八極拳の基礎練習!!基本練習の套路(型)、丁字八歩式!!李書文の晩年の八極拳(李氏八極拳)
投稿日: 2017/12/04 13:55:12
八極拳には、基礎的な練習法(練功法)が多くあります。当道場の八極拳は、神槍とも呼ばれた、八極拳の名人である、李書文の系統です。
李氏八極拳とも呼ばれる場合があります。
この、当道場で練習している李氏八極拳は、李書文の晩年の技術を継承しています。
この八極拳の練習では、練習初期で学ぶ套路(型)として、丁字八歩式と呼ばれる単式の套路(型)があります。
この、丁字八歩式は、外形的な練習方法としては、金剛八式と呼ばれる単式の套路(型)と、同様の練習方法をとると言えます。
この、金剛八式は、李書文系の八極拳だけでなく、多くの八極拳門派で、採用されている練習法です。
この、金剛八式と同種の練習法を持つ、丁字八歩式の構成は、下記の通りです。
「衝捶」「搨掌」「降龍」「伏虎」「劈山」「圏抱」「探馬」「虎抱」
この丁字八歩式という套路(型)は、台湾の八極拳において、有名であった、李元智より伝わり、多少の手直しをされて、構成されたと言われています。
この、丁字八歩式は、八極拳の発勁技法を、練習するために存在しているとも言える套路(型)です。
ここで言う発勁とは、打法としての発勁であり、主に、大きな動作のものです。
俗に言われる、明勁と呼ばれる技法です。
この発勁の基本的な概念として、上半身と下半身の動作の協調によって、威力を発生させます。
また、発勁の力の発生点は、主に、脚から始まる事から、歩法も重視します。
この、丁字八歩式では、発勁の基本的な技術である、沈墜勁をはじめ、十字勁、纏糸勁だけではなく、運氣の練習も内在しています。
つまり、五行氣です。五行氣とは、身体の内部の運用法を、五種類に分類したものです。
木火土金水の五種類の要素に照らし合わし、身体を活用するための技術だと言えます。
また、各臓器とも対応しており、木は肝臓、火は心臓、土は脾臓、金は肺臓、水は腎臓です。
丁字八歩式は、この五行氣の運用練習と、八種類の歩法の練習を通して、明勁段階の、沈墜勁、十字勁、纏糸勁を学ぶ套路(型)だと言えます。
また、丁字八歩式は、前述の通り、八種類の単式練習法で構成されていますが、それぞれの技に、対応する歩法と運氣が内在しています。
「衝捶」の歩法は、熊歩と碾歩を使い、運氣は、水氣から木氣に勁を伝達します。
「搨掌」の歩法は、熊歩と碾歩を使い、運氣は、「衝捶」とは反対に、木氣から水氣に勁を伝達します。
「降龍」の歩法は、擺歩を使い、運氣は、水氣から木氣へ、さらに火氣へと勁が伝達されます。
「伏虎」の歩法は、サ歩を使い、運氣は、火氣から水氣へ、そして金氣へと勁が循環します。
「劈山」の歩法は、コウ歩を使い、運氣は、金氣から土氣へと勁が伝達されます。
「圏抱」の歩法は、サコウ歩を使い、運氣は、土氣から木氣へと勁が循環します。
「探馬」の歩法は、熊歩と塾歩の二種類を使い、運氣は、水氣から金氣へと勁の流れが移行します。
「虎抱」の歩法は、磨盤歩を使います。また、運氣は、五氣帰元となります。
五氣帰元とは、五行の氣の全てが循環し、丹田へと帰る事です。
ここで言う丹田とは、下丹田の事です。
これは、この下丹田が、勁の発生の出発点だからです。
また、この下丹田から始動した勁は、中丹田によって、五行の氣を経由して、末端部位に伝達されます。
つまり、丁字八歩式は、下丹田からの勁を、中丹田から五行の氣を経由し、伝えるための、初歩的な練習内容が、内在している套路(型)だと言う事です。
このように、丁字八歩式は、八極拳の高度な身法を、体得するための、基礎的な套路(型)だと言う事です。
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