中国拳法の種類。中国拳法という言葉と発勁(はっけい)技法。八極拳と李書文の系統。
投稿日: 2016/12/17 11:32:44
中国拳法という言葉があります。
中国拳法という言葉は、一般的には、中国文化圏に伝わっている、武術の総称です。
細かい分類を示すならば、一般的には、兵器術(武器術)を含まない、素手での戦闘技術や、門派(流派)の総称のようです。
この定義でいうならば、中国拳法という言葉は、主に、中国大陸や台湾に伝わる門派(流派)全般と言えます。
当流で練習している中国拳法は、八極拳(李書文系、李氏八極拳)、八卦掌(宮宝田系)、劈掛掌(劈掛拳)、太極拳、蟷螂拳、形意拳です。
もちろん、これら以外にも、中国拳法と呼ばれる武術の種類は、数多く存在します。
当然ですが、それぞれの門派(流派)には、戦闘における特徴があります。
これが、それぞれの門派(流派)の戦闘法の違いを生んでいるとも言えます。
具体的に言うなら、発勁(はっけい)や構え、歩法などの技術全般の違いです。
また、同じ名前の門派(流派)であっても、同じ戦闘法とは限りません。
その系統によって、まったく違った戦闘法をする場合もあります。
例えば、当流の八極拳は、名人と呼ばれた、李書文の系統ですが、同じ李書文系であっても、初期に制定された八極拳と、当流の李書文晩年に制定された八極拳では、身法や発勁(はっけい)など、戦闘概念が、まったく異なっています。
つまり、同じ門派(流派)であっても、ひとくくりに出来ないという事です。
まして、中国拳法と呼ばれているからと言って、一つにまとめる事は出来ません。
また、ネット上では、中国拳法の強さや、どの門派(流派)が強い、あるいは、最強か、などの論議が行われていますが、あまり意味をなしません。
中国拳法に限らず、実際的に、使えるかどうかや、強い弱い、最強かを決めるのは、人だからです。
中国拳法に限らず、どのような闘技であっても、しっかりした技術体系が存在するものであれば、百戦百勝を目指した技術を持っています。
しかし、百戦百勝とならないのは、その技術の練習者の練度によります。
実際、前述した、八極拳の名人である、李書文には、多くの弟子がいました。
教えた弟子の数は、数百人にも上ると言われています。
しかし、その中で、能力を示し、現代で名前を残しているのは、数人です。
つまり、どんなに、優れた門派(流派)を学ぼうとも、どんなに優れた師(先生)から学ぼうとも、その技術を運用できるかは、人(練習者)によるという事です。
また、中国拳法と総称される武術は、戦闘における想定も多種多様です。
そのため、現代の環境下では、運用しにくい門派(流派)もあります。
例えば、中国拳法ではありませんが、日本剣術などは、法治国家の日本では、刀という兵器(武器)を、持ち運びにくいため、制限が出てきます。
現代では、中国拳法を練習する理由は、多様化してきています。
本来の武術として、健康のため、表演のためなど、様々です。
当然、その状況にあった技術体系や、練習の仕方、学び方があります。
絶招や奥義、秘伝と呼ばれる技術も、目的によって多様化しているとも言えます。
また、学ぶ時の服装も、門派(流派)により、様々です。
一般的なカンフー服などを規定する門派(流派)もあるようです。
このように、現代では、中国拳法という言葉は、多種多様な意味や門派(流派)、技術を内包している言葉だと言えるのではないでしょうか。
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