中国武術の学び方、現代のニーズと練習法

投稿日: 2016/10/10 14:22:38

中国武術は、現在、多くの用途で練習されています。

健康のため、スポーツとして、伝統武術として。

しかし、元々は、伝統的な武術の戦闘法として、訓練されてきました。

この伝統的な武術の戦闘法である、伝統武術と、現代の練習者の認識には、隔たりができ始めているのではないでしょうか。

現代の武術として、注目されているのは、特定の訓練法や、身体運用法ではないかと思います。

しかし、これらの技術は、特定の門派(流派)の一部に過ぎません。

本来、武術とは、その門派の技術体系の全体によって成り立っています。

純粋に一つの門派の技術の全てを学び、統合されて、初めて機能するものです。

一部を切り取って訓練しても意味をなしません。

しかし、一つの門派を全て習得するには、時間がかかります。

また、ある一定のレベルにいたるまでは、技術を変化させる余地はありません。

また、それを禁止する門派が多いと思います。

まして、いくつかの門派や系統の技術を寄せ集めても機能しません。

しかし、現代の武術練習者のニーズは、手軽に練習ができ、色々な門派や競技に応用出来る技術なのではないでしょうか。

つまり、完成された、個人では手を加えにくい、全体としての武術や、一門派としての武術、ではなく、個人でカスタマイズしやすい、部分としての技術を、現代の武術練習者は、求めているように思います。

そのため、純粋な一つの門派の技術形成が、できにくくなっているのではないかと思います。

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