検証37

本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。本ページで検証するサイトの少なくとも一部については日本人に向けた勧誘、被害報告が確認されています。また一部のサイトには関東財務局から違法な無登録業者であるとして警告が出ています。

さらに本ページで検証したサイトと同じテンプレート由来と思われる新たなサイトが複数見つかってきており、「検証65」で検証しています。具体的にはFULTON FX (フルトンFX https://www.fultonfx.com/jp/)などのサイトが本ページで検証しているサイトと非常によく似ており、同じテンプレートから同じグループによって立ち上げられたサイトと考えられます。参照してください。

▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1

「検証13」「検証14」「検証15」「検証16」「検証17」「検証18」「検証19」「検証20」「検証21」「検証22」「検証23」「検証24」「検証25」「検証26」「検証27」「検証28」「検証29」「検証30」「検証31」「検証32」「検証33」「検証34」「検証35」「検証36」に続いて中国系の詐欺グループによる可能性があるサイトについての検証25ページ目です。「検証38「検証39「検証40「検証41「検証42「検証43「検証44「検証45「検証46「検証47「検証48「検証49「検証50「検証51「検証52「検証53」「検証54「検証55」「検証56「検証57「検証58「検証59「検証60「検証61「検証62「検証63」「検証64」「検証65」「検証66」「検証67」「検証68」「検証69」「検証70」「検証71」「検証72」「検証73」「検証74」「検証75」「検証76」「検証77」「検証78」「検証79」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証13」の冒頭を参照してください。このページで検証するのはいずれも同じテンプレート由来と思われる以下のサイトです。


●Gotlon Investment ltd (Gotlonインベストメントリミテッド https://gotlonfx.com/jp/)

●Freyr Group Limited (Freyr グループリミテッド https://freyrfx.com/jp/)

●GICC FX (https://gicc-fx.com/ja/)

●LOMBARD (ロンバード http://www.lomasiafx.com/en/)

●YIHUI (http://www.yihuifx.net/en/)

●HUNTER GLOBAL LTD (ハンターグローバルリミテッド https://hun-fx.com/en/)

●ROKING LTD (ROKINGリミテッド http://rokingltd.com/jp/)

●ROKING LTD (ROKINGリミテッド http://www.rokingfx.com/jp/)

●SAEN MARKETS LTD (SAENマーケッツリミテッド https://www.saenfx.com/en/)

●FTSE FINANCIAL LTD (FTSEファイナンシャルリミテッド https://ftseifc.com/en/)

●BROAD FOREX (ブロードフォレックス http://www.broadfmgl.com/en/)

●GAVIN GLOBAL LTD (GAVINグローバルリミテッド https://www.gavingl.com/en/)

●Cang Limited (Cangリミテッド https://www.cangfx.com/jp/)

●Central Coalition Securities (セントラルコーリションセキュリティーズ http://www.ccsforex.com/en/)

●YSZ (https://yszfx-hk.com/en/)

●Lunboux limited (Lunbouxリミテッド https://www.lunbouxfx.com/en/)

●SAEN MARKETS LTD (SAENマーケッツリミテッド https://www.saenmarkets.com/en/)

●Broad Financial Markets Group Limited (ブロードファイナンシャルマーケッツグループリミテッド http://www.bfgroupltd.com/en/)

●ANCHGO LIMITED (ANCHGOリミテッド http://www.anchgo.net/index1.html)


まず以下のサイトを検証します。

●Gotlon Investment ltd (Gotlonインベストメントリミテッド https://gotlonfx.com/jp/)

●Freyr Group Limited (Freyr グループリミテッド https://freyrfx.com/jp/)

●GICC FX (https://gicc-fx.com/ja/)

●LOMBARD (ロンバード http://www.lomasiafx.com/en/)

●YIHUI (http://www.yihuifx.net/en/)

●HUNTER GLOBAL LTD (ハンターグローバルリミテッド https://hun-fx.com/en/)

最初のGotlonインベストメントリミテッドとFreyr グループリミテッドのサイトはYahoo知恵袋に質問投稿が出てきたサイト、それ以外の4つのサイトは画像検索で見つけてきたサイトです。まずGotlonインベストメントリミテッドとFreyr グループリミテッドに関するYahoo知恵袋への質問投稿を引用します。

2021年8月10日投稿 (Gotlonインベストメントリミテッドに関する投稿)

なぜこの質問をしているのか残念ながら全く背景が分かりませんがGotlonインベストメントリミテッドの信頼性を質問しているだけの投稿です。

2021年8月10日投稿 (Freyr グループリミテッドに関する投稿)

こちらも同様の質問で質問している背景などには触れずに信頼できるサイトかどうかというだけの質問投稿です。そして違和感があるのはこの質問に対する回答です。絶賛一辺倒の回答になっているのですが、質問が投稿された2021年8月10日の10時42分からわずか5分後の8月10日10時47分にこの絶賛回答が投稿されていること、「しょうた」という回答者の投稿IDがこの8月10日当日に登録されてこれ以外に投稿がないと思われること、後述しますがこのFreyr グループリミテッドのサイト自体が開設されたばかりのサイトなのに既に使用感語られていることなど不審な点があり、自作自演のステマの可能性があるように思います。

ともかくこれらの投稿にあったURLアドレスから知ったGotlonインベストメントリミテッドとFreyr グループリミテッドのサイトに行ってみました。まず以下がGotlonインベストメントリミテッドのサイトの冒頭部のキャプです。

表示対応言語は左にプルダウンメニューのキャプを別に示しましたが中国語、英語、香港語、ドイツ語、フランス語、日本語、韓国語、タイ語、ヒンディー語の9つになっています。


次にFreyr グループリミテッドのサイトの冒頭部のキャプを示します。

明らかに上のGotlonインベストメントリミテッドのサイトと似ています。但し表示対応言語の選択肢はメニューバーに国旗アイコンが見えますが中国語、英語、日本語の3つだけになっています。

こうして明らかに互いに似た、同じテンプレートから作られたと考えられるサイトが見つかってきたことからさらに同じテンプレート由来のサイトが存在している可能性が当然考えられたので画像検索したところ、表題に示したようにさらに4つの明らかに関連したサイトが見つかってきました。まず表題3番目のGICC FXのサイトの冒頭部のキャプを示します。

GICC FXの表示言語の選択肢は左のキャプに示しましたがベトナム語、英語、中国語、日本語、韓国語、フランス語の6つになっています。


次はロンバードのサイト冒頭のキャプです。

このロンバードのサイトの表示言語の選択肢は中国と英語だけで日本語には対応していません。

次は表題5番目のYIHUIのサイトの冒頭部のキャプです。

このYIHUIのサイトもロンバードのサイトと同様に中国語と英語表記にしか対応しておらず、日本語表示は出来ません。

最後はハンターグローバルリミテッドのサイトのキャプを示します。

このハンターグローバルリミテッドのサイトもロンバードやYIHUIのサイトと同様に表示対応言語はメニューバーに国旗アイコンが見える中国語と英語のみで日本語表示には対応していません。ロンバードYIHUI、ハンターグローバルリミテッドの3つのサイトは特に互いの相似性が高いようです。

尚、6つのサイトの冒頭部にはいずれの場合も左手に眼鏡を持ったネクタイにワイシャツ姿の男性の画像が見えますが、この男性の画像は以下にキャプを再掲しましたが「検証22」で検証したClearing falcon group limited (クリアリングファルコングループリミテッド https://clearingfalcon.com/) というサイトの冒頭部で使われていた男性の画像と同じものだと思われます。

このワイシャツ姿の男性の画像は画像検索してみると非常に多くのサイトで使われているようなのでおそらくフリー素材の類ではないかと思われるのですが残念ながら出所は不明です。

これら6つのサイトが互いに似ているのはこの冒頭部だけではありません。例えば以下にはGotlonインベストメントリミテッドとFreyr グループリミテッドのサイトの取引対象を説明する部分のキャプを示します。左下がGotlonインベストメントリミテッド、右下がFreyr グループリミテッドのサイトからのキャプですが全く同じに見えます。

同様にGICC FX (左下) とロンバード (右下) のサイトからの相当部分のキャプの比較です。ロンバードのサイトは日本語表示に対応していないので英語になりますが、内容は基本的に同じです。

以下に示すのはYIHUI (左下) とハンターグローバルリミテッド (右下) のサイトからのキャプです。これら2つのサイトも日本語表示に対応していないので英語表記になりますがやはり全く同じに見えます。

いずれのサイトでも記述内容は同じで取引対象は外国為替、貴金属、エネルギー源、指数の4項目になっていますがこれ以上の具体的な情報はありません。例えば外国為替 (FX)で取引可能な通貨ペアは30種類以上と書いてあるだけで具体的に取引可能な通貨ペアのリストとか取引単位、リアルタイムの情報とかチャートといったものはいずれのサイトでも見当たりません。かなり違和感があります。

次に6つのサイトのマルチプラットフォーム対応を説明する部分を比較します。まずGotlonインベストメントリミテッドFreyr グループリミテッドのサイトからのキャプを順に示します。

テキスト部分にそれぞれのサイトの名称が含まれているので全く同じではありませんが、この部分についてもやはり互いに極めてよく似ています。そしてリンクボタンが3つ見えますが、Windows版、スマホのiOS版とAndroid版のトレーディングソフトをダウンロード出来るようです。さらに右側には共通してパソコンモニター、タブレット、スマホが並んだ画像が配置されていますがこの画像には既視感がありました。そこで調べたところ、「検証35」で検証したSELECT GLOBAL (セレクトグローバル https://select-limited.com/Jp) や TREASURE REEF GROUP LIMITED (トレジャーリーフグループリミテッド https://www.treasure-reef.com/Jp) のサイトに同じ画像があることが判明しました。以下はセレクトグローバルのサイトからのキャプ画像ですが明らかに同じパソコンモニター、タブレット、スマホが集合した画像が使われています。モニター画面に映っているチャートのパターンも一致しているようです。

これ以外のGICC FXロンバード、YIHUIハンターグローバルリミテッドの4つのサイトについてもマルチプラットフォーム対応を説明し、複数のOSに対応したトレーディングソフトをダウンロード出来る部分があるのですが、以下に示したキャプで明らかなように右側のパソコンのモニターなどが並ぶ画像が3台のスマホが扇型に並ぶ画像に置き換えられています。

さらに以下は順にGICC FXロンバード、YIHUI 、そしてハンターグローバルリミテッドの各サイトからのキャプです。

以上の4つのキャプの左側にあるテキスト部分にはそれぞれのサイトの名称が含まれているので全く同じではありませんが、互いに非常によく似ています。そして右半分に見えるスマートフォン3台が扇形に並ぶ画像は「検証13」以降で検証している中国系と思われる詐欺グループによるサイトでしばしば登場している画像と同じものです。例えば以下に示したのは既に閉鎖されているようですが「検証27」で検証したIOTA GLOBAL LIMITED (IOTAグローバルリミテッド https://iotaglobalfx.com/Jp) のサイトからのキャプ画像です。スマートフォン3台が扇形に配置された画像はスマホの画面に映るチャートパターンまで同じに見えます。

このスマートフォン3台が並ぶ画像は他にも以下のサイトで確認されています。

「検証16」マックスマーケットFX、HONCHリミテッド、KENKEキャピタルグローバルリミテッド (http://kenke-fx.com/Jp)、Shyingグローバルリミテッド、Huangdingインターナショナル、HungDingファイナンシャルビクトリーファルコンサービスリミテッドKENKEキャピタルグローバルリミテッド (https://kenkefx.com/Jp

「検証22」:Ethusdtインターナショナルリミテッド、イーストセンチュリーグループリミテッド

「検証23」インターナショナルフォレックス、センターフォーカスガイドグローバルリミテッド、マックスマーケットFXAntsテクノロジーデベロップメントリミテッド、イーストセンチュリーグループリミテッドゼロリファイングループリミテッド、インターナショナルパシフィックキャピタルリミテッド、キャメルファイナンシャルリミテッド、パットンセキュリティーズリミテッド、SGP-リミテッド 、インターナショナルフォレックス、Starek カンパニーリミテッド、Bairradaインターナショナルリミテッド、Pandoraファイナンスカンパニーリミテッド、エルダートン、DACランドキャピタル、ウエルスセーリングリミテッド、Cangリミテッド、INSTグローバルリミテッド、NYIMEX WTI 

「検証27」サウスセンチュリーグループリミテッド、BKYHYOリミテッド (https://bkyhyo.com/Jp)、リッチネスエンパイアリミテッド、BKYHYOリミテッド (https://www.bkyhyoltd.com/Jp)、アワーカンパニー、interva (https://intervatefex.com/Jp)、interva (https://rfgfx.com/Jp)、エルダートン / interva、gsfx、AUSグローバルリミテッド、SMK、イルミナティ マーケッツ リミテッド、Auricマーケッツリミテッド、MGLグローバル

「検証28」CarrodセキュリティーズカンパニーリミテッドフィッターFXグローバルリミテッド、BCHグローバルリミテッド、CMMCIセキュリティーズインフォメーションカンパニーリミテッド、8848グローバルリミテッド、ニューディファーグローバルリミテッド

さらに次項で検証している2つのSAENマーケッツリミテッドFTSEファイナンシャルリミテッドブロードフォレックスGAVINグローバルリミテッドYSZLunbouxリミテッド、ANCHGOリミテッドのサイトにも同じ画像があります。これらのサイトは同じグループによって開設、運営されている可能性が高いと思われます。

それから中国語と英語にしか対応していないロンバード、YIHUI 、そしてハンターグローバルリミテッドの各サイトでは中国語表記を選択するとマルチプラットフォーム対応を説明する部分の画像がスマートフォン3台ではなく、GotlonインベストメントリミテッドとFreyr グループリミテッドのサイトにあったパソコンモニターなどが並ぶ画像になります。以下のキャプはロンバードのサイトで中国語表記を選択した場合のキャプです。

次に連絡先情報を探しましたが開示されている情報は非常に限定されています。唯一の例外がロンバードのサイトで左のキャプに示したスイス、アメリカ、イギリスの3つの連絡先情報が記されています。

>Switzerland (瑞士)

>Rue de la Corraterie 11, Geneva 1204, Switzerland

>+41(0)22-709-2911

>Fax: +41(0)22-709-2911


>USA(美国)

>45 Fifth Avenue, 25th Floor, New York, NY 10018, United States

>+0212-295-6200


>UK(英国)

>Queensberry House, 3 Old Burlington Street, London W1S 3AB, United Kingdom

>Phone:+44(0)20 3206 6000

これらの連絡先情報について少し調べてみましたが、アメリカの住所と電話番号には違和感があります。まず電話番号ですがアメリカの電話番号なら国番号は[+1]のはずです。

>+0212-295-6200

という電話番号はどこまでが国番号なのかさえ分かりません。

さらに住所ですが、45 Fifth Avenue, New York, NY 10018, United States」という住所にあるビルは16階建てとなっていて住所になっている25階は存在しないように思われます。Google ストリートビューでこの住所を見ても何階建てかははっきりしませんが25階が存在するようには思えません。

そもそも

>Switzerland (瑞士)

>USA(美国)

と書いてありますが、瑞士や美国は中国語でしょう。これを書いているのは中国語圏の人物としか思えません。

ロンバード以外の5つのサイトについては開示されているのはせいぜいメールアドレスだけです。以下にまとめます。

Gotlonインベストメントリミテッド:Gotlonfx@Gmail.Com

Freyr グループリミテッド:info@freyrfx.com

GICC FX:service@gicc-fx.com

YIHUI:Info@Yihuifx.Net

ハンターグローバルリミテッド:記載なし

最初のGotlonインベストメントリミテッドのメールアドレスは無料登録できるgmailのアドレスです。唯一の連絡先情報がフリーメールのアドレスというのは話になりません。また最後のハンターグローバルリミテッドにはメールアドレスさえ記載がありません。これも論外でしょう。

そこでさらに運営元の所在地などを探してみました。まず「検証13」以降で検証してきた一連の中国系と思われるサイトでしばしば対応していると思われるイギリスの法人登録が見つかることから本項で検証している6つのサイトについても対応するイギリスの法人登録が存在しないか探してみました。するとGotlonインベストメントリミテッドとFreyr グループリミテッドの2つについてそれらしき法人登録が見つかってきました。それらの法人登録を以下に示します。

Gotlonインベストメントリミテッドに対応すると思われる法人登録

まず法人登録の日付は2021年4月30日となっていてこの検証を書いている2021年8月中旬現在で4ヶ月にもなっていないかなり新しい法人です。そして住所が以下のようになっています。

>291 Brighton Road, South Croydon, Surrey, CR2 6EQ

この住所を検索してみるとどうやら数万単位の法人がこの住所で登録されていることになっていて異様な状況です。またGoogleストリートビューでこの住所を見ると右のキャプに示した「thestudio」というデザインとか印刷関係ではないかと思われる会社が存在するようです。このthestudio社のFacebookアカウントを見つけましたが2016年1月以降の更新がありません。状況がよく分かりませんがいずれにしろこの住所にGotlonインベストメントリミテッドが実在するとは思えません。

またこの住所は以下の中国系と思われるFX業者でも法人登録上の住所となっています。

「検証20」 FOYAインベストメントリミテッド法人登録

「検証22」 MARVALLE 3THグループリミテッド法人登録、ONDERSON法人登録

「検証23」 Bairradaインターナショナルリミテッド法人登録、JUNE BOWESデベロップメントグループリミテッド法人登録

「検証25」 FOGEE → 法人登録 (「検証40」で検証している11個のFOGEEのサイトと共有)、NODEキャピタルグループ → 法人登録

「検証28」 ファーリーチキャピタル法人登録

「検証31」  WSL FX ユニオンリミテッド法人登録、POGグローバルリミテッド法人登録、ADGマーケッツリミテッド法人登録、KOPEグローバルリミテッド法人登録

「検証39」 HNDグローバルリミテッド → 法人登録、ITEグローバルリミテッド → 法人登録、SODグローバルリミテッド → 法人登録インダスゴールドマーケッツリミテッド → 法人登録BSVグローバルインベスティングリミテッド → 法人登録、パワーファンクションキャピタルリミテッド → 法人登録

「検証40」 ダブルドリル法人登録、FULILAI カンパニーリミテッド法人登録

「検証41」 スーパー・キャピタル・マネジメント・リミテッド法人登録

「検証43」 YIANマーケッツリミテッド → 法人登録

「検証44」 エクセレントリベニューリミテッド法人登録

「検証49」 ビッグアンクルリミテッド → 法人登録DUXホールディンググループリミテッド → 法人登録Qtマーケッツリミテッド → 法人登録

「検証50」 パイオニアキャピタルリミテッド法人登録

「検証54」 ローカスマーケットインターナショナルリミテッド → 法人登録

「検証55」 FSDSグローバルリミテッド → 法人登録

「検証58」 クワコルマーケッツ法人登録

「検証59」 R24キャピタルグループ → 法人登録

「検証63」 スイストレードファイナンス → 法人登録

これだけ多くのFX業者が同じ番地に集中して存在しているなんて現実的とは思えません。架空住所の疑いが濃厚です。

そしてこのGotlonインベストメントリミテッドの法人登録の経営者情報のページを見ると以下のキャプに示すCONDEZ, Michelle Reyesというフィリピン国籍、フィリピン在住の人物が経営者となっています。

さらに法人設立時の提出書類を見ると以下のキャプに示しましたが、この人物が100%の株主ともなっており、フィリピンの住所が記されています。

フィリピンの住所は以下のようになっています。

>P4 DOLIPOS BAJO, OROQUIETA CITY, MIS OCC, PHILIPPINES 999005

これはミサミス・オクシデンタル州 (西ミサミス州) の州都であるオロキエタという市の住所のようですがどれほど信頼出来る情報なのかは疑問です。ちなみに「検証13」以降で検証している中国系の詐欺グループによると思われる一連のサイトで対応すると思われるイギリスの法人登録上の経営者がフィリピン国籍というケースが複数確認されています。これまでに確認されているのはARANAS, Marie MutiaおよびPERMALE, Anna Marie という人物が経営者になっている例です。

ARANAS, Marie Mutia

「検証15」ユナイテッドインターナショナルフォレインインベストメントセンターリミテッド → 経営者情報

「検証18」Btcethインベストメントリミテッド 経営者情報

「検証24」ミリオンhui FXリミテッド 経営者情報

「検証32」ANSFXグローバルリミテッド 経営者情報

PERMALE, Anna Marie 

「検証18」ビットリンクFXインターナショナルリミテッド  → 経営者情報

さらに以下で示しますがFreyr グループリミテッドの場合もMAG-USARA, Joe Fielというまた別のフィリピン国籍、フィリピン在住の人物が経営者として登録されています。

これらの中で特にARANAS, Marie Mutiaという人物は4つの法人で経営者となっています。Gotlonインベストメントリミテッドの経営者となっているCONDEZ, Michelle Reyesについては現時点ではこれ以外に経営者となっている法人は見つかりませんが将来的にまた同様にイギリスの法人登録に登場する可能性は考えられると思います。

次はFreyr グループリミテッドのものと思われるイギリスの法人登録について説明します。

Freyr グループリミテッドに対応すると思われる法人登録

法人登録の日付は2021年6月16日となっていて上で示したGotlonインベストメントリミテッドの法人登録の日付 (2021年4月30日) よりもさらに新しい法人登録ということになります。そして住所は以下のようになっています。

>Chase Business Centre, 39-41 Chase Side, London, England, N14 5BP

この住所は「検証13」以降で検証してきた中国系と思われる詐欺サイトの法人登録でしばしば登場している住所です。具体的には以下のサイトに対応する法人登録で全く同じ住所が法人登録上の住所となっています。

「検証16」 KENKEキャピタルグローバルリミテッド → 法人登録

HungDingファイナンシャル法人登録

「検証24」 Glluck → 法人登録

「検証27」 リッチネスエンパイアリミテッド → 法人登録

Onokaキャピタルリミテッド法人登録

Starekカンパニーリミテッド → 法人登録

「検証30」 アクトゴールドリミテッド法人登録

「検証32」 ANSFXグローバルリミテッド法人登録

トップリスペクト法人登録

「検証35」 MITマーケットリミテッド法人登録

ZEUSファイナンスリミテッド法人登録

「検証41」 ファンシーグループリミテッド法人登録

「検証43」 GYDインターナショナルホールディングスリミテッド法人登録

「検証50」 Murong インベストメントリミテッド法人登録

「検証51」 Ateckリミテッド法人登録

コールミルグローバルリミテッド法人登録

「検証65」 Breitlingプライム → 法人登録

さらに以下、次項で検証しているFTSEファイナンシャルリミテッドでも法人登録上の住所がこの住所になっています。そして「検証32」ANSFXグローバルリミテッドの検証で説明しましたが、住所となっているChase Business Centre (チェースビジネスセンター) Google ストリートビューで見ると確かにこの住所に存在しているもののおそらく私書箱を置いて郵便物の受け取り代行をしているだけの業者と思われ、この住所に多くのFX業者が実在しているとは到底思えません。架空住所でほぼ間違いありません。

そしてこの法人登録の経営者情報のページを見ると以下のキャプに示したMAG-USARA, Joe Fielというフィリピン国籍、フィリピン在住の人物が経営者として登録されています。

この人物は法人設立時の提出書類を見るとやはりこのMAG-USARA, Joe Fielというフィリピン人が100%の株主となっており、そのフィリピンの住所が記されています。

>SANTA CRUZ TANGUB CITY, MIS.OCC.,PHILIPPINES

これはミサミス・オクシデンタル州 (西ミサミス州) のタングブという市の住所のようですが番地が記されておらず、不完全な住所と思われます。また上に書いたGotlonインベストメントリミテッドの経営者、CONDEZ, Michelle Reyesの住所と比較するとフィリピンのミサミス・オクシデンタル州 (西ミサミス州) までは一致していても異なる市になっています。GotlonインベストメントリミテッドとFreyr グループリミテッドのサイトは互いに酷似していて同じグループとしか思えませんが、近隣ではあっても異なる市に住む、別のフィリピン人の経営ということになっているのです。かなり違和感があります。

次に例によって各サイトのWho Is 情報を確認しました。断片的ですが運営元に関する情報が記されているロンバード、YIHUI とハンターグローバルリミテッドの3つのサイトのWho Is 情報を以下に示していきます。まずロンバードのサイトのWho Is 情報です。

黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日については後述します。そして赤枠で囲った部分に登録者に関する情報があります。これをまとめて書き出すと以下のようになります。

登録者名: zhang

登録機関名: adsfas

住所: 北京・中国

電話番号: +86.0000000

メール: dizai138999@outlook.com

zhangというのは中国に多い「張」という名字かもしれません。住所は北京というだけで詳しい情報は開示されていません。電話番号は中国の国番号である[+86]から始まっていますがそれに続く部分が「0000000」というのは本当の電話番号とは思えません。メールアドレスは「outlook.com」のフリーメールのアドレスです。

そしてこの登録者の情報は以下に示すYIHUIのサイトのWho Is 情報に書かれている登録者情報と全く同じです。

ここでも赤枠で囲った部分にある登録者に関する情報をまとめて書き出します。

登録者名: zhang

登録機関名: adsfas

住所: 北京・中国

電話番号: +86.0000000

メール: dizai138999@outlook.com

この赤枠で囲った部分にある情報は完全に上に示したロンバードのサイトのWho Is 情報の記述と同じでメールアドレスさえ同じです。

次に示すのはハンターグローバルリミテッドのサイトのWho Is 情報です。

これも赤枠で囲った部分にある登録者に関する情報をまとめて書き出します。

登録機関名: HUNTER GLOBAL ltd.

住所: 天津・中国

ハンターグローバルリミテッドのサイトは明らかにロンバードYIHUI のサイトと同じグループによるサイトとしか思えないのですが運営者の所在地は北京ではなく天津になっています。

キャプを省略したGotlonインベストメントリミテッドFreyr グループリミテッド、GICC FXの3つのサイトも含めてWho Is 情報の記述を以下にまとめます。上のWho Is 情報のキャプで黄色の枠で囲った部分に記されていたサイトの開設日についてもまとめます。

サイト名 所在地 サイトの開設日

Gotlonインベストメント 記載なし 2021426日

Freyr グループリミテッド 香港 2021718日

GICC FX 香港 2020826日

ロンバード 中国・北京 2020113日

YIHUI 中国・北京 2020326日

ハンターグローバル 中国・天津 2021622日

これら6つのサイトは明らかに同じグループによるサイトとしか思えないのですがWho Is 情報に記されている所在地情報はいずれも中国国内であっても全く統一されておらず到底信用出来ません。サイトの開設日は最も古いYIHUIでもこの検証を書いている2021年8月現在で1年5ヶ月ほど。最も最近に開設されたFreyr グループリミテッドのサイトは1ヵ月ほどしか経過していないサイトということになります。そもそも明らかに同じグループによる互いに非常によく似たサイトが6つも存在すること自体が異様です。

これらのサイトでの投資は到底推奨出来ません。


※付記1

2022年1月の時点で本項で検証した6つのサイトの内、ロンバード、YIHUI、ハンターグローバルリミテッドのサイトは閉鎖されているようです。またGICC FXのサイトはかなり大幅にデザインが変更されたようです。以下にデザイン変更後のGICC FXのサイトの冒頭部のキャプ画像だけ示します。

デザイン変更前は表示言語の選択肢がベトナム語、英語、中国語、日本語、韓国語、フランス語の6つでしたがデザイン変更後は英語、ベトナム語、韓国語、日本語、インドネシア語タイ語、トルコ語の7つになっています。中国語とフランス語が選択出来なくなり、代わりにインドネシア語、タイ語、トルコ語の3つの選択肢が加わった形になっています。

それからロンバード、YIHUI、ハンターグローバルリミテッドの3つのサイトが閉鎖された一方でGotlonインベストメントリミテッドなど本項で検証した6つのサイトと同じテンプレート由来と思われる非常によく似たサイトが見つかってきました。以下で検証していますので参照してください。

※付記2

2022年1月、GotlonインベストメントリミテッドとFreyr グループリミテッドもサイト冒頭の背景画像などが変更されていることに気が付きました。まず以下が改変されたGotlonインベストメントリミテッドのサイト冒頭のキャプです。かなり印象が変わりましたが表示言語の選択肢は中国語、英語、香港語、ドイツ語、フランス語、日本語、韓国語、タイ語、ヒンディー語の9つで同じです。

さらに以下は改変されたFreyr グループリミテッドのサイト冒頭のキャプです。これまで使われていた眼鏡を手にもってノートパソコンを操作する男性の画像の代わりにチャートのような画像が使われています。

この改変されたサイトは下で検証しているGAVINグローバルリミテッドのサイト冒頭に非常に似ています。また同じく下で検証しているLunbouxリミテッドのサイト冒頭部にもかなり似ています。

さらに2022年1月下旬にFreyr グループリミテッドのサイトは閉鎖されたようです。そして閉鎖されたFreyr グループリミテッドのサイトの代わりというわけではないかもしれませんがまた同じテンプレート由来と思われるサイトが複数見つかっています。以下の検証を参照してください。

※付記3

Yahoo知恵袋にGotlonでの被害に関する投稿が出てきたのでかなり引用します。高齢の父親が出会い系サイトで知り合った日本語が不自然な女性に騙されているのではないかという家族からの投稿です。「検証13」の冒頭で説明した詐欺の手口に合致しているように思われます。

2022年1月31日投稿


※付記4

2022年3月18日付で関東財務局からGotlonインベストメントリミテッドについて違法な無登録業者であるとして以下のキャプに示す警告が出ました。


●ROKING LTD (ROKINGリミテッド http://rokingltd.com/jp/)

●ROKING LTD (ROKINGリミテッド http://www.rokingfx.com/jp/)

●SAEN MARKETS LTD (SAENマーケッツリミテッド https://www.saenfx.com/en/)

●FTSE FINANCIAL LTD (FTSEファイナンシャルリミテッド https://ftseifc.com/en/)

●BROAD FOREX (ブロードフォレックス http://www.broadfmgl.com/en/)

●GAVIN GLOBAL LTD (GAVINグローバルリミテッド https://www.gavingl.com/en/)

最初のROKINGリミテッド (http://rokingltd.com/jp/) はYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、2番目のROKINGリミテッド (http://www.rokingfx.com/jp/)、5番目のブロードフォレックスと最後のGAVINグローバルリミテッドのサイトは最初のROKING リミテッドのサイトからの画像検索で見つけたサイトです。さらに3番目のSAENマーケッツリミテッドと4番目のFTSEは上で検証したGICC FXのサイトからの画像検索で発見したサイトです。いずれも上で検証したGotlonインベストメントリミテッドなどのサイトと明らかに似ており、同じグループによって同じテンプレートから立ち上げられたサイトと思われるのでまとめて検証します。

まず最初のROKINGリミテッド (http://rokingltd.com/jp/) に関してYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。

2021年12月23日投稿

この質問の投稿者はマッチングサイトで知り合った自称・カナダ在住の帰国子女からLINEで勧誘されているようです。ここまでは「検証13」冒頭で説明した中国系と思われる詐欺グループによる詐欺勧誘の手口に合致しているように思われます。しかしこの勧誘事例でこれまでと違うのは誘導される詐欺サイトのURLアドレスを送ってくるとか、あるいは詐欺サイトに紐づけされたトレーディングアプリ (メタトレーダー) をダウンロードさせて詐欺サイトに誘導するといったこれまでの誘導方法とは異なり、WikiFX (https://www.wikifx.com/ja/) という海外のFX業者の評価サイトへのリンクを送ってきているようです。そして送られてきたURLアドレスではどういう評価基準なのか調べていませんけど以下のキャプに示したようにROKINGリミテッドのサイトが10点満点中の6.12点というまあまあの評価を受けているようです。

おそらくこうした評価サイトに最初に誘導することでROKINGリミテッドのサイトが信頼出来るサイトであるという主張だと思われます。但し、このWikiFXというサイトの評価に同意できるかどうかについてはここで改めて検証していくことになります。

とにかくまずこのROKINGリミテッドというサイト (http://rokingltd.com/jp/)にアクセスしてみました。以下にサイト冒頭部のキャプを示します。

表示言語の選択肢は中国語、英語、日本語になっています。そしてこのサイト冒頭部を見て直ぐに気が付きましたが、このサイト冒頭部は上で検証したGotlonインベストメントリミテッドなど6つのサイトの冒頭部と非常によく似ています。さらに本項の最初で説明したように画像検索で見つかってきた同じテンプレート由来と思われるサイトについても表題と同じ順で以下にサイト冒頭部のキャプを並べていきます。まずはURLアドレスが異なる2つ目のROKINGリミテッドのサイトのキャプです

▼ROKINGリミテッド (http://www.rokingfx.com/jp/) [表示言語:中国語、英語、日本語]

SAENマーケッツリミテッド (https://www.saenfx.com/en/) [表示言語:中国語、英語]

FTSEファイナンシャルリミテッド (https://ftseifc.com/en/) [表示言語:英語、香港語、ドイツ語、フランス語]

ブロードフォレックス (http://www.broadfmgl.com/en/) [表示言語:中国語、英語]

GAVINグローバルリミテッド (https://www.gavingl.com/en/) [表示言語:中国語、英語]

説明するまでもないでしょうが6枚のキャプ画像を比較すれば最後のGAVINグローバルリミテッドの場合のみ男性の画像がチャートの画像に置き換えられているのが目立つぐらいで互いに非常によく似ています。また上で検証したGotlonインベストメントリミテッド、Freyr グループリミテッド、GICC FX、ロンバード、YIHUI、ハンターグローバルリミテッドと合計6つのサイトとも非常によく似ています。そして上で検証したGotlonインベストメントリミテッド以下の6つのサイトを再度確認してみるとFreyr グループリミテッドのサイトの冒頭部が改変されていることに気が付きました。左下が以前に検証した際のキャプの再掲、右下がこの検証を書いている2022年1月時点でのキャプです。

改変以前には他のサイトと同じ男性の画像が使われていたのですが現在はチャートの画像のようなものに置き換えられています。そしてこのチャートの画像は上に示したGAVINグローバルリミテッドのサイトにあるものと同じ画像でしょう。つまり現在のFreyr グループリミテッドのサイト冒頭部はGAVINグローバルリミテッドのサイト冒頭部に非常によく似ているのです。

男性の画像が使われていないGAVINグローバルリミテッドのサイトを含めて本項で検証している6つのサイト、上で検証したGotlonインベストメントリミテッド、Freyr グループリミテッド、GICC FX、ロンバード、YIHUI、ハンターグローバルリミテッドの6つのサイト、計12個のサイトは全て同じグループによって同じテンプレートから作られたサイトである可能性が非常に高いと考えます。

さらにこれらのサイトが互いに似ているのは冒頭部だけではありません。例えば各サイトに存在する「About Us」という部分のキャプを以下に示します。

ROKINGリミテッド (http://rokingltd.com/jp/)

▼ROKING リミテッド (http://www.rokingfx.com/jp/)

SAENマーケッツリミテッド (https://www.saenfx.com/en/)

FTSEファイナンシャルリミテッド (https://ftseifc.com/en/)

ブロードフォレックス (http://www.broadfmgl.com/en/)

GAVINグローバルリミテッド (https://www.gavingl.com/en/)

各サイトのキャプの左側の高層ビルを下から見上げた画像は明らかに同じ画像でしょう。但し右側にある文章は同じではありません。特に重要と思われる本文の最初の文章を各サイトから抜粋します。

ROKINGリミテッド (http://rokingltd.com/jp/)

Roking Ltdセンターは、イギリス、ロンドンに本社を置きます。

▼ROKING LTD (http://www.rokingfx.com/jp/)

Roking Ltdセンターは、イギリス、ロンドンに本社を置きます。

SAENマーケッツリミテッド (https://www.saenfx.com/en/)

SAEN attaches great importance to regulation and the security of clients' funds. 

FTSE (https://ftseifc.com/en/)

FTSE attaches great importance to regulation and the security of clients' funds.

ブロードフォレックス (http://www.broadfmgl.com/en/)

Broad The center's organization is headquartered in New York and North America. 

GAVINグローバルリミテッド (https://www.gavingl.com/en/)

Gavin The center's organization is headquartered in New York and North America.


2つのROKINGリミテッドのサイトには本社がイギリスのロンドンと書いてある一方でブロードフォレックスとGAVINグローバルリミテッドのサイトには本社がアメリカのニューヨークであると書いてあります。同じテンプレートから同じグループによって作られたサイトである可能性が高いように思われるのに本社がイギリスとアメリカに分かれているということには違和感があります。記述が信頼できるかどうか疑問です。

それからこの「About Us」の部分については上で検証したGotlonインベストメントリミテッドやFreyr グループリミテッド、さらには「検証23」で検証したJUNE BOWESデベロップメントグループリミテッド (https://junelimited.com/Jp/) に非常によく似た部分があります。以下にGotlonインベストメントリミテッドFreyr グループリミテッド、JUNE BOWESデベロップメントグループリミテッドの3つのサイトからのキャプ画像を順に示します。

JUNE BOWESデベロップメントグループリミテッドのサイトはサイト全体としては本項で検証しているサイトと必ずしも非常に似ているというわけではありませんが、部分的でもこれだけ似ている部分があるとなればやはり組織的な繋がりがある可能性は充分にあるように思われます。ちなみに2022月時点で閉鎖されているロンバード、YIHUI、ハンターグローバルリミテッドの3つのサイトにこの「About Us」の部分が存在していたかどうかは確認不能です。GICC FXについては前項の付記に書いたようにサイト全体が大幅にデザイン変更になっています。

さらにGotlonインベストメントリミテッドなど前項で検証した6つのサイトに共通して存在していて前項の検証で取り上げた取引対象を説明する部分が本項で検証している6つのサイトにも存在します。左下に示したのがROKINGリミテッド (http://rokingltd.com/jp/) からのキャプ、右下がROKING リミテッド (http://www.rokingfx.com/jp/) からのキャプです。

外国為替、貴金属、エネルギー源、指数の4項目が取引対象として挙げられています。

次はそれぞれSAENマーケッツリミテッド (左下)FTSEファイナンシャルリミテッド (右下) からのキャプ画像です。

SAENマーケッツリミテッドとFTSEファイナンシャルリミテッドのサイトは日本語に対応していないので英語表記になりますがやはり取引対象として外国為替、貴金属、原油、指数の4項目が挙げられていて基本的に2つのROKINGリミテッドのサイト同じです。また右に示したのは上で検証したGotlonインベストメントリミテッドのサイトからのキャプですがここまで4つのサイトからのキャプとイラスト部分も文章も取引対象が外国為替、貴金属、エネルギー源、指数の4項目であることを示していて非常によく似ているのが分かります。

ところがブロードフォレックスとGAVINグローバルリミテッドの場合はデザイン的に明らかに似た部分があるのですが、その記述内容は全く異なります。左下にブロードフォレックスのサイトからのキャプ、右下にGAVINグローバルリミテッドのサイトからのキャプを示します。

この2つのサイトでこの部分に書いてある内容は取引対象の説明ではなく、高い流動性とか金融機関レベルのセキュリティ、低い金利、カスタマーサービスの充実などサイトの特長についての説明になっています。これらのキャプをよく見ると左上のブロードフォレックスのサイトからのキャプでは外国為替、貴金属、原油、指数という取引対象の説明に記されていたイラストがそのまま残っているようです。原油の油井を示すと思われるイラストの横に金利が低いなどサイトの特長を説明している文章が書いてあり、イラスト部分と文章の内容が食い違っているように見えてかなり違和感があります。

次にこれも上のGotlonインベストメントリミテッドなどの検証でも取り上げたマルチプラットフォーム対応を説明し、アプリのダウンロードボタンが用意されている部分のキャプを示します。まずROKINGリミテッド (http://rokingltd.com/jp/) からのキャプ、ROKING リミテッド (http://www.rokingfx.com/jp/) からのキャプを順に示します。

左側の説明文とWindows、iOS、アンドロイドに対応したアプリのダウンロードボタン、右側のデスクトップパソコンのモニター、タブレット、スマホが並ぶ画像は上で検証したGotlonインベストメントリミテッドとFreyr グループリミテッドのサイトにあったものと非常によく似ています。

残りの4つのサイトについても相当する部分のキャプを表題と同じ順 (SAENマーケッツリミテッドFTSEファイナンシャルリミテッド → ブロードフォレックスGAVINグローバルリミテッド) で以下に示します。

これら4つのサイトについてもマルチプラットフォーム対応を説明してWindows、iOS、アンドロイドの3種類のアプリがダウンロードできるようになっているのは基本的に同じです。しかし右側の画像部分はデスクトップパソコンのモニター、タブレット、スマホが並ぶ画像ではなく、スマホ3台が扇形に並ぶ画像に変更されています。このスマホが3台並ぶ画像は上で検証したGICC FX、ロンバード、YIHUI 、ハンターグローバルリミテッドの各サイトでも使われていましたし、それらの検証で説明しましたが「検証13」以降の一連の中国系と思われる詐欺サイトで何度も使われている画像です。やはりこれらのサイトも一連の詐欺サイトを展開している中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトである可能性が高いです。

次に各サイトで連絡先情報を探してみましたが殆ど情報がありません。辛うじて幾つかのサイトの冒頭部や脚注にメールアドレスだけ記されているようです。記されているメールアドレスを以下にまとめます。

サイト名 メールアドレス

ROKINGリミテッド (http://rokingltd.com/jp/) 記載なし

ROKING リミテッド (http://www.rokingfx.com/jp/) 記載なし

SAENマーケッツリミテッド info@saenfx.com

FTSEファイナンシャルリミテッド 記載なし

ブロードフォレックス Broad@gmail.com

GAVINグローバルリミテッド info@fxgavin.com

6つのサイトの内、メールアドレスの記載があるのは3つのサイトのみです。しかもブロードフォレックスのメールアドレスは無料登録できるgmailのアドレスです。まともなFX業者の連絡先情報ではありません。

連絡先情報がこれだけしかないのは話にならないのでまず各サイトのWho Is 情報を調べてみました。例えば最初のROKINGリミテッド (http://rokingltd.com/jp/) のWho Is 情報を示します。

黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録・開設日は2021年10月26日となっており、本項の最初に引用した勧誘されているという人からのYahoo知恵袋の質問投稿が2021年12月23日ですから開設から2ヶ月も経過せずに勧誘が行われていたことになります。そして赤枠で示した部分にサイトの登録者に関する情報がありますが、登録者の所属機関がROKING LTD、所在地が「MID-LEVELS, HK」となっています。「MID-LEVELS, HK」は香港の半山区 (はんざん-く) を意味すると思われます。

これ以外のサイトについても同様にWho Is 情報を確認して以下に重要な部分をまとめました。

サイト名 登録・開設日 登録者 (所在地)

ROKINGリミテッド (http://rokingltd.com/jp/) 2021年10月26日 ROKING LTD. (香港・半山区)

ROKING リミテッド (http://www.rokingfx.com/jp/) 2021年10月21日 ROKING LTD. (香港)

SAENマーケッツリミテッド 2021年8月23日 SAEN MARKETS LTD (香港)

FTSEファイナンシャルリミテッド 2021年9月16日 (香港)

ブロードフォレックス 2021年12月16日 記載なし

GAVINグローバルリミテッド 2021年9月3日 Gavin Global Limited (香港)

いずれもかなり新しいサイトであることが分かります。そして所在地は記載のないブロードフォレックスの場合を除いて全て香港になっています。上で示したようにサイトの「About Us」には2つのROKINGリミテッドのサイトには本社がイギリスのロンドン、ブロードフォレックスとGAVINグローバルリミテッドの場合には本社がアメリカのニューヨークであると書いてあるのですから矛盾していることになります。

さらに2つのROKINGのサイトに本社がイギリスのロンドンにあると書いてあったこと、同じグループによるサイトの可能性が高いGotlonインベストメントリミテッドとFreyr グループリミテッドについて対応すると思われるイギリスの法人登録が見つかっていたことから本項で検証している6つのサイトについてもイギリスの法人登録を探してみました。するとROKINGリミテッド、SAENマーケッツリミテッド、FTSEファイナンシャルリミテッドの3つについて相当すると思われるイギリスの法人登録が見つかってきました。以下に順に示します。

ROKINGリミテッドのものと思われる法人登録 (法人登録番号:13697251)

まず法人登録の日付は2021年10月22日となっています。2つのROKINGリミテッドのサイトのWho Is 情報にあったサイトの開設日が2021年10月26日と21日ですから2つのサイトと法人登録の関連性はかなり確実性が高いように思われます。そして法人登録上の住所は以下のようになっています。

>4d Salisbury Road, Weston-Super-Mare, Somerset, United Kingdom, BS22 8EW

この住所は「検証13」以降で検証してきた一連の中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの検証でしばしば出てきている住所の1つです。具体的には以下のサイトに対応するイギリス法人が同じ住所で法人登録されています。

「検証13」 Beslaマーケットリミテッド法人登録

「検証18」 Linkhumインベストメントリミテッド → 法人登録

「検証20」 JINGERグローバルリミテッド法人登録

WEIKE → 法人登録

「検証23」 キャメルファイナンシャルリミテッド → 法人登録

パットンセキュリティーズリミテッド → 法人登録

「検証27」 IOTAグローバルリミテッド → 法人登録

サウスセンチュリーグループリミテッド → 法人登録

アルトマンファイナンスインベストメント → 法人登録

「検証28」 CMMCIセキュリティーズインフォメーションカンパニーリミテッド → 法人登録

プラスマーケットリミテッド → 法人登録

MISNEAグローバルリミテッド → 法人登録

「検証33」 SHUN YUENリミテッド → 法人登録

「検証36」 ZOROグローバルリミテッド → 法人登録

YUMグループグローバルリミテッド → 法人登録

EGMフォレックス → 法人登録

「検証43」 Okwisグローバルリミテッド → 法人登録

「検証45」 KAIHERグローバルリミテッド → 法人登録

「検証46」 グランドグローバルマーケッツリミテッド → 法人登録

Skyamインベストリミテッド → 法人登録

「検証48」 ETHERマクロキャピタルリミテッド法人登録

「検証50」 OSIRISフォレックス → 法人登録

「検証54」 Maliksiリミテッド → 法人登録

「検証57」 UNERNEYグローバルリミテッド → 法人登録

さらに以下に示すSAENマーケッツリミテッドやセントラルコーリションセキュリティーズの法人登録でも同じ住所が法人登録上の住所になっています。そしてこの法人登録の経営者情報のページを見ると以下に示す中国国籍、中国在住のHUANG, Junという人物が唯一の経営者になっています。

そしてこの人物の中国の住所は以下のようになっています。

>No.1,4th Floor, No.3,No.646, Landi Avenue, Xuyang Town, Rong County, Sichuan Province, China, 643199

この住所は中国の四川省自貢市栄県(えい-けん)という地域の住所のようです。経営者が中国国籍、中国在住となればイギリスの法人登録は名目だけで運営の実質的な本拠は中国にあると考えるのが妥当でしょう。

SAENマーケッツリミテッドのものと思われる法人登録 (法人登録番号:13584377)

法人登録の日付は2021年8月25日です。SAENマーケッツリミテッドのサイトのWho Is 情報に記されていたサイトの開設日が2021年8月23日でしたから2日しかずれていません。そして法人登録上の住所は以下のようになっています。

>4d Salisbury Road, Weston-Super-Mare, Somerset, United Kingdom, BS22 8EW

これは上に示したばかりのROKINGリミテッドの法人登録など「検証13」以降の一連の中国系と思われる詐欺サイトに対応したイギリスの法人登録上の住所として繰り返し登場している住所です。そしてこの法人登録の経営者情報のページに記されている経営者はZHANG, Xiaomingというやはり中国国籍、中国在住の人物です。

このZHANG, Xiaomingという中国人経営者の中国の住所は以下のようになっています。

>Ten Groups, Jianyiwei, Xinjian Street, Hunjiang District, Baishan City, Jilin Province, China, 134300

この住所は中国の吉林省白山市 (はくさん-し)渾江区(こんこう-く)新建街道という地域の住所のようです。そしてこの人物は「検証43」で検証したOkwisグローバルリミテッド (https://okwisfx.com/jp/)の法人登録経営者となっている人物と名前や中国の住所、生年月が一致しており同一人物と思われます。組織的な繋がりが考えられます。

FTSEファイナンシャルリミテッドのものと思われる法人登録 (法人登録番号:13448315)

法人登録の日付は2021年6月9日になっています。サイトのWho Is 情報にあったサイトの開設日は2021年9月16日でしたからこれは3ヵ月以上もずれていることになります。しかし住所はまたしても「検証13」以降の一連の中国系と思われる詐欺サイトの検証で繰り返し登場している住所です。

>Chase Business Centre, 39-41 Chase Side, London, England, N14 5BP

例えば上で検証したFreyr グループリミテッドの法人登録で全く同じ住所が法人登録上の住所となっています。一連の検証で登場した同じ住所で法人登録されている他のサイトについてはFreyr グループリミテッドの検証の中でまとめてありますから参照してください。

そして「検証32」ANSFXグローバルリミテッドの検証で説明しましたが、住所となっているChase Business Centre (チェースビジネスセンター) はGoogle ストリートビューで見ると確かにこの住所に存在しているもののおそらく私書箱を置いて郵便物の受け取り代行をしているだけの業者と思われ、架空住所でほぼ間違いありません。

そしてこの法人登録の経営者情報のページを見ると唯一の経営者として登録されているのはCONDEZ, Franchesca Nicole Reyesというフィリピン国籍、フィリピン在住の人物です。

しかしこの人物は2002年1月生まれ、社長に就任した2021年6月9日時点で19歳、2022年1月に誕生日を迎えると20歳になるという若者です。この若者が本当の経営者とは到底思えません。名義を貸しているだけのダミー経営者の疑いが濃厚でしょう。一連の中国系と思われる詐欺サイトの検証でフィリピン人が法人登録上の経営者になっている例も例えば上で検証したGotlonインベストメントリミテッドの場合など複数確認されています。

改めて結論するまでもないと思われますが本項で検証した6つのサイトは信頼できるサイトとは思われません。これらのサイトでの投資勧誘を受けても決して応じるべきではありません。

※付記

本項の最初に引用した詐欺グループによると思われるROKINGリミテッドへの投資勧誘で使われていたWikiFXというサイト (https://www.wikifx.com/ja/) で本ページで検証したサイトがどのように評価されているのか調べてみました。

サイト名 WikiFX スコア

Gotlonインベストメント 7.21

Freyr グループリミテッド 6.19

GICC FX 0.26

ロンバード 0.18

YIHUI 記載なし

ハンターグローバル 記載なし

ROKINGリミテッド (http://rokingltd.com/jp/) 6.12

ROKING リミテッド (http://www.rokingfx.com/jp/) 記載なし

SAENマーケッツリミテッド 6.15

FTSEファイナンシャルリミテッド 0.16

ブロードフォレックス 記載なし

GAVINグローバルリミテッド 記載なし

このページで検証した12このサイトの内、記載があるサイトが7つ。その内、4つのサイトについては10点満点の6点以上のスコアとなっている一方で4つのサイトについてはゼロに近い明らかに不合格レベルのスコアが付けられています。Freyr グループリミテッドGotlonインベストメントのサイトが互いに酷似していることを指摘する記事が2021年12月20日付で出ていて下のキャプに示したように「疑惑ブローカーにご注意ください」と書いてあるのですがスコアについては大きなマイナスになっていないようです。

このスコアの計算方法は開示されていないようですし、このWikiFXというサイトを運営しているWiki Co.、Limitedという香港の会社のビジネスモデル、収益源が分かりませんが本ページで検証した非常に怪しいとしか思われない一連のサイトに与えられているスコアを見る限り、少なくともこのWikiFXというサイトで合格点レベルのスコアを得ているから安心して使える業者であると判断するのは危険ではないかということになると思われます。


●Cang Limited (Cangリミテッド https://www.cangfx.com/jp/)

●Central Coalition Securities (セントラルコーリションセキュリティーズ http://www.ccsforex.com/en/)

●YSZ (https://yszfx-hk.com/en/)

●Lunboux limited (Lunbouxリミテッド https://www.lunbouxfx.com/en/)

これら4つのサイトはいずれも画像検索で見つけてきたサイトです。上で検証したGotlonインベストメントリミテッド以下のサイトと明らかに似ている部分が認められ、同じテンプレートから量産された詐欺目的のサイトである疑いが濃厚です。まずそれぞれのサイトの冒頭部のキャプを順に示します。

Cangリミテッド

表示言語の選択肢は左にプルダウンメニューのキャプを示しましたが中国語、英語、日本語、韓国語、タイ語、ベトナム語の6つです。そして上に示したCangリミテッドのサイトの冒頭部は上で検証したGotlonインベストメントリミテッドなどのサイトの冒頭部と極めてよく似ています。背景画像はGotlonインベストメントリミテッドなどのサイトでも使われていた眼鏡を手に持ち、ノートパソコンを操作する男性の画像になっています。明らかに同じテンプレートから量産されたサイトと考えられます。

セントラルコーリションセキュリティーズ

セントラルコーリションセキュリティーズ についても表示言語の選択肢を示すプルダウンメニューのキャプを左に示しましたが上のCangリミテッドの場合と全く同じで中国語、英語、日本語、韓国語、タイ語、ベトナム語の6つです。選択肢の並び順Cangリミテッドの場合と同じですしプルダウンメニューの形式なども非常によく似ています。しかしサイト冒頭部はGotlonインベストメントリミテッドや上のCangリミテッドのサイトの冒頭部とは背景画像など全く異なるものになっています。

しかしこサイトの冒頭部はこのサイトの存在に気が付いた1月中旬の時点では (改変以前) GotlonインベストメントリミテッドやCangリミテッドの冒頭部と非常によく似ていたのです。以下にサイトの存在に気が付いた時点で取得しておいたセントラルコーリションセキュリティーズの冒頭部のキャプを示します。この以前のバージョンでは表示言語の選択肢は香港語と英語だけで背景画像は眼鏡を手に持ち、ノートパソコンを操作する男性の画像が使われています。その後、この検証を書いている2022年1月下旬までのわずか10日ほどの間にサイトの冒頭部に改編が加えられ、表示言語の選択肢が6つに増えて日本語にも対応したようです。

▼YSZ

表題3番目のYSZのサイトでも眼鏡を片手に持ってノートパソコンを操作する男性の画像が使われており、 (改変以前の) GotlonインベストメントリミテッドやCangリミテッドの冒頭部と非常によく似ています。表示言語の選択肢はメニューバーに国旗アイコンが見えますが英語、中国語、香港語の3つです。

Lunbouxリミテッド

このサイトでは眼鏡を手にノートパソコンを操作する男性の画像の代わりにチャートのようなイメージ画像が使われています。同じではないが似たような画像が上で検証したGAVINグローバルリミテッドのサイトやFreyr グループリミテッドのサイトでも使われています。比較の為にGAVINグローバルリミテッドのサイト冒頭部のキャプを右に示しています。画像部分だけでなく、

>The World`s leading Digital Currency Connect to the center of the center.

といった文章も一致しています。

 そしてこれらのサイト冒頭部の左上、ロゴの上にメールアドレスが記されています。キャプでは活字が小さいので以下に書き出しておきます。

▼Cangリミテッド info@cangfx.com

▼セントラルコーリションセキュリティーズ service@ccsforex.com

▼YSZ service@yszfx-hk.com

▼Lunbouxリミテッド info@lunbouxfx.com

そしてこれらのサイトにはこれらのメールアドレス以外に連絡先情報と言えるようなものがほぼありません。連絡先情報がメールアドレスのみでは話になりません。

さらに4つのサイトが互いにあるいは上で検証した一連のサイトと似ているのはこの冒頭部だけではありません。以下には各サイトの「About Us」という部分のキャプ画像を表題と同じ順 (Cangリミテッド → セントラルコーリションセキュリティーズ → YSZ → Lunbouxリミテッド) で示します。

これら4つのサイトのキャプ画像を比較すると左側には高層ビルを下から見上げるような画像が使われていますが、2番目のセントラルコーリションセキュリティーズの場合のみ似てはいても異なる画像が使われています。そして右半分にあるテキスト部分についてですが2番目のセントラルコーリションセキュリティーズと最後のLunbouxリミテッドの記述には気になる部分があります。それぞれ抜粋して以下に書き出します。

セントラルコーリションセキュリティーズの記述

Central Coalition Securities 世界経済センターのイギリスに登録されています。登録番号は13775202です。米国の金融規制機関NFA監督と米国の金融犯罪法執行機局MSBによって認可されています。

Lunbouxリミテッドの記述 (Google翻訳の結果)

Lunboux limited The center's organizational headquarters are located in New York, USA and North America, and famous events and figures located in New York are included.We have been committed to building a safe, stable and convenient online financial transaction service for customers around the world.Open an account in Lunboux limited, you will get a financial stable partner. Lunboux limited Providing services for customers in more than 120 countries and regions, managing $ 18 billion in assets, handling more than 200,000 transactions per day. (Lunboux Limitedセンターの組織本部はニューヨーク、アメリカ、北米にあり、ニューヨークで有名なイベントや人物が含まれています。私たちは世界中の顧客のために安全で安定した便利なオンライン金融取引サービスの構築に取り組んでいます。 .Lunboux Limitedで口座を開設すると、経済的に安定したパートナーになります。Lunboux Limited 120を超える国と地域の顧客にサービスを提供し、180億ドルの資産を管理し、1日あたり20万件を超えるトランザクションを処理しています。)

セントラルコーリションセキュリティーズはイギリスに、Lunbouxリミテッドについてはアメリカ・ニューヨークに本拠があると書いてあるようです。しかしイギリスやアメリカ・ニューヨークの具体的な住所などはありません。極め不自然です。

さらにセントラルコーリションセキュリティーズについては米国の金融規制機関NFA監督と米国の金融犯罪法執行機局MSBによって認可されている、Lunbouxリミテッドについては180億ドルの預け入れ資産があって1日当たり20万件越えの取引を処理しているとあります。これらが事実かどうかについてはまた以下で検証します。

「About Us」の項目に続いては表題最初のCangリミテッドと表題3番目のYSZのサイトでは取引対象を説明する部分が出てきます。左下がCangリミテッド、右下がYSZのサイトからのキャプですが日本語表記、英語表記の違いはありますが共に外国為替 (Forex)、貴金属 (Metal)、エネルギー (Oil)、指数 (Indices) の4項目が取引対象であるとなっています。

しかし表題2番目のセントラルコーリションセキュリティーズと表題4番目のLunbouxリミテッドの場合は一見して似た部分があるものの取引対象を説明するのではなく、サイトの特長を説明するような内容になっています。左下がセントラルコーリションセキュリティーズ、右下がLunbouxリミテッドのサイトからのキャプ画像ですが、直接市場にアクセスしての取引になるとか、資金の安全性、スプレッドの狭さ、24時間対応のカスタマーサービスといったサイトの特長を強調する内容になっています。

この部分が取引対象の説明ではなく、サイトの特長の説明になっているのは上で検証したブロードフォレックスのサイトGAVINグローバルリミテッドのサイトと同じです。ブロードフォレックスの場合も同じですがセントラルコーリションセキュリティーズLunbouxリミテッドのサイトでこの4項目の特長を説明する部分で取引対象である外国為替 (Forex)、貴金属 (Metal)、エネルギー (Oil)、指数 (Indices) の4つに対応すると思われるアイコン、例えば石油を汲み出す油井のポンプと思われるアイコンがスプレッドの狭さを説明している部分に使われているといった状況にはかなり違和感があります。

次に上のGotlonインベストメントリミテッドなどの検証でも取り上げたマルチプラットフォーム対応を説明し、アプリのダウンロードボタンが用意されている部分のキャプをやはり表題と同じ順 (Cangリミテッド → セントラルコーリションセキュリティーズ → YSZ → Lunbouxリミテッド) で示します。

一見して分かるように日本語対応している2つのサイト、Cangリミテッドセントラルコーリションセキュリティーズのサイトではパソコンモニター、タブレット、スマホが並ぶ画像が使われているのに対して日本語非対応の2つのサイト、YSZLunbouxリミテッドのサイトではスマホ3台が扇形に並ぶ画像が使われているという違いがあります。しかしマルチプラットフォーム対応を説明してアプリのダウンロードボタンが用意されているという説明内容とか機能の面では共通性があります。上で検証してきたGotlonインベストメントリミテッドから本項で検証している4つのサイトまで計16個のサイトの中でパソコンモニター、タブレット、スマホが並ぶタイプの画像が使われているのが6つ (Gotlonインベストメントリミテッド、Freyr グループリミテッド、2つのROKINGリミテッド、Cangリミテッド、セントラルコーリションセキュリティーズ )、それ以外の10個のサイトではスマホ3台が扇型に並ぶ画像が使われています。どうやらに保護表示に対応している6つのサイトでパソコンモニター、タブレット、スマホが並ぶタイプの画像が使われ、日本語非対応の10個のサイトではスマホ3台のパターンの画像が使われているようです。使い分けにどういう意味があるのかは不明です。

次に連絡先情報や金融ライセンスに関する情報ですが既に書いたように本項で検証している4つのサイトの場合、サイト冒頭部左上にそれぞれのメールアドレスが記されています。それ以外の情報としては表題2番目のセントラルコーリションセキュリティーズの場合に限ってですが「About Us」の項目に以下の記述がありました。

>Central Coalition Securities 世界経済センターのイギリスに登録されています。登録番号は13775202です。米国の金融規制機関NFA監督と米国の金融犯罪法執行機局MSBによって認可されています。

さらに4つのサイトで連絡先に結びつくような記述を探すと日本語表示に対応した2つのサイト、Cangリミテッド、セントラルコーリションセキュリティーズ についてのみメニューバーの「私たちについて」の項目の中に「会社の紹介」という項目があります。その部分のキャプ画像を以下に示します。

2つのサイトの最初の文章を以下に書き出します。

>Cang Limitedはイギリスに設立された会社で、登録番号:1339793。

>Central Coalition Securities はイギリスに設立された会社で、登録番号:1339793。

これは明らかにおかしいです。両方ともイギリスに設立された会社であるという点までは別に問題ありませんが、登録番号が両方とも1339793で同じなのです。

しかもセントラルコーリションセキュリティーズの場合はトップページの「About Us」の項目に書いてある記述

>Central Coalition Securities 世界経済センターのイギリスに登録されています。登録番号は13775202です。

とイギリスの会社であるというところまでは矛盾しませんが登録番号が異なります。セントラルコーリションセキュリティーズの場合は登録番号が「1339793」であるという記述と「13775202」であるという記述が同じサイトで同居しているのです。そして2つの登録番号は一方が7桁、他方が8桁です。どちらが正しい情報なのか分からないのでとにかくこの2つの登録番号がイギリスの法人登録におけるCompany Number (会社番号、法人番号)であると考えて探してみるとまず「1339793」という7桁の会社番号に該当する法人登録は存在しません。一方で「13775202」という会社番号の法人登録は実在しており、以下にキャプを示しました。これがセントラルコーリションセキュリティーズのサイトに対応する法人登録と思われます。

登録法人名はCentral Coalition Securities (セントラルコーリションセキュリティーズ)ではなく、CENTRAL COALITION CAPITAL INVESTMENT MANAGEMENT LIMITED (セントラルコーリションキャピタルインベストメントマネージメントリミテッド) となっていますが「13775202」という会社番号は確かにサイトのトップページ、「About Us」の項目に記されていた会社番号と一致しています。

そして法人登録の日付は2021年12月1日と非常に新しく、業種は金融関係になっていて矛盾がありません。そして住所は以下のようになっています。

>4d Salisbury Road, Weston-Super-Mare, Somerset, United Kingdom, BS22 8EW

この住所は「検証13」以降で検証してきた一連の中国系の詐欺サイトに対応すると思われるイギリスの法人登録で頻繁に使われている住所であり、上で検証したROKINGリミテッドやSAENマーケッツリミテッドのサイトに対応すると思われる法人登録でも同じ住所が法人登録上の住所になっています。他にこの住所を法人登録上の住所としているサイトについてはROKINGリミテッドの項目にリストありますから参照してください。

そしてこの法人登録で経営者情報のページを見ると経営者となっているのは以下のキャプに示すBAO, Jingという中国国籍、中国在住の人物になっています。

そしてこの中国人経営者の中国の住所が記されています。

>No.306, Huafeng Village, Changkou Town, Fuyang District, Hangzhou City, China, 311411

この住所は中国の浙江省杭州市富陽区 (ふよう-く) 場口鎮という地域の住所のようです。

セントラルコーリションセキュリティーズについてイギリスの法人登録が見つかってきたということで「イギリスに設立された」という記述のあったCangリミテッドは勿論、YSZLunbouxリミテッドについてもイギリスの法人登録を探してみましたがそれらしき登録は見つかってきません。Cangリミテッドが「イギリスに設立された」という記述が真実かどうか極めて疑わしいです。

さらに連絡先情報など求めて例によって各サイトのWho Is 情報も確認しました。4つのサイトの内、表題2番目のセントラルコーリションセキュリティーズと4番目のLunbouxリミテッドのWho Is 情報のキャプを以下に示します。まずセントラルコーリションセキュリティーズのWho Is 情報からです。

まず黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録・開設日は2021年11月25日になっています。上に示したセントラルコーリションセキュリティーズに対応すると思われるイギリスの法人登録の日付が2021年12月1日ですから6日ほどしかずれていません。そして赤枠で囲った部分にある登録者の情報をまとめて以下に書き出します。

登録者名: FU QIANG ZHAO

登録者所属機関名: Central Coalition Capital Investment

登録者住所: Aberdeen, Scotland, AB10 1AG, GB

電話番号: +86.18222464806

メールアドレス: kgbetnotice2@gmail.com

登録者名はFU QIANG ZHAOという中国系かと思われる名前になっています。そして登録者の所属機関名が「Central Coalition Capital Investment」となっていますがこれはサイトの名称となっていた「Central Coalition Securities」よりもイギリスの法人登録の法人名である「CENTRAL COALITION CAPITAL INVESTMENT MANAGEMENT LIMITED」に近いです。サイトの名称と法人登録の法人名が大きく違うのはどういう訳なのか分かりませんが、この記述はやはり上で示した「CENTRAL COALITION CAPITAL INVESTMENT MANAGEMENT LIMITED」の法人登録がここで検証しているセントラルコーリションセキュリティーズのサイトに対応するものであることを示唆するように思います。

そして住所はイギリスのスコットランド、アバディーンという町になっています。法人登録の住所となっていたイングランドのサマセットとは全く異なる場所です。そして住所がイギリスなのにWho Is 情報に記されている「+86.18222464806」という電話番号は中国の国番号である[+86]から始まっています。住所と電話番号が明らかに矛盾しており、このWho Is 情報にある連絡先情報も信頼性にはかなり疑わしい部分があります。さらにメールアドレスが記されていますが無料登録できるgmailのアドレスです。連絡先情報としてフリーメールのアドレスを使っている時点で信頼性は極めて低いと判断せざるを得ません。

次はLunbouxリミテッドのWho Is 情報を示します。

黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録・開設日は2021年12月23日となっており、セントラルコーリションセキュリティーズのサイトよりもさらに1ヵ月ほど新しいです。そして赤枠で囲った部分にある登録者に関する情報をやはり以下に抜き出してまとめます。

登録者名: li hong wang

登録者所属機関名: Lunboux limited

登録者住所: G/F, Block 10 Grenbelle Gardens 25 Shouson Hill Road DEEP WATER BAY HONG KONG, 999077

電話番号: +852.96057324

メールアドレス: qaz20482062@outlook.com

登録者名は「li hong wang」というやはり中国系かと思われる個人の名前になっています。そして香港の非常に詳しい住所が記されています。また電話番号も香港の国番号である[+852]から始まっていて一応は住所と矛盾がないようです。信頼できるかどうかはともかくとして非常に詳細な情報が示されているように思われます。但しメールアドレスはここでもフリーメールのアドレスです。

CangリミテッドYSZのサイトのWho is 情報には大した情報がないのでキャプは省略して以下に概要をまとめます。

サイト名 サイトの登録・開設日 所在地

Cangリミテッド 2021年12月12日 香港

セントラルコーリションセキュリティーズ 2021年11月25日 スコットランド・アバディーン

YSZ 2021年12月24 記載なし

Lunbouxリミテッド 2021年12月23日 香港

セントラルコーリションセキュリティーズのWho Is 情報に示されている所在地はスコットランドですが電話番号が中国になっていることを考えるとあまり信用出来る情報のようには思われません。どの情報を信じてよいのか決定的な証拠はありませんが、これら4つのサイトはやはり中国系の詐欺グループによる詐欺目的のサイトである可能性が最も高いように思います。

尚、Cangリミテッドとセントラルコーリションセキュリティーズのサイトは同じIPアドレス上にあるサイトのようです。以下のキャプはCangリミテッドのサイトを基準にして同一IPアドレス (47.242.225.175) 上にあるサイトを探した結果のキャプですが、セントラルコーリションセキュリティーズのサイトのURLアドレスが示されています。

またこれら4つのサイトは2021年11月25日から2021年12月24日までのちょうど1ヶ月ほどの間に開設されたサイトなので当然ですがアクセス数は非常に少ないようです。例えば以下はサイトに

>1日あたり20万件を超えるトランザクションを処理している

と記されていたLunbouxリミテッドのサイトへのアクセス状況を調べた結果のキャプです。

1日当たりの独立訪問者数とか1ヶ月あたりのアクセス数といった数字がいずれも検出限界以下です。とてもではありませんが、「1日あたり20万件を超えるトランザクションを処理している」ほど多くの顧客を抱えているサイトとは思えません。

またセントラルコーリションセキュリティーズのサイトにのみ存在する

>米国の金融規制機関NFA監督と米国の金融犯罪法執行機局MSBによって認可されています。

という記述について確認を試みました。まず「全米先物協会 (NFA)」のサイト (https://www.nfa.futures.org/)  で検索窓からCentral Coalition Securitiesの登録を探してみました。するとCentral Coalition Securitiesで検索したのでは何の情報も出てこないのですが、CENTRAL COALITION CAPITAL INVESTMENT MANAGEMENT LIMITED というイギリスの法人登録の法人名で検索すると以下に示した結果が出てきます。

NFAに何らかの情報が登録されていることは確かなようですが

>Not an NFA Member (NFAの会員ではない)

>Non-Member not subject to NFA oversight. (非会員は NFA の監督を受けません。)

と書かれているのでこれでNFAの登録を得ている、だから信頼出来るとは言えないでしょう。そもそも繰り返し書いていますがNFA (全米先物協会)という組織はアメリカの金融ライセンスを管理する組織ではないと思われます。

尚、本項で検証している他の3つのサイトについてもついでにNFAの登録があるかどうか探してみると以下のキャプに示しましたがLunbouxリミテッドの場合のみ同様の「Not an NFA Member」という結果が出てきます。

>Not an NFA Member (NFAの会員ではない)

>Non-Member not subject to NFA oversight. (非会員は NFA の監督を受けません。)

という記述ではライセンスを得ているとか管理されているとは言えず、信頼性があるとは思えません。

さらにセントラルコーリションセキュリティーズのサイトにあった

>米国の金融犯罪法執行機局MSBによって認可されています。

という記述についても同様に確認を試みました。検索して見つけてきたMSBのサイト (https://www.fincen.gov/) の検索窓を使って検索してみると以下に示した情報が出てきます。

イギリスの法人登録と同じ住所などが出てきますがこの登録にどれほどの意味があるかどうかは非常に疑問です。MSBの登録というのはこのサイトにあるミッションという項目を読む限り、やはり金融ライセンスとは全くの別物であってテロ組織によるマネーロンダリングなどを防ぐ為のもののようです。

本項で検証した4つのサイトはいずれも画像検索で見つかってきたサイトであり、これらのサイトでの投資勧誘を受けたとか出金出来なくなったといった報告が確認されているわけではありません。しかしこれらのサイトも情報開示が極めて不充分であるとか、記述内容に非常に疑わしい部分が少なからず指摘できる、さらに非常によく似たサイトが多数存在していることなど考えると詐欺目的で立ち上げられた非常に危険なサイトである疑いが濃厚です。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。


●SAEN MARKETS LTD (SAENマーケッツリミテッド https://www.saenmarkets.com/en/)

●Broad Financial Markets Group Limited (ブロードファイナンシャルマーケッツグループリミテッド http://www.bfgroupltd.com/en/)

●ANCHGO LIMITED (ANCHGOリミテッド http://www.anchgo.net/index1.html)

最初のSAENマーケッツリミテッドは上で検証したSAENマーケッツリミテッド (https://www.saenfx.com/en/) と名称が同じでサイトの見かけも非常によく似ており、URLアドレスが異なるだけというサイトです。Yahoo知恵袋に出てきた以下の質問が当初は上で検証したSAENマーケッツリミテッド https://www.saenfx.com/en/) に関する質問かと思ったのですが、質問が出てきた2022年5月下旬の時点で閉鎖されていることに気が付き、検索して同じ名称のここで検証するサイトを発見したという経緯になります。それ以外の2つのサイトは共に画像検索で見つけてきたサイトです。

まず最初のSAENマーケッツリミテッドに関してYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。

2022年5月28日投稿

自称・シンガポール在住の日本語が不自由な外国人から勧誘されているということのようです。そして添付画像はイギリスのSAEN MARKETS LIMITEDという法人の法人登録を示すものです。そしてこれは上で取り上げたSAENマーケッツリミテッドのものと思われる法人登録 (法人登録番号:13584377) の書類で具体的には「Filling History」のページからダウンロード出来るPDFファイルの2ページ目の画像のようです。本サイトの「検証13」以降で検証してきた一連の中国系と思われる詐欺サイトでしばしばイギリスで名目だけとしか思われない法人登録を取得しているのはこうして勧誘の際に権威付けみたいな形で利用することにあるのかもしれません。

そして本項の最初に書いたように当初は上で検証したSAENマーケッツリミテッド (https://www.saenfx.com/en/) に誘導されているのかと考えたのですが、この質問投稿の時点で既にサイトが閉鎖されていることが分かりました。そこで同じ名称の別サイトが立ち上がっている可能性に気が付いて「SAEN MARKETS LIMITED」を検索し、ここで検証するサイトを発見したということになります。ともかく新たに見つかってきた本項の検証対象であるサイトの冒頭部のキャプ画像を以下に示します。

表示言語の選択肢は英語と中国語です。URLアドレスは異なるのですが、このサイト冒頭部は上で検証し、既に閉鎖されているSAENマーケッツリミテッド (https://www.saenfx.com/en/) の冒頭部と極めてよく似ています。以下に比較の為に閉鎖されたSAENマーケッツリミテッド (https://www.saenfx.com/en/) の冒頭部のキャプを再掲します。

いずれのサイトでも表示言語の選択肢は英語と中国語で共通。さらにキャプの左上にメールアドレスが書いてあるのですが、これら2つのSAENのサイトではメールアドレスまで全く同じです。

>info@saenfx.com

ついでに表題2番目のブロードファイナンシャルマーケッツグループリミテッド、3番目のANCHGOリミテッドについてもサイト冒頭のキャプを順に示します。

いずれも表示言語の選択肢は英語と中国語です。そして2つのSAENマーケッツリミテッドのサイト冒頭部と比較すると右側の男性の画像はブロードファイナンシャルマーケッツグループリミテッドと共通、左側の「Global one-stop investmentから始まるテキスト部分ANCHGOリミテッドのサイトと共通しています。いずれにしろこれらのサイトも2つのSAENマーケッツリミテッドのサイトと同じテンプレート由来であることは冒頭部を見ただけでも分かります。またこれらのサイトは上で検証してきたGotlonインベストメントリミテッド以下のサイトとも明らかに似ています。かなり多くのサイトが同じテンプレートからおそらくは同じグループによって量産されています。

それからこれら2つのサイトでもキャプの左上にメールアドレスが記されています。以下にまとめておきます。

サイト名 メールアドレス

SAENマーケッツ info@saenfx.com

ブロードファイナンシャルマーケッツ support@bfgroupltd.com

ANCHGOリミテッド cs@anchgo.net

さらに3つのサイトの比較を続けます。例えば上で検証してきたGotlonインベストメントリミテッド以下の各サイトに存在する「About Us」という部分のキャプを以下に表題と同じ順 (SAENマーケッツ → ブロードファイナンシャルマーケッツ → ANCHGOリミテッド) で示します。

この部分でも3つのサイトは互いに似ているのですが奇妙なのはブロードファイナンシャルマーケッツの場合です。上のキャプは英語表示を選択した状態でのキャプ画像なのですが、文章の大半が英語ではなく中国語になっているようです。このサイトが中国系のグループによって運営されている可能性を示唆するように思われます。これでは何も若rないので敢えて中国語表記を選択し、さらにGoogle翻訳で日本語にしてみると以下のようになりました。

>ブロードセンターの組織本部は、ニューヨーク、米国、および北米にあります。ニューヨークにある注目すべきイベントや人物が含まれています。

と書いてあります。本部はニューヨークとなっています。一方でSAENマーケッツANCHGOリミテッドの「About Us」には所在地に関する記述が全くありません。さらにSAENマーケッツのサイトではメニューバーから選択出来る「Contact Us」のページがあるのですが、行ってみると以下のキャプに示したメール送信用の窓があるだけで連絡先情報は全く開示されていません。しかも一部は中国語表記になっていて意味不明です。

ブロードファイナンシャルマーケッツANCHGOリミテッドの場合にはメニューバーを探しても「Contact Us」という項目がありません。つまりこれら3つのサイトで開示されている連絡先情報はサイト冒頭部の左上に記されていたメールアドレスのみということになります。金融ライセンスや運営者に関する情報も何もありません。これは論外でしょう。

3つのサイトの比較を続けます。SAENマーケッツのサイトでは「About Us 」の次に出てくるのは取引対象を説明する部分で左下にキャプを示しましたがFOREX (外貨)、Metal (貴金属)、Oil (原油)、Indices (指数) の4項目が取引対象であると説明されています。さらに右下のキャプに示したANCHGOリミテッドのサイトの相当部分も全く同じ説明が書いてあります。

ところがブロードファイナンシャルマーケッツの相当部分を見ると左下にキャプを示しましたが同じイラストが使われたりして見かけは似ているものの取引対象の説明ではなく、高度のセキュリティとかプロフェッショナルなカスタマーサービスなどサイトの特長説明になっています。この分が取引対象の説明ではなく、特長の説明になっているのは上で検証してきたサイトの内、ブロードフォレックス、GAVINグローバルリミテッド、セントラルコーリションセキュリティーズ、Lunbouxリミテッドの4つのサイトの場合と同じです。右下にはブロードフォレックス (http://www.broadfmgl.com/en/) の相当部分のキャプを再掲しましたが全く区別出来ません。

似たような状況になっているのが3つのサイトに共通して存在するマルチプラットフォーム対応を説明する部分です。3つのサイトからのキャプ画像を表題と同じ順 (SAENマーケッツ → ブロードファイナンシャルマーケッツ → ANCHGOリミテッド) で以下に示します。

この部分ではマルチプラットフォーム対応を説明し、トレーディングソフトのメタトレーダー4あるいはメタトレーダー5をダウンロード出来るようになっているという点では3つのサイトが共通しているのですが、右側の画像が2種類に分かれています。この部分の画像が2種類に分かれているのは上で検証してきた同じテンプレート由来と思われる一連のサイトでも同じです。また英語版では3台のスマホの画像が使われている(SAENマーケッツANCHGOリミテッドのサイトでも表示言語を中国語にするとブロードファイナンシャルマーケッツで使われているPCモニター、タブレット、スマホが並ぶ画像になります。何らかの意図があるのかないのか分かりませんが、違和感があります。

次に既にこれら3つのサイトにはメールアドレス以外に連絡先情報が何も記されていないことを指摘しましたが、SAENマーケッツについては上で検証した同名のSAENマーケッツリミテッド (https://www.saenfx.com/en/) の検証で対応すると思われるイギリスの法人登録が存在することを指摘しました。そこで本項で検証している他の2つのサイト、ブロードファイナンシャルマーケッツとANCHGOリミテッドについて対応するイギリスの法人登録を探してみました。するとANCHGOリミテッドについてのみですが以下に示す対応すると思われるイギリスの法人登録が見つかってきました

まず法人登録の日付は2022年3月4日となっていてやはりかなり新しい法人登録です。さらに住所は以下のようになっています。

>Flat 43 Perkins House, Wallwood Street, London England, United Kingdom, E14 7AH

この住所は「検証13」以降の中国系と思われるサイトの検証で何度登場している住所です。具体的には以下のサイトの法人登録でこの住所が所在地とされています。

「検証13」 MKNDYリミテッド → 法人登録

「検証25」 DEFIインベストメントリミテッド → 法人登録

「検証28」 ゴールデンレインインベストメント法人登録

「検証28」 Fu Da Tian Huiグローバルリミテッド → 法人登録

「検証34」 ロージースタイルウエルスリミテッド  → 法人登録

「検証40」 ブリリアンスファイナンス → 法人登録

「検証41」 SUSHIグローバルインベスティングリミテッド  → 法人登録

「検証50」 Visenoキャピタルリミテッド  → 法人登録

「検証60」 カウトレーディングウエルスリミテッド  → 法人登録

「検証63」 Verseキャピタルリミテッド  → 法人登録

「検証65」 フルトンFX → 法人登録

「検証65」 キャピタル ワンFX → 法人登録

「検証65」 Razorfinリミテッド → 法人登録

「検証65」 ピークライン グローバル リミテッド → 法人登録

「検証75」 Weastarグローバルマーケッツリミテッド → 法人登録

さらに本サイトの姉妹サイトである「仮想通貨(暗号通貨)を辛口評価」「検証95」で検証しているやはり中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの疑いが濃厚なEta (https://www.etausdc.com/#/home) という仮想通貨取引所のサイトに対応すると思われるEXTRAORDINARY COIN GLOBAL LIMITEDの法人登録 (会社番号 13480054)でもこの住所が法人登録上の住所として登録されています。 これだけ多くの法人が部屋番号まで同じ住所に共存しているとは思えませんからやはりオフショア会社などを利用した架空住所の疑いが濃厚です。

さらにこのANCHGOリミテッドのものと思われる法人登録経営者情報のページを見ると以下のキャプに示す中国国籍、中国在住のLI, Zhiという人物が唯一の経営者として登録されています。

この中国人経営者の中国の住所は以下のようになっています。

>Room 302, Unit 3,Building 10, Yindu Garden, Chang 'An District, Shijiazhuang City, Hebei Province, China, 050000

これは中国の河北省石家荘市長安区 (ちょうあん-く) という区域の住所のようです。この住所が信頼できるかどうかは疑問ですが、やはりイギリスの法人登録は名目だけのもので実際の運営は中国のグループである可能性が高いように思われます。

さらに連絡先情報など求めて例によって各サイトのWho Is 情報も確認しましたが、登録者に関する情報は全く開示されていません。各サイトの登録・開設日のみ以下にまとめておきます。

サイト名 登録・開設日

SAENマーケッツ 2021年11月26日

ブロードファイナンシャルマーケッツ 2022年4月28日

ANCHGOリミテッド 2022年4月5日

この検証は2022年7月上旬に書いているのですが、特にブロードファイナンシャルマーケッツとANCHGOリミテッドは開設から2~3カ月程度というかなり新しいサイトであることが分かります。

改めて結論するまでもなく、これら3つのサイトは明らかに情報開示が不充分、不適切であり、金融ライセンスも確認出来ません。そして何よりコピペで大量生産されたサイトで間違いありません。詐欺目的のサイトである可能性は非常に高く、これらのサイトでの投資は絶対に推奨出来ません。