太極拳 taijiquan

太極拳とは、ダイエットや健康増進の体操というイメージが強いですが、それだけではなく、多くの種類があります。当会の東京板橋教室では、一般的に練習されている制定拳ではなく、伝統的な太極拳を練習しています。主に、陳式太極拳の技術が中心で、楊式太極拳も練習します。

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東京板橋教室の太極拳とは

当会、東京板橋教室で練習している、太極拳とは、陳式太極拳が中心です。この陳式太極拳は、杜毓沢の技術です。彼は、清の翰林大學士であった父の計らいで、陳延熙より、老架式を学びました。また、その後、父の護衛についていた陳銘標より忽雷架と炮捶を学びました。これらの套路(型)と技術を、当会では練習しています。また、楊式太極拳については、張驤伍将軍から伝わった太極拳だといわれています。彼は、八極拳の名人であった神槍・李書文より八極拳を学びました。その以前に、宋唯一より、楊式太極拳を学んでいました。宋唯一は、太極拳の名人と称される楊露禅の弟子にあたります。当会の楊式太極拳は、これらの系統の技術を受け継いでいます。

太極拳の特徴

太極拳は、現代の日本では、ゆったりとした動作から、実用的な武術ではなく、ダイエット法や健康法として捉えられています。ジムなどでヨガなどと一緒に教えられる事も多く、一般的なイメージとしては、中国などの朝の公園などで、太極拳の服を着て、カンフーシューズを履いて、皆で集まって練習している姿を思い浮かべる事が多いと思います。しかし、太極拳は、中国武術の一つであり、もともとは実践的な拳法でもあります。本来、緩急や緊張を内包する、重厚な雰囲気をもちます。宋代に発展し、易経から発した東洋哲学の太極思想を取り入れた、古い歴史と、高い実用性や高度な技術体系をもつ武術です。太極拳を学ぶ場合、はじめに学ぶ段階は円(連)と呼ばれる段階です。(当会では、このような言葉で呼んでいます。)この段階での要求は、形を覚え、ゆっくり動き、リラックスし(無駄な力を抜き)、回るく動く事です。この最初の段階は、武術としての下準備をし、太極拳の特有の身体を作る事が目的なのですが、同時に健康フィットネスダイエット長寿などにおいても効果が高い運動でもあります。それは、体の内部の筋肉を強化する事により、バランスを保ち、太りにくい体質を作る事に繋がるからです。また、呼吸法により血流を良くし、体調を整え、新陳代謝を良くするという効果もあります。このように、現代では、太極拳の最初の円(連)の段階を利用して健康促進のために練習することが多くなっています。当会の東京板橋教室においても、この段階を利用した健康促進クラスを設けております。

 また、健康体力づくり事業財団によるデータによれば、一般的に練習されている、太極拳の動きは、軽いジョギングと同程度のエクササイズと位置づけられています。太極拳を練習することで消費されるカロリー計算も公開されていますので、参考のため下記に記載させていただきます。

 体重×4メッツ(運動強度)×時間=カロリー(キロカロリー)

 例えば、体重70キロの人が、太極拳を1時間練習したら、下のような式になります。

 70×4×1=280 280(キロカロリー)

 現在の、メディアにおける太極拳は、前述したように、健康増進やダイエットのための体操として捕らえられています。これらの健康体操としての太極拳教室は、数多く存在し、テレビでの講座的な番組や、著書も多くあり、欧米などの英語圏でも練習されています。また、少し前の映画ですが、少林サッカー、少林少女、カンフークンなどの映画でも、取り上げられただけでなく、北京五輪の開会式においても、一部演武が披露されました。また、日本でも福島県の喜多方市では、太極拳の町と宣言し、自治体単位で、太極拳を推奨しています。市民単位でも、毎朝、太極拳の練習がされており、市役所内においても、昼休みに太極拳の練習が行われていたようです。このように、日本でも太極拳の知名度は上がってきているようです。

 

太極拳の歴史

太極拳とは、少林寺で武術を修めた、張三豊という人物が作ったという伝説があります。しかし、実際のところは現在も議論されています。通説では、河南省温県の陳家溝という村の、陳一族に、家伝として伝えられていた武術が、起源とされています。創始者は、明朝末から清朝初に活躍した武術家の陳王廷だといわれております。また、清朝末に、河北省永年県広府鎮の楊露禅が、この拳法を会得し、現在の北京で広めました。一般に普及されている二十四式太極拳は、この楊露禅が伝えた、楊式太極拳がベースとなっていると言われています。戦後1956年に、中国の国家体育運動委員会によって編集されました。このように国家体育運動委員会によって編集された套路(型)は、制定拳と呼ばれており、広く普及されています。現在、伝統的な太極拳の系統は五つあり、伝統五派と呼ばれています。この伝統五派は、それぞれの創始者の性をとって、陳式太極拳、楊式太極拳、呉式太極拳、武式太極拳、孫式太極拳と呼ばれています。また、兵器を使った套路(型)もあり、太極剣太極刀などが有名です。

 

陳式太極拳とは

中国河南省陳家溝の、陳一族を中心に、伝承されている太極拳です。現在分派した、全ての太極拳の、源流だと言われています。太極拳に特徴的な、柔軟さや緩やかな動きだけでなく、激しく剛猛な動作も含み、剛柔相済、快慢兼備を特徴としています。また、陳式太極拳の中でも、数多くの種類があり、大きく分けて大架式と、小架式に分けられます。この大架式にも、老架式や、新架式などがあります。小架式においても、さまざまな種類があり、日本で有名な趙堡架式忽雷架式もこれに属します。20世紀に入り、陳発科が、北京で教授してから、一般に普及し始めたといわれています。

 

楊式太極拳とは

楊式太極拳は、前述した楊露禅が創始した、太極拳の中でも代表的な一派です。楊露禅は、河南省陳家溝の陳長興より、陳式太極拳を学び、楊無敵と讃えられるほどの名人でした。この太極拳は、非常に柔らかい動きをすることから、綿拳、化拳とも呼ばれ、清朝の王族や、貴族に教授したことから、現在の北京で広まりました。現在のスタイルは楊露禅の孫の、楊澄甫ら、子孫によって改変されたものだといわれています。また、楊式太極拳では、楊班侯の記した、太極拳九訣や、楊澄甫の太極拳老譜三十二解という、理論書が有名です。





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