検証35
本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。本ページで検証するサイトの少なくとも一部については日本人に向けた勧誘、被害報告が確認されています。
▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1
「検証13」、「検証14」、「検証15」、「検証16」、「検証17」、「検証18」、「検証19」、「検証20」、「検証21」、「検証22」、「検証23」、「検証24」、「検証25」、「検証26」、「検証27」、「検証28」、「検証29」、「検証30」、「検証31」、「検証32」、「検証33」、「検証34」に続いて中国系の詐欺グループによる可能性があるサイトについての検証23ページ目です。「検証36」、「検証37」、「検証38」、「検証39」、「検証40」、「検証41」、「検証42」、「検証43」、「検証44」、「検証45」、「検証46」、「検証47」、「検証48」、「検証49」、「検証50」、「検証51」、「検証52」、「検証53」、「検証54」、「検証55」、「検証56」、「検証57」、「検証58」、「検証59」、「検証60」、「検証61」、「検証62」、「検証63」、「検証64」、「検証65」、「検証66」、「検証67」、「検証68」、「検証69」、「検証70」、「検証71」、「検証72」、「検証73」、「検証74」、「検証75」、「検証76」、「検証77」、「検証78」、「検証79」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証13」の冒頭を参照してください。このページで検証するのは以下のサイトです。
●SELECT GLOBAL PARTNERS LIMITED (セレクトグローバルパートナーズリミテッド https://select-limited.com/Jp)
●TREASURE REEF GROUP LIMITED (トレジャーリーフグループリミテッド https://www.treasure-reef.com/Jp)
●SELECT GLOBAL PARTNERS LIMITED (セレクトグローバルパートナーズリミテッド https://sgcgroupltd.com/Jp)
●TREASURE REEF GROUP LIMITED (トレジャーリーフグループリミテッド https://treasure-reef-limited.com/Jp)
●SpotterFxPte (スポッターFXPte https://www.spotterfxpte.com/ja/ja.htm)
●MIT Market Limited (MITマーケットリミテッド http://mitmarkets.com/zh-hk/)
●ZEUS FINANCE LIMITED (ZEUSファイナンスリミテッド https://www.zeusfx.net/zh-hk/)
●CBF (https://www.cbfmarket.com/news/)
まず以下の2つのサイトを検証します。
●SELECT GLOBAL PARTNERS LIMITED (セレクトグローバルパートナーズリミテッド https://select-limited.com/Jp)
●TREASURE REEF GROUP LIMITED (トレジャーリーフグループリミテッド https://www.treasure-reef.com/Jp)
最初のセレクトグローバルはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトで「検証23」で検証したLead Deer Company Limited (リードディアカンパニーリミテッド https://www.leaddeerltd.com/Jp) のサイトと明らかに似たサイトです。2番目のトレジャーリーフグループリミテッドはセレクトグローバルとリードディアカンパニーリミテッドが互いに酷似していることからさらに似ているサイトが存在している可能性を考えて画像検索してみた結果として見つかってきたサイトで、セレクトグローバルとリードディアカンパニーリミテッドほどではありませんがやはりかなり似たサイトで同じグループによるサイトの可能性が濃厚なのでまとめて検証します。まずセレクトグローバルに関するYahoo知恵袋の2つの質問投稿を引用します。
この投稿ではマッチングサイトで知り合った中国女性に勧誘されている状況のようです。
こちらの投稿も状況はよく分かりませんがマッチングアプリで知り合った人物に勧誘されて既に入金してしまっているようです。出金しようとすると「保証金」という名目で追加入金を要求されたようです。追加入金に応じても出金出来るようにはならないと思われます。そしてこの投稿ではおそらく特定の詐欺サイトに紐づけされたトレーディングソフトをダウンロードさせるという形で詐欺サイトに誘導されているために入金したサイトの名称とかURLアドレスが不明ということなのですが以下のようなスマホのキャプ画像が添付されています。
上の添付画像のキャプの赤枠で囲った部分に
>5822641 - SelectGlobalPartners - Server
と書いてありますがどうやらこれがセレクトグローバルのサイトにアクセスしていることを示すようです。というわけでどうやら「検証13」の冒頭で説明したような手口で中国系と思われる詐欺グループによる勧誘が行われている可能性が高いものと思われます。そこでとにかくセレクトグローバルのサイトにアクセスしてみました。以下に冒頭部のキャプを示します。左上に見えるセレクトグローバルのS字型のロゴは上に示したスマホのキャプ画像に見えるロゴと一致しているようです。
さらにこのセレクトグローバルのサイトからの雅俗検索で見つかってきたのが表題2番目のトレジャーリーフグループリミテッドのサイトについてもサイト冒頭部のキャプを以下に示します。
これらのサイト冒頭部を見て直ぐに気が付きましたがこの冒頭部は既に閉鎖されているようですが「検証23」で検証したLead Deer Company Limited (リードディアカンパニーリミテッド https://www.leaddeerltd.com/Jp) のサイトに似ています。以下にリードディアカンパニーリミテッドのサイトの冒頭部のキャプを再掲します。特に配色などセレクトグローバルのサイトとかなり似ているのが分かると思います。
さらに3つのサイトの冒頭部を細かく比較すると背景画像は異なりますが、それ以外の部分は極めてよく似ています。例えば表示言語の選択肢はいずれの場合も日本語、中国語、英語、韓国語の4つです。メニューバーに見える項目も2つのサイトで共通して「トップページ」「会社情報」「取引製品」「取引プラットフォーム」「ニュース情報」「私たち」の6項目で並び順まで一致します。さらにキャプの中央に見える文章も3つのサイトでいずれも
>優れたブローカーのすべての特質を持っています
>グローバル・エージェントと共に比類なき取引サービスを体験する
となっていて共通ですし、キャプの加担に見える簡単なイラスト付きでサイトの特長を説明している部分も項目名が左から「豊富な取引品目」「比類のない取引条件」「許可と規制です」「資金保護」「外国為替教育に力を入れる」「プロフェッショナル・サービス」で同じですし、イラスト部分も色が変わっているだけのようです。またこのサイトの特長を説明している部分は「検証30」で検証したアクトゴールドリミテッドやVPマーケッツグローバルリミテッドなどのサイトとも似ているようです。以下にセレクトグローバル、リードディアカンパニーリミテッド、VPマーケッツグローバルリミテッド (https://vpmarketsglobal.com/jp/) の特長を説明する部分のキャプを順に並べてみます。
VPマーケッツグローバルリミテッド (https://vpmarketsglobal.com/jp/) の場合にはイラスト部分は置き換わっているようですが、緑一色の線で描かれた極めてよく似たイラストですし、6つの項目の内、「豊富な取引品種」「比類のない取引条件」「資金保護」の3項目は同じです。「検証30」で検証したアクトゴールドリミテッドやVPマーケッツグローバルリミテッドなどのサイトも組織的な繋がりがある可能性はかなり高いです。
そしてセレクトグローバル、トレジャーリーフグループリミテッド、リードディアカンパニーリミテッドの3つのサイトはこれ以外にも互いに似ている部分があります。例えば以下は3つのサイトの「私たちについて」の冒頭部のキャプです。それぞれについて書いてある文章を書き出します。
▼セレクトグローバル
>SELECT GLOBAL PARTNERS LIMITED最も有名なCFDの契約ブローカーの1つで、本社は英国ロンドンにあり、金融分野の専門家と電子商取引分野の専門家が共同で設立し、有名な外国為替ディーラーに急成長した。
2019年末までに、SELECT GLOBAL PARTNERS LIMITEDは中国、日本、韓国にそれぞれ直属の支社を設立し、顧客は全世界の五大陸に及び、私達はまた全世界の多種の言語の顧客のサポートを提供し、あなたがどこにいても、外国為替についてどのくらい知っていても、SELECT GLOBAL PARTNERS LIMITEDはあなたの第一選択です。
▼トレジャーリーフグループリミテッド
>TREASURE REEF GROUP LIMITED(略称「TREASURE REEF GROUP LIMITED」)は、最も有名なcfd契約ブローカーの一つで、本社はイギリスのロンドンにあり、金融業界の専門家とeコマース業界の専門家によって設立され、急速に有名な外国為替ディーラーに成長しています。
TREASURE REEF GROUP LIMITEDはアメリカ、ドイツ、スイス、中国、日本、韓国でそれぞれ直属の支社を設立して、顧客は全世界の五大陸に及んで、私達はまた世界の多言語の顧客サポートを提供して、あなたがどこにいても、あなたが外国為替についてどのくらい知っていても、TREASURE REEF GROUP LIMITEDはすべてあなたの第一選択です。
▼リードディアカンパニーリミテッド
>Lead Deer Company Limted (略称"Lead Deer Company Limited") 最も有名なCFDの契約ブローカーの1つで、本社は英国ロンドンにあり、金融分野の専門家と電子商取引分野の専門家が共同で設立し、有名な外国為替ディーラーに急成長した。
2019年末までに、Lead Deer Company Limtedは中国、日本、韓国にそれぞれ直属の支社を設立し、顧客は全世界の五大陸に及び、私達はまた全世界の多種の言語の顧客のサポートを提供し、あなたがどこにいても、外国為替についてどのくらい知っていても、Lead Deer Company Limtedはあなたの第一選択です。
これらの3つのサイトにある文章は互いに明らかに似ており、いずれの場合も本社はイギリスのロンドンにあると書いてあります。その他にもそれぞれ以下の国に支社があるとなっています。
▼セレクトグローバル:中国、日本、韓国
▼トレジャーリーフグループリミテッド:アメリカ、ドイツ、スイス、中国、日本、韓国
▼リードディアカンパニーリミテッド:中国、日本、韓国
しかし連絡先情報としては示されているのは以下にセレクトグローバルとトレジャーリーフグループリミテッドのサイトのキャプを順に示しましたがメールアドレスとイギリス・ロンドンの住所だけです。
トレジャーリーフグループリミテッドの住所は2つ書かれているように見えますが1つの住所が2つに分けて書かれているだけです。ついでに比較の為にリードディアカンパニーリミテッドのサイトの連絡先情報の部分のキャプも以下に再掲します。
「検証23」センターフォーカスガイドグローバルリミテッド、Antsテクノロジーデベロップメントリミテッド、ゼロリファイングループリミテッド、リードディアカンパニーリミテッドおよびJUNE BOWESデベロップメントグループリミテッド
この連絡先情報の部分でも背景の画像やイラスト部分、書式など3つのサイトは互いに極めて似ています。この部分を見てもこれら3つのサイトが同じテンプレートから作られたサイトであると考えて間違いないでしょう。そして記されている連絡先情報を以下に書き出します。
▼セレクトグローバル
メールアドレス: info@select-limited.com
住所: Unit G25 Waterfront Studios, 1 Dock Road Town, London, Post code E16 1AH
▼トレジャーリーフグループリミテッド
メールアドレス: info@treasure-reef.com
住所: Unit G25 Waterfront Studios, 1 Dock Road Town, London, Post code E16 1AH
▼リードディアカンパニーリミテッド
メールアドレス: info@leaddeerltd.com
住所: 5st Floor, 64 Cornhill, London EC6B, United Kingdom
電話番号はなく、セレクトグローバルとトレジャーリーフグループリミテッドのサイトに記されているイギリス・ロンドンの住所は同じです。そしてこのロンドンの住所は「検証13」以降の中国系と思われる一連の詐欺サイトの検証で頻繁に登場している住所です。具体的には以下のサイトでサイトに記された住所あるいはサイトに対応すると思われるイギリスの法人登録上の住所がこの住所になっています。
「検証13」ゴールド エイト サービシーズおよびXHFXマーケット
「検証14」オールブライトファイナンシャルおよびDarkasマーケッツリミテッド
「検証15」ユナイテッドインターナショナルフォレインインベストメントセンターリミテッド
「検証16」ビクトリーファルコンサービスリミテッド
「検証18」UKフュージョン・インターナショナル、BtcethインベストメントリミテッドおよびビットリンクFXインターナショナルリミテッド
「検証19」ア・グランス・グループ、IATFXWELSHIサービシーズおよびBMIマーケッツ
「検証20」KSGリミテッドとDingsheng
「検証21」Odinサービスグループ
「検証22」イーストセンチュリーグループリミテッド、MARVALLE 3THグループリミテッド、ONDERSONおよびクリアリングファルコン
「検証23」センターフォーカスガイドグローバルリミテッド、Antsテクノロジーデベロップメントリミテッド、ゼロリファイングループリミテッド、リードディアカンパニーリミテッドおよびJUNE BOWESデベロップメントグループリミテッド
「検証24」ミリオンhui FXリミテッド
「検証27」アルトマンファイナンインベストメント
「検証29」Ueeインターナショナルリミテッド
「検証30」アクトゴールドリミテッドとVPマーケッツグローバルリミテッド
「検証31」FTFゴールドグローバル、PKGグローバル、BOPグローバルおよびMWHマーケッツリミテッド
「検証32」TIXインベストメントマネージメントリミテッドおよびJIAXINGインターナショナルリミテッド
「検証34」FUNRATS ウエルスリミテッドおよびLEBWAYウエルスリミテッド
「検証39」HNDグローバルリミテッド、ITEグローバルリミテッド、RTSゴールドグローバルリミテッド、SODグローバルリミテッド、インダスゴールドマーケッツリミテッド、YLLグローバルインベスティングリミテッド、BSVグローバルインベスティングリミテッド、KBLグローバル インベスティングリミテッド、FFFAグローバルインベスティングリミテッド、HANグローバルインベスティングリミテッド、TUFマーケッツリミテッド、KBLグローバル インベスティングリミテッド、FFFAグローバルインベスティングリミテッド、HANグローバルインベスティングリミテッド、TUFマーケッツリミテッドおよびパワーファンクションキャピタルリミテッド
「検証40」FOGEEリミテッド (https://www.fogee.net/index21.html)
「検証44」エクセレントリベニューリミテッド
これだけ多くのFX業者がこの住所に共存するとは思えず、架空住所の疑いが濃厚でしょう。そして住所がイギリスということでセレクトグローバルとトレジャーリーフグループリミテッドについてイギリスの法人登録を探してみるとあっさりとそれらしき法人登録が見つかってきました。まずはセレクトグローバルのものと思われる法人登録のキャプを以下に示します。
住所はサイトの連絡先情報に記されていたのと同じ一連の中国系と思われる詐欺サイトの検証で頻繁に登場している住所です。そして法人登録の日付は2021年6月1日とやはり非常に新しいです。そして以下に示したセレクトグローバルのサイトのWho Is 情報を見ると黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録日が2021年5月28日となっていて法人登録の日付とほぼ一致しています。この法人登録がここで検証しているセレクトグローバルのサイトに対応したものと考えて間違いないように思います。
法人登録に戻って経営者情報のページを見ると唯一の経営者となっているのは以下のキャプに示したLOU, Lifeiという中国国籍、中国在住の人物になっています。
そして法人登録時の提出書類を見るとこのLIFEI LOUという中国人は100%の株主でもあり、以下のキャプに示した中国の住所が記されています。
>BUILDING A3, XINYANGWANG SCIENCE AND TECHNOLOGY INNOVATION PARK, 880 JIANGYANG SOUTH ROAD, BAOSHAN DISTRICT, SHANGHAI, CHINA 201900
これは中国の上海市宝山区 (ほうざん-く) という場所の住所のようです。 そしてこの住所は「検証23」で検証対象にしたAntsテクノロジーデベロップメントリミテッドの法人登録の経営者情報で経営者とされているREN, Hongshengという中国国籍、中国在住の人物の中国の住所と同じです。この住所も信頼は出来ませんが組織的な繋がりがあることが強く疑われます。
また「検証22」でセレクトグローバルのサイトと同じIPアドレス上にあるサイトとして見つかってきたONDERSONというサイト (https://www.ondersongroup.com/Jp/) について検証していますが、このONDERSONのサイトに対応すると思われるイギリスの法人登録で経営者情報のページに唯一の経営者として登録されているのがこのLIFEI LOUという中国人経営者のようです。つまりLIFEI LOUという中国人経営者はセレクトグローバルとONDERSONの経営者を兼務していることになります。
次はトレジャーリーフグループリミテッドのものと思われる法人登録のキャプを以下に示します。
この法人登録でも住所はサイトの連絡先情報に記されていたのと同じ一連の中国系と思われる詐欺サイトの検証で頻繁に登場している住所です。そして法人登録の日付は2021年5月19日とやはり非常に新しいです。この検証は2021年7月下旬に書いているので2ヵ月前に設立されたばかりの法人ということになります。トレジャーリーフグループリミテッドのサイトについても以下にWho Is 情報のキャプを示しますが、黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録日が2021年5月17日となっていてイギリスの法人登録の日付とほぼ一致しています。トレジャーリーフグループリミテッドについても法人登録とサイトが対応しているものと考えるのが自然でしょう。
そしてこの法人登録の経営者情報のページを見ると唯一の経営者となっているのは以下のキャプに示したLIN, Taoという中国国籍、中国在住の人物になっています。
さらに法人登録時の提出書類を見るとこの人物についても100%の株主となっており、中国の住所が記されています。
>NO.15, BAISHA VILLAGE, BAISHA TOWN, XINLUO DISTRICT, LONGYAN, FUJIAN, CHINA 364000
これは中国の福建省 竜岩市 (りゅうがん-し) 新羅区 (しんら-く) 白沙镇という場所の住所のようです。
セレクトグローバルとトレジャーリーフグループリミテッドのいずれについてもイギリスの法人登録とWho Is情報を調べた結果としていずれもイギリスの住所は名目だけに過ぎず、実際の運営元は中国にある可能性が高いこと、設立からせいぜい2ヶ月ほどしか経過していない非常に新しいサイト (法人) であることが分かってきました。ところが一方でこれら2つのサイトのトップページには以下のキャプに示したような部分があります。
何の説明もないのですが2017年の「BEST FX BROKER ASIA」から始まって2019年の「BEST INVESTMENT BROKER」まで受賞してきたという意味と思われるのですが、特にリンクなども用意されておらず、誰がこうした賞を主催して認定しているのか、そもそもこんな賞が存在しているのかも不明です。そして既に説明したようにこれら2つのサイトが開設されたのはいずれの場合も2021年5月のことであり、2017年に何らかの賞を受賞したというのは全くのデタラメとしか思えません。
改めて結論するまでもないと思いますがこれら2つのサイトは「検証13」以降で検証してきた多くのサイトと同様におそらくは中国に本拠を置く詐欺グループによって詐欺目的で量産されたサイトとしか思われません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。
※付記
時期は明確ではありませんが、本項で検証した2つのサイトはいずれも遅くとも2021年10月までに閉鎖されたようです。代わりに全く同じ名称、セレクトグローバルパートナーズリミテッドおよびトレジャーリーフグループリミテッドという非常によく似たサイトがURLアドレスを変更して立ち上がっていることが分かりました。以下で検証しているので参照してください。
●SELECT GLOBAL PARTNERS LIMITED (セレクトグローバルパートナーズリミテッド https://sgcgroupltd.com/Jp)
●TREASURE REEF GROUP LIMITED (トレジャーリーフグループリミテッド https://treasure-reef-limited.com/Jp)
これら2つのサイトは上で検証した同じ名称のセレクトグローバルパートナーズリミテッドおよびトレジャーリーフグループリミテッドのサイトのURLアドレスだけが変更されたと思われるサイトです。同じ名称の2つのサイトと同じIPアドレス上にあることから存在に気付くことになりました。同じIPアドレス上にあったセレクトグローバルパートナーズリミテッドおよびトレジャーリーフグループリミテッドの旧サイトは既に閉鎖されていることからそれらの後継サイトとして立ち上げられたサイトと思われ、新旧のサイトの見かけは完全に同じではないものの非常によく似ています。
まずセレクトグローバルパートナーズリミテッドについて新旧のサイトの冒頭部のキャプを以下で比較します。以下には新→旧の順でサイト冒頭部のキャプ画像を並べます。
キャプ画像を見比べる限り、新旧2つのセレクトグローバルパートナーズリミテッドのサイトは全く区別出来ません。表示言語の選択肢も日本語、中国語、英語、韓国語の4つで全く同じです。
同様にトレジャーリーフグループリミテッドのサイトについても2つのサイトの冒頭部のキャプを新→旧の順で以下に並べます。
トレジャーリーフグループリミテッドのサイトについてもキャプ画像の比較では全く新旧、2つのサイトを区別出来ません。こちらも表示言語の選択肢は日本語、中国語、英語、韓国語の4つで全く同じです。
さらにセレクトグローバルパートナーズリミテッドおよびトレジャーリーフグループリミテッドの新旧のサイトが互いに酷似しているのはこの冒頭部だけではありません。以下はトレーディングソフトのメタトレーダー5 (MT5) の説明とダウンロードボタンのある部分のキャプの比較です。まず新旧2つのセレクトグローバルパートナーズリミテッドのサイトからのキャプ画像を新→旧の順で示します。
次は新旧2つのトレジャーリーフグループリミテッドのサイトからのキャプ画像をやはり新→旧の順で示します。
この部分ではそれぞれの新、旧2つのサイトが全く区別できないほど似ているだけでなく、セレクトグローバルパートナーズリミテッドのサイトとトレジャーリーフグループリミテッドのサイトの比較でも互いに非常によく似ていることが分かります。この部分で使われているパソコンのモニター、タブレット、スマホが並ぶ画像は全く同じものですし、メニューバーに並ぶ項目の名称と並び順などもセレクトグローバルパートナーズリミテッドのサイトとトレジャーリーフグループリミテッドの新旧、計4つのサイトで共通しています。
但しそれぞれ新サイトと旧サイトを比較すると上のキャプの左半分に見えるテキスト部分が新サイトで若干短くなっているようです。どうやら旧サイトに存在する文章が1つ、新サイトでは省略されているようです。
次は連絡先情報です。ここで検証している2つのサイトにもどれほど信頼出来るかはともかくとして一応は連絡先情報が記されています。
トレジャーリーフグループリミテッドの住所は2つ書かれているように見えますが1つの住所が2つに分けて書かれているだけです。記されている連絡先情報を以下に書き出します。
▼セレクトグローバル
メールアドレス: info@sgcgroupltd.com
住所: Unit G25 Waterfront Studios, 1 Dock Road Town, London, Post code E16 1AH
▼トレジャーリーフグループリミテッド
メールアドレス: info@treasure-reef-limited.com
住所: Unit G25 Waterfront Studios, 1 Dock Road Town, London, Post code E16 1AH
電話番号はなく、メールアドレスはそれぞれの旧サイトに記されていたメールアドレスからURLアドレスの変更を反映して変更されていますが住所は以前のサイトと変わりません。そしてこの住所は上の旧サイトの検証に詳しく書きましたが「検証13」以降の一連の中国系と思われる詐欺サイトの検証で頻繁に出てきている住所です。全く信用出来ません。
さらに連絡先情報を探して例によってWho Is 情報も確認しました。以下にセレクトグローバル、トレジャーリーフグループリミテッドのサイトのWho Is 情報のキャプを順に示します。
まず黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日を見ると以下のようになっています。それぞれの旧サイトの登録・開設日と比較します。
▼セレクトグローバル (旧サイト):2021年5月28日
▼セレクトグローバル (新サイト):2021年8月27日
▼トレジャーリーフグループリミテッド (旧サイト):2021年5月17日
▼トレジャーリーフグループリミテッド (新サイト):2021年8月28日
2つの新サイトは2021年8月下旬に相次いで開設されていることが分かります。
さらに赤枠で囲った部分にある運営者に関する情報をまとめて以下に書き出します。
▼セレクトグローバル (新サイト)
登録者名: Select Global Partners Limited
登録機関名: Select Global Partners Limited
住所: Unit G25 Waterfront Studios, 1 Dock Road, London, E16 1AH, GB
電話番号: +60.91256678
FAX番号: +60.91256679
メールアドレス: info@sgcgroupltd.com
▼トレジャーリーフグループリミテッド (新サイト)
登録者名: Treasure Reef Group Limited
登録機関名: Treasure Reef Group Limited
住所: Unit G25 Waterfront Studios, 1 Dock Road, London, E16 1AH, GB
電話番号: +60.46158146
FAX番号: +60.91256679
メールアドレス: info@treasure-reef-limited.com
いずれの場合もイギリス・ロンドンの住所とメールアドレスはサイトの連絡先情報に記されていた住所とメールアドレスに一致します。それ以外にそれぞれ電話番号とFAX番号がありますが、いずれも国番号 [+60] から始まっています。国際電話の国番号リストで調べるとこれはマレーシアの国番号です。住所がイギリスで電話番号、FAX番号がマレーシアというのはおかしいでしょう。
それからトレジャーリーフグループリミテッドのサイトに限ってですが旧サイトにも存在していたのと同じ受賞歴のようなものが示されています (以下のキャプ参照)。サイトが2021年8月28日に開設されたばかりなのに2017年から2019年に掛けて優秀なFX業者として表彰されるなんて有り得ないでしょう。
言うまでもありませんがこれらのサイトは全く信用出来ません。そもそも同じ名称で見かけもほぼ同じ旧サイトが閉鎖されてここで検証した新サイトが立ち上げられた意味が分かりません。仮に何らかの理由があってURLアドレスを変更する必要性が生じたとしても旧サイトには新しいサイトへの案内が用意されるとか新しいサイトにリダイレクトされる設定にするのが普通でしょう。しかし上で検証したそれぞれの旧サイトは単に閉鎖されただけです。むしろ新サイトの存在を隠しておきたい意図があるようにさえ思われます。少なくともセレクトグローバルの旧サイトでは出金出来ないという報告が出ていることを考えるとこれらの新しいサイトも非常に危険な詐欺サイトの疑いが濃厚です。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきでないと結論せざるを得ません。
●SpotterFxPte (スポッターFXPte https://www.spotterfxpte.com/ja/ja.htm)
これもYahoo知恵袋に少なくとも3件の質問投稿が出ているサイトです。まずはそれらの質問投稿を引用していきます。
どういう経緯でなのかは全く分かりませんがスポッターFXPteで取引して利益が出ているけれども出金しようとすると税金分の追加入金を要求されているようです。これは「検証13」で説明した詐欺の手口に合致しているように思われます。海外の業者が日本政府の源泉徴収に対応することなど有り得ませんし。仮に源泉徴収が事実だとしても出ている利益の内から一部を留保すれば済むことであって税金分の追加入金が必要になることなど有り得ません。
この投稿でも紹介されて取引することになったとあるだけで誰が紹介してきたのかなどに関する情報は残念ながらありません。ただこの投稿でも出金するのに5%の税金を別途で入金しなければ出金出来ないと言われて事実上出金拒否を受けていることが分かります。
この投稿では2つのサイトの信頼性を問うているだけで質問の背景などは何も分かりませんがおそらく2つのサイトでの投資を勧誘されたのだろうと推測されます。2つのサイトの一方がここで検証するスポッターFXPteのサイト、もう1つは「検証33」で検証済みのSTD (https://www.std-fx.com/) のサイトです。
とにかくこれらの投稿にあったリンクからスポッターFXPteのサイトにアクセスしてみました。以下がサイト冒頭部のキャプです。
表示対応言語の選択肢は日本語、英語、タイ語、中国語となっています。そしてまず取引対象ですがこれがはっきりしません。まず取引対象についてですがこれがはっきりしません。サイト冒頭部は背景画像がスライドショー形式で入れ替わるような設定になっており、以下はその入れ替わった背景画像が表示されているサイト冒頭部のキャプですが、非常に簡単に取引対象に関する説明が見られます。
「通貨」「暗号通貨」「金属」「シェア (株式の意味?)」「指数」「先物」という6項目が取引対象になっているという意味と思われるのですがこれ以上の情報が全く見当たりません。例えば通貨ならばどんな通貨が取引対象になっているとか取引単位、スプレッド、スワップ金利などに関する情報が必ず開示されているべきだと思うのですがそういった情報が皆無なのです。「通貨」以外の5項目についても一切情報がありません。またリアルタイムの相場情報とかチャートといったものも全く見当たりません。「検証13」以降で検証してきた中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトではしばしばこうした取引対象に関する情報の不足が感じられるのですが、このサイトで漢字されている情報はとりわけ少ないように感じられます。
情報開示が乏しいという点については連絡先情報についても同じです。右のキャプに示したのが開示されている連絡先情報の全てですが電話番号とメールアドレスが1つずつだけで住所はありません。メールアドレスは2つ示されていますが2つのメールアドレスは同じです。
>連絡先情報
>ホットライン
>+00852-31149072 (International format)
>カスタマーサポート部門
>support@spotterfxpte.com
>パートナーシップ部
>support@spotterfxpte.com
電話番号は[+00852]から始まっており、これは国際電話の国番号リストと照らし合わせると香港の国番号と思われます。となればスポッターFXPteの運営元は香港にある可能性があるように思われますが、この電話番号が実際に使われているかどうかは確認していません。
それ以外に連絡先情報に結びつきそうな情報としては脚注に金融ライセンスに関する記述があります。その部分を日本語版 (左下) と英語版 (右下) の両方のキャプを示します。
まず「国際金融サービス委員会 ifsc.gov.bz」からライセンスを得ているというのですがこのIFSCはどうやら租税回避地として有名なベリーズのInternational Financial Services Commission (IFSC https://www.ifsc.gov.bz/) のことと思われます。そこでIFSCのサイトで公表されている登録業者のリストでスポッターFXPteの登録を確認しようとしましたが、該当する登録が見つかりません。スポッターFXPteのサイトにも登録番号のようなものがなく、本当に金融ライセンスの登録があるかどうか疑問ですし、そもそも租税回避地のベリーズで金融ライセンスを取得していたとしてもどれほど信頼性があるかどうかは疑問です。
さらに上の日本語、英語のライセンス情報が書いてある部分のキャプを見ていくとアメリカのコロラド州オーロラ市の住所が書いてあります。
>4255 Buckley South Road, Aurora, Colorado
この住所を調べてみましたが右のキャプに示したANYTIME MAILBOXという私設の私書箱業者の拠点の住所と一致するようです。
電話番号が開示されていないことなども考え合わせるとこのアメリカの住所にスポッターFXPteの事業実態がある可能性はかなり低いものと考えざるを得ません。
言うまでもありませんが、本項の最初に引用したように既に出金出来ないという報告が出ていること、連絡先情報などの開示が明らかに不十分なこと、金融ライセンスが確認出来ないことなど不審を感じずにはいられない点が幾つもあります。このサイトでの投資を勧誘されても決して応じないことを強く推奨します。
●MIT Market Limited (MITマーケットリミテッド http://mitmarkets.com/zh-hk/)
これもYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトです。まずその質問投稿を引用します。
SNSで知り合った人にMITマーケットリミテッドでの投資を勧誘されているという状況のようです。
こちらもやはりネットで知り合った人物にMITマーケットリミテッドでの投資勧誘を受けているようです。
この投稿では残念ながら既に勧誘に応じて入金してしまい、出金しようとすると高額な違約金を請求されている、つまり既に被害が出ている状況のようです。
出会い系サイトで知り合った女性に勧誘されてMITマーケットに口座を開設させられたようです。運用資金として2万ドルを用意してくれるということまでやってくれたようですが、おそらくはこれで簡単に儲かるような錯覚を与えられ、結局は自分のお金を入金するように誘導されるということになる可能性が高いです。
とにかくこれらの投稿に記されているURLアドレスからサイトにアクセスしてみました。以下がサイト冒頭のキャプ画像です。
表示言語の選択肢は日本語、英語、中国語の3つです。この冒頭部に続いてはサイトのメリットを説明する部分が出てきます。
取引対象は外国為替、貴金属、エネルギー、CFDとなっていますが、上で検証したスポッターFXPteなどの場合と同じでこれ以上の具体的な取引対象の情報がありません。例えば「外国為替」で具体的にどういった通貨ペアが取引できるのか、取引単位やスプレッド、スワップ金利はどれほどなのかといった普通のFX業者ならば必ず示されているような情報が全く見当たらないのです。ログインすればそういった情報が出てくるのかもしれませんが、取引できる通貨ペアの情報などは口座開設を考える人にとっても非常に重要な判断材料でしょう。何故こうした公開されているべき情報が公開されていないのか非常に違和感があります。
次に連絡先情報を探しましたが示されている情報はやはり充分とは言い難いです。まず住所やライセンス情報が脚注部分にあります。活字が小さくなってとても読めませんが以下に一応キャプを示します。住所などが記されているので英語表示の場合を示します。
ここに記されているテキスト情報を以下に書き出します。
>Disclaimer: some content of this website comes from the Internet. If it inadvertently involves third-party intellectual property rights, please call or write to inform it, and this website will reply and improve in time.NFA ID:0541565
>MIT will never directly carry out any form of financial investment on behalf of customers. If you want more information about MIT partners, please visit our partner FAQ page.
>Registered address??Chase Business Centre,39-41 Chase Side,London
この記述は日本語表示を選択すると以下のようになります。
>免責事項: 本ウェブサイトの一部のコンテンツはインターネットから提供されています。第三者の知的財産権が誤って含まれる場合は、お電話やメールでご連絡をください。
>MITは、顧客に代わっていかなる形の金融投資も直接行うことはありません。MIT パートナーの詳細については、パートナーの FAQ ページをご覧ください。NFA ID:0541565
>登録住所チェイスビジネスセンター、39-41チェイスサイド、ロンドン
これ以外には「連絡」のページに右のキャプに示したメールアドレスが記されています。
>cs@mitmarkets.com
脚注には「お電話やメールでご連絡をください。」と書いてあるのに電話番号は見当たりません。
脚注の記述の中でまず
>NFA ID:0541565
という部分が気になります。これはアメリカのNational Futures Association (NFA、米国先物協会、https://www.nfa.futures.org/) から登録番号 0541565で登録を得ているという意味と思われます。このNFAでライセンスを取得しているという記述は例えば「検証24」に検証を書いたGlluck (http://www.glluckfx.cc/) の場合などにも出てきています。そこでNFAで登録を得ているかどうか確認する為にNFAのサイトにあるで検索窓から「NFA ID:0541565」という登録番号の登録を探してみました。以下に検索結果のキャプを示します。
NFA ID:0541565で検索すると赤枠で囲った部分に見えるように確かに「MIT MARKET LIMITED」の社名が出てくるのですが同時に
>Not an NFA Member (NFAのメンバーではない)
>Non-Member not subject to NFA oversight (非メンバーはNFAの監視対象外である)
とも書かれています。NFA ID:0541565という登録番号らしきもので検索して「MIT MARKET LIMITED」の社名が出てくるのに同時にメンバーではないという記述が出てくるのはどういうことなのか解釈に苦しみますが、以前は会員だったけどその後、何らかの理由でメンバー登録を取り消されたということなのかもしれません。とにかく現時点でNFAの会員であるという記述は真実ではないようですし、規制下、監視下にはないということです。そもそもイギリスの金融・投資関連会社がアメリカの米国先物協会の登録を持っていたとしてもどれほどの意味があるのか極めて疑問です。単に簡単な審査で容易に登録できるそれらしい登録を得て、信頼性のある金融機関であるかのように装っているだけではないかと考えざるを得ません。
次にイギリスの住所についてですがまずイギリスに住所があるということでイギリスの法人登録を探してみるとMIT Market Limitedの法人登録があっさりと見つかってきました。以下にキャプを示します。
まず法人登録の日付は2021年7月23日となっています。最初に引用したYahoo知恵袋への投稿が2021年8月17日付ですから法人登録から1ヵ月も経過していない時期に既に勧誘が始まっていたことになります。尚、以下のキャプに示したサイトのWho Is 情報を見ると黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日が2021年7月21日となっていて法人登録の日付と2日しかずれていません。
そして法人登録に戻りますが、法人登録上の住所
>Chase Business Centre, 39-41 Chase Side, London, England, N14 5BP
はMITマーケットリミテッドのサイトの脚注に記されていた住所と一致しています。この法人登録はMITマーケットリミテッドのサイトに対応したもので間違いないでしょう。但しこのロンドンの住所にMITマーケットリミテッドが実在するかどうかは極めて疑わしいです。何故ならこの住所は「検証13」以降で検証してきた中国系と思われる幾つかの詐欺サイトの住所としてこれまでにも登場している住所だからです。具体的には以下のサイトの法人登録上の住所が全く同じ住所になっています。
▼「検証16」 KENKEキャピタルグローバルリミテッド → 法人登録
HungDingファイナンシャル → 法人登録
▼「検証27」 リッチネスエンパイアリミテッド → 法人登録
Onokaキャピタルリミテッド → 法人登録
Starekカンパニーリミテッド → 法人登録
▼「検証32」 ANSFXグローバルリミテッド → 法人登録
トップリスペクト → 法人登録
▼「検証37」 Freyr グループリミテッド → 法人登録
FTSEファイナンシャルリミテッド → 法人登録
▼「検証43」 GYDインターナショナルホールディングスリミテッド → 法人登録
▼「検証50」 Murong インベストメントリミテッド → 法人登録
コールミルグローバルリミテッド → 法人登録
さらに以下で検証しているZEUSファイナンスリミテッドでも対応すると思われる法人登録の住所がこの住所になっています。そして「検証32」のANSFXグローバルリミテッドの検証で説明していますが、この住所の「Chase Business Centre」というのはおそらく私書箱を置いて郵便物の受け取りを代行している業者と思われます。つまりこの住所は架空住所の疑いが濃厚です。
さらにMITマーケットリミテッドの法人登録の経営者情報のページを見るとEDELBERTO III GANIA, Pamilarというフィリピン国籍、フィリピン在住の人物が経営者として登録されています。
さらにこの人物のフィリピンの住所も記されています。
>Purok 2, Lower Lamac Oroquieta City, Misamis Occidental, Philippines
住所はフィリピンのミンダナオ島にあるミサミス・オクシデンタル州の都市・オロキエタ (Oroquieta) という都市の住所のようですが、このフィリピン人の経営者も名目だけの経営者という可能性が高いように思われます。MITマーケットリミテッドのサイトを見ているとやはり運営者は中国系ではないかと思われる点が目につくからです。例えば以下は外貨取引に関する説明のページの日本語版のキャプ画像、同じく英語版のキャプ画像です。
世界の為替市場の内、4つの市場を取り上げて取引が行われている時間帯を説明しているようなのですがその4つの市場名が上のキャプ画像に見える4つの黒い帯の中に見えますが「纽约」「伦敦」「东京」「悉尼」となっています。これはどうやらニューヨーク、ロンドン、東京、シドニーを示す中国語 (簡体字) のようです。さらにキャプ画像の下端を見ると時間帯の基準が北京標準時になっています。これはやはり運営人が中国人のグループであるこうなっているのだとしか思えません。
最初に引用したYahoo知恵袋の投稿では勧誘を受けているというだけで出金出来ないといった被害が発生しているわけではありませんが、やはりこれは中国系のグループが運営している危険な詐欺サイトである可能性が高いように思います。勧誘されても応じないことを強く推奨します。
※付記
2022年3月下旬、MITマーケットリミテッドのサイトが閉鎖されたことを確認しました。また閉鎖されたサイトの後継という意味なのかMITマーケットリミテッドと非常によく似たサイトが2つ見つかってきました。以下で検証していますので参照してください。
●ZEUS FINANCE LIMITED (ZEUSファイナンスリミテッド https://www.zeusfx.net/zh-hk/)
●CBF (https://www.cbfmarket.com/news/)
これら2つのサイトは上で検証したMITマーケットリミテッドのサイトと非常によく似ており、同じグループによって同じテンプレートから作られたサイトと思われるのでここで検証します。そしてZEUSファイナンスリミテッドはYahoo知恵袋に質問が出てきたことで知ることになったサイト、CBFは画像検索で見つけてきたサイトです。まずYahoo知恵袋に出てきたZEUSファイナンスリミテッドに関する質問を引用します。
これだけの質問で何も状況が分かりませんが、この質問に対して以下のような回答が付いています。
詳しい状況は不明ですがこの回答者はどうやらこの質問のZEUSファイナンスリミテッドというサイトに入金してしまい、出金出来なくなっているようです。
残念ながら質問にURLアドレスが記されていないので検索して見つけてきたのが表題のZEUSファイナンスリミテッドのサイトです。そしてこのZEUSファイナンスリミテッドとZEUSファイナンスリミテッドからの画像検索で見つけてきた表題2番目のCBFのサイトの冒頭部のキャプ画像を以下に示します。
▼ZEUSファイナンスリミテッド (https://www.zeusfx.net/zh-hk/) [表示言語:日本語、英語、中国語]
▼CBF (https://www.cbfmarket.com/news/) [表示言語:中国語、英語、ベトナム語]
この2つのサイトの冒頭部は互いに明らかに似ていますし、上で検証し、以下にキャプを再掲したMITマーケットリミテッドのサイト (http://mitmarkets.com/zh-hk/) の冒頭部とも非常によく似ています。
さらにこの冒頭部に続く部分でも3つのサイトは互いに明らかに似ています。以下に冒頭部に続く部分にあるサイトのメリットを簡単なイラスト付きで6項目にまとめて説明している部分のキャプを同じ順 (ZEUSファイナンスリミテッド → CBF → MITマーケットリミテッド) で示します。
この部分でZEUSファイナンスリミテッドとMITマーケットリミテッドは殆ど同じに見えます。違いは6つのメリットの内、右側中断の「豊富な取扱商品」の中に出てくるレバレッジの数字がZEUSファイナンスでは最高100倍なのにMITマーケットリミテッドでは最高200倍になっていることぐらいです。
CBFのサイトは日本語に対応していませんし、添えられている簡単なイラストの配置が変わっているとか違いはありますがキャプに示した英文の内容は基本的に他の2つのサイトの記述によく似ています。到底偶然とは思われません。
さらにマルチプラットフォーム対応を説明する部分についても3つのサイトのキャプを同じ順 (ZEUSファイナンスリミテッド → CBF → MITマーケットリミテッド) で示して比較します。
この部分でもZEUSファイナンスリミテッドとMITマーケットリミテッドは互いに非常によく似ています。一方でCBFのサイトは右半分のパソコンモニター+スマホの画像が明らかに違いますし、左半分のテキスト部分も明らかに似てはいるものの日本語と英語の違い以上に異なる部分あるようです。ZEUSファイナンスリミテッドとMITマーケットリミテッドのサイトではトレーディングソフトとしてメタトレーダー5 (MT5) が使われているのに対してCBFのサイトではメタトレーダー4 (MT4) が説明で取り上げられているようです。それでもやはりこれら3つのサイトは同じ系列のサイトであることは疑いないと思います。
次に本項で検証対象としているZEUSファイナンスリミテッドとCBFのサイトで連絡先情報を探しましたが殆ど開示されていません。まずZEUSファイナンスリミテッドのサイトのメニューバーから「連絡」という項目のキャプ画像を以下に示します。
「企業メールアドレス情報:」と書いてあるだけで何も連絡先情報がありません。表示言語を英語に変更して相当する「Contact Us」の項目も確認してみましたが同じです。
一方でCBFのサイトの「Contact Us」の項目は以下のようになっています。
>Asia Pacific Service Center
>Tel.:+ 603 2727 1728
>Customer Service:account@cbffx.com
>Marketing Department:account@cbffx.com
「Asia Pacific Service Center」の電話番号とメールアドレスが記されているだけです。メールアドレスは一見すると2つ記されているようですがよく見ると同じメールアドレスが2回書かれているだけです。住所は開示されていません。そもそも本社とか本部ではなくなぜ「Asia Pacific Service Center」の電話番号なのか分かりません。さらにこの電話番号は[+603] から始まっていてこれが国際電話の国番号かと思われたのですが国際電話の国番号リストを見ても該当はありません。 [+60] ならばマレーシアの国番号です。経営者情報とか金融ライセンス情報もありません。
これでは話にならないので例によって各サイトのWho Is 情報を確認してみました。まずZEUSファイナンスリミテッドのサイトのWho Is 情報を以下に示します。
まず黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録・開設日は2021年11月11日になっています。そして赤枠で囲った部分に一応登録者に関する情報が記されているのですが
登録者所属機関: Zeus Finance Limited
所在国: 香港
とあるだけです。
次にCBFのサイトのWho Is 情報を示します。
まず黄色の枠で囲った部分にあるサイトの登録・開設日は2019年3月5日と3年以上も前になっています。しかし同じく黄色の枠で囲ってある部分には2022年3月9日にアップデートされているとも書いてあります。以前にMITマーケットリミテッドの検証を書いた時に画像検索による類似のサイトの探索はやっているはずなので2019年3月からCBFのサイトが現在の形で存在していたとは考えにくいです。このCBFのサイトのドメイン名は2019年3月に取得されて全く別のサイトとして使われて閉鎖された後で現在の運営者に買い取られたという可能性が考えられます。そして現在の形のサイトとして開設されたのが2022年3月9日なのではないかと考えられます。
そして赤枠で囲った部分にある登録者に関する情報は所在地が中国の安徽省であるとだけ記されています。
さらに例によってZEUSファイナンスリミテッドとCBFに対応すると思われるイギリスの法人登録が存在しないか探してみました。するとCBFについてはそれらしき法人登録が見つからなかったもののZEUSファイナンスリミテッドに対応すると思われる法人登録が見つかってきました。以下にキャプを示します。
この法人登録を見るとまず法人登録の日付が2021年11月5日となっています。ZEUSファイナンスリミテッドのサイトのWho Is情報に記されていたサイトの登録・開設日が2021年11月11日ですから6日しかずれていません。また業種も金融関係になっていて矛盾がありません。さらにこの法人登録上の住所は以下のようになっています。
>Chase Business Centre, 39-41 Chase Side, London, United Kingdom, N14 5BP
この住所は「検証13」以降の一連の中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの検証でしばしば対応すると思われるイギリスの法人登録上の住所であり、例えば上で検証し、ZEUSファイナンスリミテッドやCBFと同じテンプレート由来のサイトであるMITマーケットリミテッドのものと思われる法人登録でもこの住所が法人登録上の住所になっています。それ以外にもこの住所を法人登録上の住所としているサイトのリストは上のMITマーケットリミテッドの項目にあるので参照してください。こうした状況からこの法人登録がここで検証しているZEUSファイナンスリミテッドのサイトに対応するものである可能性は高いと考えます。
そしてこの法人登録の経営者情報のページを見ると以下に示す中国国籍、中国在住のCHANG, Minという人物が唯一の経営者として登録されています。
そしてこの人物の中国での住所は以下のようになっています。
>Group 1, Huashu Village, Sihe Town, Yushu City, Jilin, China, 130400
これは吉林省楡樹市(ゆじゅ-し)泗河鎮という地域の住所のようです。この住所がどれほど信用出来るかは疑問ですが、ZEUSファイナンスリミテッドについてもイギリスの法人登録は名目だけで実質的な運営本拠は中国にある可能性が濃厚と考えます。
そして本項で検証したZEUSファイナンスリミテッドやCBFは信用出来るサイトとは到底思われません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。