検証63

本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。また報告されている勧誘の手口などから非常に多くの被害者を出しているグループによるサイトの可能性が高く、実際に被害が報告されているサイトもあります。取引は全くお勧めできません。

尚、本ページで検証しているサイトの内、スイストレードファイナンス、リッジコーポレーション、FUCIIリミテッド、キーストンインターナショナルマーケッツという4つのサイトについてはLINEの投資関係グループで勧誘され、投資したところ出金出来なくなったという報告が確認されています。LINEの投資関係グループを利用した勧誘については「雑記2」にまとめがありますから参照してください。

削除の解除の再検討をお願いします。→ 雑記0

このサイトは最近、ニュースで頻繁に報道されているいわゆるSNS型投資詐欺、非常に被害者が多い中国系の詐欺グループと戦っているサイトです。このブログを削除 (閲覧不能) にしているのは詐欺グループに味方するも同然です。プラットフォーム企業としての社会的責任を考慮して頂けるよう配慮をお願いします。尚、このページで検証したサイトは2024年3月現在で殆どが何の告知もなく閉鎖されています。まともな投資サイトだったとは思えません。

▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1

「検証13」「検証14」「検証15」「検証16」「検証17」「検証18」「検証19」「検証20」「検証21」「検証22」「検証23」「検証24」「検証25」「検証26」「検証27」「検証28」「検証29」「検証30」「検証31」「検証32」「検証33」「検証34」「検証35」「検証36」「検証37」「検証38」「検証39」「検証40」「検証41」「検証42」「検証43」「検証44」「検証45」「検証46」「検証47」「検証48」「検証49」「検証50」「検証51」「検証52」「検証53」「検証54」「検証55」「検証56」「検証57」「検証58」「検証59」「検証60」「検証61」「検証62に続いて中国系の詐欺グループによる可能性があるサイトについての検証51ページ目です。「検証64」「検証65」「検証66」「検証67」「検証68」「検証69」「検証70」「検証71」「検証72」「検証73」「検証74」「検証75」「検証76」「検証77」「検証78」「検証79」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証13」の冒頭、さらにLINEのグループを利用する勧誘については「雑記2」を参照してください。このページで検証するのは以下のサイトです。


Swisstrade Finance (スイストレードファイナンス https://swisstrade.io/?lang=ja)

●Verse Capital Ltd (Verseキャピタルリミテッド  https://ukvc.co/)

●Ridge Corporation (リッジコーポレーション https://www.ridgecorporation.co/index.html)

●QOINTECH (https://www.qointech.co/)

●LANLASAKI (https://www.lanlasaki.com/)

●FUCII LTD (FUCIIリミテッド https://fucsfx.com/zh-hk/)

●Keystone International Markets Limited (キーストンインターナショナルマーケッツリミテッド https://ksimarket.com/?lang=ja)


まず以下の2つのサイトを検証します。

●Swisstrade Finance (スイストレードファイナンス https://swisstrade.io/?lang=ja)

●Verse Capital Ltd (Verseキャピタルリミテッド  https://ukvc.co/)

最初のスイストレードファイナンスはYahoo知恵袋に質問投稿が出てきたサイト、2つ目のVerseキャピタルリミテッドは画像検索で見つけてきた同じテンプレート由来と思われるサイトです。尚、これら2つのサイトは「検証54」で検証したMaliksiリミテッド (https://maliksi-fx.com/jp/) など3つのサイトともかなり似ており、同じグループによるサイトの可能性が高いです。まずスイストレードファイナンスに関してYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2022年12月20日投稿

古屋舞人 (ふるやまいと) と名乗る人物が運営する「財産である投資交流会」というLINEのグループに招待され、「SwissTradeFinance」という証券会社に口座を開設して入金するように勧められたということのようです。グループには110人以上の登録者がいることになっているのに大半の登録者は応答が乏しいことなどから幽霊登録の可能性があり、運営側としては「古屋舞人」以外に「吉野先生」、「SwissTradeFinanceのカスタマーサービスの経理(?)の石松康一」などと名乗る人物が登場しているようですが、日本語に不自然な点があること、資料や動画に中国語の活字が登場していることなどから日本人の名前を名乗っていても日本人ではないと思われるといった状況であるとなっています。さらに「古屋舞人」と「石松康一」は同一人物の「1人2役」の疑いがあるようです。

このLINEの投資関係グループに招待されて日本人の名前を名乗っているけれども日本語が怪しい人物を含む運営者によって特定のサイトでの投資を強く勧められるというパターンは本サイトにおける一連の検証の中でしばしば登場してきたパターンと合致するように思われました。具体的には以下のサイトで同様の勧誘が行われているという報告が出ています。

「検証25」 グリーンスタンウエルス (https://www.greenstansjp.com/jp/index.html)

「検証25」 IDFパワーウエルス (https://www.idfpowerio.com/jp/index.html)

「検証34」 グリーンスタンウエルスリミテッド (http://www.greenstan.com/ja/index.htm)

「検証34」 atatong (https://www.atatong.com/ja/index.htm)

「検証34」 Kwillowインターナショナルリミテッド (https://www.kwillow.net/

「検証50」 OSIRISフォレックス (https://www.osiristradelimited.com/jp/)

「検証56」 BULUTUN (https://www.bulutun.site/)

「検証56」 POOPAC (http://www.ipoopac.com/index.html#)

「検証56」 Askyoloテックリミテッド (https://www.askyolo.net/)

「検証59」 IDFパワーウエルスリミテッド (http://www.idfpower.site/jp/index.htm)

「検証59」 アイコニックマネジメント (https://www.iconicjp.com/)

「検証60」 ニュージーランドビジョンズ (https://www.nz-visions.com/index.htm)

「検証60」 Foyaリミテッド (https://foyavip.com/jp)

「検証60」 カウトレーディングウエルスリミテッド (https://www.cowtradingvip.com/jp)

「検証64」 CBXIマーケッツリミテッド (https://www.cbximarkets.com/jp/)

「検証64」 Brerona (https://breronagroup.com/#/)

「検証64」 APBG (https://apbgforex.com/#/)

さらに以下で検証しているリッジコーポレーション (https://www.ridgecorporation.co/index.html)FUCIIリミテッド (https://fucsfx.com/zh-hk/) およびキーストンインターナショナルマーケッツ (https://ksimarket.com/?lang=ja) についても同様の勧誘が行われているという情報があります。

似たような手口で勧誘が行われているとなれば当然同一のグループによる勧誘の可能性が考えられます。それぞれの項目を参照してください。

とにかくまずは本項で検証するサイトの冒頭部のキャプを以下に示します。画像検索で見つけてきたVerseキャピタルリミテッドのサイトは日本語非対応なので以下にはスイストレードファイナンス (日本語版) → スイストレードファイナンス (英語版) → Verseキャピタルリミテッドの順で2つのサイトからの3つのキャプ画像を順に示します。

▼スイストレードファイナンス (https://swisstrade.io/?lang=ja) [表示言語:日本語、英語]

▼スイストレードファイナンス (https://swisstrade.io/)

▼Verseキャピタルリミテッド  (https://ukvc.co/) [表示言語:英語、中国語、香港語、マレー語、タイ語]

Verseキャピタルリミテッドのサイトはスイストレードファイナンスのサイトからの画像検索で見つかってきたサイトですから半ば当然ですがこれら2つのサイトは互いに非常によく似ています。例えば背景はいずれのサイトでもイギリス・ロンドンのビッグベンと呼ばれる時計塔の画像になっています。スイストレードファイナンスというサイト名からすればスイスに運営本拠があるサイトかと思ったのですが、対応言語が英語と日本語だけでスイスの公用語 (ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語) には全く対応していないこと、背景画像がイギリス・ロンドンの風景になっていることなどからまた後述しますがスイスに運営本拠があるというわけではなさそうです。

さらにこれら2つのサイトが互いに酷似しているのはこの冒頭部だけではありません。この冒頭部に続いてはサイトの特長を4項目にまとめて説明する部分が出てきます。その部分についてもスイストレードファイナンス (日本語版) → スイストレードファイナンス (英語版) → Verseキャピタルリミテッドの順で2つのサイトからの3つのキャプ画像を以下に示します。

この部分でもスイストレードファイナンスVerseキャピタルリミテッドの2つのサイトは互いに非常によく似ていて、英語版同士を比較すると全く同じに見えます。さらにこの部分を見て既視感を感じたので調べてみると「検証54」で検証した以下の3つのサイトと明らかに似ていることが判明しました。

▼Maliksiリミテッド (https://maliksi-fx.com/jp/)

▼AGXフォレックスリミテッド (http://www.agxfx.com/Pages/En.html)

▼シャーウッドヒルキャピタル LLC (http://www.shcforex.com/)

以下には比較の為にMaliksiリミテッドのサイトの相当部分の日本語版、英語版のキャプを再掲します。

4つのイラストは同一のものとしか思えませんし、英語版で比較すると文章部分も全く同じです。フォントとか活字のサイズなどが微妙に変わっているだけです。スイストレードファイナンス (日本語版) とMaliksiリミテッド (日本語版) の日本語の文章を比較すると変わっている部分もありますが、これも翻訳の違いレベルで文章の内容、意味は同じです。

さらにこのサイトの特長を説明する部分に続いてはスイストレードファイナンス、Verseキャピタルリミテッドの2つのサイトのいずれでも会社概要的な説明の部分が出てきます。その部分についてもスイストレードファイナンス (日本語版) → スイストレードファイナンス (英語版) → Verseキャピタルリミテッドの順で2つのサイトからの3つのキャプ画像を以下に示します。

さらにここでも比較の為に「検証54」で検証したMaliksiリミテッドのサイトの相当部分の日本語版、英語版のキャプを再掲します。

これらのサイトで右側のビルを下から見上げた画像は全く同じものですし、左側の文章も非常によく似ているようです。例えば英語版の最初の文章を以下に書き出してみます。

▼スイストレードファイナンス

>Swisstrade Finance International Ltd Group provides online forex and CFD brokerage service. Our trader will be provided an easy-to-use trading method with our superior and efficiency technology.

Verseキャピタルリミテッド

>Verse Capital Ltd Group provides online forex and CFD brokerage service. Our trader will be provided an easy-to-use trading method with our superior and efficiency technology.

Maliksiリミテッド

>Maliksi Ltd Group provides online forex and CFD brokerage service and provides an easy-to-use trading method for global traders with superior technology and efficiency.

サイト名の部分が入れ替わっている他は微妙な違いがあっても文章の意味するところは同じです。

さらに以下ではマルチプラットフォーム対応を説明している部分を比較します。ここでもまずスイストレードファイナンス (日本語版) → スイストレードファイナンス (英語版) → Verseキャピタルリミテッドの順で2つのサイトからの3つのキャプ画像を以下に示します。

そしてここでも比較の為に「検証54」で検証したMaliksiリミテッドのサイトの相当部分の日本語版、英語版のキャプを再掲します。

スイストレードファイナンス、VerseキャピタルリミテッドMaliksiリミテッドの3つのサイトで左側のノートパソコン、タブレット、スマホが並んでいる画像は映っている取引画面も含めて完全に一致しているようです。対して右側のトレーディングプラットフォームに関する記述は3つのサイトの間で全く同じというわけではありません。MaliksiリミテッドのサイトではMT4、VerseキャピタルリミテッドのサイトではMT5を取引プラットフォームとして推奨し、WINDOWS、Android、iPhoneに対応したアプリのダウンロードボタンが用意されているのに対してスイストレードファイナンスの場合は具体的なアプリの名称がありませんし、ダウンロードボタンも用意されていません。それでもやはりこの部分でも3つのサイトは互いに似ていることは確かです。

次に本項の検証対象であるスイストレードファイナンスVerseキャピタルリミテッドについて連絡先情報を探しました。いずれのサイトにも「お問い合わせ、英語ならば「Contact Us」というページがあるのですが開示されているのはメールアドレスだけです。記されているメールアドレスは以下のようになっています。

スイストレードファイナンス: support@swisstrade.io

Verseキャピタルリミテッド: support@ukvc.co

これ以外にはVerseキャピタルリミテッドの場合のみですが脚注に以下にキャプを示しましたがイギリスの住所と会社番号 (法人番号)が記されていることに気が付きました。

>Legal: This site is operated by Verse Capital ltd. With registered address Flat 43 Perkins house Wallwood Street London England United Kingdom E14 7AH. 

>Registered Business Company Number 13954708

イギリスに法人登録があるということなので探してみると確かに以下に示したVerseキャピタルリミテッドの法人登録情報が見つかってきました。

業種は金融関係になっており、会社番号 (法人番号)は脚注に記されていた「Company Number 13954708」と一致しているのでこれがVerseキャピタルリミテッドのサイトに対応する法人登録で間違いないでしょう。法人登録の日付は2022年3月4日となっており、法人登録上の住所はサイトの脚注に記されていた住所と一致しています。

>Flat 43 Perkins house Wallwood Street, London England, United Kingdom, E14 7AH

この住所も「検証13」以降の中国系と思われるサイトの検証で何度か登場している住所です。具体的には以下のサイトの法人登録でこの住所が所在地とされています。

「検証13」 MKNDYリミテッド → 法人登録

「検証25」 DEFIインベストメントリミテッド → 法人登録

「検証28」 ゴールデンレインインベストメント法人登録

「検証28」 Fu Da Tian Huiグローバルリミテッド → 法人登録

「検証34」 ロージースタイルウエルスリミテッド  → 法人登録

「検証37」 ANCHGOリミテッド → 法人登録

「検証40」 ブリリアンスファイナンス → 法人登録

「検証41」 SUSHIグローバルインベスティングリミテッド  → 法人登録

「検証50」 Visenoキャピタルリミテッド  → 法人登録

「検証60」 カウトレーディングウエルスリミテッド  → 法人登録

「検証65」 フルトンFX → 法人登録

「検証65」 キャピタル ワンFX → 法人登録

「検証65」 Razorfinリミテッド → 法人登録

「検証65」 ピークライン グローバル リミテッド → 法人登録

「検証75」 Weastarグローバルマーケッツリミテッド → 法人登録

さらに本サイトの姉妹サイトである「仮想通貨(暗号通貨)を辛口評価」「検証95」で検証しているやはり中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの疑いが濃厚なEta (https://www.etausdc.com/#/home) という仮想通貨取引所のサイトに対応すると思われるEXTRAORDINARY COIN GLOBAL LIMITEDの法人登録 (会社番号 13480054)でもこの住所が法人登録上の住所として登録されています。 これだけ多くの法人が部屋番号まで同じ住所に共存しているとは思えませんからやはりオフショア会社などを利用した架空住所の疑いが濃厚です。

そしてこの法人登録の経営者情報のページを見ると以下に示す中国国籍、中国在住のLi, Yanfengという人物が唯一の経営者となっています。

この中国人経営者の中国における住所はどれほど信用できるかどうかは別として以下のようになっています。

>Committee 4, Tuanjie Street, Ningjiang District, Songyuan City, Jilin Province, China, 138000

これは中国の吉林省松原市(しょうげん-し)寧江区(ねいこう-く)団結街道という地域の住所のようです。

Verseキャピタルリミテッドに対応するイギリスの法人登録が見つかったということで一方のスイストレードファイナンスについてもイギリスの法人登録を探してみました。するとスイストレードファイナンスのサイトに対応すると思われる法人登録が見つかってきました。以下にキャプを示します。

この法人登録の法人名は「Swisstrade Finance (スイストレードファイナンス)」ではなく、「SWISSTRADE FINANCE INTERNATIONAL LTD (スイストレードファイナンスインターナショナルリミテッド)」になっています。この法人名についてはまた後述します。業種は金融関係になっており、法人登録の日付は2020年2月10日です。そして法人登録上の住所は以下のようになっています。

>291 Brighton Road, South Croydon, United Kingdom, CR2 6EQ

この住所も「検証13」以降の一連の中国系と思われるサイトに対応するイギリスの法人登録で何度も登場している住所であり、具体的には以下のサイトの法人登録上の住所が同じ住所です。

「検証20」 FOYAインベストメントリミテッド法人登録

「検証22」 MARVALLE 3THグループリミテッド法人登録、ONDERSON法人登録

「検証23」 Bairradaインターナショナルリミテッド法人登録、JUNE BOWESデベロップメントグループリミテッド法人登録

「検証25」 FOGEE → 法人登録 (「検証40」で検証している11個のFOGEEのサイトとも共有)、NODEキャピタルグループ → 法人登録

「検証28」 ファーリーチキャピタル法人登録

「検証31」  WSL FX ユニオンリミテッド法人登録、POGグローバルリミテッド法人登録、ADGマーケッツリミテッド法人登録、KOPEグローバルリミテッド法人登録

「検証37」 Gotlonインベストメントリミテッド法人登録

「検証39」 HNDグローバルリミテッド → 法人登録、ITEグローバルリミテッド → 法人登録、SODグローバルリミテッド → 法人登録インダスゴールドマーケッツリミテッド → 法人登録BSVグローバルインベスティングリミテッド → 法人登録、パワーファンクションキャピタルリミテッド → 法人登録

「検証40」 ダブルドリル法人登録、FULILAI カンパニーリミテッド法人登録

「検証41」 スーパー・キャピタル・マネジメント・リミテッド法人登録

「検証43」 YIANマーケッツリミテッド → 法人登録

「検証44」 エクセレントリベニューリミテッド法人登録

「検証49」 ビッグアンクルリミテッド → 法人登録、DUXホールディンググループリミテッド → 法人登録、Qtマーケッツリミテッド → 法人登録

「検証50」 パイオニアキャピタルリミテッド法人登録

「検証54」 ローカスマーケットインターナショナルリミテッド → 法人登録

「検証55」 FSDSグローバルリミテッド → 法人登録

「検証58」 クワコルマーケッツ法人登録

「検証59」 R24キャピタルグループ → 法人登録

この住所については「検証37」のGotlonインベストメントリミテッドの項目で説明してありますが架空住所の可能性が濃厚です。

そしてこのスイストレードファイナンスインターナショナルリミテッドの法人登録で経営者情報のページを見ると以下のインド国籍、インド在住のAGRAWAL, Deepakという人物が唯一の経営者として登録されています。

このインド人経営者のインドにおける住所は以下のようになっています。

>House No. 854, Mohaddipur,, Opp Railway Colony,Gorakhpur,, Uttar Pradesh, India, 273008

これはインドのウッタル・プラデーシュ州、ゴーラクプルという都市の住所のようです。

本項で検証している2つのサイト、スイストレードファイナンスVerseキャピタルリミテッドは上で示してきたように互いに酷似しており、同じテンプレートから同じグループによって立ち上げられたサイトとしか思われません。そして共にイギリスの法人登録が見つかるのですが、その法人登録上の住所は同じイギリスのロンドンでも異なる住所であり、さらには法人登録上の経営者が一方はインド人、他方は中国人という異様なことになっています。

そこでさらに2つのサイトのWho Is 情報を確認しました。まずスイストレードファイナンスのサイトのWho Is 情報を以下に示します。

まず黄色の枠で囲った部分に示されているサイトの登録開設日は2020年2月7日になっていてイギリスの法人登録の日付と完全に一致します。さらに赤枠で囲った部分に示されている登録者に関する情報を以下に書き出します。

登録者名:Jason Geagles

登録機関名:Swisstrade Finance International Ltd

住所:DN3 6GB, United Kingdom

電話番号:+1. 1111111

メールアドレス:Jenthi666@gmail.com

まず登録機関名は「Swisstrade Finance International Ltd」となっています。この登録機関名は上に示したイギリスの法人登録の法人名と一致します。サイトの登録・開設日がイギリスの法人登録の日付と完全に一致していることと併せて上に示したイギリスの法人登録がここで検証しているスイストレードファイナンスのサイトに対応するものと考えて間違いないでしょう。但しWho Is 情報の登録者名はイギリスの法人登録上の経営者となっていたAGRAWAL, Deepakというインド人ではなく、Jason Geaglesという名前の人物になっています。さらに住所は「DN3 6GB, United Kingdom」とだけ記されています。「DN3 6GB」の部分は郵便番号に相当するものと考えて調べてみましたが、「DN3 6GB」に該当する地域は存在しないようですし、イギリスの法人登録上の住所 (291 Brighton Road, South Croydon, United Kingdom, CR2 6EQ) とも一致しません。また電話番号はイギリスの国番号である[+44]からではなく、アメリカ、カナダの国番号である [+1] から始まっており、1が7つ並ぶ電話番号も異様です。実際の電話番号とは思えません。メールアドレスも無料登録できるgmailのアドレスです。イギリスの法人登録上の住所も架空住所の可能性が高いと書きましたが、このWho Is 情報に示されている連絡先情報も信頼できるとは思えません。

次にVerseキャピタルリミテッドのサイトのWho Is 情報を以下に示します。

黄色の枠で囲った部分に示されているサイトの登録・開設日は2022年3月3日になっています。上に示したイギリスのVerseキャピタルリミテッドの法人登録2022年3月4日登録ですからこれも一致していると見ていいでしょう。そして赤枠で示した部分に示されている登録者に関する情報をやはり以下にまとめます。

登録者名:qiang liu

登録者所属機関名:Verse Capital Ltd

住所:15/F, Tower 1 Admiralty Centre ADMIRALTY HONG KONG, 999077

電話番号:+852.65853684

メールアドレス:qaz20482096@outlook.com

まず住所が香港になっていますがこの住所を検索すると以下に示したCOMPASS OFFICESというレンタルオフィス/バーチャルオフィス業者の拠点の住所に一致するようです。

この香港の住所にVerseキャピタルリミテッドの事業実体が存在するかどうかはかなり疑問です。結局2つのサイトについていずれもイギリスに法人登録があるもののイギリスに運営実体があるかどうかは非常に疑わしく、さりとてそれ以外の情報も以下に示したようにバラバラです。

サイト名 法人登録上の経営者居住地 Who Is 情報住所

スイストレードファイナンス インド イギリス

Verseキャピタルリミテッド 中国・吉林省 香港

いずれの情報も信頼性は低いと考えざるを得ません。

これら2つのサイトでの被害報告が確認されているわけではありませんが、そもそも互いに非常によく似たサイトが2つ存在しているという時点で異様ですし、トップページの冒頭部分を除く部分は明らかに以前に検証したサイトと同じテンプレート由来のようで同じグループが多数のサイトを立ち上げているとしか思われません。また金融ライセンスは確認出来ませんし、運営元に関する情報開示は著しく不充分、不適切です。さらに少なくともスイストレードファイナンスについてはLINEの投資グループに招待されることから始まって勧誘されるという非常に多くの被害者を生んでしまっているのと同じ勧誘方法で勧誘が行われているようであり、非常に危険と思われます。

これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


●Ridge Corporation (リッジコーポレーション https://www.ridgecorporation.co/index.html)

●QOINTECH (https://www.qointech.co/)

最初のリッジコーポレーションはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトであり、上に書いたスイストレードファイナンスの検証で説明した突然、LINEの投資関係グループに招待されるという形で勧誘が行われているようです。同様のやり方で勧誘が行われ、多くの被害が出たサイトが幾つも報告されていますがそれらのサイトについては上のスイストレードファイナンスの検証の中にまとめがありますから参照してください。

表題2番目のQOINTECHもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトです。但しこちらは質問までの経緯が全く分かりません。

そして本項で検証するこれら2つのサイトは日本語にしか対応していないこと、互いに非常によく似ているだけでなく、みんなのFX (https://min-fx.jp/) という日本のFX業者のサイトと酷似していてみんなのFXのサイトをコピーして作ったサイトと思われることから日本人を主な標的としたサイトと考えられます。

まず最初のリッジコーポレーションについてYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。 

2023年3月4日投稿

この投稿はLINEでの投資勉強会に招待され、POIPEXというサイトに誘導されて合計370万円もの投資したけど結局出金出来なくなったということについて対処を相談する内容になっています。誘導されたPOIPEXというのは「検証56」で検証したPOIPEX (https://www.poipexjp.com/) あるいはPOIPEX (https://www.jpoipex.com/)、「検証59」で検証したPoipex Market Limited (Poipexマーケットリミテッド http://www.poipex.com/jp/index.htm) のいずれかではないかと思われますがURLアドレスの情報がないので特定は出来ません。

ここで取り上げるリッジコーポレーションはこの投稿の返信に出てくるサイトです。同じグループが新たなLINEグループを立ち上げて招待することを繰り返しているようで平本保春と名乗る人物が先生役を務め、リッジコーポレーションの白川知久に口座開設を申請するようにという指示を出していたようです。そこで検索してみると平本保春という人物にLINEの投資グループに勧誘されたという投稿がTwitterにかなり出ていることが判明しました。例えば以下はその一例です。

2023年3月2日投稿

この投稿の添付画像によれば平本保春と名乗る人物は以下のような経歴を自称しているようです。

1987年 東北大学経済学部卒業

1989年 同大学大学院経済学研究科博士課程前期課程修了

1992年 同大学大学院経済学研究科博士課程後期課程修了

1992年 東北電力に入社

1995年 中央大学経済学部講師に就任

1998年 現UBS証券会社に就職、アセットマネジメント業務に従事

2008年に退職、投資に力を入れる

各地にて講演を行い、現在は更新の育成を行う

最後に「各地にて講演を行い、現在は更新の育成を行う」とあるのに平本保春が講演を行っているという情報は全く見つかりません。唯一見つかってきたのは以下に示す「投資技術講座ー平本保春」名義のYoutubeのアカウントのみですが公開されている動画は1つもありません。動画は非公開にしてチャンネル登録者にのみ公開しているのかもしれません。

次に表題2番目のQOINTECHというサイトについてYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2023年7月6日投稿

質問はこれだけでどういう経緯でこの質問をしているのか情報がありませんし、URLアドレスも示されていません。しかしこの質問に対して以下のような回答が出ています。

LINE投資グループなどで紹介されるFXの取引所ではないか?という問いかけになっていてこの回答者も同じサイトでの投資を勧誘されたのではないかと思われます。とにかく「QOINTECH」を検索してみると表題2番目のサイトが見つかってきて、そのサイトが表題最初のリッジコーポレーションのサイトと非常によく似ていることが判明したのでリッジコーポレーションと並べて検証することにしました。まずはリッジコーポレーションのサイト冒頭のキャプ画像を以下に順に示します。

▼リッジコーポレーション (https://www.ridgecorporation.co/index.html)

表示言語の選択肢は見当たりません。つまりこのサイトは日本語にしか対応しておらず、日本のFX業者のようにも見えます。さらにこのサイトの南アフリカ、メキシコ、トルコの国旗とそれらの国の画像と思われる背景画像を見て既視感を感じたので調べてみるとみんなのFX (https://min-fx.jp/) という日本のFX業者のサイトによく似ていることに気が付きました。比較の為に以下にそのみんなのFXのサイトの冒頭部のキャプを示します。

みんなのFXのサイトでは冒頭部の背景画像がスライドショー形式で入れ替わる設定になっていますが、その複数の背景画僧の中に上に示した南アフリカ、メキシコ、トルコの国旗とそれぞれの国の画像が使われているパターンが存在します。背景画像が見えている割合が低いですが同じあるいは極めてよく似た画像が使われていることは間違いないと思います。

次はQOINTECHのサイト冒頭のキャプを示します。

このサイトはいきなり最大40万3000円のキャッシュバックを強調していてこの冒頭部を一見しただけではリッジコーポレーションやみんなのFXのサイトと似ているようには見えません。しかしよく見るとメニューバーの項目名とその並びなどはリッジコーポレーションのサイトと似ているようです。

さらにリッジコーポレーション、QOINTECHおよび比較対象のみんなのFX、計3つのサイトについて冒頭部に続く部分についても比較を続けます。

冒頭部に続いてはいずれのサイトでもサイトの特長を5項目に分けて説明する部分が出てくるのですがまずその5項目の特長の第1項のキャプをリッジコーポレーション → みんなのFX → QOINTECHの順で以下に示します。

説明するまでもなくこの特長の第1項の部分では3つのサイトがほぼ同じです。スプレッドの数字も同じです。見つかった唯一の違いはリッジコーポレーションとQOINTECHのサイトで

>※1 2023年1月4日自社調べ

となっている部分がみんなのFXのサイトでは

>※1 2023年2月1日自社調べ

となっている点です。おそらくリッジコーポレーションやQOINTECHのサイトは更新されていないのでしょう。

第2項についても同様にメニューバーを含んだ形でリッジコーポレーション → みんなのFX → QOINTECHの順で以下に示します。

この部分でも3つのサイトは互いに非常によく似ていますがやはりみんなのFXのサイトで毎月更新されていると思われる部分がリッジコーポレーションやQOINTECHのサイトでは更新されていないという違いが幾つか見つかります。例えばスワップ金利の数字がリッジコーポレーションやQOINTECHのサイトでは

>※3 2023年1月5日自社調べ

となっているのに対してみんなのFXのサイトでは

>※3 2023年2月2日自社調べ

となっていておそらく1ヶ月の間にスワップ金利が変動したことによるのでしょうがスワップ金利の数字も2つのサイトで異なっています。また上の2枚のキャプの一番下に見える「お客様スワップ受取総額」という項目もリッジコーポレーションやQOINTECHのサイトでは2022年12月分になっているのにみんなのFXのサイトでは2023年1月分になっています。

次は特長の第3項の比較です。やはりメニューバーを含んだ形でリッジコーポレーション → みんなのFX → QOINTECHの順で以下にキャプを示します。

この部分は全く同じに見えます。敢えて言うならみんなのFXで特長の第3項を示していると思われる「03」という部分がリッジコーポレーションのサイトでは欠落しています。リッジコーポレーションのサイトでこの項目の数字が残っているのは最初の第1項のみのようです。

さらに第4項の比較です。やはりリッジコーポレーション → みんなのFX QOINTECHの順で以下にキャプを示します。

この第4項はみんなのFXと検証対象である2つのサイトで明らかに異なります。みんなのFXではそれぞれFX取引、システムトレード、バイナリーオプション、仮想通貨取引のサービスを意味すると思われる「みんなのFX」「みんなのシストレ」「みんなのオプション」「みんなのコイン」と題された4つの項目がパソコンやスマホの画像と共に示されていて下端の「詳しく見る」というリンクをクリックすればそれぞれを説明するサブページに飛ぶようになっています。しかしリッジコーポレーションやQOINTECHのサイトでは「みんなの〇〇〇」と書かれた部分やパソコンやスマホの画像が欠落しており、さらに「詳しく見る」という一見するとサブページへのリンクに見えるものが存在しているのですが、実際にこの部分をクリックしてみてもリンクになっていません。実際にはこれらはリンクではなく、ダミーでしかないのです。

最後に特長の5項の相互比較です。やはりリッジコーポレーション → みんなのFX → QOINTECHの順で以下にキャプを示します。

この部分は再び3つのサイトで互いに非常によく似ています。みんなのFXで特長の第5項であることを示している「05」という部分がありますがこの「05」という数字がリッジコーポレーションやQOINTECHのサイトでは欠落していること、QOINTECHの「口座開設はこちら」というリンクが大きくなっていることぐらいが目につく違いのようです。

但し上の3枚のキャプの下端に共通して見える「口座開設はこちら」と書かれたリンクをクリックして出てくる口座開設画面はみんなのFXと本項の検証対象である2つのサイトで全く異なります。左下がリッジコーポレーション、中央下がみんなのFX、右下がQOINTECHの口座開設画面です。

リッジコーポレーションとQOINTECHの口座開設画面は互いにかなり似ています。

さらに3つのサイトでトップページの下端の部分を以下で比較します。ここでもリッジコーポレーション → みんなのFX → QOINTECHの順で以下にキャプを示します。

この部分も一見すると互いにかなり似ているのですが、明らかな違いもあります。まずいずれのサイトでも「金融庁」とか「金融先物取引業協会」「第二種金融商品取引業協会」などロゴ入りのリンクが並んでいるように見える部分があります。みんなのFXのサイトでは例えば実際に「金融庁」と書かれた部分をクリックすれば金融庁のサイト (https://www.fsa.go.jp/) に繋がるのですが、リッジコーポレーションやQOINTECHのサイトでは「金融庁」と書かれた部分が単なる画像であり、リンクになっていません。クリックしても金融庁のサイトに飛ぶことはないダミーのリンクです。さらにリッジコーポレーションやQOINTECHのサイトにある「金融先物取引業協会」「第二種金融商品取引業協会」など他のロゴ入りのリンクも全てダミーリンクでどこにも繋がっていません。また金融庁のサイトで公開されている金融商品取引業者の登録リストを確認してもRidge Corporation (リッジコーポレーション) やQOINTECHの登録は見当たりません。金融庁のサイトへのリンクがあるように見せかけて金融庁の登録があるように誤解させているとしか思われません。

さらにそれらのリンクボタンの下にはみんなのFXの場合には「会社概要」「取引のリスク」「投資勧誘方針」「個人情報保護方針」「お客様本位の業務運営に関する基本方針」「マネロン等防止に関する法令等遵守方針」「反社会的勢力に対する基本方針」「サイトマップ」と題された8つのサブページへのリンクが並んでいます。しかしリッジコーポレーションやQOINTECHのサイトでは同じ部分に存在するのは「個人情報保護方針」という1つのリンクだけです。この1つだけのリンクは確かにサブページに繋がっていてダミーリンクではありませんが、他の7つのリンクと7つのサブページはリッジコーポレーション、QOINTECHのサイトに存在しないことになります。特に会社概要のサブページが存在しないことは大問題でしょう。みんなのFXのサイトの「会社概要」のサブページには以下のキャプに示すように運営者の住所、電話番号、金融商品取引業者の登録番号などが明示されています。

しかしリッジコーポレーションやQOINTECHのサイトにはこうした基本的な情報が何もありません。代わりにQOINTECHの場合のみですが以下に示したCitibankと関連があるような記述があります。

QOINTECHとCitiBankがHigh Frequency Trade (HFT 超高速取引/高頻度取引) の創造者であると書いてあってQOINTECHとCitiBankが共同であるいは同時期に別個にHFTを始めたようなことが書いてありますが、信頼出来る情報とは思えません。Wikipediaの高頻度取引の項目を見ると誰がHFTを始めたのかという情報はありませんが少なくとも2008年には行われていたようです。それならば少なくともQOINTECHのサイトは2008年以前に設立されていなければおかしいことになります。


そこで運営者に関する情報を探し、さらにサイトの設立時期を確認する為にもリッジコーポレーションやQOINTECHのサイトのWho Is 情報を確認しました。QOINTECHのWho Is 情報では登録者に関する情報は何も開示されていませんが、以下に画像を示したリッジコーポレーションのWho Is 情報では断片的な情報が示されています。

黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2023年2月8日になっています。この検証は2023年3月上旬に書いているので開設からちょうど1ヶ月経過したばかりの非常に新しいサイトということになります。またリッジコーポレーションのサイトの特長を説明する部分には上で示したように

>※3 2023年1月5日自社調べ

という記述がありますが2023年1月5日にはサイトが存在していなかったはずです。

そしてWho Is 情報の赤枠で囲った部分に登録者に関する情報が記されているはずなのですが殆どの項目が非開示となっており、開示されているのは

登録者所属機関:Ridge Corporation LLC

所在地:HK (香港)

という情報だけです。リッジコーポレーションのサイトは日本語にしか対応していませんが、やはり運営者は日本のグループではなく、中国系のグループが運営している可能性が高いように思われます。

一方のQOINTECHのWho Is 情報ではサイトの登録・開設日が2023610日となっています。以下にWho Is 情報に記されている情報をまとめます。

サイト名 登録・開設日 登録者所在地

リッジコーポレーション 2023年2月8日 香港

QOINTECH 2023年6月10日 記載なし


QOINTECHのサイトの脚注部分に記されていたQOINTECHとCitiBankがHigh Frequency Trade (HFT 超高速取引/高頻度取引) の創造者であるという記述も全くのデタラメとしか思われません。


それからみんなのFXのサイトに以下のキャプに示す「みんなのFXホームページの偽サイトにご注意ください」と題された注意喚起が出ていました。

注意喚起の日付は2023年3月7日になっています。ここに記されている「偽サイト」に関する具体的な情報はありませんが、日付からすると「偽サイト」がここで検証しているリッジコーポレーションのサイトである可能性が高いように思われます。

改めて結論するまでもなく、リッジコーポレーションやQOINTECHは信頼出来るサイトとは思えません。投資の勧誘を受けても絶対に相手にしないことを強く推奨します。


※付記1

Yahoo知恵袋にリッジコーポレーションでの投資を勧誘されているという投稿が出てきました。

2023年3月22日投稿

詳しい状況は分かりませんが、白川友久と名乗る人物に勧誘されているようです。この白川知久という名前は本項の最初で引用した2023年3月4日付のYahoo知恵袋への質問投稿でも平本保春という人物と並んでLINEの勧誘グループ側の人物として登場している名前です。

さらにYahoo知恵袋にリッジコーポレーションに投資して被害を受けたという投稿が出てきました。かなり長いですが引用します。

2023年5月26日投稿

早川雅博先生、片山大樹顧問などと名乗る人物たちが主催するLINEのグループに招待され、リッジコーポレーションでの取引を勧められて30万円入金してしまい、当初は数字の上では簡単に利益が出たのでさらに50万円、計80万円を入金してしまったようです。入金方法は日本国内の銀行の個人名義の口座への入金を指示されたようです。そして出金しようとすると税金分の追加入金を要求され、非課税という説明があったことを指摘すると2000万円以上の入金と30回以上の取引が必要などと説明内容が変わったことでようやく怪しいと考えてこの質問を投稿しているという状況のようです。まさにLINEのグループに招待されて勧誘されるという一連の詐欺サイトと同じ経過になっているようです。


※付記2

WikiFX (https://www.wikifx.com/ja/) という海外のFX業者口コミ情報サイトにリッジコーポレーションについて以下に示す「【注意】新しい詐欺業者が見つかりました!」と題された注意勧告が2023年7月18日付で出ていることに気が付きました。

この警告によると台湾でリッジコーポレーションでの被害が発生しているようです。この記事のリンクをたどると以下のTwitter投稿が出てきました。

Google翻訳に掛けると以下のようになります。

投稿の日付は2023年7月12日となっており、画像は入金先として指定された銀行口座の情報のようです。台新国際商業銀行、台湾銀行の個人名義の銀行口座が入金先として指定されていたようです。

日本以外でも被害が出ているようで明らかに危険なサイトと考えざるを得ません。


●LANLASAKI (https://www.lanlasaki.com/)

●FUCII LTD (FUCIIリミテッド https://fucsfx.com/zh-hk/)

最初のLANLASAKIというサイトは「検証34」で検証したAlly Financial Inc. (Allyファイナンシャルインコーポレイテッド https://lanlasaki.com/) というサイトが改称、改変されたサイト、2つ目のFUCIIリミテッドはLANLASAKIからの画像検索で発見したサイトです。FUCIIリミテッドについては調べてみたところ海外の口コミ情報サイトであるWikiFXというサイト被害報告が出ていることが分かりました。しかも4件の被害報告の内、2件は日本から出ています。その日本から出ている2件の被害報告のキャプを以下に示します。

いずれの投稿もこれだけでは状況が全く分かりませんが、2023年3月23日付の投稿には「詐欺被害のサイトを作成しました」とあるので記されているURLアドレスのサイトに行ってみました。

▼詐欺グループfucll撲滅サイト (https://fucsfx.xyz/)

取引することになってしまった経緯の明確な説明がないのですが、2023年3月23日付でFucllというサイトに入金してしまい、出金できなくなっていて詐欺に遭ったことを報告しています。そして以下のようなLINEでのやり取りと思われるものがおそらく勧誘された経緯を説明するものとして掲載されています。

「勝☆勝クラブ6」というのがおそらくLINEのグループの名称でしょう。そしてFUCII LTD 取引所のカスタマー担当・大林楓太を名乗る人物およびグループを主催していると思われる堀浩と名乗る講師役の人物が登場してFUCII LTDでの口座開設、取引を勧誘しているようです。

さらにTwitterに「堀浩」なる先生が登場するLINEグループに関する投稿があることが分かりました。LINEグループのグループ名は「ザ・トレンド研究会k19(72)」となっています。

2023年3月24日投稿

この投稿によれば運営側の投稿は投稿しても無視されるし、既読にならないことなどから「概ねAI且つ日本人以外のはず」とされています。非常に多くのLINEグループを運営する為にbotによる自動投稿でグループが運営されているのではないかと推察しているようです。

こうしたLINEの投資関係グループに招待されて詐欺サイトに誘導されるという手口での勧誘は上で検証したスイストレードファイナンス (https://swisstrade.io/?lang=ja) やリッジコーポレーション (https://www.ridgecorporation.co/index.html) を含むかなり多くのサイトで確認されています。同様の勧誘が行われていたことが確認されているサイトのリストはスイストレードファイナンスの項目にありますから参照してください。

まずLANLASAKIが改称・改変する前のAllyファイナンシャルインコーポレイテッド (https://lanlasaki.com/) のサイト冒頭のキャプ画像を再掲します。

Allyファイナンシャルインコーポレイテッド (https://lanlasaki.com/) [表示言語:英語、中国語、日本語、タイ語、韓国語、ベトナム語、マレー語、スペイン語、フランス語、香港語]

このAllyファイナンシャルインコーポレイテッドのキャプ画像は2023年4月3日に取得したものです。そしてわずか10日後の2023年4月13日にはこのAllyファイナンシャルインコーポレイテッドのサイトが改称・改変されて以下に冒頭部のキャプを示すLANLASAKIというサイトに変貌していることに気が付きました。改称・改変が行われた件については何の説明もありません。

▼LANLASAKI (https://www.lanlasaki.com/) [表示言語:英語、日本語]

改称・改変前とは全く見かけの異なるサイトになっています。表示言語の選択肢も10言語から英語と日本語の2ヵ国語だけになっています。次にこのLANLASAKIのサイトからの画像検索で見つかってきた表題2番目のFUCIIリミテッドのサイトについても冒頭部のキャプを示します。FUCIIリミテッドの場合は2つの背景画像がスライドショー形式で入れ替わる設定になっているので2つのパターンのキャプを示します。

▼FUCIIリミテッド (https://fucsfx.com/zh-hk/) [表示言語:英語、中国語、日本語]

FUCIIリミテッドの2つの背景画像パターンの内、LANLASAKIのサイトの背景画像と一致するのは1つ目のパターンです。しかしLANLASAKIのサイト冒頭に見える

>ゼロスプレッド (固定) 採用

>業界最低レベルの手数料

という標語はFUCIIリミテッドでは2つ目の高層ビルの背景画像パターンと組み合わされています。

さらに2つのサイトの冒頭部を比較するといずれのサイトでもメニューバーの選択肢が「ホーム」「弊社について」「ヘルプセンター」「ソフトウェアのダウンロード」「口座開設」「ログイン」の6項目で一致していますし、キャプの下端に簡単なイラスト付きで並んでいるサイトの特長も「入出金手数料無料」「豊富な取引銘柄」「簡単な口座開設」「約定スピード0.0035秒」「多様な参考情報」「資金の分別管理による安全な資金管理」の6項目で共通です。

これら2つのサイトが互いに酷似しているのはこの冒頭部だけではありません。以下に冒頭部に続いてトレーディングプラットフォームや取引条件に付いて説明している部分のキャプを表題と同じLANLASAKIFUCIIリミテッドという順で示します。

左側のチャートの画像は全く同じ、右側の文章もLANLASAKI のサイトで「AppGlobalEasy」となっている部分がFUCIIリミテッドのサイトでは「tradingweb」になっているだけで他は全く同じです。

さらに以下は2つのサイトの金融ライセンスなどに関する記述のある部分の比較です。やはりLANLASAKI → FUCIIリミテッドという順でキャプを示します。

この部分では2つのサイトの記述が全く同じです。左側の項目に

>英国金融行動監視機構 (FCA) のライセンスを持つ正規取引所

という記述があるので確認を試みました。FCAのサイトにある検索窓 (https://register.fca.org.uk/s/) から2つのサイトの登録を試みた結果を以下に順に示します。

いずれの場合も

>Unfortunately, we didn't find any results matching your search term (残念ながら、検索用語に一致する結果は見つかりませんでした)

という結果になります。要するに

>英国金融行動監視機構 (FCA) のライセンスを持つ正規取引所

という記述は確認出来ないということになります。

さらにイギリスの法人登録情報を検索できるサイト (https://find-and-update.company-information.service.gov.uk/) でLANLASAKI および FUCIIリミテッドの法人登録を探してみましたがやはりいずれの場合も該当なしです。さらにこのライセンスに関する記述は日本語版と英語版で内容が異なります。以下に英語表示を選択した場合のキャプをやはりLANLASAKI → FUCIIリミテッドという順で示します。

日本語版ではイギリスのFCAでライセンスを得ていると書いてあった左端の項目の記述は以下のようになっています。

LANLASAKI

>Us NFA regulation

>LANLASAKI is authorized and regulated by the National Futures Association

FUCIIリミテッド

>Us NFA regulation

>FUCII LTD is authorized and regulated by the National Futures Association

英語版ではいずれのサイトでもイギリスのFCAではなく、アメリカのNational Futures Association (NFA https://www.nfa.futures.org/) でライセンスを得ているとなっているのです。これは明らかにおかしいでしょう。ともかくこの英語版の記述についてもNFAのサイトにある検索窓 (https://www.nfa.futures.org/basicnet/) を使ってLANLASAKIおよびFUCIIリミテッドの登録があるかどうか

確認を試みました。以下にLANLASAKIの登録を探した結果  FUCIIリミテッドの登録を探した結果の順でキャプを示します。

LANLASAKIの登録を探した結果としてはNFA ID : 0555558 という登録番号のようなものが出てきて何らかの情報があることは確かなのですが同時に

>Not an NFA Member (NFAの会員ではない)

>Non-Member not subject to NFA oversight. (非会員は NFA の監督を受けません。)

という結果も示されています。これでNFAのライセンスを得ている、NFAの規制&監視下にあるとは言えないでしょう。さらにFUCIIリミテッドについては上のキャプで示したようにNFAのサイトで情報を探しても

>0 search results for FUCII

つまり何も情報が見つからないという結果になります。FUCIIリミテッドについてはイギリスのFCAでもアメリカのNFAでも登録がない、つまり金融ライセンスを確認出来ないということになります。日本の金融庁で登録を得ていないだけでなく、いずれの国でもライセンスを取得していない無登録の違法業者ということになります。

次はアプリがダウンロード出来るようになっている部分の比較です。同様にLANLASAKI → FUCIIリミテッドという順でキャプを示します。

ダウンロード出来るアプリの名称が「AppGlobalEasy」と「tradingweb」で異なるようですがやはりこの部分でも2つのサイトは互いに非常によく似ています。

さらにトップページの最後の項目として取引対象を説明していると思われる部分を比較します。ここでもLANLASAKI → FUCIIリミテッドという順でキャプを示します。

FXに加えて株、指数、仮想通貨、株価指数、原油、貴金属が取引可能となっていますが具体的に取引出来る銘柄の情報などはありません。何のために存在しているのか分からない世界地図の上にアメリカ、中国、日本、香港の国旗アイコンが並んでいてさらに例えばアメリカの国旗アイコンの横には「Starbucks Tesla」といった株式銘柄が示されています。しかし日本国旗のアイコンの横には「おはようございます」と書いてあって全く意味が分かりません。

次に各サイトで連絡先情報を探しました。まずいずれのサイトでも脚注部分にそれらしき簡単な記述があります。まず以下にLANLASAKIの脚注に示されている連絡先情報と思われる部分のキャプを示します。

>メールアドレス:support@lanlasaki.com

>LANLASAKI (NFA ID: 0555558 & 住所:2-94 Burlington St, Manchester M15 6HQ) は、American Futures Association によって認可および規制されています。

メールアドレスとNFAの登録番号、イギリスの住所が書いてありますが電話番号はありません。イギリスの住所が書いてあっても既に上で書いたようにイギリスに「LANLASAKI」という名称の法人登録が見つからないので本当にこの住所にLANLASAKIの事業実体があるかどうかは疑問です。

次はFUCIIリミテッドの脚注に書いてある連絡先情報ですが以下のようになっています。

こちらはNFAの登録番号も住所もなく、メールアドレスが1つ書かれているだけです。

>郵便:info@fucsfx.com

これ以外にいずれのサイトにもメニューバーに「弊社について」という項目があってサブページへのリンクになっているので確認しましたが、以下のキャプに示すように連絡先情報は記されていません。それぞれ記載されている文章の冒頭部を書き出します。

>LANLASAKIについて

>LANLASAKIは、120カ国以上に拠点を持つ国際的なブローカーです。1,800万人のトレーダーと21万人のパートナーが、気に入ったFX会社としてLANLASAKIを選んでいます。

>FUCII LTDについて

>FUCII LTDは、120カ国以上に拠点を持つ国際的なブローカーです。1,800万人のトレーダーと21万人のパートナーが、気に入ったFX会社としてFUCII LTDを選んでいます。


いずれのサイトでも「1,800万人のトレーダー」と「21万人のパートナー」が選択しているというのですが到底事実とは思われません。以下はそれぞれのサイトへのアクセス状況を調べた結果です。

LANLASAKIの場合には1日当たりあるいは月間の訪問者数といった数字がいずれも検出限界以下です。FUCII LTDの場合はこの手のサイトとしてはかなりアクセスが多い部類ですがそれでも1日当たりの訪問者数が1700人、月間訪問者数が5万2200人という微妙な数字です。「1,800万人のトレーダー」を抱えているサイトのアクセス数とは思えません。

次に2つのサイトのWho Is 情報を示します。まずLANLASAKIのサイトのWho Is 情報です。

黄色の枠で囲った部分に記されているサイト (ドメイン名) の登録の日付は2020年5月2日です。その後、2023年2月3日にアップデートされています。そして赤枠で囲った部分に登録者に関する情報が記されています。

登録者名:ENYO SIEW LENG

住所:RM 1517,15F AMIATA INDUSTRIAL BUILDING, 58 LEI MUK ROAD, KWAI CHUNG, HONG KONG

電話番号:+852.92698640

住所は香港で電話番号も香港の国番号 [+852] から始まっています。また香港の住所は「検証56」で検証したAskyoloテックリミテッド (https://www.askyolo.site/) あるいは同名のAskyoloテックリミテッド (https://www.askyolo.com/)のサイトの脚注に記されていた連絡先住所と一致します。以下にAskyoloテックリミテッド (https://www.askyolo.site/) の脚注に記されていた連絡先住所のキャプを再掲します。

次にFUCIIリミテッドのサイトのWho Is 情報を示します。

黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2023年1月6日になっています。そして赤枠で囲った部分にある登録者の情報は以下のようになっています。

登録者名:ADEWOLE KEHINDE SOLOMON

住所:86 3rd Ave, 900108, Abuja, Federal Capital Territory, Nigeria

電話番号:+234.8073705116

登録者名はADEWOLE KEHINDE SOLOMON、住所はナイジェリアの首都であるアブジャになっています。電話番号もナイジェリアの国番号である [+234] になっています。本項で検証対象としているLANLASAKIFUCIIリミテッドのサイトは互いに非常によく似ていて明らかに同じテンプレートから同じグループによって立ち上げられたサイトと考えられるのにWho Is 情報に記されている登録者の情報は互いに全く異なります。登録者が香港、ナイジェリアのいずれかに本拠があるのかあるいはいずれの情報も事実ではないのか判断するのは難しいですが、いずれにしろこれらの情報の少なくとも一方はデタラメとしか思われず、信頼出来るようには思われません。

そして本項の最初で説明したように少なくともFUCIIリミテッドについては既に複数の被害事例が発生しているものと思われます。これらのサイトでの投資は全く推奨できません。


※付記

LANLASAKIの口座開設ページ (https://user.lanlasaki.com/register/fast)、FUCIIリミテッドの口座開設ページ (https://user.fuclls.com/register/fast) のキャプ画像を以下に順に示します。

FUCIIリミテッドの口座開設画面には身分証明の画像を貼り付ける部分がありませんが2つのサイトの口座開設画面は互いによく似ています。そしてこれらと非常によく似た口座開設画面を持つサイトはこれまでに検証してきたサイトの中にかなり見つかっています。例えば以下は「検証27」で検証したgsfx (https://kraewd.com/en) の口座開設画面です。

これを含めてよく似た口座開設画面が以下のサイトで確認されています。

「検証27」 gsfx (https://kraewd.com/en)

「検証27」 AUSグローバルリミテッド (https://ausglobald.com/)

「検証27」 Auricマーケッツリミテッド (https://auricvip.com/jap)

「検証33」 SHUN YUENリミテッド (http://shunyuenltd.com/jp)

「検証33」 WMグローバルフォレックスリミテッド (https://www.tradingpointuk.com/jp

「検証34」 Kwillowインターナショナルリミテッド (https://www.kwillow.net/)

「検証42」 ビッグアンクルリミテッド (https://www.biggloballtd.com/ja.html

「検証46」 Allinキャピタルマーケットリミテッド (https://www.allinltd.com/index2)

「検証48」 ETHERマクロキャピタルリミテッド (https://ethermacrocapital.com/)

「検証48」 Starekcoリミテッド (https://www.starekco.com/jp)

「検証48」 ビッグアンクルリミテッド (https://biggloballimited.com/jp)

「検証48」 Carrod セキュリティーズカンパニーリミテッド (https://carrodsecurities-ltd.com/jp)

「検証60」 Xinkeリミテッド (https://xinkelimited.com/jp)

「検証60」 Huixinリミテッド (https://www.huixinlimited.com/jp

「検証60」 カウトレーディングウエルスリミテッド (https://www.cowtradingvip.com/jp)

「検証61」 Arakaフィンテックリミテッド (https://arakaltd.com/jp)

「検証61」 リライアンスキャピタルマーケッツリミテッド (https://reliancecapitalltd.com/jp)

「検証61」 Ludaマーケッツリミテッド (https://www.ludamarkets.com/jp)

「検証62」 トレーディングウェブ (https://www.tradingwebpro.com/jap/index)

「検証62」 GMWリミテッド (https://www.gmw-limited.com/jp)

「検証62」 IGグローバルリミテッド (https://igglobal.co/jap/index)

「検証62」 コンセプトリミテッド トレードMT5 (https://newconcept-fx.com/index3.html)

「検証66」 FTIコーポレーション グローバル (https://www.fticorporationsglobal.com/jp)

「検証66」 ARLTインベストメン トリミテッド (https://www.arltinvestmentltd.com/)

「検証68」 外為ファイネスト (https://www.gaitamefinestltd.com/)

「検証68」 RHトレード (https://rhtradefx.com/jap/index)

「検証68」 Kaerm IM (https://www.kaermim.com/jap/index)

「検証68」 Tongliウェルスインコーポレーション (https://www.tongliwealth.com/jap/index)

「検証68」 BLOOMSマーケッツリミテッド (https://www.blmforex.com/jap/index)

「検証70」 YIDUGJ グローバルリミテッド (https://www.yidugj.com/)

「検証71」 CVNマーケッツ (https://www.cvnmarkets.com/jap/index1.html)

「検証71」 CATマーケッツ (https://cat-market.com/jap/index1.html)

「検証71」 Enog (https://www.enogltd.com/jap/index1.html)

「検証71」 Xチャーター (https://www.xcharterltd.com/jap/index1.html)

「検証71」 Xチャーター (https://xchanfx.com/jap/index1.html

「検証75」 Weastarグローバルマーケッツリミテッド (https://weastartop.com/jp/)

「検証78」 Lioppa グローバルマーケットリミテッド (https://www.lioppafx.com/)

「検証79」 DASANGJ (https://www.dasangj.com/jp)

「検証79」 ファーストトレード (https://fasttradeltd.com/int/jp/index.html)

「検証79」 DCNフォレックス (https://www.dcnfex.com/int/jp/index.html)

「検証79」 YZZキャピタル (https://yzzcapital.com/int/jp/index.html)

これらのサイトはトップページで比較するなら本項で検証した2つのサイトと全く似ていません。しかし口座開設画面では明らかに似ているとなればトップページでは似ていなくても同じグループによるサイトである可能性が非常高いものと考えられます。


●Keystone International Markets Limited (キーストンインターナショナルマーケッツリミテッド https://ksimarket.com/?lang=ja)

Yahoo知恵袋に質問投稿が出てきたサイトです。まずその投稿を引用します。

2023年4月24日投稿

さらにこの検証を書いている途中でもう1件同様の投稿が出てきました。

2023年4月26日投稿

1件目の投稿に「LINEの投資グループから招待されました。」とあるので上で検証したスイストレードファイナンス (https://swisstrade.io/?lang=ja)、リッジコーポレーション (https://www.ridgecorporation.co/index.html)、FUCIIリミテッド (https://fucsfx.com/zh-hk/) などかなり多くのサイトで報告されているLINEの投資グループに一方的に招待されて勧誘されるという手法で勧誘が行われていたものと考えられます。同様の勧誘が行われていたことが確認されているサイトのリストは上のスイストレードファイナンスの項目にあるので参照してください。 入金方法は国内銀行の個人名義の口座を指定されて入金するように指示されるというパターンだったようです。いずれの投稿でも勧誘役として植田健一、阿部誠と名乗る人物が登場しているようです。そして入金先口座はその度に変更されたようです。被害者が銀行口座を凍結することを予期してのことであると解釈可能です。

さらに検索してみるとキーストンインターナショナルマーケッツについて日本語のプレスリリース記事 (企業が宣伝などの為に出稿する原稿をそのまま掲載する記事) が少なくとも3件、いずれも2023年4月13日付で出ていることが判明しました。

Keystone International Markets 「アジア最優秀金融技術ブローカー」賞を受賞! (PRERELE、2023年4月13日付)

Keystone International Markets 「アジア最優秀金融技術ブローカー」賞を受賞! (NET24ニュース、2023年4月13日付)

Keystone International Markets 「アジア最優秀金融技術ブローカー」賞を受賞! (エキサイトブログ、2023年4月13日付)

3つのプレスリリース記事は全く同じ内容のようなので以下には最初のPRERELEの記事の冒頭部を示します。

そしてこの記事の末尾には発行者に関する情報が示されています。

URLアドレスが書いてあるので発行者は既に閉鎖されたキーストンインターナショナルマーケッツではなく、本項で検証しているキーストンインターナショナルマーケッツであることが分かります。そして

>「アジア最優秀金融技術ブローカー」(Best Forex Fintech Broker-Asia)を受賞し、再び業界に実力を証した。

となっているのですが、この「アジア最優秀金融技術ブローカー」を選考して表彰したのが誰あるいは何という団体なのか全く分かりません。「アジア最優秀金融技術ブローカー」を検索してもこれらのプレスリリース記事が出てくるだけです。また後述しますがWho Is 情報を見るとこのキーストンインターナショナルマーケッツのサイト (https://ksimarket.com/?lang=ja) が登録開設されたのは2023年2月13日です。サイト開設からちょうど2ヶ月で「アジア最優秀金融技術ブローカー」を受賞して「再び業界に実力を証し」なんて現実のこととは到底思えません。これらの日本語のプレスリリース記事も日本人に向けた事実上の広告、勧誘と考えて間違いないものと思われます。

前置きが長くなりましたがとにかくこの投稿に出てきたサイトにアクセスしてみました。以下がサイト冒頭のキャプ画像です。

▼キーストンインターナショナルマーケッツリミテッド (https://ksimarket.com/?lang=ja) {表示言語:日本語、英語、フランス語、ドイツ語}

このサイト冒頭を見てもこれまでに検証した多くのサイトと似ているような印象はありません。しかし「Keystone International Markets」を検索してみると同じサイト名でサイトの見かけもよく似たサイトがかつては存在していた可能性があることが分かってきました。まずオーストリアの金融ライセンスを管理していると思われる、つまり日本の金融庁に相当すると思われるFinancial Market Supervision in Austria (FMA https://www.fma.gv.at/en/) のサイトで以下にキャプを示す「Keystone International Markets」に対する警告を見つけました。 

Google翻訳による日本語訳も以下に示します。

警告の日付は2022年12月となっており、キーストンインターナショナルマーケッツは無登録の違法業者なので取引するべきではないという内容の警告になっているのですがよく見ると本項で検証しているキーストンインターナショナルマーケッツリミテッドのサイトに対する警告ではないことが判明しました。上の警告のサイトに関する情報の部分は以下のようになっています。

>Keystone International Markets Limited

>with its registered address apparently in Hong Kong

>Web: www.ksi-markets.com

>E-Mail: support@ksi-markets.com


住所:香港

URLアドレス:www.ksi-markets.com

メールアドレス:support@ksi-markets.com

となっているのですが、本項で検証しているサイトのURLアドレス (ksimarket.com) と比べると「ksi」と「markets」の間に「- (ハイフン)」が入っていますし、「market」ではなく「markets」という複数形になっています。そこでオーストラリアのFMAから警告対象になっている方の「www.ksi-markets.com」というURLアドレスにアクセスしてみたところ、既にサイトが閉鎖されていることが分かりました。以下にオーストラリアのFMAから警告が出ていて閉鎖されているwww.ksi-markets.com」と本項で検証対象としている「ksimarket.com」のWho Is 情報を順に示します。

それぞれ黄色の枠で囲った部分にサイトの登録・開設日が記されていますが、既に閉鎖されているwww.ksi-markets.com」のサイトでは2022年11月21日、本項で検証している「ksimarket.com」については2023年2月13日となっています。既に閉鎖されているサイトの方が3ヵ月程先に登録されていることが分かります。上で示したオーストラリアのFMAから警告の日付は2022年12月付ですから警告が出てから本項で検証対象としているサイトが開設されたことになります。サイト名が同じでURLアドレスも似ているサイトが存在していたことは間違いありません。ちなみにいずれのサイトのWho Is 情報にも登録者の情報は見当たりません。

そこでさらに調べてみると既に閉鎖されている方のサイトについて幾つかのサイトに断片的な情報が見つかりました。例えばTHE FOREX REVIEW (https://theforexreview.com/) というアフィリエイト報酬目的と思われる評価サイトに閉鎖されているキーストンインターナショナルマーケッツのレビューがあります。アフィリエイト報酬目当てと思われる評価サイトなのでその評価が公正かどうかは疑わしいですが、金融ライセンスが確認出来ないなどの理由により、総合評価は以下に示すように5点満点の1点という低評価となっています。

そしてこのレビューにはこの閉鎖されたキーストンインターナショナルマーケッツのサイトに記されていた連絡先情報があります。

連絡先情報は以下のようになっていたようです。

>Email: support@ksi-markets.com

>Registered Address: ROOM 8, 11/F, WANG FAI INDUSTRIAL BUILDING, 29 LUK HOP STREET, SAN PO KONG, KL HONG KONG

>Phone: +6011-3777-3176

>Company: Keystone International Markets Limited

メールアドレス、住所、電話番号と一通りの連絡先情報が揃っていますが、上に示したTHE FOREX REVIEWのレビューでは住所が香港なので香港の金融ライセンスを管理しているHong Kong Securities and Futures Commission (SFC) のサイト (https://www.sfc.hk/en/) で金融ライセンスの確認を試みたが確認出来なかったとなっています。この香港の住所や金融ライセンスが確認出来ないことについては本サイトで時々引用しているWikiFX (https://www.wikifx.com/ja/) というFX業者の情報サイトのキーストンインターナショナルマーケッツに関するページにも書かれています。

そしてこの連絡先情報には疑問があります。まず住所が香港なのに電話番号は香港の国番号である[+852] からではなく、マレーシアの国番号である[+60] から始まっています。さらに香港の住所は「検証30」で検証したHeHuanグローバルリミテッド (https://ja.hehuanfx.com/index.php) というサイトに記されていた連絡先住所と部屋番号まで同じです。そして「検証30」で書きましたがこのHeHuanグローバルリミテッドについては香港SFCが無登録の違法業者であるとして以下に示す警告を出しており、当該の香港の住所にはHeHuanグローバルリミテッドは実在しないと指摘しています。

さらにこの住所を検索するとやはり部屋番号まで同じ住所に幾つかの企業が入居していることになっています。例えば以下のような企業です。

SEOBEAN (HK) International Limited (衣料品関係)

Hong Kong Deview Technology (光学機器関係)

この住所はバーチャルオフィスとかオフショア会社の住所である可能性が高いと考えざるを得ません。

さらに閉鎖されたキーストンインターナショナルマーケッツ (www.ksi-markets.com) に関する情報で興味深いのはScamWatcher (https://scamwatcher.org/) というサイトで見つけた以下のキャプに示すレビュー記事です。

上のキャプにはここで取り上げられているKeystone International Markets Limitedの主要な情報がまとめられています。その中にURLアドレスも含まれていますが

>www.ksi-markets.com

となっています。このURLアドレスは既に閉鎖されている方のKeystone International Markets LimitedのサイトのURLアドレスです。他にはオーストラリアのFMAから警告が出ていて、金融ライセンスが確認出来ないことなどが記されています。そしてこの記事にはこの既に閉鎖されたサイトの冒頭部のキャプ画像が張り付けられています。

この画像は上で示した本項で検証対象としているキーストンインターナショナルマーケッツリミテッド (https://ksimarket.com/?lang=ja) の冒頭部に酷似しています。この閉鎖されたサイトはここで検証しているサイトと名称が一致するだけでなく、サイトの見かけも少なくとも冒頭部では一致していたということになります。

[ちなみにこのレビュー記事を掲載しているScamWatcher (https://scamwatcher.org/) というサイトには被害を受けたならばお金を取り戻しますといったことが書いてありますが、法曹資格を必要とするであろう業務を担っているのに運営者に関する情報もありません。あまり信用できるサイトとは思われないので安易に連絡しないことを推奨します。]

同じ名称のURLアドレスまで似通っていたサイトがかつて存在しており、閉鎖された同名のサイトについてはオーストラリアの金融当局 (FMA) によって無登録の違法業者であるという警告が発出され、そして2022年11月21日に開設されたばかりの新しいサイトなのに既に閉鎖されているとなれば本項で検証対象としているキーストンインターナショナルマーケッツリミテッドのサイトについても信頼性は著しく低いものと考えざるを得ません。実際問題、ここで検証しているキーストンインターナショナルマーケッツリミテッドのサイトには連絡先情報とか金融ライセンスに関する情報が全く見当たりません。既に示したようにWho Is 情報にも登録者に関する情報がありません。これだけで情報開示の点でこのサイトは論外のレベルです。

トップページの冒頭部に続く部分には以下のようなサイトの特長などをまとめた部分が出てきます。

トップページにはこれだけしか情報がありません。そしてここに記されている内容は非常に漠然としています。例えば上のキャプで左下に「高レバレッジ取引」という項目がありますがここに記されている「高レバレッジ」が最大何倍のレバレッジなのかサイトを眺めても具体的な記述が見つからないのです。連絡先情報などが見当たらないことと併せて、情報開示は明らかに不充分、不適切です。

最初に引用したように既にこのサイトでの被害を報告する投稿が出ていることを考えてもキーストンインターナショナルマーケッツリミテッドが信頼できるサイトとは全く思えません。勧誘の手口から考えても既に多数の被害者を出している詐欺グループとの関連性が疑われます。このサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


※付記

以下はキーストンインターナショナルマーケッツリミテッドの口座開設画面 (https://login.ksimarket.com/register) です。

この口座開設画面は以前に検証した幾つかのサイトの口座開設画面と似ています。例えば以下は「検証45」で検証したKAIHERグローバルリミテッド (https://www.kaiherfx.com/jp/) の口座開設画面 (https://account.kaiherfx.com/register) のキャプの再掲です。

背景画像は異なりますが、右上の言語選択メニューとか中央の口座開設に必要な情報を書きこむ窓などはかなり似ています。実は背景画像もキャプ画像では分かりませんが、画像自体は全く別でも雪が降っているような効果が掛かっているという点で共通性が認められます。そしてこれと似たような口座開設画面は「検証20」で検証したFLOSSリミテッドやウエルスセーリングフォレックスリミテッド、「検証30」で検証したHeHuanグローバルリミテッド、さらに「検証54」で検証したMaliksiリミテッド、「検証65」で検証したRazorfinリミテッドでも確認されています。これらの内、HeHuanグローバルリミテッドについては既に閉鎖されているキーストンインターナショナルマーケッツ (www.ksi-markets.com) に記されていた香港の住所を共有していたサイトです。

それぞれトップページの間の比較では全く似ている部分は認められませんが、これらのサイトは組織的に結びついている可能性が充分に考えられると思います。