検証70

本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。そして本ページで検証対象としているサイトは互いに酷似しているだけでなく、「検証60」で検証した複数のサイトとも非常によく似ており、同じテンプレートから量産されたサイトと思われます。またこれらのサイトの幾つかについては「雑記2」で説明したLINEグループを勧誘の場として利用する手口で勧誘が行われているようであり、非常に多くの被害者を出しているグループによるサイトの可能性が極めて濃厚です。

▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1

「検証13」「検証14」「検証15」「検証16」「検証17」「検証18」「検証19」「検証20」「検証21」「検証22」「検証23」「検証24」「検証25」「検証26」「検証27」「検証28」「検証29」「検証30」「検証31」「検証32」「検証33」「検証34」「検証35」「検証36」「検証37」「検証38」「検証39」「検証40」「検証41」「検証42」「検証43」「検証44」「検証45」「検証46」「検証47」「検証48」「検証49」「検証50」「検証51」「検証52」「検証53」「検証54」「検証55」「検証56」「検証57」「検証58」「検証59」「検証60」「検証61」「検証62」「検証63」「検証64」「検証65」「検証66」「検証67」「検証68」「検証69に続いて中国系と思われる詐欺グループによる可能性があるサイトについての検証58ページ目です。「検証71」「検証72」「検証73」「検証74」「検証75」「検証76」「検証77」「検証78」「検証79」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証13」の冒頭、さらにLINEのグループを利用する勧誘については「雑記2」を参照してください。このページで検証するのは以下のサイトです。検証対象は順次追加の予定です。


●YIDUGJ GLOBAL LTD (YIDUGJ グローバルリミテッド https://www.yidugj.com/)

●WXJTSS (https://wxjtssgroup.com/index.html、スマホ用サイト:https://www.wxjtss.cc/h5/#/)

●FUEX (https://fuexweb.net/index.html、スマホ用サイト:https://www.fuex.net/h5/#/)

●BKYO (https://bkyoglobal.com/)

●Xianglin (https://xianglinltd.com/)

●FXTM (https://fhxcthmltd.com/jp)

●Admiral Markets Global Ltd (アドミラル マーケッツ グローバル リミテッド https://admiralmarketstradeltd.com/jp)

●National Stock Exchange Ltd (ナショナル ストック エクスチェンジ リミテッド https://www.nsxlimited.com/jp)

●GSG FOREX (GSGフォレックス https://forexgsg.com/)

●EFINANCE GLOBAL LTD (Eファイナンス グローバル リミテッド https://www.efinanceglobal.com/en)

●HYCM Capital Markets (HYCM キャピタル マーケッツ https://fxhycm.com/en)

●HYCM MARKETS LTD (HYCMマーケッツ リミテッド https://www.hycmmarketsltd.com/en)

●Farmax Prime Limited (ファーマックス プライム リミテッド http://farmaxprime.com/)

●Farmax Prime Limited (ファーマックス プライム リミテッド https://www.farmaxprimely.com/en)

●BACERA CO PTY LTD (BACERA カンパニー プロプライエタリ リミテッド https://cfds1.chnthebcr.shop/en)

●Yingke LTD (Yingkeリミテッド https://www.yingkeltd.com/)


まず以下の4つのサイトをまとめて検証します。

●YIDUGJ GLOBAL LTD (YIDUGJ グローバルリミテッド https://www.yidugj.com/)

●WXJTSS (https://wxjtssgroup.com/index.html、スマホ用サイト:https://www.wxjtss.cc/h5/#/)

●FUEX (https://fuexweb.net/index.html、スマホ用サイト:https://www.fuex.net/h5/#/)

●BKYO (https://bkyoglobal.com/)

最初のYIDUGJ グローバルリミテッドはYahoo知恵袋に複数の質問投稿が出てきたサイト、他の3つは画像検索で見つけたり、同じIPアドレスを共有していることで見つかってきたサイトで互いに似ている部分があるのでまとめて検証します。尚、これらのサイトは以前に検証した複数のサイトとも非常によく似ており、明らかに同じテンプレートから量産されたサイトでもあります。尚、ここで検証する4つのサイトの内、日本語に対応しているのは最初のYIDUGJ グローバルリミテッドのサイトのみです。

まずYIDUGJ グローバルリミテッドについてYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。

2023年10月26日投稿

質問の投稿者は「株式交流グループE20」というLINEのグループに参加していて「やすむらこういち」とか「大西啓」と名乗る人物がFX取引の指南をしてくれるが信頼出来るかどうかに不安を感じて質問しているようです。これに対してベストアンサーの回答者は自分も同じLINEのグループに参加していて大西と名乗る担当者から「公式ではない口座」の開設を勧められたようです。この文章だけでは口座開設を勧められたFX業者の名称が分かりませんが、添付画像として大西と名乗る人物からのLINE投稿が示されており、「YIDUGJ取引所の大西」を名乗っていることから口座開設を勧められているのは「YIDUGJ取引所」と考えられます。またこのベストアンサーの投稿者は大竹一義を名乗る人物のLINEグループにも参加しているということですが、これは「検証66」で検証したEsmond International (エスモンドインターナショナル https://esmondmarkets.com/) というサイトでの投資を勧誘していたLINEグループで先生役として登場していた人物の名前と一致しています。

そしてこの質問を引用する形で以下の質問が出てきました。

2023年11月12日投稿

Instagramに出てきた著述家、評論家の勝間和代氏の名前を騙った広告をクリックしたところ、「株式交流グループ23」というLINEのグループに加入することになり、そのLINEグループでYIDUGJ グローバルリミテッドでの口座開設と入金を勧められたようです。入金はネット銀行の口座を指定されて入金するというパターンだったようです。最初は2回ほど取引して数字の上では利益が出ていたそうですが、あまりにも上手くいくことが怖くなって検索したところ詐欺の可能性に気が付いて出金を試みたものの、リスク証拠金という意味不明の名目で追加入金を求められ、拒否すると口座の凍結だけでなく、国際制裁の対象になるとか、金融機関からマネーロンダリングで訴えられるとか脅迫的な返信が返ってきたようです。ここで完全に詐欺に遭ったと判断して警察に相談したようです。入金先として指定された銀行口座は警察で凍結して貰ったものの数百円程度のお金しか残っていなかったようです。こうした経緯はまさに「雑記2」で説明した中国系と思われる詐欺グループによる勧誘の手口に合致します。

さらにこの質問に対して寄せられた回答の中には自分も同じYIDUGJ グローバルリミテッドでの投資をLINEグループで勧められて被害に遭ったという回答が含まれています。

この回答によればLINEのグループを主催していたのは安村と名乗る人物だったようです。出金しようとすると証拠金という意味不明の名目で残金の50%相当を追加入金することを要求されたようです。

2023年11月13日投稿

この質問の投稿者もLINEのグループでYIDUGJでの投資を勧められて投資してしまったようです。グループの名称は「株式交流グループA2」となっていて最初に引用した2023年10月26日付の投稿で質問の投稿者が参加していた「株式交流グループE20」、上に示したばかりの2023年11月12日付の投稿で勧誘の場となっていた「株式交流グループ23」とはLINEグループの微妙に異なりますが、グループの主催側、先生役の1人が「やすむらこういち」と名乗っていることは共通しているようです。詐欺グループが「株式交流グループ」の番号の部分だけ変えた多数のLINEグループを立ち上げていて多数の人を相手に勧誘を同時並行的な形でおこなっているものと考えられます。そしてこの質問の投稿者は既に警察にも相談しているようです。

2023年11月14日投稿

経緯は全く分かりませんが、この質問の投稿者も「YIDUGJという取引所」で投資してしまい、税金名目で1200万円の追加入金を要求されているようです。勧誘された経緯などについては情報がありません。

さらに以下もこの検証を書いた後で出てきた質問です。

2024年1月4日投稿

株式投資に関する書籍も出している杉原杏璃という芸能人の名前を使った広告からLINEのグループに加入することになったようです。運営側の人物の名前は不明です。途中からYIDUGJの担当者と名乗る人物が登場してYIDUGJでの投資を勧められ、最低額を入金して投資したところ、資金が倍に増え、さらに投資額を増やすようにかなり執拗に求められたようです。それでも資金の追加を断り続けていたところ、2013年の12月18日を最後に登場人物たちに連絡が取れなくなったようです。

そしてとにかくこれらの投稿に出てくる「YIDUGJという取引所」を探してきました。まず以下にサイト冒頭の画像を示します。

▼YIDUGJ グローバルリミテッド (https://www.yidugj.com/) [表示言語:日本語、英語、フランス語、香港語]

このサイト冒頭部を見て直ぐに気が付きましたが、このサイトは「検証60」で検証した以下の5つのサイトと非常によく似ています。

▼Shunxinフォーチュンリミテッド (https://fxshunxin.com/en)

▼パンドラファイナンスカンパニーリミテッド (https://fxpandorafx.com/)

▼Xinkeリミテッド (https://xinkelimited.com/jp)

▼Huixinリミテッド (https://www.huixinlimited.com/jp)

▼Dingxinリミテッド (https://www.dingxinlimited.com/)

以下にはDingxinリミテッドのサイト冒頭部を比較の為に再掲します。

Dingxinリミテッド (https://www.dingxinlimited.com/) [表示言語:日本語、英語、香港語、ロシア語]

YIDUGJ グローバルリミテッドとDingxinリミテッドのサイト冒頭部が互いに酷似しているのが分かると思います。さらに本項で検証対象とする他の3つのサイトについても冒頭部の画像を以下に順に示します。

▼WXJTSS (https://wxjtssgroup.com/index.html) [表示言語:英語、香港語]

▼FUEX (https://fuexweb.net/index.html) [表示言語:英語、香港語]

▼BKYO (https://bkyoglobal.com/) [表示言語:英語、香港語]

これらWXJTSSFUEX、BKYOという3つのサイトの冒頭部は一見するとYIDUGJ グローバルリミテッドや比較対象のDingxinリミテッドのサイトの冒頭部と似ているようには見えません。しかしよく見れば背景画像 (WXJTSS、FUEX、BKYOという3つのサイトでは背景が動画になっている) が全く異なるだけで明らかに似ている部分も認められます。特に似ているのは上に並べた画像の下端に並んでいるサイトの概要的な情報を簡単なイラスト付きで4項目にまとめて説明している部分です。以下ではその部分についてまずYIDUGJ グローバルリミテッドの日本語版と英語版を順に示します。

そしてWXJTSS、FUEX、BKYOという3つのサイトの相当部分の画像を以下に順に示します。

英語版で比較すると本項の検証対象である4つのサイトの4つの項目は殆ど同じです。4つの簡単なイラストは全て同じものとしか思われませんし、4項目の文章も殆ど同じです。違いは最初の項目の文章の内容です。比較対象のDingxinリミテッドの場合を含めて最初の項目の文章を以下に示します。

YIDUGJ グローバルリミテッド

>本部はオーストラリアにあり香港にアジア太平洋サービスステーションを設置しています。

Dingxinリミテッド

>カナダに本社あり香港にアジア太平洋サービスステーションを設置

WXJTSS (FUEX、BKYOも同じ。)

>Headquarted in the UK with 23-hour online assistance

YIDUGJ グローバルリミテッドの場合は本部がオーストラリアでそれ以外に香港にアジア太平洋サービスステーションがあると書いてあるのに対してDingxinリミテッドでは本部がカナダでそれ以外に香港にアジア太平洋サービスステーションがあるとなっています。さらに本項の検証対象である他の3つのサイトでは本部がイギリスにあると書いてあります。これらは同じグループによって同じテンプレートから量産されたサイトとしか思われないのに本部の所在地が一致しないことには違和感があります。所在地情報についてはまた後述します。

さらにこれらのサイトの相互比較を続けます。以下は冒頭部に続いて出てくるではYIDUGJ グローバルリミテッドでは「勉強、取引、投資」と題された意味がよく分からない部分の比較です。まずYIDUGJ グローバルリミテッドの日本語版比較対象であるDingxinリミテッドの順で画像を以下に示します。

文章は同じではありませんが、内容的には似ていて翻訳の違いぐらいです。枠や背景など構成などは全く同じに見えます。

さらに相当する部分の画像をYIDUGJ グローバルリミテッドの英語版 → WXJTSSFUEXBKYO の順で示します。

これら4枚の画像は全く同じに見えます。文章も全く同じです。

さらに以下ではアプリをダウンロード出来るようになっている部分を比較します。同様にまずYIDUGJ グローバルリミテッドの日本語版 → 比較対象であるDingxinリミテッドの順で画像を以下に示します。

この部分でもYIDUGJ グローバルリミテッドと比較対象のDingxinリミテッドのサイトは互いに非常によく似ています。

さらに相当する部分の画像をYIDUGJ グローバルリミテッドの英語版 → WXJTSS → FUEX → BKYO という順で示します。

WXJTSS、FUEX、BKYOの3つのサイトは左側の画像部分が異なりますが、それ以外の部分はYIDUGJ グローバルリミテッドと非常によく似ています。これらのサイトが同じテンプレートから量産されたサイトであることは間違いないものと考えます。

次にYIDUGJ グローバルリミテッドの口座開設画面 (https://user.yidugj.com/register/fast?lang=ja) を示します。

この口座開設画面はこれまで検証してきた一連の中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの口座開設画面と非常によく似ています。例えば以下は「検証46」検証したSkyamインベストリミテッド (http://skyamltd.com/jp) のサイトの登録画面ですがYIDUGJ グローバルリミテッドの登録画面に非常によく似ています。

これも含めて以下のサイトでよく似た口座開設画面が確認されています。

「検証27」 gsfx (https://kraewd.com/en)

「検証27」 AUSグローバルリミテッド (https://ausglobald.com/)

「検証27」 Auricマーケッツリミテッド (https://auricvip.com/jap)

「検証33」 SHUN YUENリミテッド (http://shunyuenltd.com/jp)

「検証33」 WMグローバルフォレックスリミテッド (https://www.tradingpointuk.com/jp

「検証34」 Kwillowインターナショナルリミテッド (https://www.kwillow.net/)

「検証42」 ビッグアンクルリミテッド (https://www.biggloballtd.com/ja.html

「検証46」 Skyamインベストリミテッド (http://skyamltd.com/jp)

「検証46」 Allinキャピタルマーケットリミテッド (https://www.allinltd.com/index2)

「検証48」 ETHERマクロキャピタルリミテッド (https://ethermacrocapital.com/)

「検証48」 Starekcoリミテッド (https://www.starekco.com/jp)

「検証48」 ビッグアンクルリミテッド (https://biggloballimited.com/jp)

「検証48」 Carrod セキュリティーズカンパニーリミテッド (https://carrodsecurities-ltd.com/jp)

「検証60」 Xinkeリミテッド (https://xinkelimited.com/jp)

「検証60」 Huixinリミテッド (https://www.huixinlimited.com/jp

「検証60」 カウトレーディングウエルスリミテッド (https://www.cowtradingvip.com/jp)

「検証61」 Arakaフィンテックリミテッド (https://arakaltd.com/jp)

「検証61」 リライアンスキャピタルマーケッツリミテッド (https://reliancecapitalltd.com/jp)

「検証61」 Ludaマーケッツリミテッド (https://www.ludamarkets.com/jp)

「検証62」 トレーディングウェブ (https://www.tradingwebpro.com/jap/index)

「検証62」 GMWリミテッド (https://www.gmw-limited.com/jp)

「検証62」 IGグローバルリミテッド (https://igglobal.co/jap/index)

「検証62」 コンセプトリミテッド トレードMT5 (https://newconcept-fx.com/index3.html

「検証63」 LANLASAKI (https://www.lanlasaki.com/)

「検証63」 FUCIIリミテッド (https://fucsfx.com/zh-hk/)

「検証66」 FTIコーポレーション グローバル (https://www.fticorporationsglobal.com/jp)

「検証66」 ARLTインベストメン トリミテッド (https://www.arltinvestmentltd.com/)

「検証68」 外為ファイネスト (https://www.gaitamefinestltd.com/)

「検証68」 RHトレード (https://rhtradefx.com/jap/index)

「検証68」 Kaerm IM (https://www.kaermim.com/jap/index)

「検証68」 Tongliウェルスインコーポレーション (https://www.tongliwealth.com/jap/index)

「検証68」 BLOOMSマーケッツリミテッド (https://www.blmforex.com/jap/index)

「検証75」 Weastarグローバルマーケッツリミテッド (https://weastartop.com/jp/)

「検証78」 Lioppa グローバルマーケットリミテッド (https://www.lioppafx.com/)

「検証79」 DASANGJ (https://www.dasangj.com/jp

これらのサイトの内、「検証60」で検証したXinkeリミテッド (https://xinkelimited.com/jp) とHuixinリミテッド (https://www.huixinlimited.com/jp) のサイトはサイト自体がYIDUGJ グローバルリミテッドのサイトと明らかに似ています。それ以外のサイトもサイト自体は特にYIDUGJ グローバルリミテッドと似ていなくても登録画面だけは明らかに似ているとなればやはり同じグループによるサイトの可能性が高いものと考えざるを得ません。

一方、YIDUGJ グローバルリミテッド以外の3つのサイトについても口座開設画面を確認しようとしたのですが、表題2番目のWXJTSSと3番目のFUEXについては「START TRADING」というリンクボタンをクリックすると口座開設画面ではなく、以下に示したようなスマホ用のサイトと思われるサイトが立ち上がってきます。それぞれトップページとログイン画面の画像を示します。

▼WXJTSS スマホ用サイト (https://www.wxjtss.cc/h5/#/) [表示言語:英語、香港語、日本語、ドイツ語、フランス語、ポルトガル語、イタリア語、韓国語、ロシア語、スペイン語、ベトナム語、タイ語]

▼FUEX スマホ用サイト (https://www.fuex.net/h5/#/) [表示言語:英語、香港語]

FUEX スマホ用サイトはリアルタイムの相場情報が表示されていると思われる部分の表示がされません。サイトが未完成なのかもしれません。そしてこれらのサイトの名称はそれぞれ同じなのでスマホ用サイトかと思ったのですが、よく見るとURLアドレスのドメイン名が全く違います。

WXJTSS

PC用サイト (https://wxjtssgroup.com/index.htm)

スマホ用サイト (https://www.wxjtss.cc/h5/#/)

FUEX 

PC用サイト (https://fuexweb.net/index.html)

スマホ用サイト (https://www.fuex.net/h5/#/)

サイト名が同じでもドメイン名が異なるということは別個のサイトということになります。スマホ用サイトと同じドメイン名のPC用サイトが存在する可能性も考えてURLアドレスを推測して探してみましたが見つかりません。

表題4番目のBKYO (https://bkyoglobal.com/) というサイトについては他のサイトと同様に「Opening a real account」「Start trading」と書かれたリンクボタンが存在していてそれぞれ以下のようなURLアドレスにリンクされています。

「Opening a real account」 https://www.bkyo.cc/h5/#/pages/user/sign_in

「Start trading」 https://www.bkyo.cc/h5

しかしいずれの場合も「このサイトにアクセスできない」というエラーメッセージが出てアクセス出来ません。このリンク先のサイトのWho Is 情報を調べると2023年5月5日に登録されていますが、既に閉鎖されているのかもしれません。

次に各サイトで連絡先情報を探しましたが殆ど開示されていません。脚注あるいは会社案内 (Company Profile) というサブページに記されている連絡先情報はメールアドレスのみで住所とか電話番号といった情報は示されてません。記されているメールアドレスを以下にまとめます。

サイト名 メールアドレス

YIDUGJ グローバルリミテッド support@yidugj.com

WXJTSS info@wxjtssgroup.com

FUEX fuexltd@gmail.com

BKYO info@bkyoglobal.email

3番目のFUEXのメールアドレスは無料登録できるgmailのアドレスです。まともな取引所の唯一の連絡先がフリーメールのアドレスなんてことは有り得ないでしょう。


上で示したようにYIDUGJ グローバルリミテッドについては「本部はオーストラリアにあり香港にアジア太平洋サービスステーションを設置しています。」という記述があったのでオーストラリアの法人登録情報を探してみました。オーストラリアの法人登録情報を検索できるABN Lookup (https://abr.business.gov.au/) というサイトで「YIDUGJ GLOBAL LTD」の法人登録情報を検索してみましたが以下の画像に示したように「YIDUGJ GLOBAL LTD」の法人登録は見つかりません。

さらにWXJTSSFUEX、BKYOのサイトにはやはり上で示したようにイギリスに本部があるという以下のような記述があります、

>Headquarted in the UK with 23-hour online assistance

この記述を元にイギリスの法人登録情報を探してみました。するとここで検証しているサイトに相当する法人のものかどうか全く確証がありませんが、一応WXJTSS、FUEX、BKYOという名称に合致する法人登録が見つかってきました。まずWXJTSSを検索して見つかってきたWXJTSS GROUP CO., LTDという法人の登録情報を以下に示します。「WXJTSS」が含まれる名称に含まれる法人の登録はこれが唯一です。

WXJTSS GROUP CO., LTDの法人登録情報

法人登録の日付は2023年3月13日と新しく、業種は金融関係になっていて一応矛盾がありません。住所は以下のようになっています。

>Floor 1 Office 25, 22 Market Square, London, England, E14 6BU

この住所を調べてみるとかなり多くの法人が同じ住所を所在地としているようでイギリスの法人登録情報を基にしたと思われるCOMPANIES HOUSE DATAというサイトによれば143の法人が同じ住所を所在地としているという結果になります。また本サイトで検証しているサイトの中にもイギリスの法人登録上の住所がこの住所になっている場合が複数確認されています。

「検証46」:GLIファイナンス → 法人登録

「検証56」:Askyoloテックリミテッド法人登録

「検証68」:DCOマーケット法人登録

「検証68」:XZDLグローバル法人登録

「検証77」:USDCインベストメントリミテッド → 法人登録

また既にサイトが閉鎖されているようですが、イギリスの金融ライセンスを管理しているFinancial Conduct Authority (FCA) から無登録の違法業者として警告対象になっているCHGS FX (https://www.chgsfxgloballimited.com/) という仮想通貨取引所も含まれています。この住所に何が実在するのか分かりませんが、オフショア会社の類を利用した架空住所の疑いが濃いです。

そしてこの法人登録情報で経営者情報のページを見ると唯一の経営者として以下に示したEGGER, Chiristian Ueli というスイス国籍、スイス在住の人物が登録されています。

経営者がイギリス在住でないのだとすればイギリスに事業実体があるかどうかさらに疑わしいと考えざるを得ません。そもそもWXJTSSのサイトで住所などが開示されていないのでこの法人登録がWXJTSSサイトに対応しているかどうかも確実ではありませんが、対応していないのならば所在地とされているイギリスで法人登録が存在しないということにもなります。いずれにしろWXJTSSの事業実体がイギリスに存在するかどうかはかなり疑わしいものと考えざるを得ません。

次は「FUEX」の場合ですが、やはりイギリスの法人登録データーベースを探すと「FUEX」を法人名に含む法人登録としては以下に示す「FUEX GROUP LIMITED」という法人の登録情報1件のみ見つかってきました。

「FUEX GROUP LIMITED」の登録情報

しかしこの法人登録情報によれば2022年3月14日に法人登録し、2023年8月22日にDissolved (解散)になっています。また解散は「Filling History」のページから見ることが出来る書類を見ると自らの意思によるものではなく、理由は不明ですが解散処分を下されているようです。また業種を見ても金融関係にはなっていません。この法人登録が本項で検証しているFUEXのサイトに対応するものかどうかを断定することは出来ませんが、FUEXについてもイギリスに本拠が実在するかどうか極めて疑問です。

次はBKYOの法人登録ですが、「BKYO」という名称のイギリス法人はやはり1件のみ登録が見つかりました。

BKYO GLOBAL INVESTMENT CO., LTDの法人登録情報

法人登録の日付は2023年5月5日と新しく、業種は金融関係となっていて一応矛盾がありません。住所は以下のようになっています。

>33 Cavendish Square, London, United Kingdom, W1G 0PW

この住所の33 Cavendish Square (https://33cavendish-square.com/) はロンドンにあるオフィスビルで間違いありませんが、部屋番号とか階数といった情報が示されていないこともあってこの住所にBKYO社が実在するかどうかは分かりません。そしてこの法人の経営者情報のページを見ると唯一登録されているのは以下に示したCHUNG, Francis Hyunjinというアメリカ国籍、カナダ在住の人物となっています。

この人物はBKYO GLOBAL INVESTMENT CO., LTD以外に少なくとも以下の2つの法人の経営者を兼務しているようです。

ASEX CAPITAL GROUP LIMITED (会社番号:14852944、法人登録日付:2023年5月8日)

NASDAQK LIMITED (会社番号:14956423、法人登録日付:2023年6月23日)

BKYO GLOBAL INVESTMENT CO., LTDを含めて3つの法人は2023年5~6月に法人登録されており、業種は全て金融関係、またいずれもCHUNG, Francis Hyunjinというアメリカ国籍、カナダ在住の人物が登録されている唯一の経営者となっています。それなのにこれら3つの法人登録上の住所は同じロンドン市内でも互いに異なります。この人物がカナダ在住であることも考えるとこれらの法人に事業実体があるかどうかかなり疑問を感じます。

次に連絡先情報が殆ど開示されていないということで例によって各サイトのWho Is 情報も確認しましたが、やはり登録者に関する情報は何も開示されていません。WXJTSSとFUEX のスマホ用サイトも含めて6つのサイトの登録・開設日のみ以下にまとめます。

サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日

YIDUGJ グローバル (https://www.yidugj.com/) 2023年8月26日

WXJTSS (https://wxjtssgroup.com/index.html) 2023年3月15日

FUEX (https://fuexweb.net/index.html) 2023年2月14日

BKYO (https://bkyoglobal.com/) 2023年5月5日

WXJTSSスマホ用サイト (https://www.wxjtss.cc/h5/#/) 2023年3月16

FUEXスマホ用サイト (https://www.fuex.net/h5/#/) 2023年2月7日


FUEXスマホ用サイトなどは未完成なのではないかと思われる部分もありましたがそれほど新しいサイトという訳ではありません。最も新しいのは本項の主な検証対象であるYIDUGJ グローバルということになります。さらに各サイトのWho Is 情報を調べていて気が付きましたが、WXJTSS、FUEX、BKYOの3つのサイトは同じIPアドレスを共有しているようです。以下はWXJTSSのサイトを基準にして同一IPアドレス上のサイトを調べた結果です。

WXJTSS、FUEX、BKYOの3つのサイトに加えて「goldenpeakfx.com「demand-fx.com」という2つのサイトが同じIPアドレスを共有していることが分かりましたが、この内、「demand-fx.com」は既に「検証68」で検証し、以下に冒頭部の画像を再掲したサイトです。

このデマンドFXというサイトは「検証68」にまとめてあるように非常によく似た、明らかに同じテンプレートから量産されたサイトが確認されているサイトの1つであり、それらの互いに非常によく似たサイトの中にはかなりの被害が確認されているサイトも含まれていて非常に危険と考えられるサイトです。そしてこのサイトとIPアドレスを共有しているWXJTSS、FUEX、BKYOの3つのサイトもFX取引のサイトばかり偶然同じIPアドレス上に集まるとは思えませんから同じグループによるサイトである可能性が濃厚と考えられます。

もう一方の「goldenpeakfx.com」についてもGoogle検索してみると確かに以下に示したようにGolden PEAK  (https://goldenpeakfx.com/index3.html) というサイトが存在していた形跡が見つかりましたが、既に閉鎖されているようです。

こうした状況からも本項で検証した4つのサイトはいずれも安心して投資できるサイトとは思われません。特にYIDUGJ グローバルリミテッドについては最初に引用したようにYahoo知恵袋に投資勧誘されて入金したところ出金出来なくなったという被害報告が2件確認されており、極めて危険なサイトで間違いないと考えます。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


※付記1

WXJTSS、FUEX、BKYOの3つのサイトとIPアドレスを共有するサイトとしてさらに以下のサイトが見つかってきました。

▼UOBE FX (https://uobefx.com/index3.html)

▼TNFL FX (https://tnflfx.com/index3.html)

▼HCJTグループ (https://hcjtgroup.com/index3.html)

▼HYANBグループ (https://hyhlbgroup.com/index3.html)

▼アイビジョンマーケット (https://ivisiononline.com/index3.html)

▼DCOマーケット (https://dcomarkets.com/index3.html)

▼LOXLEY FX (https://loxleyfx.com/index3.html)

▼XZDLグローバル (https://xzdlgloballtd.com/index3.html)

いずれもデマンドFX (https://demand-fx.com/index3.html) とよく似た同じテンプレート由来と思われるサイトです。これらのサイトについてはデマンドFXと同じ「検証68」で検証しているので参照してください。


※付記2

本項で検証した4つのサイトや「検証60」で検証したShunxinフォーチュンリミテッド (https://fxshunxin.com/en) などのサイトと非常によく似たサイトがさらに見つかってきました。同じグループによって同じテンプレートから量産されたサイトと思われます。以下で検証しているので参照してください


●Xianglin (https://xianglinltd.com/)

●FXTM (https://fhxcthmltd.com/jp)

●Admiral Markets Global Ltd (アドミラル マーケッツ グローバル リミテッド https://admiralmarketstradeltd.com/jp)

●National Stock Exchange Ltd (ナショナル ストック エクスチェンジ リミテッド https://www.nsxlimited.com/jp)

●GSG FOREX (GSGフォレックス https://forexgsg.com/)

●EFINANCE GLOBAL LTD (Eファイナンス グローバル リミテッド https://www.efinanceglobal.com/en)

●HYCM Capital Markets (HYCM キャピタル マーケッツ https://fxhycm.com/en)

●HYCM MARKETS LTD (HYCMマーケッツ リミテッド https://www.hycmmarketsltd.com/en)

●Farmax Prime Limited (ファーマックス プライム リミテッド http://farmaxprime.com/)

●Farmax Prime Limited (ファーマックス プライム リミテッド https://www.farmaxprimely.com/en)

●BACERA CO PTY LTD (BACERA カンパニー プロプライエタリ リミテッド https://cfds1.chnthebcr.shop/en)

●Yingke LTD (Yingkeリミテッド https://www.yingkeltd.com/)

全部で12個のサイトをまとめて検証します。最初のXianglinというサイトから4番目のナショナル ストック エクスチェンジまで4つのサイトは日本語表示に対応していますが、それ以外の8つのサイトは日本語に対応していません。また最初のXianglinというサイトはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、5番目のGSGフォレックスは香港の金融ライセンスを管理しているSecurities and Futures Commission (SFC https://www.sfc.hk/en/) で違法業者として警告対象になっていたことで存在に気が付いたサイトです。それ以外のサイトはXianglinあるいはGSGフォレックスのサイトからの画像検索で見つけてきたサイトです。そしてここで検証する12個のサイトは互いに非常によく似ているだけでなく、上で検証したYIDUGJ グローバルリミテッドなどのサイトや「検証60」で検証したShunxinフォーチュンリミテッド (https://fxshunxin.com/en) などのサイトとも非常によく似ていて同じグループによって同じテンプレートからコピペで量産されたサイトと考えられます。

まず最初のXianglinというサイトについてYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2024年2月14日投稿

詳しい状況は分かりませんが、LINEグループでXianglinでの投資を勧誘され、詐欺の可能性を疑ってこの質問を投稿しているようです。

以下の質問は基本的に「検証69」で検証したジャフコ インベストメント (アジア パシフィック) リミテッド (https://www.jafcoasia.io/jp/index.html) というサイトに関する質問なのですが、ついでにという形で回答者への返信の中でXianglinについても質問しています。

2024年2月22日投稿

詳しい状況は分かりませんが、菅野弘文と名乗る人物にLINEのグループ (オープンチャット) でXianglinでの投資を勧誘されているものと思われます。2つのURLアドレスが出てきますが、

https://lin.ee/rfgBIbsp%E3%81%A7

https://www.xianglinltd.com/

1つ目のURLアドレスはLINEのQRコード、2番目のURLアドレスが本項で検証しているXianglinのサイトのURLアドレスです。菅野弘文と名乗る人物についてはまた後述します。

2024年3月2日投稿

この質問の投稿者も菅野弘文と名乗る人物が主催するLINEのグループに加入してXianglinでの投資を勧誘されているものと思われます。LINEグループには他にXianglin取引所の高村信司と名乗る人物も登場しているようです。証明書のようなものの画像が添えられていてアメリカのNFA (全米先物協会) に登録があるという主張のようですが、この件については後述します。

さらに以下はこの検証を書いた後でやはりYahoo知恵袋に出てきたXianglinに関する質問投稿で2000万円ものお金を入金してしまって出金に困難が生じている状況のようです。

2024年3月19日投稿

Facebookに出てきた慶応義塾大学大学院教授の岸博幸氏の名前や画像を使った広告から菅野と名乗る人物が先生役を務める「金融リテラシー口座JmE19」というLINEグループに加入してしまい、Xianglin取引所でのFX取引を勧められたようです。「菅野先生」のフルネームは不明ですが、上で引用した質問投稿に出てきたのと同じ「菅野弘文」と名乗っていた可能性が高いです。

そして一度は出金できたことで信頼できる投資先と思い込んでしまい、何度かに分けて結局2000万円もの大金を送金してしまったようで、元金分を出金しようと15万ドルの出金を依頼したところ、税金名目で160万円もの追加入金を要求されたことで詐欺の可能性に気が付いてこの質問を投稿しているようです。また同じグループに所属している人からLINEが届き、税金名目で要求された追加入金に応じたもののXianglin取引所の高野信司と名乗る人物から振込口座を間違えたと称して再度の追加入金を要求されているという情報があったようです。こうした経緯はまさに「雑記2」で説明している詐欺の手口に合致します。尚、岸博幸氏の画像や名前を使ったネット広告が勧誘に使われていたという例として「検証73」で検証しているスマートグローバル (https://www.smartglobally.com/jap/index) の例があります。

そこで複数の質問投稿に名前が出てきた「菅野弘文」という人物について検索してみるとステルスマーケッティング目的と思われるブログが複数見つかってきました。Note、Rakuten BLOG、Amebaブログ、excite blog、livedoorブログの5つブログが存在し、それぞれ菅野弘文に関する同じタイトル、同じ内容の投稿が2件ずつあります。投稿の日付は2023年12月28日あるいは29日になっています。

前ゴールドマン・サックスのチーフアナリスト、菅野弘文が菅野金融塾を設立し、全世界で学生数が10万人を超えています (2023年12月28日 「money」名義 Noteブログ) 

菅野弘文、国際教育機構と協力し、科学教育の普及を推進 (2023年12月28日「money」名義 Noteブログ) 

前ゴールドマン・サックスのチーフアナリスト、菅野弘文が菅野金融塾を設立し、全世界で学生数が10万人を超えています (2023年12月28日  Invest  proのニュースルーム Rakuten BLOG) 

菅野弘文、国際教育機構と協力し、科学教育の普及を推進 (2023年12月28日  Invest  proのニュースルーム Rakuten BLOG) 

前ゴールドマン・サックスのチーフアナリスト、菅野弘文が菅野金融塾を設立し、全世界で学生数が10万人を超えています (2023年12月28日 Xファイナンス Amebaブログ) 

菅野弘文、国際教育機構と協力し、科学教育の普及を推進 (2023年12月28日 Xファイナンス Amebaブログ) 

前ゴールドマン・サックスのチーフアナリスト、菅野弘文が菅野金融塾を設立し、全世界で学生数が10万人を超えています (2023年12月28日 フィンテックニュース excite blog) 

菅野弘文、国際教育機構と協力し、科学教育の普及を推進 (2023年12月28日 フィンテックニュース excite blog) 

前ゴールドマン・サックスのチーフアナリスト、菅野弘文が菅野金融塾を設立し、全世界で学生数が10万人を超えています (2023年12月29投資経験 livedoorブログ) 

菅野弘文、国際教育機構と協力し、科学教育の普及を推進 (2023年12月29日 投資経験 livedoorブログ) 


例えば最初の2件の投稿が掲載されているNoteブログ (https://note.com/) は「money」という名義で投稿されており、トップページ (https://note.com/rich101) を見るとこの検証を書いている2024年3月中旬時点で17本の投稿があります。そしてそれら17本の投稿には既に本サイトで検証した案件のステルスマーケッティング目的と思われる投稿が含まれています。以下の画像では17本の投稿の内、9件の投稿のサムネイルを示しています。ここで検証対象としているXianglin取引所での投資をLINEグループで勧誘している菅野弘文に関する投稿はこのサムネイルの中で中段右側と下段の左側の投稿です。

この画像の範囲で他に7件の投稿がありますが、例えば上段中央と上段右側の投稿は「検証73」で検証したスマートグローバル (https://www.smartglobally.com/jap/index) というサイトとスマートグローバルへの投資を勧誘するLINEグループに登場していた真鍋重徳というまず間違いなく架空の人物に関する投稿になっています。詳しくは「検証73」のスマートグローバルの検証を参照してください。同様に上のサムネイルリストで中段、中央の投稿は「検証66」で検証したDechoキャピタルリミテッドというサイトに関するステルスマーケッティングが目的の投稿と思われます。さらに下段右側の投稿は「検証27」で検証しているイルミナティ マーケッツ リミテッド (https://illuminatiprofx.net/jap) というサイトでの投資を促す投稿になっています。

他にもこのブログには同じく「検証66」で検証したNeithキャピタルリミテッド (https://neithfx.com/) や「検証69」で検証したブルーホライゾンフォレックスリミテッド (https://www.fx-5.com/jap/index) のステルスマーケッティング目的と思われる投稿もあります。

こうしたブログでは手放しで投資先や投資の勧誘役、広告塔として登場している人物が不自然に絶賛されていることなどから同じ詐欺グループが複数の詐欺案件の勧誘の為に投稿しているブログと思われます。そもそも同じ内容のブログが5つも重複して存在しているという状態から考えても宣伝目的のブログとしか思われません。

そして以下が菅野弘文に関するNoteブログへの投稿の1つ、前ゴールドマン・サックスのチーフアナリスト、菅野弘文が菅野金融塾を設立し、全世界で学生数が10万人を超えていますと題されたブログ投稿の冒頭部の画像です。

このブログ投稿には以下に示しましたが菅野弘文という人物の輝かしい経歴や実績に関する説明があります。

非常に立派な経歴、非常に輝かしい投資実績が並んでいますが、これが事実かどうかは疑問です。そしてこのブログ投稿の最後にはこの菅野弘文という人物の連絡先や画像が示されています。

>問合せ/申し込み

>菅野金融塾

>メール:guanyehfkbg6688@gmail.com

>電話:+818021480002

>担当:フジタ ミキ

連絡先はメールアドレスと(080) 局番から始まる携帯電話の電話番号、そして担当者の名前だけです。住所の記載はありませんし、メールアドレスは無料登録できるgmailのアドレスです。前ゴールドマンサックスのチーフアナリストという輝かしい経歴の人物がフリーメールを連絡先情報とするなんて非常に不自然です。さらにこの菅野弘文という人物の画像が気になったので画像検索に掛けてみると東京都渋谷区にある山田源経営会計事務所 (http://www.yamadakeiei.com/) のFacebookアカウントが見つかりました。

ちなみに山田源経営会計事務所 (http://www.yamadakeiei.com/) の代表プロフィールによれば山田源氏は1995年に慶応義塾大学経済学部卒業となっていて1992年に一橋大学経済学部を卒業したことになっている菅野弘文の経歴とは明らかに違います。

ステルスマーケッティング目的である疑いが濃厚なブログで前ゴールドマンサックスのチーフアナリスト、菅野弘文として紹介されていた人物はこの会計事務所の公認会計士である山田源 (やまだげん) 氏の画像をネットで拾ってきてでっち上げた架空人物である疑いが極めて濃いです。

こうしたネット上の画像を利用してでっち上げた架空人物を勧誘に使っている事例は他にも確認されています。例えば「検証73」で検証したスマートグローバル (https://www.smartglobally.com/jap/index) というサイトでの投資勧誘役としてLINEグループに登場していた真鍋重徳という人物の画像はShutterstock (https://www.shutterstock.com/ja) という素材画像を販売するサイトで販売されている画像であることが確認されています。そして菅野弘文のステルスマーケッティング投稿を掲載していたNoteの「money」名義のブログ (https://note.com/rich101) には2件の菅野弘文を絶賛する2件の投稿と並んで真鍋重徳を絶賛する投稿も並んでいます。さらに既に投稿が削除されているようですが、同じブログには「検証66」で検証したEsmond International (エスモンドインターナショナル) やHighstone Capital (ハイストーンキャピタル)、さらにはエスモンドインターナショナルの勧誘で広告塔的な役割を担っていた大竹一義、同様にハイストーンキャピタルへの投資勧誘で広告塔的な役割を担っていた寺山正雄といったおそらく架空の人物を手放しで称賛するような投稿も存在していたことが確認されています。同じグループが同じブログで架空の投資の専門家を絶賛するステルスマーケッティングを繰り返しているとしか思えません。

次に表題5番目のGSGフォレックスのサイトの存在を知ることになった香港の金融ライセンスを管理しているSecurities and Futures Commission (SFC https://www.sfc.hk/en/) から出ていた警告について説明しておきます。以下にそのGSGフォレックスが違法な無登録業者であるという2024年1月24日付の警告の画像を示します。

この警告に記されていたURLアドレスのサイトを確認したところ、明らかに本ページで検証しているサイトなどと非常によく似ていることが判明したので検証対象とすることにしました。

次に本項で検証対象としている表題の12個のサイトについてまずサイト冒頭部の画像を以下に順に示していきます。

▼Xianglin (https://xianglinltd.com/) [表示言語:英語、韓国語、日本語、香港語]

▼FXTM (https://fhxcthmltd.com/jp) [表示言語:英語、香港語、日本語、フランス語]

▼アドミラル マーケッツ グローバル リミテッド (https://admiralmarketstradeltd.com/jp) [表示言語:英語、香港語、インドネシア語、日本語]

▼ナショナル ストック エクスチェンジ リミテッド (https://www.nsxlimited.com/jp) [表示言語:英語、韓国語、日本語、スペイン語]

▼GSGフォレックス (https://forexgsg.com/) [表示言語:英語、中国語]

▼Eファイナンス グローバル リミテッド (https://www.efinanceglobal.com/en) [表示言語:ベトナム語、英語、インドネシア語、タイ語]

▼HYCM キャピタル マーケッツ (https://fxhycm.com/en) [表示言語:英語、中国語、香港語]

▼HYCMマーケッツ リミテッド (https://www.hycmmarketsltd.com/en) [表示言語:英語、香港語、フランス語、スペイン語]

▼ファーマックス プライム リミテッド (http://farmaxprime.com/) [表示言語:英語、フランス語、スペイン語、香港語]

▼ファーマックス プライム リミテッド (https://www.farmaxprimely.com/en) [表示言語:英語、フランス語、スペイン語、香港語]

▼BACERA カンパニー プロプライエタリ リミテッド (https://cfds1.chnthebcr.shop/en) [表示言語:英語、中国語、香港語]

▼Yingkeリミテッド (https://www.yingkeltd.com/) [表示言語:英語、中国語、香港語]

説明するまでもなく、これら12個のサイトの冒頭部は互いに明らかに似ています。また上で検証したYIDUGJ グローバルリミテッドなどのサイトや「検証60」で検証したShunxinフォーチュンリミテッド (https://fxshunxin.com/en) などのサイトとも非常によく似ています。以下には比較の為に上で検証したYIDUGJ グローバルリミテッドのサイトの冒頭部の画像を再掲します。

▼YIDUGJ グローバルリミテッド (https://www.yidugj.com/) [表示言語:日本語、英語、フランス語、香港語]

この冒頭部で最も気になるのは上の一連の画像で下端に簡単なイラスト付きで並んでいる4つのサイト情報の部分です。表題最初のXianglinのサイトについてその部分の日本語版と英語版の画像を示します。

特に重要なのは左端の項目の文章です。

日本語版:本部はアメリカにあり、香港にアジア太平洋サービスステーションを設置

英語版:Asia Pacific service station

日本語版では本部がアメリカ、香港にアジア太平洋サービスステーションがあると書いてありますが、英語版では「Asia Pacific service station」と書いてあるだけで意味不明です。

次は表題2番目のFXTM (https://fhxcthmltd.com/jp) の場合です。やはり日本語版と英語版を示します。

やはり左端の最初の項目の文章を書き出します。

日本語版:本部はオーストラリアにあ香港にアジア太平洋サービスステーションを設置

英語版:Headquarted in United Kingdom (本部はイギリスにある)

日本語版と英語版の記述が明らかに食い違っていますし、表題最初のXianglinの日本語版の本部はアメリカという記述とも異なります。

次は表題3番目のアドミラル マーケッツ グローバル リミテッド (https://admiralmarketstradeltd.com/jp) の場合です。同様に日本語版と英語版の画像を示します。

このアドミラル マーケッツ グローバル リミテッドの場合には日本語版、英語版いずれの場合も本部がオーストラリア、アジア太平洋サービスステーションが香港にあるとなっています。

次は表題4番目のナショナル ストック エクスチェンジ リミテッド (https://www.nsxlimited.com/jp) の場合です。やはり日本語版、英語版を順に示します。

最初の項目の記述は以下のようになっています。

日本語版:本部はオーストラリアにある 香港にアジア太平洋サービスステーションを設置

英語版:Headquarted in United Kingdom (本部はイギリスにある)

記述は表題2番目のFXTM (https://fhxcthmltd.com/jp) の場合と同じで明らかに日本語版と英語版の記述内容が矛盾しています。

表題5番目以降の8つのサイトについては日本語表示に対応していないので日本語版と英語版を比較することは出来ませんが本項で検証対象としている12のサイトの本社所在地に関する記述を以下にまとめます。


サイト名 (URLアドレス) 英語版本社 日本語版本社

Xianglin (xianglinltd.com) 記載なし アメリカ

FXTM (fhxcthmltd.com) イギリス オーストラリア

アドミラル マーケッツ (admiralmarketstradeltd.com) オーストラリア オーストラリア

ナショナル ストック  (www.nsxlimited.com) イギリス オーストラリア

GSGフォレックス (forexgsg.com) ロンドン

Eファイナンス グローバル (www.efinanceglobal.com) オーストラリア

HYCM キャピタル マーケッツ (fxhycm.com) オーストラリア

HYCMマーケッツ (www.hycmmarketsltd.com) イギリス

ファーマックス プライム (farmaxprime.com) オーストラリア

ファーマックス プライム (www.farmaxprimely.com) オーストラリア

BACERA カンパニー (cfds1.chnthebcr.shop) オーストラリア

Yingkeリミテッド (www.yingkeltd.com) ロンドン


英語版の記述では本社の所在地はイギリス (ロンドン) あるいはオーストラリアになっています。アメリカに本社があるとなっているのは最初のXianglinのサイトで日本語表示を選択した場合のみです。所在地など連絡先情報についてはまた後述します。

次は冒頭部に続いて出てくる「勉強」「取引」「投資」と題された部分を比較します。まず日本語対応している4つのサイトについて表題と同じ順、Xianglin → FXTM → アドミラル マーケッツ → ナショナル ストック エクスチェンジという順で4枚の画像を並べます。

3番目のアドミラル マーケッツの場合のみ文章が全体的に長くなっているようですが、基本的には互いに非常によく似ています。

さらに日本語に対応していない残りの8つのサイトについても相当部分の画像を比較します。まず表題5~8番目の4つのサイトについてやはり表題と同じ順、GSGフォレックス → Eファイナンス グローバル リミテッド → HYCM キャピタル マーケッツ → HYCMマーケッツ リミテッドという順で画像を示します。

さらに表題9~12番目の4つサイトについても同じ部分の画像を表題と同じ順、ファーマックス プライム リミテッド (http://farmaxprime.com/) → ファーマックス プライム リミテッド (https://www.farmaxprimely.com/en) → BACERA カンパニー プロプライエタリ リミテッド → Yingkeリミテッドという順で示します。

日本語対応していない8つのサイトはこの部分で互いに全く同じに見えます。またこれら12個のサイトのこの部分についても上で検証したYIDUGJ グローバルリミテッドなどのサイトや「検証60」で検証したShunxinフォーチュンリミテッド (https://fxshunxin.com/en) などのサイトとも非常によく似ています。以下には比較の為に上で検証したYIDUGJ グローバルリミテッドのサイトの相当部分の画像を再掲します。

次に各サイトのアプリをダウンロード出来るようになっている部分を比較します。この部分についてもまず日本語対応している4つのサイトについて表題と同じ順、Xianglin → FXTM → アドミラル マーケッツ → ナショナル ストック エクスチェンジという順で4枚の画像を並べます。

2番目のFXTMの場合のみアンドロイド用とiOS用のアプリに加えてPC用のアプリもダウンロード出来るようになっているようですが、他には大きな違いはありません。

さらに日本語に対応していない残りの8つのサイトについても相当部分を相互比較します。まず表題5~8番目の4つのサイトについてやはり表題と同じ順、GSGフォレックス → Eファイナンス グローバル リミテッド → HYCM キャピタル マーケッツ → HYCMマーケッツ リミテッドという順で画像を以下に示します。

表題5番目のGSGフォレックスの場合のみ左側の取引画面の画像が他のサイトと異なりますが他には大きな違いはありません。GSGフォレックスの場合も右側の文章の部分は他のサイトの文章と一致しているようです。

さらに表題9~12番目の4つサイトについても同様にアプリをダウンロード出来る部分の画像を表題と同じ順、ファーマックス プライム リミテッド (http://farmaxprime.com/) → ファーマックス プライム リミテッド (https://www.farmaxprimely.com/en) → BACERA カンパニー プロプライエタリ リミテッド → Yingkeリミテッドという順で示します。

この4つのサイトの比較では最後のYingkeリミテッドの場合のみ左側の取引画面の画像が独自のものになっています。左側の画像部分が他のサイトと異なるのはGSGフォレックスの場合と同じですが、YingkeリミテッドGSGフォレックスを相互比較しても左側の画像部分は全く異なるようです。但し右側の文章の部分は他のサイトと一致しています。

次に各サイトで連絡先情報を探しましたが開示されている情報は限られています。最も開示されている情報が多いのは最初のXianglinと5番目のGSGフォレックスの場合で他の10個のサイトについては脚注にメールアドレスが記されているだけのようです。まず最初のXianglinのサイトの脚注に記されている連絡先情報を以下に示します。

>E-mail: support@xianglinltd.com           

>Xianglin 米国NFAライセンス、ナンバー0561662を所有

>住所: 66 Hudson Blvd E, New York, NY 10001USA

記されているのはメールアドレスとアメリカ・ニューヨークの住所、そして全米先物協会 (NFA) の登録番号のみです。そしてまずニューヨークの住所を検索してみましたが、この住所は「The Spiral」という66階建ての高層ビルの住所のようです。66階建ての高層ビルの住所なのに階数とか部屋番号が示されていないので不完全な住所のように思われますし、本当にこの高層ビルにXianglinが入居しているかどうかはかなり疑問です。

次に全米先物協会 (NFA) でライセンスを得ているという件についてです。上で引用したYahoo知恵袋に出てきた2024年3月2日付の質問投稿にもXianglinがNFAでライセンスを取得しているという運営側の主張が出てきていました。NFAの登録番号と称する番号が記されているので確認を試みました。米国先物協会 (NFA) のサイト (https://www.nfa.futures.org/index.html) にあるライセンス情報の検索窓から 「0561662」という登録番号を入力してみたところ以下の画像に示したように確かにXianglinに関する何らかの情報が出てきます。

しかし出てきた情報をよく見ると

>Not an NFA Member (NFAのメンバーではない。)

>Non-Member not subject to NFA oversight. (非メンバーはNFAの監視下にはない。)

と書いてあります。これではNFAのライセンスを得ていて信頼できるという状況ではないでしょう。そもそもこのサイトでは何度も同じことを書いていますが、このNFAという組織は業界の自主規制団体のようなもので金融ライセンスを管理する公的機関ではありません。これは信頼性を保証するような金融ライセンスではありません。

次に表題5番目のGSGフォレックスの脚注にある連絡先情報を示します。

>Legal: This website is operated by GSG International Limited

>Registered address: 29F, Tower 5, The Gateway, 15 Canton Road, Harbor City, Tsim Sha Tsui, Kowloon, Hong Kong

>Registration number: 2032963

>Email: support@forexgsg.com

>Risk Warning: Foreign exchange and CFD trading involves risks for your investment capital. Please ensure you have read through and fully understand our risk disclosures. GSG INTERNATIONALLIMITED NFA ID:0558433

この連絡先情報には電話番号がありません。Registered address (登録上の住所) として香港の住所 (29F, Tower 5, The Gateway, 15 Canton Road, Harbor City, Tsim Sha Tsui, Kowloon, Hong Kong) が記されていますが、この住所を調べてみると以下に示したRegusというシェアオフィス/バーチャルオフィス業者の拠点の住所に一致します。この住所はバーチャルオフィス業者を利用した架空住所でほぼ間違いありません。

また

>Registration number (登録番号) : 2032963

と書いてありますが、何の登録番号なのか情報がありません。少なくとも最初に引用したように香港の金融ライセンスを管理しているSFCから無登録の違法業者であるとして警告が出ているのですから香港で金融ライセンスを得ているはずがありません。

表題最初のXianglinと表題5番目のGSGフォレックス以外の10個のサイトについては連作先情報として開示されているのはメールアドレスだけです。そのメールアドレスについては一応以下にまとめておきます。

サイト名 (URLアドレス) メールアドレス

Xianglin (xianglinltd.com) support@xianglinltd.com

FXTM (fhxcthmltd.com) support@fhxcthmltd.com

アドミラル マーケッツ (admiralmarketstradeltd.com) support@admiralmarketstradeltd.com

ナショナル ストック  (www.nsxlimited.com) support@nsxlimited.com

GSGフォレックス (forexgsg.com) support@forexgsg.com

Eファイナンス グローバル (www.efinanceglobal.com) support@efinanceglobal.com

HYCM キャピタル マーケッツ (fxhycm.com) cs@fxhycm.com

HYCMマーケッツ (www.hycmmarketsltd.com) support@hycmmarketsltd.com

ファーマックス プライム (farmaxprime.com) support@farmaxprime.com

ファーマックス プライム (www.farmaxprimely.com) support@farmaxprime.com

BACERA カンパニー (cfds1.chnthebcr.shop) bacera@chnthebcr.store

Yingkeリミテッド (www.yingkeltd.com) service@yingkeltd.com


URLアドレスの異なるファーマックス プライムというサイトが2つありますが、記されているメールアドレスはいずれのサイトでも同じです。なぜURLアドレスの異なるサイトが2つあるのか理解不能です。

連絡先情報がこれだけでは話にならないのでまず本社がイギリスにあるという記述が幾つかのサイトにあったことからイギリスの法人登録を探してみました。するとそれらしく法人登録が幾つかのサイトについて見つかってきました。まず表題8番目のHYCMマーケッツ リミテッド (https://www.hycmmarketsltd.com/en) に対応すると思われるイギリスの法人登録 (会社番号:15362479) を以下に示します。

この法人登録情報を見るとまず法人登録の日付が2023年12月19日と非常に新しいことが目につきます。後述しますが、サイトのWho Is 情報に示されているサイトの登録・開設日も2023年12月19日となっていて完全に一致していますし、業務内容も金融関係になっていて矛盾がなく、これが表題8番目のHYCMマーケッツ リミテッドのサイト (https://www.hycmmarketsltd.com/en) に対応する法人登録である可能性はかなり高いものと思われます。そして法人登録上の住所は以下のようになっています。

>50/60 Station Rd, Cambridge, United Kingdom, CB1 2JH

この住所を検索してみるとシェアオフィス業者のWe Workの拠点の住所に一致するようです。この住所にHYCMマーケッツ リミテッドが実在するかどうかは疑問です。

またこのHYCMマーケッツ リミテッドの法人登録の経営者情報のページを見ると以下に示したPHAM, Truong Giangという人物が唯一の経営者となっています。

この人物はベトナム国籍、マレーシア在住となっており、2002年11月生まれとなっています。この検証を書いている2024年3月現在で21歳ということになります。この人物が実際にHYCMマーケッツ リミテッドの経営者かどうかは疑問であり、名目だけの経営者という可能性の方が高いように思われます。そして名目だけの経営者であってもマレーシア在住ということであればイギリスの法人登録も名目だけの可能性が高いものと考えます。

表題9番目、10番目のFarmax Prime Limited (ファーマックス プライム リミテッド) についても同様に対応すると思われるイギリスの法人登録 (会社番号:15043702) が見つかりました。

まず業種は金融関係となっていて矛盾がなく、法人登録の日付は2023年8月2日となっています。そして2つのFarmax Prime Limited (ファーマックス プライム リミテッド) のサイトのWho Is 情報に記されているサイトの登録・開設日は以下のようになっています。

サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日

ファーマックス プライム リミテッド (farmaxprime.com) 2023年8月3日

ファーマックス プライム リミテッド (www.farmaxprimely.com) 2023年10月3日

表題9番目のファーマックス プライム リミテッドのサイト (farmaxprime.com) の登録・開設日は上に示したイギリスの法人登録の日付 (2023年8月2日) とわずか1日違いです。イギリスの法人登録とここで検証している2つのファーマックス プライム リミテッドのサイトの内、表題9番目のサイトと対応している可能性が高いです。

そしてこの法人登録上の住所は以下のようになっています。

>60 St Martin's Ln, London, United Kingdom, WC2N 4JS

この住所を検索してみるとこの場合も以下に示したRegusというシェアオフィス/バーチャルオフィス業者の拠点の住所に一致します。

この住所についてもバーチャルオフィス業者を利用した架空住所の可能性が濃厚でしょう。そしてこのイギリスの法人登録の経営者情報のページを見ると以下に示した「SUN, Shao Gang」という人物が唯一の経営者として登録されています。

この人物はオーストラリア国籍、オーストラリア在住となっていますが、「SUN, Shao Gang」という名前からすると中国系のようにも思えます。

次に示すのは表題最後のYingke LTD (https://www.yingkeltd.com/) のサイトに対応すると思われるイギリスの法人登録 (会社番号:14866093) です。

やはり業種は金融関係となっていて矛盾はなく、法人登録の日付は2023年5月12日となっています。Yingke LTDのサイト (https://www.yingkeltd.com/) のWho Is 情報を調べてみると2023年5月2日となっていて法人登録の日付 (2023年5月12日) とは10日ずれていますが、やはり法人登録の日付とWho Is 情報の登録・開設日はかなり近いです。そしてこの法人登録上の住所は以下のようになっています。

>7 Copperfield Road, Coventry, West Midlands, England, United Kingdom, CV2 4AQ

この住所についても検索してみましたが、何がこの住所に存在するのかよく分からないもののイギリスの法人登録情報を調べてみると全く同じ住所に数百件もの法人が存在することになっています。やはりこれも架空住所の可能性が高いです。

そしてこの法人登録の経営者情報のページを見ると以下に示した「LI, Yunling」という人物が唯一の経営者として登録されています。

この人物は中国国籍、中国在住です。やはりイギリスの法人登録は名目だけのものである疑いが濃いものと考えざるを得ません。

本項で検証対象としたサイトで対応すると思われるイギリスの法人登録が見つかったのはこれら3件のみです。本項で検証したサイトでは本部がオーストラリアにあるという記述があるサイトも多いのでオーストラリアの法人登録情報も調べてみましたが、本項で検証したサイトに対応すると思われるオーストラリアの法人登録は見つかりません。

次に例によって各サイトのWho Is 情報も確認しました。サイトの登録・開設日と登録者の所在地情報のみ以下にまとめます。


サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日 登録者所在地

Xianglin (xianglinltd.com) 2024年2月1日 米・アリゾナ

FXTM (fhxcthmltd.com) 2024年2月29日 米・フロリダ

アドミラル マーケッツ (admiralmarketstradeltd.com) 2024年2月5日 米・フロリダ

ナショナル ストック  (www.nsxlimited.com) 2024年1月23日 豪・タスマニア

GSGフォレックス (forexgsg.com) 2020年5月19日 記載なし

Eファイナンス グローバル (www.efinanceglobal.com) 2023年11月7日 米・イリノイ

HYCM キャピタル マーケッツ (fxhycm.com) 2023年11月11日 記載なし

HYCMマーケッツ (www.hycmmarketsltd.com) 2023年12月19日 オーストラリア

ファーマックス プライム (farmaxprime.com) 2023年8月3日 記載なし

ファーマックス プライム (www.farmaxprimely.com) 2023年10月3日 米・オクラホマ

BACERA カンパニー (cfds1.chnthebcr.shop) 2023年11月2日 記載なし

Yingkeリミテッド (www.yingkeltd.com) 2023年5月2日 記載なし


2020年に登録されている5番目のGSGフォレックスだけ登録から4年近く経過していますが、2023年8月21日にアップデートされているので中古ドメインを買ってきて再利用している可能性も考えられます。それ以外の11個のサイトは全て登録・開設から1年未満、特に日本語対応している最初の4つのサイトは全て2024年になってから登録・開設されていて非常に新しいです。

そしてこれだけ互いによく似たサイトですから運営元は全て同じである可能性が極めて濃いと考えられますが、Who Is 情報に記されている登録者の所在地はバラバラです。またこれらのサイトの多くには本部がイギリスあるいはオーストラリアと記されていることを上で示しましたがWho Is 情報の所在地情報がイギリスになっているサイトは1つもなく、オーストラリアになっているのもHYCMマーケッツのサイトだけです。所在地情報の信頼性は極めて低いものと考えざるを得ません。

尚、各サイトのWho Is 情報を調べていて気が付きましたが、以下の3つのサイト

HYCM キャピタル マーケッツ (https://fxhycm.com/en)

ファーマックス プライム リミテッド (http://farmaxprime.com/)

BACERA カンパニー プロプライエタリ リミテッド (https://cfds1.chnthebcr.shop/en)

は同じIPアドレス (34.233.14.55) 上にあるようです。以下はこれら3つのサイトそれぞれとIPアドレスを共有しているサイトを調べた結果です。

いずれのサイトもIPアドレス (34.233.14.55) に存在しており、それぞれ10個の同じIPアドレス上にあるサイトのリストが示されていますがこれらのサイトの多くは本サイトで検証対象としてきたサイトであり、他にも本サイトで検証したかなりの数のサイトがこのIPアドレス上に存在していたことが確認されています。具体的には以下のようなサイトが同じIPアドレスを共有していることが確認されていて全てがFXなどを扱う取引所のサイトです。

「検証33」

WMグローバルフォレックスリミテッド (https://www.tradingpointuk.com/jp) [閉鎖済み] 

「検証60」

Foyaリミテッド (https://foyavip.com/jp) [閉鎖済み] 

Shunxinフォーチュンリミテッド (https://fxshunxin.com/en) [閉鎖済み] 

パンドラファイナンスカンパニーリミテッド (https://fxpandorafx.com/) [閉鎖済み] 

カウトレーディングウエルスリミテッド (https://www.cowtradingvip.com/jp) [閉鎖済み] 

Xinkeリミテッド (https://xinkelimited.com/jp) [閉鎖済み] 

Huixinリミテッド (https://www.huixinlimited.com/jp) [閉鎖済み] 

「検証61」

XMグローバルリミテッド (https://www.xmusa.net/jp) [閉鎖済み] 

XMグローバルリミテッド (https://www.xmusafx.com/jp) [閉鎖済み] 

XMグローバルリミテッド (https://xmjp.cc/jp) [閉鎖済み] 

XMグローバルリミテッド (https://www.fxglobalxm.com/en) [閉鎖済み] 

XMグローバルリミテッド (https://www.xm-81jp.com/jp)

Arakaフィンテックリミテッド (https://arakaltd.com/jp) [閉鎖済み] 

リライアンスキャピタルマーケッツリミテッド (https://reliancecapitalltd.com/jp) [閉鎖済み] 

Ludaマーケッツリミテッド (https://www.ludamarkets.com/jphttps://www.ludamarkets.com/cjrl_jp) [閉鎖済み] 

ライオンブローカーズ (https://libkrsgrr.com/jphttps://libkrsgrr.com/cjrl_jp) [閉鎖済み] 

BUXファイナンシャルサービシーズ (https://bux-asia.com/jp) [閉鎖済み] 

BUXファイナンシャルサービシーズ (https://buxasia.co/jp) [閉鎖済み] 

FXコープリミテッド (https://www.fxcorpltd.com/jp) [閉鎖済み] 

「検証66」

FTIコーポレーションズ グローバル (https://www.fticorporationsglobal.com/jp) [閉鎖済み] 

ARLTインベストメン トリミテッド (https://www.arltinvestmentltd.com/) [閉鎖済み] 

「検証71」

CKCF (https://www.ckcfnk.com/en)

CHANGYUANセキュリティーズリミテッド (https://hkchangyuan.com/en)

「検証77」

スター バナー グローバル リミテッド (https://starbannerglobal.com/jp)

「検証78」

グレースケールフォレックス (https://grayfxcenter.com/)

そしてこれらのサイトの大半は短期間で何の告知もなく閉鎖されており、さらに「検証61」で検証したXMグローバルリミテッド (https://xmjp.cc/jp) など複数のサイトについては入金したら出金出来なくなったという被害が確認されています。同じIPアドレス上に偶然FX業者のサイトばかり集中するとは思えませんからこれらは同一グループによる詐欺サイトの疑いが濃厚と考えられます。



改めて結論するまでもないと思いますが、これらのサイトは投資先として到底信頼出来るとは思われません。有効な金融ライセンスは全く確認されませんし、連絡先情報などの開示も著しく不充分、不適切です。開示されている情報についても信頼性が非常に疑わしいです。そして本項の最初に引用したYahoo知恵袋への複数の投稿によれば少なくともXianglinのサイトについて「雑記2」で説明したLINEグループを勧誘の場として利用する手口で勧誘が行われている実態が確認されていて非常に危険としか思われません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。