ヴァルガンテ

ヴァルガンテ(理: Valgante)は宗教戦争時代言語ナショナリズム期(827年~)から現れ始めた社会的集団である。反社会的集団であり、戦う詩人(理: L'elm durxeer)とも呼ばれる。

起源

9世紀初頭に最初の詩学院であるクローメ・フォン・ブラーデン・アルヴェクトゥスが設立されると、貴族階級にとってクローメでスキュリオーティエ叙事詩などについて学び、詩を紡ぐことは一つのステータスとして考えられるようになった。このためにそれまで下層階級であった詩人はその能力によってクローメの教師(クローマ, klorma)として成り上がることが可能になった。その地位を維持するために詩人たちはお互いに反目し合うようになり、またクローマでなかった詩人(ネフクローマ, nefklorma)もクローマになるために知略と暴虐の限りを尽くした。一つのクローメの卒業生(レーンクローマヴェー, lernklormaver)が良い就職先に癒着するようになると別のクローマがその人気を阻止するためにそのクローメ生(クローマインス, klormains)を襲うなど詩人社会の一部は裏社会の様相を見せるようになった。

このような状況の中で詩を学んで紡ぎ、暴力や脅迫で私的な目的を達成しようとする反社会的集団として社会に属していた詩人たちのことをヴァルガンテと呼ぶ。ヴェフィス革命以降、その存在は駆逐されていくことになるが幾らかのヴァルガンテはユエスレオネが成立して以降も残っており、デュイン・マフィアとして非合法的活動を続けている。

ヴァルガンテの文化

ヴァルガンテは独特な文化が存在しており、それを守ることによってヴァルガンテの仲間として認められる。以下はその一部である。

    • 四之布の腰より下の部分が膝下よりも伸びているアンフィレン・アパート(anfilen apart)を着ている。アンフィレン・アパートはゆったりした袖を巻いて縛り、腕に合わせている。首にはティディーフ(tidirkh)を巻いており、革のブーツ(Vefisait snopien)を履くことが多かった。アンフィレン・アパートの色とティディーフの色と柄でヴァルガンテの派閥を見分けることができる。

    • 高級市民や国の支配者に叙事詩を語って生計を立てていたために市民に手出しするヴァルガンテに対しては残酷で無慈悲な制裁が下った。変わって、別のヴァルガンテの派閥に対する殺害には関わらねば仲間として認められることはなく、これに反すると同じように制裁を受けることになった。

ヴァルガンテの派閥

    1. クワイテン・ヴァルガンテ(Qajten valgante) : 二大ヴァルガンテという名前で呼ばれる二つの勢力であり、国家や支配者階層と強いつながりがある。あまりにもその影響力が強すぎたために大きな動きを起こすことは無くなった。

      1. ラネーメ・ヴァルガンテ(Lanerme valgante)……デーノを除く旧ラネーメ王朝を根城として活動していた最大のヴァルガンテ、ユエスレオネの成立以降も存在し続けデュイン・マフィアとして定着した。

      2. デーノド・ヴァルガンテ(Derno'd valgante)……デーノを中心とするヴァルガンテ、ヴェフィス革命時に壊滅した。

    2. デルネン・ヴァルガンテ(Delnen valgante) : 黒いアンフィレン・アパートを着ているために、黒ヴァルガンテという名で呼ばれている。無法者であり、恐喝、薬物取引、武器密輸やウェールフープ関係の不法投棄に関与しておりフラン・ヴァルガンテと対立しており、閉鎖的で暴力的である。ラ・デルネン(la delnen)とも。

      1. 祝福された者たち(Akrapteserss) : 無柄のティディーフを巻いている。リパラオネ教系の組織であり、ヴィデュン・フォン・フィアンシャを中心とするリパラオネ教ヴィデュン派と関係が強い。

        1. 配下12団体

      2. 共謀者たち(Jurli'eferss) : ストライプのティディーフを巻いている。ADLPとの関係が強い。

        1. 配下2団体

    1. フラン・ヴァルガンテ(Flan valgante) : 白いアンフィレン・アパートを着ているために、白ヴァルガンテという名で呼ばれている。デルネン・ヴァルガンテと対立しており、ヴァルガンテによってクローマに攻撃が加えられるのに対して自警団的に成立した。独特の倫理意識があり、デルネン・ヴァルガンテの悪事に介入し詩人を救済するなど善人的な一面もあるが閉鎖的なヴァルガンテには変わりない。ラ・フラン(la flan)とも。

      1. 詩人リパラオネ教団(Durxeer'd lipalaonergen tvasnkium) : DLTと大きく文字の入ったティディーフを巻いている。リパラオネ教系の組織であり、フィーナ・フォン・フィアンシャを中心とするリパラオネ教フィシャ派と関係が強い。

        1. 配下8団体

      2. 継承者たち(Dirakaptumerss) : ブロックチェックのティディーフを巻いている。旧ヴェフィサイト家などと関係があったとされているが非常に閉鎖的でヴェフィス革命後に壊滅したために良く分かっていない。

        1. 配下2団体

ヴァルガンテの序列

  1. ジェパーヴァルガンテス……ヴァルガンテ集団の長、クワイテン、デルネン、フランとで三つ存在する。

    1. ジェパーヴァルガンテスズィンス……ヴァルガンテの長

  2. ジェパーラユム……団体長

  3. ジェパークローメ……詩学院長

  4. クローマ……教職詩人

  5. レーンクローマヴェー……詩学院卒

  6. ネフクローマ……非教職詩人

  7. クローマインス……門下生