博幸氏の名前や画像を盗用したと思われるネット広告でLINEのグループに加入することになり、詐欺に遭ったという事例が「検証70」で説明しているXianglinというサイト (https://xianglinltd.com/) について報告されています。

さらに東京大学大学院教授の岡崎哲二氏の名前や画像を盗用したと思われる詐欺広告も発見しました。

▼岡崎哲二コミュニティ (https://ztsnq.xyz/)

東京大学大学院教授という立場にある岡崎氏がこんな怪しげな広告サイトで一般の人たちに向かって投資の指南をするとは全く思えません。そしてこの広告を読んでいくと以下に示したように岡崎哲二氏が投資人生のメンターである神崎一弘先生を紹介するという文章が出てきます。これもスマートグローバルでの投資勧誘に繋がる可能性が高いでしょう。

同様に中国系と思われる詐欺グループによって名前や画像を盗用されている有名人の事例などについては「雑記2」を参照してください。

さらにスマートグローバルについてはステルスマーケッティングと思われるブログなどが存在するようです。例えば以下はNote (https://note.com/) というブログサイトで見つけた「Smart Global プライベート専属ブローカー」と題されたブログ記事です。

金融ライセンスや事業拠点に関する記述があります。

>Smart Globalは、米国MSB(31000263262302)と米国NFA(ID:051418)の2つの金融サービスライセンスを取得したオンライン金融取引ブランドで、専門投資家向けにグローバル金融商品などの取引サービスを提供することを目的としています。シドニー、シカゴ、シンガポール、香港、ドバイ、クアラルンプールなどにも運営センターがあります。

金融ライセンスや事業拠点に関しては後述します。

さらにこのブログ記事の末尾には以下のようなスマートグローバルの連絡先情報が記されています。

連絡先として記されているのはメールアドレス (support@smartglobally.com) だけですが、スマートグローバルのサイトのURLアドレス (ウェブサイト: www.smartglobally.com) も記されており、このURLアドレスは上で引用したYahoo知恵袋への2件の投稿に出てきたURLアドレスと一致しています。つまりこのブログで宣伝されているサイトは間違いなく本項の検証対象のスマートグローバルのサイトです。

そしてこのブログ記事を投稿してい「money」という著者はブログのトップページを見るとこれを含めて全部で27本の記事をアップしており、それらの中には例えば「検証66」で検証したEsmond International (エスモンドインターナショナル) やHighstone Capital (ハイストーンキャピタル)、さらにはエスモンドインターナショナルの勧誘で広告塔的な役割を担っていた大竹一義、同様にハイストーンキャピタルへの投資勧誘で広告塔的な役割を担っていた寺山正雄といったおそらく架空の人物を手放しで称賛するような記事が含まれています。

また上の画像の範囲外ですが、このブログには「検証52」で検証したARK IMグローバルリミテッド (https://www.imarkforex.com/) や「検証69」で検証したブルーホライゾンフォレックスリミテッド (https://www.fx-5.com/jap/index)、「検証27」で取り上げているイルミナティ マーケッツ リミテッド (https://illuminatiprofx.net/jap) を投資先として手放しで推奨するような記事もあります。

Ark Global Ltd. は、有名なMT5取引プラットフォームを採用機能豊富 安全信頼性 高い取引体https://www.imarkforex.com

BlueHorizon Forex Limited全球戦略提携資金注入予告

利用者急増中! Illuminati 取引所について

ブルーホライゾンフォレックスリミテッドに関するブログ記事のタイトルには「全球」という言葉が含まれていますがこれは「世界的」を意味する中国語の表現ではないかと思われます。このブログを書いているのは中国系の人物である可能性が高いです。

さらに以下も27本の記事のリストの一部ですが、スマートグローバルの記事に加えてやはり「検証66」で検証したDechoキャピタルリミテッドや「検証70」で検証しているXianglinというサイトの広告塔的な役割を担っていた菅野弘文という架空と思われる人物のステルスマーケッティング目的と思われる投稿も確認されますし、「真鍋重徳」という人物を称賛するような記事も確認出来ます。

この「真鍋重徳」という名前は上で引用した2024年2月18日付のYahoo知恵袋の質問・回答ややはり上で引用した2024年2月22日 付のHTB北海道ニュース/Yahooニュースに先生あるいは大先生として登場していた名前と一致します。そしてこの真鍋重徳に関するブログ記事の冒頭を以下に示します。

記事タイトルで真鍋重徳氏は野村アセットマネジメント投資開発部前部長と紹介されています。しかしWikipediaの野村アセットマネジメントの記事によれば野村アセットマネジメント社には「投資開発部」という部署は存在しないようです。かつては「投資開発部」が存在していた可能性を否定することは出来ませんが、この時点で相当に怪しいです。さらにここで示されている、「大先生」と呼ばれるほどには高齢とは思えない真鍋重徳氏の画像に違和感を感じたので画像検索してみるとShutterstock (https://www.shutterstock.com/ja) という素材画像を販売するサイトで販売されている「オフィスでくつろぐ中年のおしゃれなビジネスマンのポートレイト」と題された画像と一致するようです。以下にその画像を示します。

野村アセットマネジメント投資開発部前部長という経歴を持つという真鍋重徳氏が素材画像のモデルを兼業しているとは到底思えません。「検証66」で検証したハイストーンキャピタルへの投資勧誘で広告塔的な役割を担っていた寺山正雄の場合も本人のものとされるブログやランディングページに掲載されていた画像がネット上で販売されている素材画像一致しており、架空の人物としか思われないことを指摘しましたが、この真鍋重徳という人物についても実在しない架空の人物である可能性が濃厚です。「真鍋重徳」をネット検索しても見つかってくるのはステルスマーケッティング目的としか思われない同様のブログぐらいしかないことも架空の人物である可能性と矛盾しません。

尚、この真鍋重徳氏のブログ記事の末尾には一応、以下に示した真鍋氏の連絡先情報が記されています。

>問合せ/申し込み

>メール : manabeshihigenori@gmail.com

>担当:真鍋重徳

>電話:03050148958

記されている連絡先情報はメールアドレスと電話番号のみ。しかもメールアドレスは無料登録できるgmailのアドレスです。野村アセットマネジメント投資開発部前部長という肩書を持つ人物がフリーメールのアドレスを連絡先としているというのは非常に違和感があります。また電話番号は東京の(03)局番から始まっていますが、東京都内の実際に使われている電話番号かどうか疑問です。東京の電話番号ならば(03)を含めて10桁のはずなのですが、真鍋氏の電話番号は11桁になっているのです。

尚、ほぼ同じ内容のスマートグローバルのステルスマーケッティング目的と思われる投稿があるブログは他にも確認されています。

Invest Proのニュースルーム (Rakuten BLOG)

X ファイナンス (Amebaブログ)

フィンテックニュース (excite blog)

投資経験 (livedoor blog)

ほぼ同じ内容の投稿が並ぶブログが少なくとも5つ存在しているということになります。

そしてこれら5つのブログにはスマートグローバルに関する投稿に続いて次に表題2番目のSMTTマーケッツというサイトを絶賛するような2件の投稿が共通して掲載されています。例えば以下はmoney名義のNoteのブログ (https://note.com/rich101/) の投稿一覧の内、最も新しい4件の投稿の部分です。

最初の最も新しい投稿で紹介されている鈴木恭弥という東京大学経済学部卒業、シティグループやUBSといった大手金融でアナリストを務めた経歴があるという人物はLINEグループの先生役などとして登場しているのかもしれません。2番目の投稿は「検証66」で検証したDechoキャピタルリミテッドに関する投稿のようです。そして3番目、4番目の投稿がここで検証する2番目のサイト、SMTTマーケッツに関する投稿です。

SMTT Markets - プライベート専属ブローカー www.smttmarketsfx.com (2024年3月4日付)

国際金融ブローカーであるSMTT Marketsが SMTT Japanを設立し、東北アジア地域の本部として、世界的な多様な投資商品をもたらしていますwww.smttmarketsfx.com (2024年3月3日付)

以下は3月3日付の投稿の冒頭部の画像です。

本文の冒頭部を抜粋します。

>SMTT Marketsは、長年にわたり複数の企業に流動性取引を提供してきた取引会社です。

このように書いてありますが、これが事実であるかどうかについてはまた後述します。そしてこれら2つの投稿ではいずれもSMTTマーケッツを全面的に信頼できる大手金融機関であるといった主張が展開されています。そしてSMTTマーケッツの所在地についてそれぞれ以下のような記述があります。

▼3月3日付投稿

>アメリカ、オーストラリア、スペイン、マレーシア、セーシェル、カナダ、キプロス、日本などに代表事務所やサービスセンターが設置されています。

▼3月4日付投稿

>シドニー、シカゴ、シンガポール、香港、ドバイ、クアラルンプールなどにも運営センターがあります。

世界中に多数の拠点があるという主張なのですが、これ以上の具体的な住所などは記されていませんし、2つの投稿に記されている拠点の所在地は必ずしも一致しておらず、互いに食い違っているようにさえ思われます。

ともあれこれら2つのブログ投稿に記されていたURLアドレスからSMTTマーケッツのサイトの存在に気が付くことになりました。

そしてこの検証を書いた後ですが、Yahoo知恵袋にこのSMTTマーケッツに関すると思われる質問投稿が出てきました。

2024年4月19日投稿

インスタグラムに出てきた広告からLINEのグループに加入することになり、SMTTマーケッツでの投資を勧められ、SMTTマーケッツの竹内健治と名乗る人物の指示に従って法人口座に2回、個人名義の口座に1回、の計3回各100万円ずつ、総額300万円を入金してしまったようです。その後、取引を繰り返して700万円まで増えたものの、出金できたのは7000ドル (105万円ほど) だけで残りも出金しようとしたところ税金と称して120万円の追加入金を求められて出金出来なくなったようです。まさに「雑記2」で説明したLINEグループを勧誘の場として利用する詐欺の手口に合致します。


非常に長い前置きになりましたが、ここでようやく表題の2つのの検証になります。まずはサイト冒頭部の画像を以下に順に示します。

▼スマートグローバル (https://www.smartglobally.com/jap/index) [表示言語:英語、香港語、日本語、ドイツ語、フランス語、アラビア語、韓国語、タイ語、ロシア語]

▼SMTTマーケッツ プロプライエタリリミテッド (https://www.smttmarketsfx.com/jap/index) [表示言語:英語、香港語、日本語、ドイツ語、フランス語、アラビア語、韓国語、タイ語、ロシア語]

そしてこれらのサイトは互いに非常によく似ているだけでなく、上で既に書いたように「検証49」「検証62」「検証68」で検証したサイトと明らかに似ています。以下には比較の為に「検証68」で検証したGaitame Finest (外為ファイネスト https://www.gaitamefinestltd.com/) のサイトの冒頭部の画像を再掲しますが非常によく似ています。

▼外為ファイネスト (https://www.gaitamefinestltd.com/) [表示言語:英語、香港語、中国語、日本語、ドイツ語、フランス語、アラビア語、韓国語、タイ語、ロシア語]

さらにこの冒頭部に続いてはサイトの特長を3項目にまとめて説明している部分が出てきます。やはりスマートグローバル → SMTTマーケッツ プロプライエタリリミテッドという順で2つの画像を示します。

2つのサイトはこの部分でも「検証49」「検証62」「検証68」で検証したサイトと明らかに似ています。以下には「検証68」で検証した外為ファイネスト (https://www.gaitamefinestltd.com/) のサイトの相当部分の画像を比較対象として再掲します。

文章はサイト名などの部分が異なっていますが、この部分でもスマートグローバルのサイトは比較対象の外為ファイネストのサイトに酷似しています。

さらにこの部分に続くやはりサイトの特長を6項目並べて説明している部分の画像を示します。この部分でもスマートグローバル →  SMTTマーケッツ プロプライエタリリミテッド → 比較対象の外為ファイネスト (https://www.gaitamefinestltd.com/) の順で3枚の画像を示します。

この部分でも2つのサイトは比較対象の外為ファイネスト (https://www.gaitamefinestltd.com/) のサイトに非常によく似ています。そしてこの部分で特に気になるのがライセンスに関する記述がある左上の項目です。以下に拡大図を示します。左下がスマートグローバル、右下が SMTTマーケッツ プロプライエタリリミテッドの画像です。

記述を以下に書き出します。

▼スマートグローバル

>Smart Global は米国ニューヨークに本社を置いています。

>同社は米国 NFA によって規制されています (NFA ID: 0561418)

SMTTマーケッツ プロプライエタリリミテッド (https://www.smttmarketsfx.com/jap/index)

>SMTT Markets Pty Ltd はオーストラリアに本社を置き、その子会社はオーストラリア証券投資委員会によって認可および規制されており、ライセンス番号は 488828 です。 その厳格な監査、監督の元運営しております。

これだけ互いに非常よく似たサイトで同じグループによるサイトとしか思われないのにスマートグローバルはアメリカ・ニューヨーク、SMTTマーケッツはオーストラリアに本社があるとなっていて違和感があります。また上で引用したステルスマーケッティング目的と思われるブログの記述と比較すると一致しているかどうかは微妙です。まず以下にスマートグローバルに関するブログの記述を再掲します。

>Smart Globalは、米国MSB(31000263262302)と米国NFA(ID:051418)の2つの金融サービスライセンスを取得したオンライン金融取引ブランドで、専門投資家向けにグローバル金融商品などの取引サービスを提供することを目的としています。シドニー、シカゴ、シンガポール、香港、ドバイ、クアラルンプールなどにも運営センターがあります。

ブログでは米国MSB、米国NFAの2ヵ所で登録を得ているとありますが、スマートグローバルのサイトの記述は米国NFAについてのみの記述になっています。また米国NFAの登録番号も一致しません。

ブログの記述: ID:051418

サイトの記述: ID: 0561418

またブログにはニューヨーク本社の情報が抜けています。

さらにスマートグローバルのサイトの脚注部分にもメールアドレスやライセンスに関すると思われる以下の画像に示した記述があります。

>Email : support@smartglobally.com

>Smart Global holds a US NFA license, license number 0561418

>Smart Global holds a US MSB license, license number 31000263262302

記されているのは勧誘ブログに記されていたのと同じメールアドレス、NFAとMSBの登録番号だけで住所や電話番号などはありません。NFAの登録番号は勧誘ブログに書かれていた番号ではなく、サイトの特長を説明する部分に記されていた番号と一致します。

SMTTマーケッツ プロプライエタリリミテッドについてもサイト自体にはオーストラリアに本社があると記されているのに2つのブログ投稿の記述と比べると食い違いがあるように思われます。2つのブログ投稿の所在地に関する記述を再掲します。

▼3月3日付投稿

>アメリカ、オーストラリア、スペイン、マレーシア、セーシェル、カナダ、キプロス、日本などに代表事務所やサービスセンターが設置されています。

▼3月4日付投稿

>シドニー、シカゴ、シンガポール、香港、ドバイ、クアラルンプールなどにも運営センターがあります。

特に3月4日付の投稿ではオーストラリアが所在地のリストから抜け落ちています。サイトの記述とブログの記述に矛盾があると思います。

さらにSMTTマーケッツの場合も脚注部分にメールアドレスとライセンスに関する記述があります。

>Email : support@smttmarketsfx.com

>SMTT Markets Pty Ltd holds a US NFA license, license number 0561418

>Australian Finalcial Services Authorised Representative: 001307977

連絡先情報としてメールアドレス (support@smttmarketsfx.com) だけが示されており、やはり米国・NFAとオーストラリアのAFSからライセンスを取得しているということが書いてあります。そして米国・NFAのライセンス番号は0561418、オーストラリアの金融ライセンスの登録番号が001307977となっています。このNFAのライセンス番号は大問題です。上に示したばかりのスマートグローバルのNFAのライセンス番号と全く同じだからです。1つのライセンス番号でスマートグローバルとSMTTマーケッツの両方が登録しているということは有り得ないでしょう。

これらサイトの記述の内容を確認する為にまずはNFA (全米先物協会) のサイト (https://www.nfa.futures.org/index.html) にある登録業者の検索窓を利用してまず「Smart Global」の登録情報を探すと以下に示す検索結果が出てきました。

確かに「Smart Global」の情報は出てきて登録番号 (ID) は0561418になっています。この登録番号はスマートグローバルの登録番号であってSMTTマーケッツの登録番号ではないということになります。またこの登録番号はブログに記されていた番号ではなく、サイトの2ヵ所に記されていた番号と一致するようです。またこの出てきた情報を見ると本サイトで検証しているサイトでNFAで登録を得て監督を受けていると主張している他の多くのサイトの場合と同様で

>Not an NFA Member (NFAの会員ではない)

>Non-Member not subject to NFA oversight. (非会員は NFA の監督を受けません。)

と書いてあります。

NFAの登録番号 (NFA ID) 0561418についてはスマートグローバルの登録番号であることが確定しましたが、 SMTTマーケッツ についても登録番号が間違っているだけでNFAの登録を持っているという可能性も考えられたので一応企業名 (SMTT Markets Pty Ltd) でNFAの登録を検索してみると以下に示したように登録番号 (NFA ID) でSMTT Markets Pty Ltd (SMTTマーケッツ プロプライエタリリミテッド) の登録情報が見つかってきました。

但しこの場合も

>Not an NFA Member (NFAの会員ではない)

>Non-Member not subject to NFA oversight. (非会員は NFA の監督を受けません。)

と書いてあります。スマートグローバルの場合もSMTTマーケッツの場合もNFAのサイトを検索すると確かに登録情報は出てくるのですが、会員ではない&監視下ではないと明記されているのですからこれで金融ライセンスを得ているとは言えないでしょう。そもそも同じことを何度も書いていますが、NFAは業界の自主規制の為の組織であり、金融ライセンスを管理する政府機関、公的機関ではありません。NFAでライセンスを得ているから信頼出来るという主張には全く同意できません。

次にスマートグローバルについて

>米国MSB(31000263262302)

というブログにのみ記されていた記述についても確認を試みました。これもこれまでに検証してきたサイトで同様の主張がしばしば出てくるのですが、アメリカのFinancial Crimes Enforcement Network (FinCEN https://www.fincen.gov/) という組織でMoney Services Businesses (MSBs) の登録を得ているという主張だと思われるのでFinCENのサイトに用意されているMSB Registrant Searchのページで「31000263262302」という登録番号を入力すると以下の登録情報が出てきました。

この登録情報に示されている情報は限られていますが、住所と登録の日付、登録されている業務内容が分かります。

住所: 1312 17th Street, Unit Num 2955, Denver, CO, 80202

登録業務内容: 408、409、415

登録日付: 2024年1月25日

まず住所ですが、サイトに記されていたニューヨークではなく、コロラド州のデンバーになっています。そしてこの住所を検索してみると同じ住所にかなりの法人が存在していることになっているようです。またこの住所には以下に示したPostNet (https://www.postnet.com/) という印刷とかデザインのサービスを提供する会社の拠点があるようです。

さらにこのPostNetという会社は私書箱サービスや以下に示したVirtual Mail (バーチャルメール) というサービスを提供しているようです。

この説明によればVirtual Mail (バーチャルメール) というのは私書箱のような形で郵便物を受け取るだけでなく、届いた郵便物をスキャンして世界のどこにいても画像データーを入手できる、つまり届いた郵便物の文面や画像を知ることが出来るというサービスのようです。つまりスマートグローバルのデンバーの住所はこうしたサービスを利用した架空住所の疑いがあるように思われます。

尚、以下で検証しているYlehub FX (https://www.ylehub.cc/index3.html) というサイトでも米国MSBの登録を得ているとされており、調べてみるとYlehub FXという名称のMSB登録が2件あり、その内の一方の住所が

>1312 17th Street. Unit Hum 2955, Denver, CO., 80202

となっていておそらくスペルミスと思われる部分を除けばスマートグローバルのMSBの登録上の住所/デンバーのPostNetの拠点の住所に私書箱番号と思われる部分まで一致します。また「検証27」で検証しているAuricマーケッツリミテッド (https://auricvip.com/jap) というサイトでもMSBの登録を得ているとなっており、MSBの登録住所が全く同じデンバーの住所になっています。れらも架空住所の疑いが濃厚です。

さらに米国MSB(31000263262302)の登録情報にMSB Activity (登録業務内容) が408、409、415というコード番号で示されていましたが、このコード番号の意味がまとめられている一覧を左下に、その日本語訳を右下に示します。

スマートグローバルが登録している事業内容は

408: 小切手キャッシャー (小切手の現金化)

409: 送金者

415: 外国為替ディーラー

ということになります。但しここでDealer in foreign exchange (外国為替ディーラー)  というのはFX業者の業務ということではなく、外貨両替業務を意味しているものと思われます。要するにこのMSBの登録で認められている業務はスマートグローバルのようなFXなどの投資業務ではありません。FinCENがそもそもマネーロンダリングなどを監視するための組織であり、MSBの登録は金融ライセンスと呼べるようなものではありません。

デンバーの住所も実際の所在地ではない可能性が濃厚ということで例によってサイトのWho Is 情報も確認しました。

このWho Is 情報でまず黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日を見ると2024年1月25日となっています。最初に引用したYahoo知恵袋に出てきたスマートグローバルに関する2つの質問投稿の日付が2024年2月13日と2月18日ですからサイトの開設直後に勧誘が始まっていることが分かります。

そしてWho Is 情報の赤枠で囲った部分に記されている登録者に関する情報の部分ですが、殆どの項目が非開示になっていて、開示されているのは登録者の所在地が中国・香港であるということだけです。サイトや勧誘ブログの記述ではアメリカの会社ということになっていましたが、実際にはサイトやブログに中国語と思われる部分が確認出来ることなどからもやはり中国系のグループによるサイトの疑いが濃厚と考えます。

次にSMTTマーケッツのサイトに記されていた

>その子会社はオーストラリア証券投資委員会によって認可および規制されており、ライセンス番号は 488828 です。

という記述の確認を試みました。但しこの記述には問題があります。オーストラリア証券投資委員会で認可を受けているのはSMTT Markets Pty Ltd (SMTTマーケッツ プロプライエタリリミテッド)自体ではなく、子会社となっているのです。認可を受けている子会社の名称の記述はありません。これでは確認が困難としか思えませんがとりあえずASICのサイトに用意されている登録の検索ページで「SMTT Markets Pty Ltd」の登録情報を探してみると以下の情報が出てきました。

残念ながらオーストラリアのライセンス情報は開示されている情報が少なくてこの情報で分かるのは登録の日付が2023年2月8日であること、大まかな所在地がニューサウスウェールズ州のシドニーであることだけです。さらにオーストラリアの法人登録情報をABN Lookup (https://abr.business.gov.au/) というサイトで探してみたのですが該当がありません。どういうことなのか分かりません。

この登録情報でも所在地が明確に示されていないということでSMTTマーケッツについてもWho Is 情報を確認しました。

まず黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2024年2月2日となっています。上で示したばかりのオーストラリアの金融ライセンスの日付が2023年2月8日ですから6日しかずれていません。しかし2024年2月に開設され、ライセンス登録がされたということであるならステルスマーケッティング目的と思われたブログに記されていた

>SMTT Marketsは、長年にわたり複数の企業に流動性取引を提供してきた取引会社です。

という記述は事実とは言えないでしょう。

改めて結論するまでもなく、本項で検証対象としたスマートグローバル、SMTTマーケッツ プロプライエタリリミテッドという2つのサイトは到底投資先として信頼出来るようには思われません。そもそも非常によく似たサイトが多数確認されるという時点でコピペで量産されたサイトとしか思われませんが、サイトの情報開示は連絡先情報が事実上、メールアドレスしかないなど著しく不足しており、記述の信頼性も極めて疑わしいです。また少なくともスマートグローバルについては本項の最初で引用したYahoo知恵袋への複数の質問投稿がでていて「雑記2」で説明したLINEグループを勧誘の場として利用する手口で日本人を対象にした勧誘がかなり広範に行われており、既に出金に困難が生じていることが間違いないものと思われます。SMTTマーケッツ プロプライエタリリミテッドについては現時点では勧誘されたという証言は確認されていませんが、スマートグローバルに続いてステルスマーケッティング目的と思われる複数のブログで取り上げられていることを考えれば近いうちにに日本人を対象にした投資の勧誘が行われる可能性は濃厚と考えます。

これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


●Huigu Limited (Huiguリミテッド https://huigulimited.com/jap/index)

●MultiBank Group Limited (マルチバンクグループリミテッド https://www.multi-banks.com/index3.html)

●Yun Shang Hui Xin Limited (Yun Shang Hui Xinリミテッド https://www.yunshangmarke.com/jap/index)

●Yun Shang Hui Xin Limited (Yun Shang Hui Xinリミテッド https://www.yunshfx.com/jap/index)

●CTRL INVESTMENTS (CTRLインベストメンツ https://www.ctrl-investments.cc/index3.html)

●Spreadex (https://www.spreeadex.com/index3.html)

●ETDSSC (https://etdssc.com/index3.html)

●Balek International Exchange Inc. (Balekインターナショナルエクスチェンジインク  https://balekgroup.com/jap/index)

●MGL global (MGLグローバル https://mglfx.com/jap/index)

●Nuoanda (https://www.nuoandz.com/#/main)

●BCC markets limited (BCCマーケッツリミテッド https://www.bccmarketsinc.com/jap/index)

●Texttforex (テキストフォレックス https://texttco.com/jap/index)

最初の2つのサイト、HuiguリミテッドとマルチバンクグループリミテッドはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、他のサイトは画像検索などで見つけてきたサイトです。さらにこの検証を書いた後ですが、表題9番目のMGLグローバルについてもYahoo知恵袋に質問が出てきています。そしてこれらのサイトは互いに非常によく似ているだけでなく、既に上で検証したスマートグローバルのサイトや「検証49」「検証62」「検証68」で検証したサイトとも非常によく似ており、同じグループによってコピペで量産されたサイトと考えられます。

まず最初のHuiguリミテッドについてYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。勧誘された経緯を説明する為に回答の一部も引用します。

2023年12月1日投稿 (Huiguリミテッドに関する質問投稿)

詳しい状況は分かりませんが「有名なジャーナリストの女性」の名前を語るSNSのアカウントから勧誘を受けてLINEのグループに加入することになり、グループの運営側からHuiguリミテッドでの投資を勧められて応じてしまったようです。LINEのグループには「日本語がおかしい人」も参加していて借金してでも参加することを強く煽られたようです。そして最終的に出金出来なくなってこの質問を投稿しているようです。こうした有名人の名前を語ってLINEのグループに誘導し、勧誘を行うという手口はまさに「雑記2」で説明している中国系と思われる詐欺グループによる勧誘の手口に合致しています。

これ以外の表題2番目以降のサイトについては画像検索などで見つかってきたサイトなのですが、表題2番目にマルチバンクグループというサイトについては姉妹サイトの「雑記3」で説明している福岡新聞など一見すると地方新聞社のサイトと思われるけれども実際には実在しない新聞社の偽サイトでステルスマーケッティングの対象になっていたサイトの可能性があります。以下に福岡新聞のサイトに掲載されていたマルチバンクグループに関する記事の冒頭部を示します。

世界トップクラスのトレーダーであるMulti Bank Group 日本代表の野瀬一樹氏は日本の投資市場の発展を全面的にサポートします。投資研修プログラムは10月から開始します (2023年10月17日付プレスリリース記事)

この記事には姉妹サイトの「雑記3」詳しく説明していますが、2000年に死去している元総理大臣の小淵恵三氏が2023年の祝賀会に出席したといった有り得ない記述が存在します。

この実在しない新聞社の記事の内容としてもデタラメとしか思われない記事にはマルチバンクグループのサイトのURLアドレスなどが示されていないので本項で検証するマルチバンクグループと同一のものかどうか判断しかねるのですが、可能性として「野瀬一樹」という名前を名乗る人物がLINEグループでマルチバンクグループでの投資を勧誘されるといった可能性が考えられます。

さらにこの検証を書いた後でYahoo知恵袋に出てきた表題9番目のMGLグローバルに関する質問も引用しておきます。

2023年1月23日投稿 (MGLグローバルに関する質問投稿)

インスタグラムに出てきた広告から笹川修一と名乗る自称・トレーダーが主催するLINEの投資関係グループに加入することになり、投資に関する講義を受けたりしていたようです。そして最近、MGLグローバルの高村勇気と名乗る人物がLINEグループに参加してMGLグローバルでの口座開設を勧められているようです。さらにこの質問投稿に対して自分も笹川と名乗る人物のLINEグループに参加しているという複数の回答が寄せられています。幾つか引用します。

この質問の投稿者は既に20万円ほど入金してしまったようで半分の10万円ほどは出金出来たようですが、入金先として指定された銀行口座の名義が「デイン フック」、10万円出金出来た時の名義が「オカイ マサキ」となっていたことで非常に怪しいと感じているようです。「デイン フック」は外国人名義か法人名義か分かりませんが、法人名義だとしてもMGLグローバル名義でないことは確かですし、「オカイ マサキ」は明らかに個人名義の口座でしょう。現在は残りの10万円ほどについても出金を試みているようです。

この投稿者も笹川と名乗る人物のLINEグループに加入していてMGLグローバルでの口座を開設してしまったようです。そして質問には記されていなかったMGLグローバルのURLアドレス (https://mglfx.com/jap/index) が記されていてこの項目で検証し対象としているMGLグローバルのサイトに関する質問が確認されました。そしてれらの質問、回答に示されているLINEグループを勧誘の場として利用する経緯はまさに「雑記2」で説明した中國系と思われる詐欺グループによる詐欺勧誘の手口に当てはまります。

前置きが長くなりましたがとにかく本項で検証するサイトの冒頭部を表題と同じ順で以下に示していきます。

▼Huiguリミテッド (https://huigulimited.com/jap/index) [表示言語:英語、香港語、日本語、ドイツ語、フランス語、アラビア語、韓国語、タイ語、ロシア語]

マルチバンクグループリミテッド (https://www.multi-banks.com/index3.html) [表示言語:英語、香港語、中国語、日本語、ドイツ語、フランス語、アラビア語、韓国語、タイ語、ロシア語、トルコ語、スペイン語、ベトナム語]

▼Yun Shang Hui Xinリミテッド (https://www.yunshangmarke.com/jap/index) [表示言語:英語、香港語、日本語、ドイツ語、フランス語、アラビア語、韓国語、タイ語、ロシア語]

▼Yun Shang Hui Xinリミテッド (https://www.yunshfx.com/jap/index) [表示言語:英語、香港語、日本語、ドイツ語、フランス語、アラビア語、韓国語、タイ語、ロシア語]

▼CTRL INVESTMENTS (CTRLインベストメンツ https://www.ctrl-investments.cc/index3.html) [表示言語:日本語、英語、香港語]

▼Spreadex (https://www.spreeadex.com/index3.html) [表示言語:日本語、英語、香港語]

▼ETDSSC (https://etdssc.com/index3.html) [表示言語:日本語、英語、香港語]

▼Balekインターナショナルエクスチェンジインク  (https://balekgroup.com/jap/index) [表示言語:英語、香港語、日本語、ドイツ語、フランス語、アラビア語、韓国語、タイ語、ロシア語]

▼MGLグローバル (https://mglfx.com/jap/index) [表示言語:英語、香港語、日本語、ドイツ語、フランス語、アラビア語、韓国語、タイ語、ロシア語]

▼Nuoanda (https://www.nuoandz.com/#/main) [表示言語:英語、中国語、日本語、香港語、韓国語、ベトナム語、タイ語、アラビア語、フランス語、ドイツ語、ポルトガル語、スペイン語]

▼BCCマーケッツリミテッド (https://www.bccmarketsinc.com/jap/index) [表示言語:英語、香港語、日本語、ドイツ語、フランス語、アラビア語、韓国語、タイ語、ロシア語]

▼テキストフォレックス (https://texttco.com/jap/index) [表示言語:英語、香港語、日本語、ドイツ語、フランス語、アラビア語、韓国語、タイ語、ロシア語]

最後のテキストフォレックスのサイトだけは背景画像が全く異なりますが、これら12個のサイトの冒頭部は互いに非常によく似ています。背景画像が全く異なるテキストフォレックスのサイトについても背景画像以外の部分は他の11個のサイトの非常によく似ています。またこれらのサイトは上で既に書いたように「検証49」「検証62」「検証68」で検証したサイトと明らかに似ています。以下には比較の為に「検証68」で検証したGaitame Finest (外為ファイネスト https://www.gaitamefinestltd.com/) のサイトの冒頭部の画像を再掲しますが本項で検証対象としている12個のサイトの冒頭部と非常によく似ています。

▼外為ファイネスト (https://www.gaitamefinestltd.com/) [表示言語:英語、香港語、中国語、日本語、ドイツ語、フランス語、アラビア語、韓国語、タイ語、ロシア語]

尚、「検証68」などで検証した同じテンプレート由来のサイトの検証でも指摘しましたが、本項で検証している12個のサイトでも日本語表示を選択していても中国語の簡体字が紛れ込んでいる場合が認められます。例えば右に示したのは表題2番目のマルチバンクグループリミテッド (https://www.multi-banks.com/index3.html) のサイトの言語選択メニューの一部の拡大ですが、「日本語」の選択肢が「日语」となっており、これは中国語の簡体字と思われます。同様に2つのYun Shang Hui Xinリミテッドのサイト、CTRLインベストメンツのサイトなど本項で検証対象としている12個のサイトの内、8個のサイトでこの言語選択メニューで日本語の選択肢が「日语」となっています。また上に比較対象として冒頭部の画像を示した外為ファイネストのサイトでも同様に日本語の選択肢が「日语」と表記されています。これらのサイトが中国系のグループによるサイトであることを示唆しているように思われます。

さらにこれらのサイトの冒頭部に続いて出てくるサイトの特長を説明している部分を比較します。まず表題の最初の4つのサイトについて表題と同じ順、Huiguリミテッド → マルチバンクグループリミテッド → Yun Shang Hui Xinリミテッド (https://www.yunshangmarke.com/jap/index) → Yun Shang Hui Xinリミテッド (https://www.yunshfx.com/jap/index) という順で画像を示します。

さらに以下には表題5~8番目のサイトの同じ部分の画像を表題と同じ順、CTRLインベストメンツ → Spreadex → ETDSSC → Balekインターナショナルエクスチェンジインクという順で示します。

さらに以下には表題9~12番目の4つのサイトの相当部の画像をやはり表題と同じ順、 MGLグローバル → Nuoanda → BCCマーケッツリミテッド → テキストフォレックスという順で示します。

この部分でも12個のサイトは互いに非常によく似ています。冒頭部の背景画像が明らかに他のサイトと異なっていたテキストフォレックスのサイトもこの部分では他のサイトとよく似ています。また以下に比較の為に再掲した「検証68」で検証済みのGaitame Finest (外為ファイネスト https://www.gaitamefinestltd.com/)の相当する部分とも非常によく似ています。

そしてこの部分の記述にも気になる部分があります。例えば左下に示したのは表題2番目のマルチバンクグループの第1項目、「取引コストの低減」という項目の説明文の拡大図です。

>トレーダーがなぜトゥールーズ・インターナショナルを選ぶのか?

という文章は意味不明です。

そして右下は同じマルチバンクグループのサイトを英語表示にした場合の同じ部分の拡大図です。

日本語版で

>トレーダーがなぜトゥールーズ・インターナショナルを選ぶのか?

となっていた部分が英語版では

>Why do traders choose MultiBank Group Limited? (トレーダーなぜマルチバンググループリミテッドを選ぶのか?)

となっています。英語版の方だけサイト名と一致していて矛盾がありません。おそらくマルチバンクグループのサイトはトゥールーズ・インターナショナルというサイトをテンプレートにしてコピペで量産されたサイトであり、日本語版のみ修正するべき部分の修正を忘れている為にこうした異様な文章が存在しているのだと思われます。尚、この部分の記述がサイト名と一致しない「トゥールーズ・インターナショナル」になっているという間違いは本項で検証している12個のサイトの内、マルチバンクグループを含む99つのサイトで確認されます。また同じテンプレートから量産されていると思われる「検証49」「検証62」で検証した非常によく似たサイトの中にも同様の間違い、修正忘れが確認されているサイトが複数存在します。

さらに以下ではやはりサイトの特長を説明している部分、サイトの特長を6項目にまとめて説明している部分を比較します。まず表題の最初の4つのサイトについて表題と同じ順、Huiguリミテッド → マルチバンクグループリミテッド → Yun Shang Hui Xinリミテッド (https://www.yunshangmarke.com/jap/index) → Yun Shang Hui Xinリミテッド (https://www.yunshfx.com/jap/index) という順で画像を示します。

さらに以下には表題5~8番目のサイトの同じ部分の画像を表題と同じ順、CTRLインベストメンツ → Spreadex → ETDSSC → Balekインターナショナルエクスチェンジインクという順で示します。

さらに以下には表題9~12番目の4つのサイトの相当部の画像をやはり表題と同じ順、 MGLグローバル → Nuoanda → BCCマーケッツリミテッド → テキストフォレックスという順で示します。

このサイトの特長を6項目にまとめて説明している部分についてもこれら12個のサイトは互いに非常に似通っています。また以下に比較の為に再掲した「検証68」で検証済みのGaitame Finest (外為ファイネスト https://www.gaitamefinestltd.com/)の相当する部分とも非常によく似ています。

この部分で特に気になるのは左上の第一項の部分です。上の6項目全てを含む画像では活字が小さくなって読みづらいので第一項の部分だけ以下に抜き出して示していきます。まず表題最初のHuiguリミテッドと表題2番目のマルチバンクグループリミテッドの画像を以下に示します。

記されている文章を以下に書き出します。

Huiguリミテッドの記述

>Huigu limitedはオーストラリアに本社を置き、その子会社はオーストラリア証券投資委員会によって認可および規制されており、ライセンス番号は 488828です。その厳格な監査、監督の元運営しております。

マルチバンクグループリミテッドの記述

>MultiBank Group Limited總部設立於愛爾蘭,旗下公司受英國FCA和澳大利亞ASIC,以及日本FSA和愛爾蘭CBI監管, その格式ある審計と監察を受ける。。

日本語表示を選択しているのに明らかに中国語が混じっているのでGoogle翻訳の結果も示します。

>MultiBank Group Limited はアイルランドに本社を置き、その子会社は英国の FCA とオーストラリアの ASIC、さらに日本の FSA とアイルランドの CBI によって規制されています。 。

Huiguリミテッドの場合はオーストラリアに本社があり、オーストラリアで金融ライセンスを取得していると書いてあるのに対してマルチバンクグループリミテッドはアイルランドに本社があってイギリス、オーストラリア、日本、アイルランドの4ヵ国で金融ライセンスを取得していると書いてあります。

しかしこれらのサイトは互いに明らかに酷似していて同じグループによるサイトとしか思われません。本社の所在地が一方はオーストラリアで他方はアイルランドと全く別個の国であるのは非現実的としか思われません。また既に示したようにこれらのサイトの記述には中国語の活字や文章が混在していることから考えても、実際には中国系のグループによるサイトである可能性が濃厚です。オーストラリアやアイルランドに本社が実在するとは考えにくいですし、詳しくは後述しますが、これらのサイトには「本社」の具体的な住所などが記されていません。

それでもとにかくこれらの記述の確認を試みました。まずHuigu Limited (Huiguリミテッド) についてオーストラリアの法人登録を検索できるABN Lookup (https://abr.business.gov.au/) というサイトでHuigu Limited」を検索してみましたが、該当すると思われる登録情報は見つかりません。オーストラリアの金融ライセンスを管理しているAustralian Securities & Investments Commission (ASIC)のサイト (https://asic.gov.au/online-services/search-asic-s-registers/) で直接金融ライセンスを検索もしてみたのですが、以下に示したように「Huigu Limited」を検索して出てきたのは「HUIGU PTY LTD」と「HUIGU INVESTMENTS PTY LTD」という微妙に異なる名称の登録だけです。

さらにこれら「HUIGU PTY LTD」と「HUIGU INVESTMENTS PTY LTD」はいずれもPALLADIO PROPERTY GROUP PTY LTDという登録法人の旧称となっています。以下は「HUIGU INVESTMENTS PTY LTD」の場合ですが、Former name(s) の欄に「HUIGU INVESTMENTS PTY LTD」と書いてあります。

つまり現状では「Huigu Limited」という登録は存在しないということになります。

さらにHuiguリミテッドの場合は本項の最初で引用したYahoo知恵袋への2023年12月1日付の投稿

>一応この取引所は、アメリカ合衆国NFAのランセンスを持ちNFAの監査を受けている安全な取引所でだと思います。【ライセンスNo.0558557】

という記述があったのでその確認も試みました。アメリカのNational Futures Association (NFA、全米先物協会) のサイトにある検索ページ「Huigu Limited」を検索して出てきた結果の画像を以下に示します。

確かに「Huigu Limited」の情報が出てくるのですが

>Not an NFA Member (NFAの会員ではない)

>Non-Member not subject to NFA oversight. (非会員は NFA の監督を受けません。)

と書いてあります。監督下にないというのですからこれで登録があるとか信頼出来るとかいう主張は無理でしょう。

次にMultiBank Group Limited (マルチバンクグループリミテッド) についてですが、イギリス、オーストラリア、日本、アイルランドでの金融ライセンスの確認を試みましたが結論から言えばいずれも該当するような登録は見つかりません。まずイギリスのFINANCIAL CONDUCT AUTHORITYのサイト (https://register.fca.org.uk/s/) で「MultiBank Group Limited」の登録を探すと1件だけ以下に示した「MultiBank Group Limited」の情報が出てきます。

しかしこの「MultiBank Group 」の情報はここで検証対象としているマルチバンクグループリミテッド (https://www.multi-banks.com/index3.html) の情報ではありません。どうやらこれは同じ「MultiBank Group 」という名称でも全く別個のサイト (https://multibankfx.com/en) の情報のようですし、この別個の「MultiBank Group 」も「Unauthorised (無登録)」という扱いです。参考までにこのFCAのサイトで無登録扱いの別個のマルチバンクグループのサイトの冒頭部の画像を以下に示します。このサイトは日本語には対応しておらず、本項で検証しているマルチ版バンクグループのサイトは見かけからして全く異なります。

マルチバンクグループ (https://multibankfx.com/en) [表示言語:英語、フランス語、ポルトガル語、イタリア語、タイ語、香港語、中国語、スペイン語、ドイツ語、ロシア語、アラビア語、ベトナム語、マレー語]

オーストラリアについてもASICの登録情報を検索できるページ (https://connectonline.asic.gov.au/RegistrySearch/) で「Multibank Group」を検索してみました。以下に結果を示しますが、「Group」が付いていない「Multibank」は2件見つかったもののいずれも「Status」が「Cancelled」となっています。つまり登録は既に取り消されていて現時点で有効ではありません。

次に日本のFSA (金融庁)で登録を得ているという件ですが、金融庁のサイトで公開されている金融商品取引業者のリストを確認しましたが、「Multibank Group」を探しても該当がありません。

最後にアイルランドの CBIで登録を得ているという件についてもアイルランドのCentral Bank of Ireland (CBI) のサイトにあるFinancial Service Provider Search (https://registers.centralbank.ie/FirmSearchPage.aspx) という検索ページで「Multibank Group」の登録情報を探してみましたが以下に示したように該当が見つかりません。

つまりマルチバンクグループが4ヵ国で金融ライセンスを得ているという主張は1件として確認出来ません。また右に示したのはマルチバンクグループのサイトで日本語版では中国語混じりで4ヵ国で金融ライセンスを取得していると書いてあった部分について表示言語を英語に変えた場合の画像です。

>MultiBank Group Limited is headquartered in London, and is regulated by the MSB of the United States and accepts its strict audit and supervision.

この英語版の文章では本社がロンドンにあり、アメリカでMSBの登録を得ているという文章になっています。日本語版のアイルランドに本社があってイギリス、オーストラリア、日本、アイルランドでライセンスを得ているという文章と全く異なる内容になっています。これは話になりません。

さらに表題3番目以降のサイトについても本社所在地や金融ライセンスに関する情報が記されている項目の部分の拡大図を以下に示していきます。まず左下が表題3番目のYun Shang Hui Xinリミテッド (https://www.yunshangmarke.com/jap/index)、右下が表題4番目のYun Shang Hui Xinリミテッド (https://www.yunshfx.com/jap/index) の相当部分の画像です。

これら2つのYun Shang Hui Xinリミテッドの記述は全く同じで本社は香港、子会社がアメリカのMSB、同じくアメリカのNFAで登録していると書いてあります。

次は表題5番目のCTRLインベストメンツの画像を左下に表題6番目のSpreadexの画像を右下に示します。

これら2つのサイトの記述は上で示したマルチバンクグループリミテッドの場合と同じで日本語表示を選択しているのに文章の大半が中国語になっています。原文とGoogle翻訳の結果を示します

CTRLインベストメンツの記述

>Mordin Fx總部設立於愛爾蘭,旗下公司受英國FCA和澳大利亞ASIC,以及日本FSA和愛爾蘭CBI監管, その格式ある審計と監察を受ける。。

Google翻訳:Mordin Fx はアイルランドに本社を置き、その子会社は英国の FCA とオーストラリアの ASIC、さらに日本の FSA とアイルランドの CBI によって規制されています。 。

Spreadexの記述

>Spreadex總部設立於愛爾蘭,旗下公司受英國FCA和澳大利亞ASIC,以及日本FSA和愛爾蘭CBI監管, その格式ある審計と監察を受ける。。

Google翻訳:Spreadex はアイルランドに本社を置き、その子会社は英国の FCA とオーストラリアの ASIC、さらに日本の FSA とアイルランドの CBI によって規制されています。 。

文章の内容もマルチバンクグループリミテッドの場合と基本的に同じでアイルランドに本社があり、イギリス、オーストラリア、日本、アイルランドで金融ライセンスを得ているという意味の文章が書かれています。しかしこれらのサイトで表示言語を英語に変更すると同じ部分が以下のようになります。やはりCTRLインベストメンツの画像を左下にSpreadexの画像を右下に示します。

これら2つのサイトの英語版の記述はマルチバンクグループのサイトの場合と同じで本社がロンドンにあり、アメリカのMSBからライセンスを得ているという日本語表示の場合と全く異なる記述になっています。

次は表題7番目のETDSSCの画像を左下に、表題8番目のBalekインターナショナルエクスチェンジインクの画像を右下に示します。

ETDSSCのサイトの記述はまたしてもマルチバンクグループリミテッドの場合と同じで日本語表示を選択しているのに文章の大半が中国語になっています。原文とGoogle翻訳の結果を示します。

ETDSSCの記述

>ETDSSC總部設立於愛爾蘭,旗下公司受英國FCA和澳大利亞ASIC,以及日本FSA和愛爾蘭CBI監管, その格式ある審計と監察を受ける。。

Google翻訳の結果:ETDSSC はアイルランドに本社を置き、その子会社は英国の FCA とオーストラリアの ASIC、さらに日本の FSA とアイルランドの CBI によって規制されています。 。

Balekインターナショナルエクスチェンジインクの記述

>Balek International Exchange Inc. の本社は香港に設立されており、その子会社は米国金融犯罪執行局MSBの監督下にあり、米国NFAにも登録されています。その厳しい監査と監督を受け入れます。

ETDSSCの記述はマルチバンクグループリミテッド、CTRLインベストメンツSpreadexの場合と同じで本社がアイルランド、金融ライセンスをイギリス、オーストラリア、日本、アイルランドの4ヵ国で得ているという内容になっています。一方のBalekインターナショナルエクスチェンジインクの記述は2つのYun Shang Hui Xinリミテッドの場合と同じで本社が香港にあり、アメリカのMSB、同じくアメリカのNFAからライセンスを得ているという記述になっています。

これら2つのサイトについても表示言語を英語にした場合の画像を以下に示します。ETDSSCの英語版の画像を左下に、Balekインターナショナルエクスチェンジインクの英語版の画像を右下に示します。

ETDSSCの英語版ではやはりルチバンクグループリミテッド、CTRLインベストメンツ、Spreadexの場合と同じで本社がロンドン、アメリカのMSBで登録を得ているという内容になっています。日本語版の本社がアイルランドといった記述と明らかに食い違っています。

一方のBalekインターナショナルエクスチェンジインクの英語版ではロンドンで創立され、子会社がアメリカのMSBとNFAで登録を得ているとなっています。微妙な表現ですが日本語版の本社が香港に設立されているという記述とはやはり食い違っているようです。

次は表題9番目のMGLグローバルの画像を左下に、表題10番目のNuoandaの画像を右下に示します。

MGLグローバルの記述

>MGL global はオーストラリアに本社を置き、その子会社はオーストラリア証券投資委員会によって認可および規制されており、ライセンス番号は 488828 です。 その厳格な監査、監督の元運営しております。

Nuoandaの記述

>ロンドンに本社を置き、米国 MSB の規制も受けており、その厳格な監査と監督を受けています

MGLグローバルは本社の所在地、ライセンス共にオーストラリアとなっています。これは表題最初のHuiguリミテッドの場合と同じパターンです。一方でNuoandaの方は本社がイギリス・ロンドンでライセンスはアメリカのMSBから得ているとなっています。これら2つのサイトについては英語表示にした場合の記述内容は日本語版の記述内容と一致しています。

最後に表題11番目のBCCマーケッツリミテッドの記述を左下に、表題12番目のテキストフォレックスの記述を右下に示します。

BCCマーケッツリミテッドの記述

>BCC markets limited の本社は香港に設立されており、その子会社は米国金融犯罪執行局MSBの監督下にあり、米国NFAにも登録されています。その厳しい監査と監督を受け入れます。

テキストフォレックスの記述

>Texttforex の本社は香港に設立されており、その子会社は米国金融犯罪執行局MSBの監督下にあり、米国NFAにも登録されています。その厳しい監査と監督を受け入れます。

これら2つのサイトの記述は似通っています。本社が香港、アメリカのMSBとNFAで登録を得ているという記述内容は互いに似通っているだけでなく、上に示した2つのYun Shang Hui XinリミテッドやBalekインターナショナルの場合とも共通しています。

そしてこれら2つのサイトで表示言語を英語にするとこの記述の内容が変わります。左下にBCCマーケッツリミテッドの英語版の記述、右下にテキストフォレックスの英語版の記述の画像を示します

▼BCCマーケッツリミテッドの記述

>The headquarters of BCC markets limited is established in London, and its subsidiaries are under the supervision of the US Financial Crimes Enforcement Bureau MSB, and are also registered in the US NFA. Accept its strict audit and supervision.

▼テキストフォレックスの記述

>The headquarters of Texttforex is established in London, and its subsidiaries are under the supervision of the US Financial Crimes Enforcement Bureau MSB, and are also registered in the US NFA. Accept its strict audit and supervision.

いずれの場合も日本語版では本社が香港となっていたのに英語版では本社がロンドンで設立されたとなっています。ライセンスの記述は日本語版と同じでアメリカのMSBとNFAから得ているとなっています。


Huiguリミテッドとマルチバンクグループリミテッドを含む本項の検証対象である12個のサイトについて相当する場所に書かれている本社の所在地やライセンスに関する日本語版の情報を以下にまとめます。URLアドレスが異なる2つのYun Shang Hui Xinリミテッドについてはこの部分の記述が同じなので1つだけ示します。

サイト名 本社所在地 金融ライセンス

Huiguリミテッド オーストラリア オーストラリア

マルチバンクグループ アイルランド イギリス、オーストラリア、日本、アイルランド

Yun Shang Hui Xin 香港 アメリカ (MSB、NFA)

CTRLインベストメンツ アイルランド イギリス、オーストラリア、日本、アイルランド

Spreadex アイルランド イギリス、オーストラリア、日本、アイルランド

ETDSSC アイルランド イギリス、オーストラリア、日本、アイルランド

Balekインターナショナル 香港 アメリカ (MSB、NFA)

MGLグローバル オーストラリア オーストラリア

Nuoanda イギリス アメリカ (MSB)

BCCマーケッツ 香港 アメリカ (MSB、NFA)

テキストフォレックス 香港 アメリカ (MSB、NFA)


上で示したようにこれら12個のサイトは互いに酷似していて同じテンプレートから同じグループによって量産されたサイトとしか思われないのに本社所在地がオーストラリア、アイルランド、香港、イギリスと世界各地に分散しています。さらにマルチバンクグループ、CTRLインベストメンツSpreadex、ETDSSCBalekインターナショナル、BCCマーケッツリミテッド、テキストフォレックスといったサイトでは日本語版の記述と英語版の記述が明らかに食い違っています。例えばマルチバンクグループのサイトの日本語版の記述では本社がアイルランドとなっているのに英語版ではイギリスのロンドンに本社があるとなっています。

同じサイトで表示言語を変えるだけで本社の所在地が変わってしまうというのは明らかにおかしいです。こうした本社所在地やライセンス関係の記述は全く信用出来るとは思われません。日本の金融庁で金融ライセンスを取得しているという主張が書いてあるサイトが4つありますが、既に登録がないことを上で確認したマルチバンクグループに加え、残りのCTRLインベストメンツ、Spreadex、ETDSSCについても金融庁のサイトで公開されている金融商品取引業者のリストに該当がありません。

また日本の金融庁で金融ライセンスを取得していると主張している4つのサイトはイギリスのFCAからも金融ライセンスを取得していると主張しているのでこちらも確認を試みましたが、FCAの登録を検索できるページ (https://register.fca.org.uk/s/) で4つのサイトの登録を検索しても登録が確認出来たものは1つもありません。逆にマルチバンクグループについてUnauthorised Firmであるという警告が出ていることは既に上で説明しましたが、CTRLインベストメンツについても以下に示す同様の警告が出ています。

この警告の「website」の項目に記されているURLアドレス (www.ctrl-investments.cc) は本項で検証しているCTRLインベストメンツのサイトのURLアドレスと一致しています。さらにCTRLインベストメンツについてはやはりイギリスのFCAから以下に示した警告も出ています。

この警告にも警告対象であるCTRLインベストメンツのサイトのURLアドレスが書いてあり、本項で検証しているCTRLインベストメンツのサイトのURLアドレスと一致しています。

またアメリカのMSBとかNFAの登録があるといった記述があるサイトがありますが、MSBとかNFAは金融ライセンスの管理権限を持っている組織ではありません。これらの機関で何らかの登録があるとしてもそれは金融ライセンスと呼べるようなものではありません。

それ以外に連絡先情報としては全部のサイトではありませんが、脚注部分にメールアドレスが記載されています。以下にまとめます。

サイト名 (URLアドレス) メールアドレス

Huiguリミテッド (huigulimited.com) support@huigulimited.com

マルチバンクグループ (www.multi-banks.com) multi@multi-banks.com

Yun Shang Hui Xin (www.yunshangmarke.com) support@yunshangmarke.com

Yun Shang Hui Xin (www.yunshfx.com) support@yunshfx.com

CTRLインベストメンツ (www.ctrl-investments.cc) info@ctrlltd.com

Spreadex (www.spreeadex.com) spreeadex@spreeadex.com

ETDSSC (etdssc.com) support@etdssc.com

Balekインターナショナル (balekgroup.com) sopport@balekgroup.com

MGLグローバル (mglfx.com) support@mglfx.com

Nuoanda (www.nuoandz.com) 記載なし

BCCマーケッツ (www.bccmarketsinc.com) support@bccmarketsinc.com

テキストフォレックス (texttco.com) support@texttco.com


さらに連絡先情報を求めて例によって各サイトのWho Is 情報を確認しましたが、開示されている情報はわずかですし、その信頼性も極めて疑問です。

サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日 登録者所在地

Huiguリミテッド (huigulimited.com) 2023年8月30日 記載なし

マルチバンクグループ (www.multi-banks.com) 2023年9月4日 記載なし

Yun Shang Hui Xin (www.yunshangmarke.com) 2023年8月6日 記載なし

Yun Shang Hui Xin (www.yunshfx.com) 2023年5月9日 アメリカ・アリゾナ州

CTRLインベストメンツ (www.ctrl-investments.cc) 2023年4月12日 記載なし

Spreadex (www.spreeadex.com) 2023年9月21日 記載なし

ETDSSC (etdssc.com) 2023年4月20日 アメリカ・ペンシルベニア州

Balekインターナショナル (balekgroup.com) 2023年4月11日 香港

MGLグローバル (mglfx.com) 2023年12月11日 香港

Nuoanda (www.nuoandz.com) 2017年10月14日 記載なし

BCCマーケッツ (www.bccmarketsinc.com) 2023年6月29日 アメリカ ・ニューヨーク州

テキストフォレックス (texttco.com) 2023年7月15日 アメリカ ・ニューヨーク州

6個のサイトについては登録者の所在地情報が記されていますが、所在地はアメリカのアリゾナ州、ペンシルベニア州、ニューヨーク州、香港とバラバラです。これらのサイトが同じグループによるサイトであることは殆ど間違いないでしょうから所在地がバラバラという状況は明らかにおかしいです。またサイトに記されている本社の所在地情報とも全く一致しません。信頼できる情報とは思えません。

改めて結論するまでもなく、これらのサイトは投資先として信頼出来るサイトとは全く思えません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


●Gaitame Finest (外為ファイネスト https://www.gaitameflnestitd.com/)

●BTTGMM Limited (BTTGMMリミテッド https://bttgmmltd.com/jap/index)

●AMDE Forex (AMDEフォレックス https://www.randomforex.com/index3.html)

●Ylehub FX (https://www.ylehub.cc/index3.html)

●Star Funds Management Pty Ltd (スターファンズマネジメントプロプライエタリリミテッド https://www.starfundsfx.com/jap/index)

●GYG INVESTMENT LTD (GYGインベストメントリミテッド https://gyg-itt.com/jap/index)

●KCM Trade Limited (KCMトレードリミテッド https://www.kcmtradeincltd.com/jap/index)

●FluxSail (https://fluxsail.com/jap/index)

●Ruiz Capital FX (RuizキャピタルFX https://www.ruizfx.com/jap/index)

●DEOASIS LIMITED (DEOASISリミテッド https://deoasisfx.com/jap/index)

最初の外為ファイネストというサイトはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで「検証68」で検証した同名のサイト、表題2番目のBTTGMMリミテッドと3番目のAMDEフォレックスはイギリスの金融ライセンスを管理しているFinancial Conduct Authority (FCA、金融行動監視機構 https://www.fca.org.uk/)のサイトで無登録業者として警告対象になっていることに気が付いたサイト、それ以外のサイトは画像検索で見つけてきたサイトです。

まず最初の外為ファイネストについてYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2024年2月14日投稿

最初の知り合った経緯が分かりませんが、自称・シンガポール在住の36歳の女性とネットで知り合い、LINEで勧誘を受けたようです。叔父さんがアメリカで投資会社を経営していておそらく特別な情報が手に入るということでしょうけどFXの口座開設を勧められたようです。状況はまさに「検証13」の冒頭で説明した中国系と思われる詐欺グループによる詐欺勧誘の手口に合致します。

そして紹介された外為ファイネスト (https://gaitameflnestitd.com/) というサイトは以前に「検証68」で検証した外為ファイネスト (https://www.gaitamefinestltd.com/) とわずかにURLアドレスが異なるサイトです。2つの外為ファイネストのURLアドレスを比較してみます。

本項で検証する外為ファイネスト: https://www.gaitameflnestitd.com/

「検証68」で検証した外為ファイネスト: https://www.gaitamefinestltd.com/

非常に分かりにくいですがURLアドレスの「finest」の次の文字が「i (アイ)」か「l (エル)」かの違いがあるだけです。尚、「外為ファイネスト」という名称は日本のFX業者である外為ファイネスト (https://www.gaitamefinest.com/) の名称を盗用したものと思われます。 以下にその本物の外為ファイネストのサイトの冒頭部の画像を示します。

以下で示す本項で検証する外為ファイネストのサイトとは全く見かけが異なります。そしてこの本物の外為ファイネストのサイトには以下のような警告が掲載されています。

さらに「投資詐欺に関する注意喚起」という警告文がサブページに出ています。本項で検証する外為ファイネスト (https://www.gaitameflnestitd.com/) および「検証68」で検証した外為ファイネスト (https://www.gaitamefinestltd.com/) がこの警告の対象となっているフィッシングサイトに相当するものである可能性が高いです。

本項で検証するサイトの説明に戻りますが、表題2番目のBTTGMMリミテッドは日本の金融庁に似た役目を負うイギリスのFinancial Conduct Authority (FCA、金融行動監視機構 https://www.fca.org.uk/)のサイトで無登録業者として警告対象になっていることに気が付いたサイトです。以下にそのBTTGMMリミテッドに対する警告を示します。

サイト名、電話番号に加えてURLアドレス(https://bttgmmltd.com/jap/index) が示されていたことからここで検証するBTTGMMリミテッドのサイトを知ることになりました。

同様に以下は表題3番目のAMDEフォレックスのサイトについてFCAから出ていた警告です。

やはりサイト名、メールアドレス、サイトのURLアドレスが示されており、表題3番目のAMDEフォレックスのサイトを知ることになりました。

ともかく本項で検証対象とするサイトの冒頭部の画像を以下に順に示します。

▼外為ファイネスト (https://gaitameflnestitd.com/)  [表示言語:英語、香港語、中国語、日本語、ドイツ語、フランス語、アラビア語、韓国語、タイ語、ロシア語]

▼BTTGMMリミテッド (https://bttgmmltd.com/jap/index)  [表示言語:英語、香港語、中国語、日本語、ドイツ語、フランス語、アラビア語、韓国語、タイ語、ロシア語]

▼AMDEフォレックス (https://www.randomforex.com/index3.html) [表示言語:メニューバーには多数の選択肢が見えるが実際には日本語表示しか出来ない。]

▼Ylehub FX (https://www.ylehub.cc/index3.html) [表示言語:日本語、英語、香港語]

▼スターファンズマネジメントプロプライエタリリミテッド (https://www.starfundsfx.com/jap/index)  [表示言語:英語、香港語、日本語、ドイツ語、フランス語、アラビア語、韓国語、タイ語、ロシア語]

▼GYGインベストメントリミテッド (https://gyg-itt.com/jap/index)  [表示言語:英語、香港語、日本語、ドイツ語、フランス語、アラビア語、韓国語、タイ語、ロシア語]

▼KCMトレードリミテッド (https://www.kcmtradeincltd.com/jap/index)  [表示言語:英語、香港語、日本語、ドイツ語、フランス語、アラビア語、韓国語、タイ語、ロシア語]

▼FluxSail (https://fluxsail.com/jap/index)  [表示言語:英語、香港語、日本語、ドイツ語、フランス語、アラビア語、韓国語、タイ語、ロシア語]

▼RuizキャピタルFX (https://www.ruizfx.com/jap/index)  [表示言語:英語、香港語、日本語、ドイツ語、フランス語、アラビア語、韓国語、タイ語、ロシア語]

▼DEOASISリミテッド (https://deoasisfx.com/jap/index)  [表示言語:英語、香港語、日本語、ドイツ語、フランス語、アラビア語、韓国語、タイ語、ロシア語]

これら10個のサイトの内、最初の9個のサイトの冒頭部は互いに非常によく似ているだけでなく、上で検証してきたサイトや「検証49」「検証62」「検証68」で検証した一連のサイトの冒頭部と極めてよく似ています。表題10番目のDEOASISリミテッド (https://deoasisfx.com/jap/index) のサイトの冒頭部は背景画像が異なりますが、上で検証したテキストフォレックス (https://texttco.com/jap/index) のサイトの冒頭部とよく似ています。比較の為にそのテキストフォレックスのサイトの冒頭部の画像を以下に再掲します。

▼テキストフォレックス (https://texttco.com/jap/index) [表示言語:英語、香港語、日本語、ドイツ語、フランス語、アラビア語、韓国語、タイ語、ロシア語]

さらに表題の10個のサイトについて冒頭部に続いて出てくるサイトの特長を3項目にまとめて説明している部分の画像を表題と同じ順で以下に示します。まず最初の5つのサイトについて外為ファイネスト (https://gaitameflnestitd.com/) → BTTGMMリミテッド (https://bttgmmltd.com/jap/index) → AMDEフォレックス (https://www.randomforex.com/index3.html) → Ylehub FX (https://www.ylehub.cc/index3.html) → スターファンズマネジメントプロプライエタリリミテッド (https://www.starfundsfx.com/jap/index) の順で画像を示します。

次に表題6~10番目の5個のサイトについてGYGインベストメントリミテッド (https://gyg-itt.com/jap/index) → KCMトレードリミテッド (https://www.kcmtradeincltd.com/jap/index) → FluxSail (https://fluxsail.com/jap/index) → RuizキャピタルFX (https://www.ruizfx.com/jap/index) → DEOASISリミテッド (https://deoasisfx.com/jap/index) という順で同じ部分の画像を以下に示します。

説明するまでもなく、最初の9つのサイトについてはこの部分でも互いに非常によく似ていますし、上で検証してきたサイトや「検証49」「検証62」「検証68」で検証した一連のサイトの相当部分とも非常によく似ています。しかし最後のDEOASISリミテッド (https://deoasisfx.com/jap/index) の場合のみ大幅に様相が異なります。サイトの特長についてまとめているという点については共通しているのですがまず項目数が3つではなく、倍の6つに増えていますし、その6項目の内容もそれぞれの項目に添えられている簡単なイラストについても全く異なります。

さらに以下では最初の5つのサイトについてやはりサイトの特長を6項目にまとめて説明している部分の画像を示します。ここでも外為ファイネスト (https://gaitameflnestitd.com/) → BTTGMMリミテッド (https://bttgmmltd.com/jap/index) → AMDEフォレックス (https://www.randomforex.com/index3.html) → Ylehub FX (https://www.ylehub.cc/index3.html) → スターファンズマネジメントプロプライエタリリミテッド (https://www.starfundsfx.com/jap/index) の順で画像を示します。

次に表題6~10番目の5つのサイトについてGYGインベストメントリミテッド (https://gyg-itt.com/jap/index) → KCMトレードリミテッド (https://www.kcmtradeincltd.com/jap/index) →  FluxSail (https://fluxsail.com/jap/index) → RuizキャピタルFX (https://www.ruizfx.com/jap/index) → DEOASISリミテッド (https://deoasisfx.com/jap/index) という順で同じサイトの特長を6項目にまとめて説明している部分の画像を示します。

この部分については冒頭部や上で示した3つの特長を説明している部分では他のサイトと明らかに異なっていたDEOASISリミテッドの場合を含めて本項の検証対象である10個のサイトが互いに非常によく似ていますし、上で検証してきたサイトや「検証49」「検証62」「検証68」で検証した一連のサイトの相当する部分ともよく似ています。そして10個のサイトに共通してそれぞれの6つの項目の内、左上の最初の項目に所在地とか金融ライセンスに関する情報が示されているので各サイトの左上の項目だけを拡大し低下に示すことにします。

まず表題最初の外為ファイネスト (https://gaitameflnestitd.com/) のサイトについて左上の項目の部分の日本語版と英語版を以下に示します。

この部分の記述をそれぞれ書き出します。

▼日本語版

>Gaitame Finest總部設立於愛爾蘭,旗下公司受英國FCA和澳大利亞ASIC,以及日本FSA和愛爾蘭CBI監管, その格式ある審計と監察を受ける。。

日本語表示を選択しているのに部分的に香港語 (繁体字) になっているのでGoogle翻訳の結果も示します。

>外為ファイネストはアイルランドに本社を置き、その子会社は英国のFCAとオーストラリアのASIC、さらに日本の金融庁とアイルランドのCBIの規制を受けています。 。

▼英語版

>Gaitame Finest is headquartered in London, and is regulated by the MSB of the United States and accepts its strict audit and supervision.

この英語版についてもGoogle翻訳の結果も示します。

>外為ファイネストはロンドンに本社を置き、米国MSBの規制を受けており、その厳格な監査と監督を受けています。

日本語版 (実際には香港語版) の記述と英語版の記述には矛盾があります。本社の所在地が日本語版ではアイルランド、英語版ではイギリスのロンドンになっていますし、ライセンスについても日本語版ではイギリス、オーストラリア、日本、アイルランドの4ヵ国で取得しているとなっているのに対して英語版では米国MSBのライセンスを取得して監視を受けているとなっています。

またこれらの記述は「検証68」で検証した同じGaitame Finest (外為ファイネスト) というサイト名でURLアドレスが微妙に異なるサイト (https://www.gaitamefinestltd.com/) の相当部分の記述と同じです。 以下に「検証68」で検証した外為ファイネスト (https://www.gaitamefinestltd.com/) の相当部分の日本語版、英語版の画像を比較の為に再掲します。

日本語版の文章の大半が香港語になっていること、日本語版 (実質的には香港語版)では本社がアイルランドになっているのに英語版では本社がイギリス・ロンドンになっている点など本項で検証している外為ファイネスト (https://gaitameflnestitd.com/) の場合と全く同じです。また金融ライセンスについても日本語版 (実質的には香港語版)ではイギリス、オーストラリア、日本、アイルランドの4ヵ国で取得となっているのに対して英語版では米国MSBのライセンスを取得して監視を受けているとなっています。

そして「検証68」外為ファイネスト (https://www.gaitamefinestltd.com/) の検証で書きましたが英国のFCAオーストラリアのASIC、アイルランドのCBIのいずれでも「Gaitame Finest」という金融機関の登録は確認出来ません。日本の金融庁のサイトで公開されている金融商品取引業者のリストには確かに外為ファイネストの登録 (関東財務局 (金商) 第102号) が確認出来ますが、これは上で説明した日本のFX業者である外為ファイネスト (https://www.gaitamefinest.com/) の登録です。また米国MSBのライセンスは何度も書いていますが、金融ライセンスと言えるようなものではありません。

次に表題2番目のBTTGMMリミテッド (https://bttgmmltd.com/jap/index) について6項目の特長がまとめられている内の左上の項目、本社所在地やライセンス関連の記述がある項目の日本語版の画像を左下に、英語版の画像を右下に示します。

▼日本語版

>BTTGMM Limited の本社は香港に設立されており、その子会社は米国金融犯罪執行局MSBの監督下にあり、米国NFAにも登録されています。その厳しい監査と監督を受け入れます。

▼英語版

>The headquarters of BTTGMM Limited is established in London, and its subsidiaries are under the supervision of the US Financial Crimes Enforcement Bureau MSB, and are also registered in the US NFA.  Accept its strict audit and supervision.

日本語版の記述では本社は香港になっていますが、英語版ではイギリス・ロンドンで設立されたとなっています。ライセンスについては日本語版、英語版の記述が一致していてアメリカのMSBとNFAの監督下にあるとなっています。そこで実際にMSBとNFAの登録があるかどうか確認を試みましたがいずれも確認出来ません。まずMSBについてはMSBのサイト (https://www.fincen.gov/) の検索窓を使って検索してみたものの以下に示したように

>System could not find matching data. 

という結果、つまり該当なしです。

NFA (全米先物協会 https://www.nfa.futures.org/)  の登録についても検索窓から「BTTGMM Limited 」の登録を探してみましたが以下に示したように

>Your search returnes no results

という結果、つまり該当なしという結果になります。

次は表題3番目のAMDEフォレックスの場合です。この場合も日本語版と英語版を示そうと思ったのですが、このAMDEフォレックスのサイトでは日本語以外の表示言語を選択すると「このサイトにアクセスできません」というエラーメッセージが出てサイトを見ることが出来ないので日本語版のみです。

記述を以下に書き出します。

>AMDE Forex總部設立於愛爾蘭,旗下公司受英國FCA和澳大利亞ASIC,以及日本FSA和愛爾蘭CBI監管, その格式ある審計と監察を受ける。。

上で示した外為ファイネストの場合と同じで日本語表示を選択しているのに文章の大半が香港語 (繁体字) になっているのでGoogle翻訳してみると以下のようになります。

>Google翻訳:AMDE Forex はアイルランドに本社を置き、その子会社は英国の FCA とオーストラリアの ASIC、さらに日本の FSA とアイルランドの CBI によって規制されています。 。

要するに上で示した外為ファイネストの場合と同じでアイルランドに本社があってイギリス、オーストラリア、日本、アイルランドの4ヵ国で金融ライセンスを得ているという主張になっています。しかし既に上で説明したようにこのサイトはイギリスの金融ライセンスを管理するFCAから無登録の違法業者であるとして警告が出ていることで存在に気が付いたサイトであってイギリスから金融ライセンスを得ているわけがありません。オーストラリアについても法人登録、金融ライセンスを検索してみましたが、見つかってきたのは以下に示した「AMDE PTY LTD」という名称の会社の登録です。

「AMDE PTY LTD」がここで検証しているAMDEフォレックスの運営会社かどうかは疑わしいように思われます。「AMDE PTY LTD」は上の画像に示されているように2017年9月14日に金融ライセンス登録していますが後述するようにAMDEフォレックスのサイトのWho Is 情報を見るとサイトの登録・開設日は20231129日になっています。金融ライセンス登録から6年以上も経過してからサイトが開設されるということは有り得ないでしょう。「AMDE PTY LTD」という無関係の法人が別個に存在している可能性も考えて検索してみましたがそれらしき情報は見つかりません。既に廃業あるいは休業しているのかもしれません。

次は日本の金融ライセンスを得ているという件ですが、金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者のリストを一応確認したもののAMDEフォレックスと思われる登録は見つかりません。アイルランドの金融ライセンスについてもCBIのサイトの検索窓で検索しましたがやはり該当なしです (以下の検索結果画像参照)。

次は表題4番目のYlehub FXの場合です。ライセンスに関する記述の部分について日本語版と英語版の両方を以下に示します。

▼日本語版記述

Ylehub FX總部設立於愛爾蘭,旗下公司受英國FCA和澳大利亞ASIC,以及日本FSA和愛爾蘭CBI監管, その格式ある審計と監察を受ける。。

この場合も日本語表示を選択しているのに部分的に香港語 (繁体字) になっているのでGoogle翻訳の結果も示します。

>Ylehub FXはアイルランドに本社を置き、その子会社は英国のFCAとオーストラリアのASIC、さらに日本の金融庁とアイルランドのCBIの規制を受けています。 。

▼英語版記述

Ylehub FX is headquartered in London, and is regulated by the MSB of the United States and accepts its strict audit and supervision.

このサイトの記述は上で示した外為ファイネスト (https://gaitameflnestitd.com/) や「検証68で検証した外為ファイネスト (https://www.gaitamefinestltd.com/) の記述とサイト名の部分が違うだけで他は同じです。日本語版 (実際には香港語版) の記述と英語版の記述には矛盾があって本社の所在地が日本語版ではアイルランド、英語版ではイギリスのロンドンになっていますし、ライセンスについても日本語版ではイギリス、オーストラリア、日本、アイルランドの4ヵ国で取得しているとなっているのに対して英語版では米国MSBのライセンスを取得して監視を受けているとなっています。

そこで「検証68」で検証した外為ファイネスト (https://www.gaitamefinestltd.com/) の場合と同様の手順に従って各国のライセンス情報の確認を試みました。まずイギリスの法人登録を検索すると以下に示した法人登録情報が見つかってきました。

YLEHUB FX LIMITED (Company number: SC790545) 

まず法人登録の日付は2023年11月27日となっています。実はこの日付は以下に示したYlehub FXのサイトのWho Is 情報の黄色い枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日、2023年11月27日と完全に一致しています。

サイト名と法人名が一致しているだけでなく、サイトの登録開設日と法人登録の日付も一致しているとなれば偶然の一致とは思えないのでこれがここで検証しているYlehub FXのサイトの法人登録と考えてまず間違いないでしょう。但し、法人登録情報の一番下の部分に示されている事業内容の記述には違和感を感じる部分もあります。事業内容として4つの項目が併記されています。

>47910 - Retail sale via mail order houses or via Internet

>62012 - Business and domestic software development

>63120 - Web portals

>64999 - Financial intermediation not elsewhere classified

Google翻訳を利用した日本語に翻訳すると以下のようになります。

>47910 - 通信販売会社またはインターネットを介した小売販売

>62012 - ビジネスおよび家庭用ソフトウェア開発

>63120 - Web ポータル

>64999 - 他に分類されていない金融仲介

何しろ2023年11月27日に法人登録、サイトが登録開設されたばかりの会社ですから全ての事業を同時に開始するのは非現実的かもしれませんが、現時点ではYlehub FXのサイトを見ても金融以外の事業については影も形もありません。

また法人登録上の住所は以下のようになっています。

>Flat 206 Gallery Apartments 2 Port Dundas Place, Glasgow, Scotland, G2 3LD

Ylehub FXの所在地については上に示したとおり、日本語版ではアイルランド、英語版ではイギリスの (イングランドの) ロンドンとなっていましたが、この法人登録上の住所はイギリス国内でもスコットランドのグラスゴーとなっています。日本語版の

>アイルランドに本社

という記述はまだしも本社がアイルランドでイギリス法人は支社的な扱いで別に存在していると解釈すれば矛盾していると結論することは出来ませんが、同じイギリス国内でロンドンとグラスゴーは明らかに別の場所で矛盾しているとしか思えません。そしてともかくこの法人登録にあるグラスゴーの住所を検索してみましたが、この住所にある「Gallery Apartments」というのは以下に示した学生寮のようなものです。以下の画像の左上には

>Homes for Students

と書いてありますし、「Student Accomodation (学生向け宿泊施設)」とも書いてあります。

この住所にYlehub FXが実在するかどうか極めて疑問です。

そしてこの法人登録の経営者情報のページを見ると唯一の経営者として以下に示した中国国籍、スコットランド在住のCHEN, Guolongという人物になっています。

この人物は1996年8月生まれとなっていて2024年3月現在で27歳ということになります。この人物が実際にYlehub FXの経営責任者かどうかは疑問でしょう。27歳のグラスゴーの学生寮に入居している中国人が名目だけの経営者として登録されていると解釈する方が現実的と思われます。

次にイギリスの金融ライセンスを確認する為にイギリスの金融ライセンスを管理しているFinancial Conduct Authority (FCA) のサイト (https://register.fca.org.uk/s/) でYlehub FXの情報を探すと以下の情報が出てきました。

記されている文章を以下に書き出します。Google翻訳による日本語訳も示します。

>This is an unauthorised firm that may be providing financial services or products in the UK without our permission. If you deal with unauthorised firms you will have less protection if things go wrong.

>これは、当社の許可なく英国で金融サービスや商品を提供している可能性がある無許可の会社です。 無許可の会社と取引すると、問題が発生した場合の保護が少なくなります。

要するにYlehub FXは無登録の違法業者だから取引するべきでないという警告になっています。さらにこの警告の続きを以下に示します。

警告対象になっている「Ylehub FX」に関する情報が記されていますが、「Address」の項目に記されているグラスゴーの住所は上に示したイギリスの法人登録の住所に一致しますし、何よりも「Website」の項目に記されているURLアドレス「www.ylehub.cc」が本項で検証している表題4番目のYlehub FXのサイト (https://www.ylehub.cc/index3.html) のURLアドレスに一致しています。つまりこれは間違いなく本項で検証しているYlehub FXに対する警告です。つまり表題2番目のや表題3番目のAMDEフォレックスと同じくFCAから警告対象になっているということです。警告の日付は2023年12月21日となっています。

Ylehub FXのサイトにはイギリスのFCAから金融ライセンスを取得しているという主張が記されていましたが、実際にFCAのサイトを確認すると実際の状況は全く逆であり、FCAから無登録の違法業者であるとして警告対象になっているということです。FCAから無登録業者として警告対象になっているという状況は上で示したBTTGMMリミテッドやAMDEフォレックスと同じということになります。

さらに以下はオーストラリアの金融ライセンスを検索した結果です。登録は見つかりません。

オーストラリアについては法人登録も見つかりません。→ 該当なしという検索結果

日本の金融ライセンスについても金融庁のサイトで公開されている登録業者リストに該当すると思われる登録は見つかりません。アイルランドの金融ライセンスについてもCBIのサイトの検索窓で検索しましたがやはり該当なしです (以下の検索結果画像参照)。

最後にアメリカのMSBでライセンスを取得しているという英語版の記述を確認する為にMSBのサイト (https://www.fincen.gov/) の検索窓を使って検索してみると以下の2件が見つかりました。

1件目は住所がイギリスの法人登録に示されていたイギリス・グラスゴーの住所になっていて登録の日付は2023年11月28日です。一方で2件目の登録は住所がアメリカ・コロラド州のデンバーになっています。

>1312 17th Street. Unit Hum 2955, Denver, CO., 80202

この住所は上で検証したスマートグローバル (https://www.smartglobally.com/jap/index) がやはりアメリカのMSBのライセンスを取得しているという主張があってそのMSBの登録情報に示されていた以下の住所に酷似しています。

>1312 17th Street, Unit Num 2955, Denver, CO, 80202

わずかな違いはスマートグローバルの住所で「Num」となっている部分がYlehub FXの住所では「Hum」となっているということだけなのですが、「Num」は「Number (この場合私書箱番号)」だと思われ、Ylehub FXの登録住所にスペルミスがある、つまりスマートグローバルとYlehub FXのMSBの登録住所は全く同じだと思われます。またこの住所はスマートグローバルの検証で指摘しましたがPostNet (https://www.postnet.com/) という印刷とかデザインのサービスを提供する会社の拠点の住所に重なります。これはまず間違いなくPostNetの拠点で提供されている私書箱あるいはPostNetが提供するVirtual Mail (バーチャルメール) という送付されてきた郵便物をスキャンして画像データーを契約者に送付するサービスの住所だと思われます。つまりこの住所にスマートグローバルYlehub FXが実在しない、架空住所である可能性が濃厚です。

またそもそもスマートグローバルの検証でも指摘しましたがMSBの登録は金融ライセンスと呼べるようなものではありません。以下はMSBの登録情報に出てくる「MSB ACTIVITIES」の項目に示されているコード番号の意味の一覧です。

この一覧と照らし合わせると、Ylehub FXの2件のMSB登録情報の内、イギリスの住所になっている1件目の情報に記されている3つの業務は以下のようになります。

408 小切手キャッシャー

409 送金者

415 外国為替ディーラー

2件目の住所がコロラド州・デンバーになっているMSB登録の業務内容は以下のようになります。

401 トラベラーズチェックの発行者

402 トラベラーズチェックの販売者

404 郵便為替の発行者

405 郵便為替の販売者

409 送金者

415 外国為替ディーラー

トラベラーズチェックの発行者などという業務内容もありますが、トラベラーズチェックはWikipediaの記事によれば2014年3月末にアメリカン・エクスプレスの撤退以降、新規に発行している業者は存在しないようです。その他の業務も投資関連とは言えないものばかりでやはり金融ライセンスを得ているとは言えません。長々と説明してきましたがYlehub FXは有効な金融ライセンスを持たない無登録の違法業者と判断するしかありません。

次は表題5番目のStar Funds Management Pty Ltd (スターファンズマネジメントプロプライエタリリミテッド https://www.starfundsfx.com/jap/index) の場合です。やはり日本語版、英語版を示します。

しかしこの場合は日本語版と英語版で記述内容は一致しており、オーストラリアに本社があってオーストラリア証券投資委員会から認可を受けているとあります。そこでまずオーストラリアの法人登録情報を探してみると以下に示したStar Funds Management Pty Ltdの法人登録情報が見つかってきました。

法人登録の日付は2016年3月11日となっています。そしてこの法人登録情報によればこの法人は「O2 Star Capital」という商号を使っていることになっています。しかし本項の検証対象であるスターファンズマネジメントプロプライエタリリミテッドのサイト (https://www.starfundsfx.com/jap/index) を見ても「O2 Star Capital」という商号は出てきません。

以下に示したスターファンズマネジメントプロプライエタリリミテッドの金融ライセンス情報を見ると登録の日付を見ると2016年3月10日付となっていて法人登録の日付 (2016年3月11日) と1日ずれているだけです。

住所は以下のようになっています。

>CHATWOOD NSW 2067

一方で商号についても以下に示した金融ライセンス登録情報が見つかります。

この商号の登録は2023年1月27日となっています。商号が登録されてから1年以上は経過していることになります。しかし「O2 Star Capital」という商号を検索しても殆ど何の情報も出てきません。そして以下に示すのはスターファンズマネジメントプロプライエタリリミテッドのサイト (https://www.starfundsfx.com/jap/index) のWho Is 情報です。

黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日 (Creation Date) は2023年3月23日となっています。オーストラリアの法人登録あるいは金融機関登録の日付 (2016年3月) より丸7年ほど時間が経ってから、さらに「O2 Star Capital」という商号が登録されてから2ヶ月ほどは経過してからサイトが開設されていることになります。

また赤枠で囲った部分に記されている登録者に関する情報は殆どの項目が非開示になっていますがわずかに所在地が香港であることだけ開示されています。この情報が信用出来るかどうかは疑問ですが、少なくともサイトに記されているオーストラリアに本社があるという記述とは矛盾しているように思われます。

こうした状況を考えるとここで示してきた法人登録や金融機関登録が本項で検証しているスターファンズマネジメントプロプライエタリリミテッドのサイトに対応しているかどうか疑問を感じざるを得ません。法人登録や金融ライセンスに対応するスターファンズマネジメントプロプライエタリリミテッド」は既に休業あるいは廃業しており、ここで検証し対象としているスターファンズマネジメントプロプライエタリリミテッドのサイトはその登録を乗っ取った形で利用しようとしている可能性が疑われます。

次は表題6番目のGYGインベストメントリミテッド (https://gyg-itt.com/jap/index) の場合です。やはりライセンス情報などが掛かれている部分について日本語版と英語版の画像を以下に示します。

このGYGインベストメントリミテッドの場合も日本語版と英語版の記述内容が異なります。日本語版では本社が香港で設立されたと書いてありますが、英語版では本社がイギリスのロンドンで設立されたと書いてあります。ライセンスに関しては日本語版、英語版いずれの場合も米国MSBと米国NFAに登録があるといった記述になっています。

英語版に本社がロンドンで設立されたとあったのでまずイギリスの法人登録情報を探しましたが、該当すると思われる法人登録は見つかりません。次はMSBの登録についてはMSBのサイト (https://www.fincen.gov/) の検索窓を使って検索してみたものの以下に示したように

>System could not find matching data. 

つまり該当なしという結果になります。

NFA (全米先物協会 https://www.nfa.futures.org/)  の登録についても検索窓から「GYG INVESTMENT LTD 」の登録を探してみると以下に示したような情報が出てきます。

>Not an NFA Member (NFAの会員ではない)

>Non-Member not subject to NFA oversight. (非会員は NFA の監督を受けません。)

となっています。GYGインベストメントリミテッドが米国NFAの監督下にあるという主張は事実ではありません。

次は表題7番目のKCMトレードリミテッドの場合です。やはりライセンス情報などが掛かれている部分について日本語版と英語版の画像を以下に示します。

KCMトレードリミテッドの記述は上で示したGYGインベストメントリミテッドの記述と酷似していてやはり日本語版と英語版の記述内容が異なります。日本語版では本社が香港で設立されたと書いてありますが、英語版では本社がイギリスのロンドンで設立されたと書いてあります。ライセンスに関しては日本語版、英語版いずれの場合も米国MSBと米国NFAに登録があるといった記述になっています。

しかしイギリスの法人登録を検索しても該当すると思われるKCMトレードリミテッドの法人登録は見つかりませんし、以下に示したように米国MSBと米国NFAの登録も見つかりません。

次は表題8番目のFluxSail (https://fluxsail.com/jap/index) の場合です。やはりライセンス情報などが掛かれている部分について日本語版と英語版の画像を以下に示します。

このFluxSailの場合は日本語版と英語版の記述内容が一致しています。本社はオーストラリアにあり、その子会社がオーストラリアのASICで金融ライセンスを取得していると書いてあります。ライセンス番号は488828であるとも書かれています。しかしAustralian Securities and Investments Commission (ASIC) のサイトで「FluxSail」の登録を探しても以下に示したように該当なしです。

子会社が金融ライセンスを得ているという記述なので子会社が「FluxSail」とは異なる名称ならばその子会社がライセンスを得ているという可能性は残るかもしれませんが、少なくとも確認出来ません。そもそもライセンスを子会社名義で取得しているとしても子会社のライセンスの下で親会社が投資業務を行うことは合法なのか極めて疑問です。

次は表題9番目のRuizキャピタルFX (https://www.ruizfx.com/jap/index) の場合です。同様にライセンス情報などが掛かれている部分について日本語版と英語版の画像を以下に示します。

このRuizキャピタルFXの記述は上で示した表題7番目のFluxSail (https://fluxsail.com/jap/index) の記述と極めてよく似ています。日本語版と英語版の記述内容は互いに一致しており、本社はオーストラリア、子会社がオーストラリア証券投資委員会 (ASIC) で登録を得ていてライセンス番号が488828であるとなっています。RuizキャピタルFXの記述と比較するとサイト名の部分が異なるだけで記されている「488828」というライセンス番号まで同じです。この時点で論外なのですが、とにかくオーストラリアの金融ライセンスの確認を試みましたが以下に示したように名称が一致する登録は見つかりません。最も名称が似ている3件の登録が示されていますが、RuizキャピタルFXの登録とは思えません。

最後は表題10番目のDEOASISリミテッド (https://deoasisfx.com/jap/index) の場合ですがこのサイトに限っては金融ライセンスなどに関する記述が2ヵ所にあります。日本語版と英語版で記述内容に違いはないようなので2ヵ所の日本語版の記述の画像を以下に示します。

オーストラリアのASIC (証明書番号:001306059)

米国NFA (証明書番号:00559040)

米国MSB (証明書番号:31000254471131)

という3つのライセンスを得ていると書いてあるのでこれらの確認を試みました。まずASICの登録情報を探してみると以下のような情報が見つかってきました。但し会社の名称が「DEOASIS LIMITED」ではなく、「DEOASIS PTY LIMITED」になっていてこれが本項で検証しているDEOASISリミテッドのサイトに対応するものかどうか判断が難しいです。

さらに米国NFAの登録を探し見てみましたがこちらは該当する登録が見つかりません。

米国MSBの登録については以下の情報が見つかりました。

MSBの登録の日付は2023年9月23日付、住所は以下のようになっています。

>2701 Lawrence Street, Denver, CO, 80205

この住所は検索してみるとLAUNDRY ON LAWRENCE (https://laundryonlawrence.com/) というコワーキングスペースの住所のようです。入居可能なスペースのサイズを見ると130 square feet (12平米)~475 square feet (44平米) となっており、少人数の事務所ぐらいでしょう。金融機関の本社が入居しているような場所とは思えません。弁護士事務所が入居しているようなのでそれらの弁護士事務所を利用した名目だけの住所という可能性も考えられるかもしれません。また何度も繰り返し書いていますがMSBの登録は金融ライセンスと言えるようなものではありません。

ここまで各サイトのライセンス情報を調べてきましたが信頼できる金融ライセンスが確認出来たサイトは皆無と言ってもよいです。

次に各サイトで連絡先情報を探しましたが脚注部分にメールアドレスが記されているだけです。一応記されているメールアドレスを以下にまとめておきます。

サイト名 メールアドレス

外為ファイネスト support@gaitamefinestltd.com

BTTGMMリミテッド sopport@tpdc9.com

AMDEフォレックス support@randomforex.com

Ylehub FX support@ylehub.cc

スターファンズマネジメント 記載なし

GYGインベストメント support@gyg-itt.com

KCMトレードリミテッド support@kcmtradeincltd.com

FluxSail support@fluxsail.com

RuizキャピタルFX support@ruizfx.com

DEOASISリミテッド support@deoasisfx.com


さらに連絡先情報を探して各サイトのWho Is 情報も確認しましたが開示されている情報はわずかです。情報の信頼性はかなり疑わしいですが、各サイトの登録・開設日と登録者の所在地情報を以下にまとめておきます。

サイト名 登録・開設日 登録者所在地

外為ファイネスト 2024年2月5日 香港

BTTGMMリミテッド 2023年11月5日 香港

AMDEフォレックス 2023年11月29日 マレーシア・クアラルンプール

Ylehub FX 2023年11月27日 記載なし

スターファンズマネジメント 2023年3月23日 香港

GYGインベストメント 2023年5月4日 ニューヨーク

KCMトレードリミテッド 2023年6月13日 ニューヨーク

FluxSail 2023年12月29日 香港

RuizキャピタルFX 2023年9月8日 ニューヨーク

DEOASISリミテッド 2023年9月21日 ニューヨーク


これらのサイトは互いに酷似していて同じグループによるサイトとしか思われないのに登録者の所在地は香港、マレーシアのクアラルンプール、アメリカのニューヨークの3ヵ所に分散しています。いずれの所在地情報も全く信頼出来ません。

尚、AMDEフォレックスのサイト (https://www.randomforex.com/index3.html) のWho Is 情報を調べていて気が付きましたがAMDEフォレックスのサイトは「検証68」で検証したXMマーケットリミテッド (https://www.xmmarketlimited.com/) と同じIPアドレス上にあることが分かりました。以下はAMDEフォレックスのサイトを基準にして同一IPアドレス (143.92.39.32) 上のサイトを検索した結果です。

同一IPアドレス上のサイトとして「検証68」で検証したXMマーケットリミテッドのサイト (https://www.xmmarketlimited.com/) に加えて「amdeomnode.com」「adenforex.com」という2つのサイトが検出されています。しかし「amdeomnode.com」「adenforex.com」については既に閉鎖されているのかアクセス出来ません。


改めて結論するまでもなく、これらのサイトは投資先として到底信用出来るとは思えません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。