ヨニンカンのルール

  1. 使用する札(カード)
    クラブ(グラフ) Aと5.6.7.8.9.10.J.Q.K
    ダイヤ Aと5.6.7.8.9.10.J.Q.K
    ハート Aと5.6.7.8.9.10.J.Q.K
    スペード(スッペ) Aと6.7.8.9.10.J.Q.K
    ジョーカー(ババ、踊り) 1枚。以上50枚を使用します。

  2. ゲームの進行
    40枚の札を十分にシャッフルし、一人10枚ずつ配ります。
    親から手札を1枚ずつ出し合います。
    その時、絵札がある場合は、4人全員が出し終えた時に一番強い札を出した人のものになります。
    獲得した絵札は、その人の面前に並べます。
    ジョーカーを含む絵札以外の札は、邪魔にならない場所に裏返して重ねます。【「山」とも言います】
    この一巡を手札がなくなるまで、10巡繰り返します。
    但し、10巡する前に既定の枚数の絵札を獲得して勝敗が決した場合は、その巡で終わりです。
    以上を一戦【一世(いっせい)とも言います】と言います。
    1ゲームは1戦目、2戦目、3戦目まであります。
    但し、関係グループが敗れると、そこで1ゲームは終了します。
    次のゲームから新しい関係グループができ、ゲームが継続します。
    ゲームの回数は、時間制限のある大会などでは第10ゲームまでとしていますが、制限はありません。

  3. 役(やく)札
    「役」は、4種類の紋柄の札の中で最も強い紋柄の札を言います。
    各ゲームの1戦目では、クラブ、ダイヤ、ハートの順に自動的に「役」になります。
    但し、最後の第10ゲームの1戦目は、スペードを役にします。【「止めスッペ」と言います】
    各ゲームの2戦目、3戦目は関係グループが役を決めます。 【「決め役」と言います】
    役札は切り札とも言われ、その巡の出し札がない場合に出すことで相手の絵札を取ることができます。

  4. 札の強弱
    A(ピン)が一番強く、K(キング)Q(クイーン)J(ジャック)の順に弱くなります。
    【ここまでを絵札と言い、全部で16枚あります】
    以下、10、9、8…と数が小さくなるに従って弱くなります。【10以下をガス札と言います】
    通常は、以上の順序ですが、役札はそれ以上に強くなります。
    但し、同じ役札同士でも上記の強弱が適用されます。

  5. ジョーカー
    ジョーカーは、役札よりも強く、いつでも出せるオールマイティーな札です。
    役札は、その巡の出し札がない時にのみ、切り札として使用できますが、ジョーカーは、その巡の出し札があっても使用することができます。
    親の時に、ジョーカーを出す場合は、紋柄を指定しなければなりません。
    但し、初巡(第1巡目)にジョーカーを出す場合は、相手グループに一枚も取らせずに勝敗決定枚数(8枚または9枚)あるいは、全部(16枚)の絵札を獲得するという宣言をすることを意味します。
    通常、ジョーカーは最終巡の一つ前の巡(第9巡目)までに出さなければなりません【「踊り番」「フリ番」と言います】が、第9巡目に出さずに最終巡で出すことも可能です。但し、この場合のジョーカーは、もっとも弱い札として取り扱われます。

  6. 関係(カン)・無関係(ムカン)
    各ゲームの1戦目に、役のJ(ジャック)を持った人と、ジョーカーを持った人が関係グループになります。
    それ以外の2人は無関係グループとなり、それぞれのグループで絵札を取り合います。
    一人の手札に、役のJ(ジャック)とジョーカーがあった場合は、 自動的にその向かい側の人と関係チームになりますが、これを他の人に言ってはなりません。【「ジュウカン」「フタカン」と言います】

  7. 一戦目(「一世」とも言います)
    スペードのA(ピン)が手札にある人から打ち出します。
    但し、第10ゲームはスペードが役なので、クラブのA(ピン)が手札にある人から打ち出します。
    最初に札を出した人を「親(おや)」と言いますが、親の右隣りの人から順に左回りに札を出します。
    親が出した紋柄の札が手札にある場合は、他の紋柄の札を出すことはできません。
    一巡して、一番強い札を出した人が次の巡の親になります。
    絵札を取り合って、関係グループが絵札を9枚獲得した時点で、関係グループの勝ちとなります。
    この場合は、二戦目へと進むことができます。
    関係グループの勝利が決定する前に、無関係グループが絵札を8枚獲得した場合は、無関係グループの勝ちとなります。
    この場合、この回のゲームは終了します。

  8. 二戦目(「二世」とも言います)
    二戦目に入る前に、関係グループの人が隣り同士になった場合は、間に無関係グループの人が入るように席を交換します。
    一戦目で関係グループが勝った場合は、二戦目へと進み、関係グループが役を決めます。
    これを、「決め役」と言いますが、次のようにして行います。
    一戦目の時にジョーカーを持っていた人に、役のJ(ジャック)を持っていた人が、自分の手札の中から数の多い紋柄の札や、A(ピン)やジョーカーなど、相手に見せたい札を裏返しにして手渡します。
    この時の枚数は、2枚です。
    一戦目の時にジョーカーを持っていた人は、これらの札と自分の手札から役を決め、打ち出します。
    この後の二戦目のゲームの進行は、一戦目と同じですが、勝敗を決する絵札の枚数が異なります。
    一戦目と違い、関係グループに必ず、ジョーカーと役ピンがあるとは限らないので、ハードルがやや低くなり、関係グループは、絵札を8枚獲得した時点で勝ちとなります。
    逆に、無関係グループは、絵札を9枚獲得しなければ勝ちになりません。
    二戦目でも、関係グループが勝った場合は、三戦目へと進みます。
    関係グループが、敗れた場合はこの回のゲームは終了します。

  9. 三戦目(「三世」とも言います)
    三戦目でも関係グループが役を決めます。
    二戦目の決め役とは逆に、一戦目で役J(ジャック)を持っていた人が、役を判断します。
    したがって、手札2枚見せるのは、一戦目の時にジョーカーを持っていた人となります。
    役を決めた人から打ち出します。
    ゲームの進行は、一戦目・二戦目と同じですが、勝敗を決する絵札の枚数は、一戦目と同じになります。
    最後の勝負ということもあって、ややハードルが高くなり、関係グループは、絵札を9枚獲得しなければ勝ちになりません。
    逆に、無関係グループは、絵札を8枚獲得した時点で勝ちとなります。
    関係グループが勝った場合でも、この回のゲームは終了し、次の回のゲームになります。

  10. 勝敗
    次の枚数の絵札を先に獲得したグループが勝ちになります。
    1戦目 ~ 関係グループ(9枚)、無関係グループ(8枚)
    2戦目 ~ 関係グループ(8枚)、無関係グループ(9枚)
    3戦目 ~ 関係グループ(9枚)、無関係グループ(8枚)

  11. 得点
    1戦目に関係グループが負けた場合 ~ 関係グループ(-2点)、無関係グループ(+2点)
    2戦目に関係グループが負けた場合 ~ 関係グループ(0点)、無関係グループ(0点)
    3戦目に関係グループが負けた場合 ~ 関係グループ(+2点)、無関係グループ(-2点)
    3戦目に関係グループが勝った場合 ~ 関係グループ(+8点)、無関係グループ(-8点)

  12. ボーナス得点
    スコンク ~ 関係グループ(2点加算)、無関係グループ(2点減算)
    宣言スコンク ~ 関係グループ(8点加算)、無関係グループ(8点減算)
    宣言スコンク失敗 ~ 関係グループ(-16点)、無関係グループ(+16点)
    逆スコンク ~ 関係グループ(-8点)、無関係グループ(+8点)
    宣言逆スコンク ~ 関係グループ(-16点)、無関係グループ(+16点)
    宣言逆スコンク失敗 ~ 関係グループ(32点加算)、無関係グループ(32点減算)
    16 ~ 関係グループ(16点加算)、無関係グループ(16点減算)
    16失敗 ~ 関係グループ(-32点)、無関係グループ(+32点)
    宣言16 ~ 関係グループ(32点加算)、無関係グループ(32点減算)
    宣言16失敗 ~ 関係グループ(-64点)、無関係グループ(+64点)
    逆16 ~ 関係グループ(-32点)、無関係グループ(+32点)
    逆16失敗 ~ 関係グループ(64点加算)、無関係グループ(64点減算)
    宣言逆16 ~ 関係グループ(-64点)、無関係グループ(+64点)
    宣言逆16失敗 ~ 関係グループ(128点加算)、無関係グループ(128点減算)
    ※ 加算、減算は、その回のゲームの累積点数に対してなされます。
    その他は、その回のゲームの獲得点数になります。

  13. ボーナスの成立条件
    ① スコンク(関係グループの勝ち)
    無関係グループの獲得絵札がないこと。
    関係グループが勝敗決定枚数を獲得したとき。

    ② 宣言スコンク(関係グループの勝ち)
    第1巡目に「スコンク」を宣言していること。
    無関係グループの獲得絵札がないこと。
    関係グループが勝敗決定枚数を獲得したとき。

    ③ 宣言スコンク失敗(無関係グループの勝ち)
    関係グループが、第1巡目に「スコンク」を宣言していること。
    無関係グループが一枚でも絵札を獲得すること。

    ④ 逆スコンク(無関係グループの勝ち)
    関係グループの獲得絵札がないこと。
    無関係グループが勝敗決定枚数を獲得したとき。

    ⑤ 宣言逆スコンク(無関係グループの勝ち)
    第1巡目に「逆スコンク」を宣言していること。
    関係グループの獲得絵札がないこと。
    無関係グループが勝敗決定枚数を獲得したとき。

    ⑥ 宣言逆スコンク失敗(関係グループの勝ち)
    無関係グループが、第1巡目に「逆スコンク」を宣言していること。
    関係グループが一枚でも絵札を獲得すること。

    ⑦ 16(関係グループの勝ち)
    スコンクを成立させた時点で〈権利〉を得ている人が「16」宣言すること。
    関係グループが絵札全部(16枚)を獲得したとき。

    ⑧ 16失敗(無関係グループの勝ち)
    関係グループがスコンクを成立させた時点で「16」宣言をしていること。
    無関係グループの獲得絵札が1枚でもあること。

    ⑨ 宣言16(関係グループの勝ち)
    関係グループが、第1巡目に「16」を宣言していること。
    関係グループが絵札全部(16枚)を獲得したとき。

    ⑩ 宣言16失敗(無関係グループの勝ち)
    関係グループが、第1巡目に「16」を宣言していること。
    無関係グループの獲得絵札が1枚でもあること。

    ⑪ 逆16(無関係グループの勝ち)
    逆スコンクを成立させた時点で〈権利〉を得ている人が「逆16」宣言すること。
    無関係グループが絵札全部(16枚)を獲得したとき。

    ⑫ 逆16失敗(無関係グループの勝ち)
    無関係グループが逆スコンクを成立させた時点で「逆16」宣言をしていること。
    関係グループの獲得絵札が1枚でもあること。

    ⑬ 宣言逆16(無関係グループの勝ち)
    無関係グループが、第1巡目に「逆16」を宣言していること。
    無関係グループが絵札全部(16枚)を獲得したとき。

    ⑭ 宣言逆16失敗(関係グループの勝ち)
    無関係グループが、第1巡目に「逆16」を宣言していること。
    関係グループの獲得絵札が1枚でもあること。

  14. ボーナス成立後の進行
    関係グループが勝ったときは、1戦目のときは2戦目に、2戦目のときは3戦目になる。
    無関係グループが勝ったとき、または、3戦目のときは、その回のゲームは終了。

  15. その他

  16. 原則として、何戦目であるかは関係ありません。

  17. 但し、1戦目のとき、①と⑦~⑩以外のものは成立不可能です。