王のサガ・伝説のサガの人々について

始めに

wordsの中で取り上げた「王のサガ・伝説のサガ」関連人物+αを補足的に紹介していきます。

また、作品間の時代を比較するため『ゲスタ・ダノールム(以下、事績)』も加えました。

(エッダなど神話の辺りは割愛します。)

それぞれの記述を比較しながら、作品内の時代が古そうなものから並べてみました。

それぞれのサガで設定が違ったり、史実との乖離があったりして整合性のとれない情報もあります。

そもそも一つの時間軸とするのはナンセンスなのですが、お遊びということでご容赦願います。

カナについてはノルウェー人などであってもノルド語風につけています。

「ö」についてはヨルムンガンドやミョッルニルに寄せて「オ」で読んでいます。

■ ゲスタ・ダノールム(デンマーク人の事績)

ラテン語で書かれたデンマークの歴史書

まじめに受け取るとフロト3世(フロージ)より前の世代、フロールヴ・クラキやウッフェなどは紀元前の話になってしまう(矢のオッドやアンガンチュールはキリスト誕生前後)


オティヌス≪羅≫

人物: オーディン(オージン)神

事績: 老人の姿でハディングス王を援ける

所持: オティヌスノド


アグネルス≪羅≫

アグナール≪北≫

人物: インゲッルスの息子/ロルウォ(フロールヴ・クラキ)の娘を娶る

事績: ビャルコとの決闘(死亡)

所持: ヘーキングス


ホテルス≪羅≫

ホズ≪北≫

人物: ロルウォ時代の後/エッダのホズに対応する

事績: オティヌスの子バルデルスを殺す

所持: ミミングスノケン


ウェルムンドゥス≪羅≫

ヴェルムンド≪デンマーク≫

人物: デンマーク及びアングルの王/アムレトゥス(ハムレット)時代の後

事績: ウッフォの代わりに他の者を王にしようとした

所持: スクレプ


ウッフォ≪羅≫

ウッフェ/ウッフィ≪デンマーク≫

人物: デンマーク及びアングルの王/ウェルムンドゥスの息子/耳や口が不自由なふりをしていた/怪力

事績: Myrging(サクソン)人との戦い/『ベーオウルフ』ではスリュスという女性を娶る

所持: スクレプ

他に: 『Widsith』/『ベーオウルフ』


フリドレウス2世≪羅≫

フリドレヴ≪デンマーク≫

フリズレイヴ≪北≫

人物: デンマーク王/フロト3世の息子

事績: 竜殺し

所持: フリドレウスノケン


スタルカテルス≪羅≫

スタルカド≪デンマーク≫

スタルカズ・ストールヴィルクスソン≪北≫

人物: 伝説の戦士/ストルウェルクス(ストールヴィルク)の息子/フロト4世やオーロなどと同時代/『Gautreks saga』ではスウェーデンのエイレク王と同時代に描かれる(フロト3世やフリドレウス2世時代にあたる)/『ヘイズレク王のサガ』のスタルカズと同一視される/『ベーオウルフ』では名もなきヘアゾバルド族の老戦士

事績: アンガンティルを負かす/オーロ王を殺しレンニウスも殺す/『ノルナ・ゲストの話』ではシグルズと戦い見逃してもらう

所持: スクム

他に: 『Starkads død』/『Gautreks saga』など


レグナルドゥス≪羅≫

ラグナルド≪北≫

人物: ノルマン王/『アースムンドのサガ』のブズリ王に対応する

事績: スウェーデンのグンナルに脅かされる/剣をグンナルの手に渡らぬよう隠させる/その後戦死

所持: フイティングス/リュシングス


ハルダヌス3世≪羅≫

ハルヴダン≪北≫

人物: レグナルドゥスの孫/ボルカルスの息子/『アースムンドのサガ』のアースムンドに対応する

事績: グンナルの息子ヒルディゲル(ヒルディブランドに対応)との戦い

所持: フイティングス/リュシングス


オーロ≪羅≫

オレ≪デンマーク≫

アーリ≪北≫

人物: シワルドの息子/デンマークを支配/睨まれた相手は彼を殺せない/スウェーデン王アーリと同一視される(ウプサラのアウン王がライバル)

事績: レンニウスとの戦い/レンニウス側のスタルカテルスに殺される

所持: レーグティ


ハテルス≪羅≫

人物: Zealandの領主レンニウスの息子

事績: 父の仇スタルカテルスから殺してくれるよう頼まれる

所持: スクム

他に: 『Starkads død』

※ 『事績』から見た各国の様子(関連部分のみ)

■ ヴォルスンガ・サガ

5~6世紀頃の出来事とされる


シグムンド・ヴォルスングスソン

人物: フーナランドの王/オーディンの血を引く/フンディング殺しヘルギやシグルズなどの父/『ベーオウルフ』のシゲムンドにあたる

事績: ガウトランド王シゲイルへの復讐/リュングヴィ王に殺される

所持: グラム


シグルズ・シグムンドスソン(シグムンダルソン)

人物: シグムンドの息子/グンナルらの義兄弟/Fáfnisbani(ファーヴニル殺し)/ドイツ作品のジーフリト(ジークフリート)

事績: ファーヴニル殺し/リュングヴィへの復讐/グンナル王子に謀殺される/シズレク(ディートリヒ)やスタルカズと戦ったことも

所持: グラム(バルムンク/ノートゥング)/フロッティ/リジル/アンドヴァラナウト

他に: 『シズレクス・サガ』/『ノルナ・ゲストの話』など


レギン

人物: ファーヴニルの弟/鍛冶屋

事績: シグルズを養育する/ファーヴニルを殺させる

所持: リジル/レヴィル


■ 強者ソルリのサガ

ノルウェー王エルリングの息子ソルリの冒険

アフリカの記述もあり


ソルリ・エルリングスソン

人物: Oppland(ノルウェー南部)の王エルリングの息子/sterki(強い)の二つ名

事績: スウェーデン王ハールヴダンとの戦い/アフリカ行/ハールヴダンの息子ホグニとの戦い/互いに認め合い和解する

他に: 『ソルリの話』


ホグニ・ハールヴダナルソン

人物: スウェーデン王ハールヴダン・フリングスソンの息子(『ソルリの話』ではデンマーク王/『事績』ではJutland(デンマーク)の王)/『詩語法』のホグニにあたる/『事績』ではホギヌス(フロト3世時代の記録)

事績: ソルリとの戦い/互いに認め合い和解する/ヒャズニングの戦い(『ソルリの話』/『ゲスタ・ダノールム』)/この戦いはオーラヴ・トリュグヴァソン王時代やラグナロクまで続いたとか

所持: シグルリョーミ/ダーインスレイヴ/エーギスヒャールム

他に: 『ソルリの話』/『ゲスタ・ダノールム』


■ ヒャールムセールとオルヴィルのサガ

国を追われた王子の冒険

時代などは不明だが、ヴェーネルン湖氷上の戦い(アーリとアジルスの戦い)の人物たちとそう離れてはいないか?


ヒャールムセール・インガソン

人物: マンヘイム(スウェーデン?)の王インギとシリアの姫の息子/『Kálfsvísa』にうたわれたHjálmrとされる

事績: 女怪ヴァルゲイサの呪いを解く/邪悪な継母との戦い

所持: スナルヴェンディル


フロズヴェル

人物: ヒャールムセールの息子

事績: 王位を継いだ兄インギを軍事面で支える

所持: スナルヴェンディル


■ フロールヴ・クラキのサガ

スウェーデン王がアジルスの時代(『事績』ではエイレク王よりも前)

しかし『ユングリンガタル』ではアジルスをエイレク王よりも後代の人物としている

ヘルギ(ハルガ)の息子ということを考えれば、フロールヴ、ベオウルフ、シグルズら辺はほぼ同時代と言えないことも無い


フロールヴ(・ヘルガソン)

ロルウォ≪羅≫

人物: デンマーク王/ヘルギ王の息子/kraki(杭)の二つ名/十二勇士(ベルセルク)を率いる/『ベーオウルフ』のローズルフ/ヘアルフデネの孫

事績: アジルス王への要求/妹スクルドらに騙し討ちされる

所持: グリンヒャルティ/シグルリョーミ/スコヴヌング

モデル: (d. 545?)

他に: 『ゲスタ・ダノールム』/『ベーオウルフ』


ボズヴァル

ビャルコ≪羅≫

人物: ベルセルク/フロールヴ・クラキの十二勇士/Bjarki(熊の子)の二つ名/ベオウルフとの共通点が指摘される/熊への変身能力

事績: アグネルとの決闘(『事績』)/フロールヴらと共に死ぬ

所持: スニュルティル/レーヴィ

他に: 『ゲスタ・ダノールム』


ヒャルティ/ホット

ヒャルト≪羅≫

人物: ベルセルク/フロールヴ・クラキの十二勇士/inn hugprúðiの二つ名/ボズヴァルの友

事績: 王の剣を望む/フロールヴらと共に死ぬ

所持: グリンヒャルティ


アジルス

アティスルス≪羅≫

人物: スウェーデン王/フロールヴの母イルサを娶る/『ベーオウルフ』のエーアドギルス(ユルゼに関しては描写が異なる)

事績: フロールヴの父ヘルギを倒す/フロールヴとの争い/ノルウェーのアーリ王を倒す(『詩語法』)

所持: スヴィーアグリース/ヒルディゴルト/ヒルディスヴィーン/フィンスレイヴ

モデル: (d. 575?)

他に: 『詩語法』/『ゲスタ・ダノールム』


■ ヴィーキングの息子ソルステインのサガ

ヴィーキング、ソルステイン二代に渡る戦い

舞台は7世紀頃とされ、ハーロガランドやガウトランドなどの成り立ちから入る

スウェーデン王フリングという人物が登場するが、ユングリング朝エイレク王以前にそれらしき人物は見当たらない


ヴィーキング・ヴィーヴィルスソン

人物: ハーロガランドのヤルル、ヴィーヴィルの息子/Vífilsey島で育つ

事績: コルの息子たちとの戦い/ウップランド王ニョルヴィとの争い

所持: アングルヴァジル/ハーレクスナウト


ソルステイン・ヴィーキングスソン

人物: ヴィーキングの息子/ソグンのベリ王の義理の兄弟/フリズショーヴの父

事績: ニョルヴィの息子ヨクルとの争い/ソグンのスカティ王の娘インギビョルグを娶る/ベリ王と共に戦死する(『フリズショーヴ』)

所持: アングルヴァジル

他に: 『Friðþjófs saga ins frækna』


コル

人物: Tróna(トロンハイム?)の人/インドの支配者

事績: 息子たちに剣や領地を分け与える

所持: アングルヴァジル/グレーシル


■ 豪傑フリズショーヴのサガ

『Þorsteins saga Víkingssonar』の後を受ける形

ソグンのベリ王の娘インギビョルグとの恋の行方を描く(母の姪で同名の女性)

『Gautreks saga』にフリズショーヴの息子が登場


フリズショーヴ・ソルステインスソン

人物: ソグンに暮らす/ソルステインの息子/frækna(勇敢な)の二つ名

事績: インギビョルグとの仲を引き裂かれる/インギビョルグを娶ったスウェーデンの王フリングに仕える/王の死後インギビョルグを娶り領地を継承する

所持: アングルヴァジル


■ ガウトレクの息子フロールヴのサガ

スウェーデン王エイレクの娘(?)への命懸けの求婚を描く

『Gautreks saga』の後を受ける形


フロールヴ・ガウトレクスソン

人物: ガウトランド(イェーアト)王/ガウトレクの息子/オーディンの血を引く

事績: 男として振る舞うソルンビョルグ(ソールベルグ)への求婚/ベルセルク殺し/兄ケティルの死を受けて王位を継承する

所持: リサナウト


■ 雄鮭ケティルのサガ

矢のオッドの祖父ケティルの冒険を描く

Hrafnista人のサガの一つ


ケティル・ハルビャルナルソン

人物: Hrafnista(Ramsta)の人/hœngr(雄鮭)の二つ名/孫のケティル・ソルケルスソン(エギルの従兄弟)も同じ二つ名

事績: 竜殺し/グシル王殺し

所持: ドラグヴァンディル/グシスナウタル(フィーヴァ/フラウグ/フレムサ)

モデル: (8世紀 - 9世紀)


グシル

人物: フィンの王

事績: ケティルに敗れる

所持: ドラグヴァンディル/グシスナウタル(フィーヴァ/フラウグ/フレムサ)


■ 毛むくじゃら頬のグリームのサガ

矢のオッドの父グリームの冒険を描く

Hrafnista人のサガの一つ


グリーム・ケティルスソン

人物: ハーロガランドの長/loðinkinna(毛むくじゃら頬)の二つ名/毛むくじゃら部分は無敵/雄鮭ケティルの息子

事績: 婚約者の呪いを解く/娘に振られ怒ったソルクヴィルを返り討ちにする

所持: ドラグヴァンディル

モデル: (9世紀頃?)


■ ヘルヴォルとヘイズレク王のサガ

魔剣テュルフィングにまつわる話とスウェーデン王家(インゲ2世まで)について

アルングリームとスウェーデンのエイレク、デンマークのフロージ3世は同時代(『事績』)

アンガンチュールと矢のオッドは同時代


スヴァフルラーミ/シグルラーミ

人物: ガルザリーキ(ロシア)の王/オーディンの息子

事績: アルングリームとの戦い(バージョンによって)

所持: テュルフィング


アルングリーム

人物: ハーロガランドのベルセルク/スヴァフルラーミの領地を継承

事績: スヴァフルラーミとの戦い(バージョンによって)

所持: テュルフィング

他に: 『ゲスタ・ダノールム』/『弓の名手オッドのサガ』


アンガンチュール・アルングリームスソン

人物: ベルセルク/アルングリームの息子

事績: 兄弟のためにヒャールマルと戦う/ヒャールマルと相討ち

所持: テュルフィング

他に: 『弓の名手オッドのサガ』


ヘルヴォル・アンガンチュールスドーッティル

人物: アンガンチュールの娘/盾の乙女(skjaldmær)/ヘイズレク・ホーヴンドスソンの母

事績: テュルフィングを掘り出す

所持: テュルフィング


ヘイズレク・ホーヴンドスソン

人物: Reidgotalandの王/ヘルヴォルの息子

事績: テュルフィングで兄アンガンチュールを殺す

所持: テュルフィング


アンガンチュール・ヘイズレクスソン

人物: ドニエプルの王/ヘイズレクの息子/スウェーデン王Ivar Vidfamne(幅広イーヴァル)へと繋がる家系

事績: テュルフィングで弟フロズを殺す

所持: テュルフィング


■ Saga Heiðreks konúngs ens vitra(賢明なヘイズレク王のサガ?)

『ヘルヴォルとヘイズレク王のサガ』のバージョン違い


ヘルヴァルズ・アルングリームスソン

人物: アルングリームの息子の一人

事績: 矢のオッドとの戦い(戦死)?

所持: フロッティ


セーミング・アルングリームスソン

人物: アルングリームの息子の一人/『フロームンドのサガ』でスラーインに倒されたセミング王との関連は?

事績: 矢のオッドとの戦い(戦死)?

所持: ミスティルテイン


スタルカズ

人物: 八本腕の巨人/Áludrengr(Alaの戦士/Alaは住んでる場所?)/『事績』のスタルカテルスと同一視される/時間軸的には物語時代より前

事績: 巨人ヘルグリームとの決闘/アールヴ王の願いを聞いたトール神に殺される

所持: スタルカズノケン


■ 弓の名手オッドのサガ

アンガンチュールと同時代

Hrafnista人のサガの一つ


オッド・グリームスソン/オルヴァルオッド(矢のオッド)

人物: 毛むくじゃら頬のグリームの息子

事績: 友ヒャールマルのためにアルングリームの息子たちと戦う/アンガンチュール以外を全滅させる/敵味方を埋葬/義兄弟ソールズの仇オグムンドとの戦い

所持: グシスナウタル(フィーヴァ/フラウグ/フレムサ)


シールニル

人物: ガウトランド(イェータ)人/ラウズグラニ(オーディン)の義兄弟

事績: 湖に現れた怪物との戦い/オグムンドとの戦いに協力

所持: スニジル


■ 弓曲げのアーンのサガ

道を違えた兄弟の物語

Hrafnista人のサガの一つ


オーラヴ

人物: Namdalen(ノルウェー中央部)の王/息子インギャルドと共同統治

事績: ソーリルに剣を授ける

所持: セグン


ソーリル・ビャルナルソン

人物: 農夫ビョルンの息子/þegn(セグンを持つことに因む)/初めはオーラヴ王に仕える

事績: インギャルド王の側に留まりアーンと道を違える/インギャルドの戦士たちに船から突き落とされる

所持: セグン


アーン・ビャルナルソン

人物: 農夫ビョルンの息子/bogsveigir(弓を引き絞る者)の二つ名/『事績』のアノ・サギッタリウスにあたる(フロト4世時代)

事績: インギャルド王を守るため王の兄弟を殺すが追放される/無法者となる/王への復讐は果たせなかった

所持: セグン/弓と5本の魔法の矢


ソーリル・アーンスソン

人物: アーンの息子/háleggr(足長)の二つ名

事績: インギャルド王との争いに終止符

所持: セグン


■ 勇士殺しのアースムンドのサガ

ブズリ王一族に向けられた呪いと悲劇

『事績』を元にすればハラルド戦歯王より前の時代


ブズリ

人物: スウェーデン王/『ユングリンガタル』などには見当たらない人物

事績: 鍛冶のオリーウスから呪われる

所持: アリーウスノケン/オリーウスノケン


アースムンド・アーカソン

人物: デンマークの戦士アーキの息子/ヒルディブランドの異父兄弟/『事績』のハルダヌスに対応する(ハラルド戦歯王の父/ただし一説に過ぎない)

事績: ヒルディブランドとの決闘

所持: ヤールンゴット


ヒルディブランド・ヘルガソン

人物: フーナランドの王子ヘルギの息子/アースムンドの異父兄弟/『事績』のヒルディゲルに対応する/ディートリヒ・フォン・ベルンの師ヒルデブラントと同一視される

事績: アースムンドとの決闘

所持: アリーウスノケン/ヒルディブランドノタテ


■ ラグナル・ロズブロークのサガ

ラグナルの父・シグルズ・フリングとハラルド戦歯王が戦っている

ノーザンブリアの王アエルラは867年死亡


ラグナル

レグネルス≪羅≫

人物: デンマーク王/シグルズ・フリングの息子/loðbrók(毛羽立ちズボン)の二つ名/3番目の嫁アースラウグはシグルズ・シグムンドスソンの娘/骨無しのイーヴァル、剛勇のビョルンなどの父

事績: 二匹の蛇(竜)を退治/アエルラ王の蛇牢で死亡

所持: レグネルロドブログノヤリ

モデル: (d. 785?)

他に: 『ゲスタ・ダノールム』/『詩語法』


エイステイン・ベリ

オステン≪羅≫

人物: スウェーデン王/ラグナル・ロズブロークの友/『ヘルヴォルのサガ』ではハラルド戦歯王の息子とされる

事績: ラグナルの息子たちに国を奪われる

所持: シービリャ

モデル: (8c末)

他に: 『ゲスタ・ダノールム』/『ヘルヴォルとヘイズレク王のサガ』など


■ 苦難のストゥルラウグのサガ

ストゥルラウグの冒険を描く


ストゥルラウグ・インゴールヴスソン

人物: スウェーデンのヴァイキングの長/ゴングフロールヴの父/hinn starfsami(勤勉/面倒)の二つ名/スラーンドヘイム(トロンハイム)の金の口のハラルド王に仕える

事績: コルを倒しアーサを手に入れる/フンドールヴ王との戦い

所持: ヴェーヴレイユナウト/ホルンネヴュナウト


■ 徒歩のフロールヴのサガ

ゴングフロールヴのロシアやイングランドでの戦い

ロロのデータをそのまま重ねればハラルド美髪王時代(王から追放された)


フロールヴ・ストゥルラウグスソン/ゴングフロールヴ(徒歩のフロールヴ)

人物: ヴァイキング/後にガルザリーキ(ロシア)の王に/息子は『フロームンドのサガ』のオーラヴ王(ただしそちらではグノーザルアースムンドの息子になっている)

事績: イェストリークランドの王エイレクとの戦い

所持: フレッグヴィザルナウト[剣]/アトラナウト/ヴェーヴレイユナウト/フレッグヴィザルナウト[鎧]

モデル: ノルマンディー公国の祖ロロ(d. 933)


フレッグヴィズ

人物: ホールムガルズ(ノヴゴロド)の王

事績: イェストリークランドの王エイレクに敗れる

所持: フレッグヴィザルナウト[剣]/フレッグヴィザルナウト[鎧]


■ フロームンド・グリプスソンのサガ

オーラヴ王の下での戦いの数々

『Göngu-Hrólfs saga』から一方的に繋がっている


フロームンド・グリプスソン

人物: デンマークのオーラヴ王(Óláfr Liðsmannakonung)に仕える

事績: ベルセルクとの戦い/双子のスウェーデン王との戦い

所持: ミスティルテイン


フロングヴィズ

人物: 島暮らしのベルセルク

事績: 島に上陸してきたオーラヴの戦士たちと戦う/フロームンドに殴り殺される

所持: ブリュンスヴァリ


スラーイン

人物: Valland(ガリア)の王/不死

事績: スウェーデンのセミング王を初め多くの人間を殺す/フロームンドに敗れる

所持: ミスティルテイン


■ エイステインの息子ハールヴダンのサガ

グッルソーリルの父オッドも登場

ノルウェーはハラルド美髪王の時代


ハールヴダン・エイステインスソン

人物: 父エイステインはスラーンドヘイム(トロンハイム)の王/オーディンの血を引く/フロームンド・グリプスソンは結構遠い親戚(祖母の姉妹の夫)

事績: 天才のウールフケルとの因縁の戦い/スラーンドヘイムの王位を継ぐ/ビャルマランドでヴァル達との戦い


ヴァル(・アグナルスソン)

人物: イェストリークランドの王アグナルの息子/Dumbshafのヴァイキング

事績: ハールヴダンの仲間シグムンドとの戦い(逃亡)/宝を守るため竜と化す/グッルソーリルらとの戦い

所持: ホルンヒャルティ

他に: 『ソルスカフィヨルズのサガ』


■ ハーコン善王のサガ

ノルウェー王ホーコン1世のサガ


ハーコン・ハラルドスソン

人物: ノルウェー王/góði(善王)/Aðalsteinsfóstri(アザルステインの養子)

事績: 兄エイリーク血斧王を追放/フィチャルの戦い(致命傷/960/961年)

所持: クヴェルンビート

モデル: ノルウェー王ホーコン1世(d. 960/961)


アザルステイン

人物: イングランド王/ハーコンの養父

事績: Brunanburhの戦い(937年)

所持: クヴェルンビート

モデル: イングランド王アゼルスタン(d. 939)

他に: 『エギルのサガ』


ソーラールヴ・スコールムスソン

人物: ハーコン王が選んだ戦士/sterki(強い)の二つ名

事績: フィチャルの戦い(960/961年)

所持: フェトブレイズ


■ やっかい詩人ハルフレズのサガ

ハーコン・シグルザルソンからエイリーク・ハーコナルソンの時代まで


ハルフレズ・オーッタルソン

人物: ソグンのオーッタルの息子/オーラヴ・トリュグヴァソン王などに仕える/vandræðaskáld(やっかい詩人)の二つ名

事績: ウップランドのオーッタルを殺す/オーラヴ王の下で洗礼を受ける

所持: ハーコナルナウト/シグヴァルダナウト

モデル: (d. 1007頃)


ハーコン・シグルザルソン

人物: ノルウェーのヤルル/実質的なノルウェーの支配者

事績: ハラルド灰衣王やオーラヴ・トリュグヴァソン王との争い

所持: ハーコナルナウト

モデル: ノルウェーのヤルルハーコン(d. 995)


■ オーラヴ・トリュグヴァソン王のサガ

ノルウェー王オーラヴ・トリュグヴァソンのサガ

オーラヴの生涯と、デンマーク勢力との戦いを描く


オーラヴ・トリュグヴァソン

人物: ノルウェー王/長蛇号が有名

事績: 皇帝オッタ(オットー3世)の下でハラルド青歯王らを破る/キリスト教に改宗/スヴォルドの戦い(戦死/1000年)

所持: グリーム/ヒルニング

モデル: ノルウェー王オーラヴ1世(d. 1000)

他に: 『Helga þáttr Þórissonar』/『ノルナ・ゲストの話』など


エイナル・サンバルスケルヴィル

アイナー・タンバーシェリヴィル

人物: ノルウェーの有力者/オーラヴ・トリュグヴァソン王の名射手

事績: スヴォルドの戦い/マグヌース善王を担ぎ出す/ハラルド苛烈王に暗殺される

所持: タンバー

モデル: (d. 1050頃)

他に: 『ハラルド苛烈王のサガ』/『長蛇号』


エイヴィンド・フィンスソン

人物: ハーコン善王などに仕えた宮廷詩人/戦士ハーレクの父/skáldaspillir(剽窃詩人)の二つ名

事績: 『ハーコンの言葉』などを遺す

所持: フォルディ

モデル: (d. 990頃(諾語版Wikipedia))


■ Þáttr Þorsteins Uxafóts(牛脚ソルステインの話?)

父親を知らないソルステインがオーラヴ王の戦士となるまで


ソルステイン

人物: オーラヴ・トリュグヴァソン王の戦士/oxafót(牛脚)の二つ名/光のイーヴァルの息子(『ソルリの話』に登場する人物)

事績: 父イーヴァルに認知を迫る/トロールとの戦い/Svolderの戦い(戦死)

所持: スキャルドヴァラルナウト

他に: 『オーラヴ・トリュグヴァソン王のサガ』


■ 聖オーラヴ王のサガ

ノルウェー王オーラヴ2世のサガ


オーラヴ・ハラルドスソン

人物: ノルウェー王/digri(太った)/helgi(聖王)/Grenland(ノルウェー南部)の領主の息子/オーラヴ・ゲイルスタザアールヴの生まれ変わりと言われる

事績: スティクレスターの戦い(戦死/1030年)

所持: フネイティル/ヘル/グロズ

モデル: ノルウェー王オーラヴ2世(d. 1030)

他に: 『マグヌース善王のサガ』/『肩広のハーコン王のサガ』


オーラヴ

人物: ノルウェー王/グズロズ狩人王の息子(ユングリング家)/ハラルド美髪王のおじに当たる/Geirstaða-Álfr(Geirstadのエルフ)

事績: 自分の遺体を墳墓(howe)に納めさせ疫病が広がらないようにした

所持: フネイティル(ベーシング)

他に: 『ユングリンガ・サガ』


アースビョルン

人物: 犬のソーリルの甥

事績: オーラヴ聖王に仕えるアザラシのソーリルを殺す

所持: セルスヘヴニル


アースムンド

人物: オーラヴ聖王に仕える

事績: アースビョルンを殺す

所持: セルスヘヴニル


ソーリル

人物: ハーロガランドの族長/hundr(犬)の二つ名

事績: アースビョルンの仇討ち/スティクレスターの戦いでオーラヴ聖王を殺す

所持: セルスヘヴニル

モデル: トーレ(d. 1030)


■ マグヌース善王のサガ

ノルウェー王マグヌス1世のサガ


マグヌース・オーラヴスソン

人物: ノルウェー王/góði(善王)/オーラヴ2世の息子

事績: イングランド侵攻

所持: ヘル

モデル: ノルウェー王マグヌス1世(d. 1047)


■ ハラルド苛烈王のサガ

ノルウェー王ハーラル3世のサガ


ハラルド・シグルズスソン

人物: ノルウェー王/harðráði(苛烈王)/Ringerikeの領主の息子

事績: イングランドのハロルド2世との戦い/スタンフォード・ブリッジの戦い(戦死/1066年)

所持: エッマ

モデル: ノルウェー王ハーラル3世(d. 1066)


■ ヘミングの話

ハラルド苛烈王に難題を課されたヘミングが復讐を果たす話


ヘミング・アースラークスソン

人物: ハラルド苛烈王の傭兵

事績: ハラルド王の難題/イングランドへ渡る/スタンフォード・ブリッジの戦いでハラルド王を撃つ

所持: ヘミングノユミ


ヤートヴァルズ

人物: イングランド王/アザルラーズ王(エゼルレッド2世)の息子/嘘を見抜く剣を持っているので面会時は気をつけなければならない

事績: オッドやヘミングとの交流/国内情勢に悩まされる姿

所持: スキールテイン

モデル: イングランド王エドワード懺悔王(d. 1066)


■ 裸足のマグヌース王のサガ

ノルウェー王マグヌス3世のサガ


マグヌース・オーラヴスソン

人物: ノルウェー王/berfættr(裸足王)/オーラヴ3世の息子

事績: アルスターの戦い(戦死/1103年)

所持: レッグビート

モデル: ノルウェー王マグヌス3世(d. 1103)


ヴィズクン・ヨーンスソン

人物: マグヌース王の臣下

事績: アルスターの戦い/死んだ王に代わり剣を持ち帰る

所持: レッグビート


■ エルリングの息子マグヌースのサガ

ノルウェー王マグヌス5世のサガ

白樺の脚(反体制派)と錫杖団(キリスト教勢力)の争いの始まり


マグヌース・エルリングスソン

人物: ノルウェー王

事績: スヴェッリルの白樺の脚に悩まされる/Fimreiteの戦い(戦死/1184年)

所持: フィスクフリュッグ

モデル: ノルウェー王マグヌス5世(d. 1184)

他に: 『スヴェッリル王のサガ』


シグルズ・マグヌースソン

人物: ノルウェー王マグヌス5世の息子/ヤルル

事績: フロルヴァーグの戦い(戦死/1194年)

所持: バスタルズ

モデル: (d. 1194)


ニーコラース・スキャルドヴァラルソン(シグルザルソン)

人物: ハーロガランドの地主/マグヌス3世の姉妹の息子

事績: 白樺の脚に殺される

所持: ヴィルヒャールムスギョルズ

他に: 『詩人一覧』/『肩広のハーコン王のサガ』


■ スヴェッリル王のサガ

ノルウェー王スヴェレのサガ

マグヌス5世のサガとは裏表のようなものか


スヴェッリル・シグルザルソン

人物: ノルウェー王

事績: 白樺の脚を利用しマグヌースに対抗/錫杖団に悩まされる

モデル: ノルウェー王スヴェレ・シグルツソン(d. 1202)

他に: 『エルリングの息子マグヌースのサガ』


■ Saga Hákonar Konúngs Hákonarsonar(ハーコンの息子ハーコンのサガ?)

ノルウェー王ホーコン4世のサガ

『ストゥルルンガ・サガ』と同時代


ハーコン・ハーコナルソン

人物: ノルウェー王/ノルウェーに最盛期をもたらす/gamli(老王)

事績: ヤルルのスクーリとの争い/ギッスル・ソルヴァルドスソンをアイスランドのヤルルに

モデル: ノルウェー王ホーコン4世(d. 1263)

他に: 『アイスランド人たちのサガ』


スクーリ・バールザルソン

人物: ノルウェーのヤルル(伯)・ヘルトギ(大公)/インギ王(インゲ2世)の半兄弟/当初は王と対等の権力

事績: 白樺の脚と錫杖団を和解させる/ハーコン王との争い/スノッリ・ストゥルルソンと結託

モデル: スクーレ(d. 1240)

所持: スカルズ?

他に: 『アイスランド人たちのサガ』


ペート

人物: ノルウェー王スヴェッリルの甥/白樺の脚の一員/steypir(ステイピルを持つことに因む)の二つ名

事績: 第4回十字軍に参加

所持: ステイピル

モデル: ペテル(d. 1213(※))

※『Skandinavier unterwegs in Europa (1000-1250)』(Waßenhoven)

他に: 『アイスランド人たちのサガ』(名前のみ)


アンドレース

人物: ハーコン老王(ホーコン4世)に仕える/王のおじとされる/Skjaldarband(盾紐)の二つ名

事績: ビャルマランド行/剣をヤルルのスクーリに託す

所持: スカルズ

モデル: アンドレス/アンドレアス(d. 1230(※))

※『Skandinavier unterwegs in Europa (1000-1250)』(Waßenhoven)