投稿日: 2016/10/22 9:43:49
蟷螂拳には、多くの「門派」(流派)があります。「八歩蟷螂拳」も、その一つです。
この「門派」の歩法には、一部有名な、「箭疾歩」(箭の字は、この字を使う場合と、前という字の下に刀をつける字があるようです)があります。
この歩法は、相手との間合いを、一気に縮める事が出来る歩法だと言えます。
しかし、一般的に言われるような、一歩で、遠い距離を飛ぶという訳ではありません。
つまり、ジャンプの飛距離を伸ばす歩法ではない、という事です。
ただ、遠い距離をジャンプする為には、タメを作り、地面を蹴って、推進力を作らなければなりません。
このような行為は、動作が大きくなるだけでなく、放物線を描くように、上方に飛び跳ねる結果となります。
実際の「箭疾歩」は、八歩の距離を、一気に移動するように使う事が出来ます。
しかし、必ずしも、一歩で飛ぶという訳ではなく、初速の「勢」を維持したまま移動する事です。
このような、初速の「勢」を作り出す方法は、地面を蹴って飛ぶのではなく、「猴歩蟷螂身」という身法を使います。
これは、「丹田」と「腰」の運用法と、「股関節」の開閉によって、力を発生させる身法です。
また、重心のコントロールに秘訣があります。
このような身法が、踏み出した一歩に、初速の強い「勢」を作り、結果的に、通常の一歩より、遠い距離を移動するに過ぎません。
当流の、先々代である蘇昱彰は、この「箭疾歩」で有名でした。
彼は、身体能力が極めて高かったため、最初の一歩が、常人離れした距離を移動出来ました。
そのため、「箭疾歩」は、遠くに飛ぶ歩法という印象が定着してしまったようです。
また、この「箭疾歩」は、遠距離で使うだけでなく、近距離で運用する事も出来ます。
この「箭疾歩」ですが、本来の技名を「八歩趕蝉歩 」と言います。