パラディンについて
始めに
武勲詩の中で十二臣将(十二勇士)と認定される人物たちをあげてみようというものです。
十二臣将には、単に「武芸に優れた勇士の集まり」ということだけではなく「有力諸侯の連合体」といった側面もあるようです。
日本で言えば、秀吉の小田原征伐や朝鮮出兵に集まった諸大名のような感じでしょうか。
認定されている作品数から見て、「ほとんどの作品で認定」~「作品によっては認定」という風に大体で分けてみました。
参考としてあげた資料と各作品内の記述を基にしましたが、別の資料を探せばもっと違った顔ぶれになるかもしれません。
作品ごとに設定が異なることもあり、整合性の無い情報もあります。
読み間違いもあると思いますのでそこら辺は話半分でお願いします。
候補に入らない人物や敵方の人物も記載してありますが、あくまでwordsで取り上げた人物に限っています。
シャルルマーニュ関連人物の全網羅、という趣旨ではありませんのでご了承ください。
また、登場作品をあげていますが必ずしもそれが認定作品というわけではありません。
※名の上がった作品は下で紹介しています。
皇帝
シャルルマーニュ≪仏≫
カルロ・マーニョ≪伊≫
カール・デア・グローセ≪独≫
カロルス・マグヌス≪羅≫
人物: フランス王/皇帝(ロンスヴォー時点ではまだ戴冠していないはずだが)/200歳を超える/キリスト教圏九偉人の一人/武芸は一流/ドーン・ド・マイヤンスサイクルでは冷酷な一面が強調される/ルノーの処遇を巡ってローランら十二臣将全員に離反される一幕も
所持: ジョワユーズ(ガロセフェレ/ジョイオーサ)/クラジューズ/シャルルマーニュノケン/ピノザ/ビテルヌノタテ/モンジョワ
モデル: フランク王・西ローマ皇帝カール1世(d. 814)
登場: 『ローランの歌』他多数
※フランス武勲詩には何人かのフランス王が登場するが、無理やり同じ時間軸と仮定すれば以下のようになるのでは?
クロヴィス(クロヴィス1世)
[史] メロヴィング朝最初の王
[詩] フローヴァンの十二勇士が活躍/リシャール・ド・ノルマンディーやアンジェリエが所属
↓
フローヴァン(架空)
[詩] クロヴィスの後を継ぐ
↓
(この間は不明)
↓
シャルル・マルテル(カール・マルテル)
[史] メロヴィング朝の宮宰
[詩] ジラール・ド・ルシヨンの反乱/ただし禿頭王と呼ばれることからシャルル2世であるとも
シャルルマーニュ世代の人物の名がかなり見られる
(シャルルマーニュ物の流用だったり混同だったりするのだろう)
↓
ピパン(ピピン3世/小ピピン/ピピン短躯王)
[史] カロリング朝最初の王/カール・マルテルの息子
[詩] ガラン・ル・ロレーヌなどが活躍
↓
シャルルマーニュ(カール1世/カール大帝)
[史] 西ローマ皇帝/ピピン3世の息子
[詩] シャルルマーニュの十二勇士が活躍
↓
ルイ(ルートヴィヒ1世/ルイ敬虔王)
[史] 西ローマ皇帝/カール1世の息子
[詩] エメリ・ド・ナルボンヌの娘を娶る/暗愚な王として描かれる/ギヨーム・ドランジュやアヨルなどが活躍
↓
(『ラウール・ド・カンブレー』でルイ4世が登場するが、別世界感が強いため考慮せず)
↓
ユー・カペー(ユーグ・カペー)
[史] カペー朝最初の王/本来は繋がらない
[詩] ルイ王の娘を娶る/オジェ・ル・ダノワがひょっこり現れる
十二臣将(ほとんどの作品で)
ローラン/ロラン≪仏≫
オルランド≪伊≫
ロランドゥス≪羅≫
人物: (ブルターニュ辺境)伯/Cenonta伯(Cénomans/ブルターニュとの境か)/ミロン・ダンジェまたはティオリ・ド・ヴァンヌの息子/シャルルマーニュの甥/ガヌロンの継子/オリヴィエの女兄弟と婚約
事績: モントーバン攻めでシャルルに名乗り(初対面?)/シモン・ド・プイユのエルサレム遠征には不参加/パンプローナでスペイン王戴冠を固辞/ロンスヴォー殿軍(戦死)
所持: デュランダル(デュルムダリ/ドヴェーリェドヴォルグ/ドゥランダルテ/ドゥルリンダナ)/ブランドウェル/フェネラント/オリファン
モデル: ブルターニュ辺境伯ローラン(d. 778)
登場: 『ローランの歌』他多数
オリヴィエ≪仏≫
ウリヴィエリ/オリヴィエロ≪伊≫
オリウェリウス≪羅≫
人物: Gennes(ジュネーヴ)伯/ヴィエンヌ(イゼール)伯/ヴァル・ド・ルーネルの領主/ガラン・ド・モングラーヌの孫/ローランの友/イタリア作品ではその役割がリナルドに
事績: ローランとの決闘(『ジラール・ド・ヴィエンヌ』)/従兄弟シモン・ド・プイユのエルサレム遠征には不参加/ローランの単独行動を巡って仲違い(『Roland à Saragosse』)/ロンスヴォー殿軍(戦死)
所持: オートクレール(アルタキアラ/アルタクレーラ)/タラプリマ/バプテーム/プルウァーランス
登場: 『ローランの歌』他多数
十二臣将(多くの作品で)
テュルパン/チュルパン≪仏≫
トゥルピン/トゥルピーノ≪伊≫
トゥルピヌス≪羅≫
人物: ランス(レーム)大司教/将兵の士気を高める役割
事績: モントーバン攻め/エルサレム巡礼行/ロンバルド攻略/パンプローナ攻略/ロンスヴォー殿軍(戦死)/ロンスヴォーの顚末を語ったとか語らなかったとか/Genyonn(ガヌロン)に乗せられたチャールズ(シャルル)に対し脅しをかける(『ミラノの包囲』)
所持: アルマス(エーグルデュール)/オートミーズ/グランデピエ
モデル: ランス大司教ティルピヌス(d. 794/800)
登場: 『ローランの歌』他多数
オトン/オットン/アトン/オテ(Otes)/オステ(Hostes)≪仏≫
オットーネ≪伊≫
ハタ/ハト≪羅≫
人物: 伯/数々の表記で様々な物語に登場するが、謎多し/ベランジェと組むことが多い(兄弟設定も)/ネームの息子とする作品も(『Aquilon』などイタリア作品)/エストゥーの父オトンとの混同も見られる
事績: ロンバルド攻略/パンプローナ攻略/Luiserne(スペイン)攻略/ロンスヴォー殿軍(戦死)
モデル: ポワティエ伯やブルゴーニュ公など候補は複数
登場: 『ローランの歌』/『ロンスヴォー』など
ベランジェ≪仏≫
ベルリンギエリ/ベルリンジェリ≪伊≫
ベレンガリウス≪羅≫
人物: 伯/オトンと組むことが多い(兄弟設定も)/ネームまたはエメリの息子とする作品も(『Aquilon』などイタリア作品)/『ルノー・ド・モントーバン』のガロワのベランジェは別人?
事績: アスプレモン救援/エルサレム巡礼行/パンプローナ攻略/Luiserne(スペイン)攻略/ロンスヴォー殿軍(戦死)
モデル: トゥールーズ伯やアングレーム伯アルドゥアン2世の息子など候補は複数
登場: 『ローランの歌』/『ロンスヴォー』など
エストゥー・ド・ラングル/エストゥール(Estoult)/エスト(Estoz)≪仏≫
アストルフォ≪伊≫
エストゥルトゥス≪羅≫
人物: ラングルの領主(伯/公)/オトンの息子/イングランド王子(イタリア作品の設定)/ジラール・ド・ルシヨンの甥とされることも(『L’entrée d’Espagne』)/イタリア作品で父オットーネとオルランドの父ミローネが兄弟ということにされた/『歌』の高貴の大公Austorie(Astor)が原型か?/de Langres(フランス・ラングルの)だったのがl'Angleterre(イングランドの)に変化?
事績: モントーバン攻め/ロンバルド攻略/パンプローナ攻略(ある意味主役)/ロンスヴォー殿軍(戦死)/『Gaydon』では生存/月から持ち帰ったビンでオルランドの正気を取り戻す(『狂える』)
所持: バリサルダ/ポメッラ/アルガリアノヤリ
モデル: ラングル伯Estulphe(d. 778/史書に名はあるが伝説の方から作られた可能性も)
登場: 『ロンスヴォー』/『Astolfo Borioso』など
ジラール・ド・ルシヨン/ジェラール≪仏≫
ゲルハルト≪独≫
人物: ルシヨン公/ドーン・ド・マイヤンスの息子(後代の作品ではおじ)/反抗的な割に使われ続ける/サムソンの父とされることも/エストゥーのおじとされることも(『L’entrée d’Espagne』)/『歌』時点で老将/Gérard de Fraite(Gérard d'Euphrate)、ジラール・ド・ヴィエンヌ(ガランの息子)らと起源は同じ
事績: 『ジラール・ド・ルシヨン』ではシャルル・マルテル(またはシャルル2世)に反逆/ヴェズレーの修道院(史実ではサント=マドレーヌ大聖堂)を建設/兄弟ドーン・ド・ナントゥイユの反乱に加勢(『ドーン・ド・ナントゥイユ』)/兄弟ブーヴェ(モージらの父)の反乱に加勢(『ルノー』)/ロンバルド攻略/アスプレモン救援(のついでに反逆)/パンプローナ攻略/ロンスヴォー殿軍(戦死)/ガランサイクルでは生きて活躍/『ライノルト』ではモンテルバン攻めに加わる
モデル: パリ伯・ヴィエンヌ伯ジラール(d. 877/879)
登場: 『ジラール・ド・ルシヨン』/『ローランの歌』など
オジェ・ル・ダノワ≪仏≫
ダネセ・ウジェーリ≪伊≫
ホルガー・ダンスク≪丁≫
オゲリウス≪羅≫
人物: デンマークの人/デンマーク公/『歌』においては伯/ドーン・ド・マイヤンスの孫/戦いのプロ/眠れる王伝説の類型
事績: ローマ救援(初手柄)/モントーバン攻め/アスプレモン救援/エルサレム巡礼行/聖遺物奪還戦/ロンバルド攻略/パンプローナ攻略/Luiserne(スペイン)攻略/ロンスヴォー先陣/第三軍団の指揮/息子の死がきっかけでシャルルマーニュに反逆/シャルトル救援(人間界最後の手柄/『La Fleur des Batailles』)/アヴァロンの住人に/『偽テュルパン』ではロンスヴォーで死亡
所持: クールタン(コルターナ/ブリュアン)/ソーヴァジーヌ
モデル: ゴズフレズの息子オーラヴ(Olaf)?/デーン人の戦士Olgerus, dux Daniæ?
登場: 『デーン人オジェ』/『ローランの歌』など
ネーム・ド・バヴィエール/ナムレ(Namles)≪仏≫
ナモ/ナーモ≪伊≫
ナイメス/Dunamels≪独≫
ナアマン/ナマン≪羅≫
人物: バイエルン公/シャルルの相談役/GasselinまたはOudelonまたはAquilonの息子/オジェの後見役/作品ごとに子供だとされる人物が増えていく(騒動の発端になる者も)/シャルルの甥ボードゥアンの死に激昂するなど熱い一面も/オリフラムを掲げる者(名誉であると同時に危険なポジション)
事績: ローマ救援/モントーバン攻め/アスプレモン救援/エルサレム巡礼行/聖遺物奪還戦/ロンバルド攻略/パンプローナ攻略/Luiserne(スペイン)攻略/ロンスヴォー先陣/陣立ての指揮/サクソン人との戦い/『偽テュルパン』ではロンスヴォーで死亡
所持: ドルチェボーナ/パラミデスノケン/ムラギア/(モンジョワ)
モデル: ブルターニュ公・ヴァンヌ伯ノミノエ(d. 851)?
登場: 『ローランの歌』他多数
ジョフロワ・ダンジュー/ジェフロワ/ジョフレー≪仏≫
人物: アンジュー公/オリフラムを掲げる者(名誉であると同時に危険なポジション)/ピナーベルと決闘したチエリー(Tierri l'Angevin)は弟(『Gaydon』では息子)/アルデンヌ公の方のティエリーやサムソンの兄弟とされることも(『Roncisvals』)
事績: ローマ救援/モントーバン攻め/アスプレモン救援/エルサレム遠征/聖遺物奪還戦/ロンスヴォー先陣/シャルル直属の第十軍団に従う/サクソン人との戦い
所持: (モンジョワ)
モデル: アンジュー伯ジョフロワ1世(d. 987)/4世(d. 1151)?
登場: 『ローランの歌』他多数
ルノー・ド・モントーバン≪仏≫
リナルド≪伊≫
ライノルト≪独≫
ライノルドス/ライナルドゥス≪羅≫
人物: モントーバン(サン=タンドレ・ド・キュザックと見られる)の領主(伯)/エイモンの息子/ドーン・ド・マイヤンスの孫/イタリア作品で父アイモーネ(アモーネ)とオルランドの父ミローネが兄弟ということにされた/イタリア作品での臣将認定/『シャルルマーニュ伝説』のロンスヴァル後のリナルドの逸話は著者による創作の度合いが大きい
事績: ヴィヴィアン救援/シャルルマーニュの甥ベルトレ(ベルトロワ)を殺し反逆/ガスコーニュのヨン王に仕える/アルデンヌ、モントーバン、ドルトムントと行く先々で包囲を受ける/オジェやローランらとの戦い/放浪中にペルシアのスルタンと戦う/『大モルガンテ』ではロンチスヴァッレ(Roncisvalle)参戦/『偽テュルパン』ではロンスヴォーで死亡
所持: フロベルジュ(フスベルタ/フルベルタ/フローレンベルク)
モデル: ケルンの聖人ライノルト(8世紀とも10世紀とも/シャルルマーニュの直系の子孫?)
登場: 『ルノー・ド・モントーバン』/『恋するオルランド』など
十二臣将(少なからぬ作品で)
ジェラン≪仏≫
ガリヌス≪羅≫
人物: ジェリエと仲が良い/『ブリタニア列王史』などでフランスの十二臣将を率いるGerin of Chartres(Guerinus Carnotensis/Geraint Carnwys)と関連?(アーサー王に仕えルキウス・ティベリウス帝への使者となった人物)/同一人物とは言い難いが十二臣将という素材と共に『列王史』に取り込まれた可能性も(ジェランやガランなど名前が似た人物は多く特定し難い)
事績: エルサレム巡礼行/ロンバルド攻略/ロンスヴォー殿軍(戦死)
モデル: プロヴァンス公ゲラン(d. 853)?
登場: 『ローランの歌』/『ロンスヴォー』など
ジェリエ≪仏≫
ガレルス≪羅≫
人物: ジェランと仲が良い
事績: ロンスヴォー殿軍(戦死)
登場: 『ローランの歌』/『ロンスヴォー』など
アンセイス≪仏≫
アンスイジ≪伊≫
アンジス≪独≫
人物: ピカルディ伯またはアルデンヌ伯(イタリア作品の設定)
事績: ロンバルド攻略/パンプローナ攻略/ロンスヴォー殿軍(戦死)
モデル: シャルル・マルテルの祖父Ansegisel?/他にもAnsegisusという僧侶が何人かいるが
登場: 『ローランの歌』/『ロンスヴォー』など
サムソン/サンソン/センソン/サンセ≪仏≫
ザンプゾン(Sampson)≪独≫
人物: (ブルゴーニュ)公/von Beyeren(『ライノルト』)/ギー・ド・ブルゴーニュの父とされる/ジョフロワ・ダンジューやティエリー・ダルデンヌの兄弟とされることも(『Roncisvals』)/ジラール・ド・ルシヨンの息子とされることも(『Histoire et chronique de Provence』)/史書ではあるが伝説から作られた可能性も)
事績: ローマ救援/アスプレモン救援/パンプローナ攻略/Luiserne(スペイン)攻略/ロンスヴォー殿軍(戦死)/『ライノルト』ではモンテルバン攻めに加わる
登場: 『ローランの歌』/『ロンスヴォー』など
サロモン・ド・ブルターニュ/サレモン≪仏≫
サラモーネ≪伊≫
人物: ブルターニュ王(公)/青本『Conquestes~』ではブルゴーニュ公(サムソンとの混同か)/ローランの父ティオリ・ド・ヴァンヌの甥(『Aiquin』)/シャルルの相談役/『偽テュルパン』ではエストゥーの友/アスプレモンでローランの素質を見抜く
事績: ローマ救援/モントーバン攻め/アスプレモン救援/パンプローナ攻略/サクソン人との戦い/『偽テュルパン』ではロンスヴォーで死亡
モデル: ブルターニュ公・王サロモン(d. 874)?
登場: 『L’Entrée en Espagne』/『ルノー・ド・モントーバン』など
リシャール・ド・ノルマンディー≪仏≫
リッカルド≪伊≫
人物: ノルマンディー公/フローヴァン十二勇士でもある/『歌』時点で老将/戦場には欠かせない(が、引き立て役として負けることも)/まじめに考えてもしょうがないが、ロンスヴォー時点で何歳なんだ?という疑問は湧く
事績: クロヴィス救援/ローマ救援/モントーバン攻め/エルサレム遠征/聖遺物奪還戦/パンプローナ攻略/Luiserne(スペイン)攻略/ロンスヴォー先陣/第五軍団の指揮(戦死)/ロンスヴォー後の作品でも活躍
所持: エスカリダル
モデル: ノルマンディー公リシャール1世(d. 996)
登場: 『ローランの歌』/『少年時代のオジェ』など
ティエリー・ダルデンヌ/チエリー/テリ≪仏≫
ディーデリヒ≪独≫
人物: アルデンヌ公(アルゴンヌの大公)/アスカーニュ公/アンジューのティエリーと混同されることも(ジョフロワやサムソンの兄弟として)/若手としてローランの従士とされることも(『L’entrée』)/シャルル・マルテル時代にも登場(『ジラール・ド・ルシヨン』)
事績: ドーン・ド・マイヤンスとの争い/エルサレム遠征/聖遺物奪還戦/Luiserne(スペイン)攻略/ロンスヴォー先陣/第九軍団の指揮/『ライノルト』ではモンテルバン攻めに加わる
モデル: 上ロタリンギア公ティエリー1世(d. 1026/1027)?
登場: 『ローランの歌』/『シモン・ド・プイユ』など
ガヌロン≪仏≫
ガノ/ガーノ/ガン≪伊≫
ガナロヌス≪羅≫
人物: 伯/ポンティユー(フランス北部)伯またはマガンツァ(マインツ)公(イタリア作品)/ドーン・ド・マイヤンスの孫/ローランの継父/イタリア作品での臣将認定
事績: モージらの父で叔父にあたるエーグルモン公を殺す/ロンスヴォーにおける裏切り
所持: ミュルグレ(ムラギア)
モデル: サンス大司教ウェニロ(d. 865)
登場: 『ローランの歌』/『ロンスヴォー』など
モージ・デーグルモン/モーグリ(Maugris)≪仏≫
マラジジ≪伊≫
人物: エーグルモン(ガール?オート=マルヌ?)の領主?/ドーン・ド・マイヤンスの孫/ヴィヴィアンの双子の兄弟/またはVivien l'Esclavonの息子(兄弟とも解釈できる)/妖精に取り上げられる/魔法使い/イタリア作品での臣将認定
事績: ヴィヴィアンの養父を殺す/ヴィヴィアン救援/シャルルマーニュに敵対するルノーを魔法で援ける
所持: フロベルジュ(フスベルタ)
モデル: アヴランシュ司教Maugis(d. 1026)?
登場: 『モージ・デーグルモン』/『ルノー・ド・モントーバン』など
ルッジェーロ/ルッゲーロ≪伊≫
ロジェロ≪英≫
人物: 後のブルガリア王/エットーレ(ヘクトル)の末裔/アゴランテ王の外孫/リサ(カラブリア)公ルッジェーロの息子/エステ家の祖/女傑マルフィーザの兄/『アスプラモンテ』の設定が下敷き(母ガリツィエッラについて)/イタリア作品での臣将認定
事績: アグラマンテ王に従いフランス侵攻/キリスト教に改宗
所持: バリサルド/アトランテノタテ/ルッジェーロノタテ
モデル: シチリア伯ルッジェーロ1世(d. 1101)?/2世(d. 1154)?
登場: 『恋するオルランド』/『La Morte di Ruggiero』など
十二臣将(作品によっては)
アンジェリエ・ド・ガスコーニュ/アンジュリエ≪仏≫
アンジョリン≪伊≫
エンゲリルス≪独≫
エンギレル≪北欧≫
エンゲレルス≪羅≫
人物: ガスコーニュ公(侯)/ボルドーの領主?/Loonの領主?/フローヴァン十二勇士でもある/まじめに考えてもしょうがないが、ロンスヴォー時点で何歳なんだ?という疑問は湧く
事績: クロヴィス救援/ロンバルド攻略/ロンスヴォー殿軍(戦死)
所持: クラルミエ/コレンツ
登場: 『ローランの歌』/『オティネル』など
イヴォン≪仏≫
アヴィノ≪伊≫
イウォニウス≪羅≫
人物: オトン王(ドーン・ド・マイヤンスの息子)の息子(『ゴフレ』)/ネームの息子とする作品も(『Aquilon』などイタリア作品)/アイヴァンホーの元ネタとみる人もいるようだが
事績: Luiserne(スペイン)攻略/ロンスヴォー殿軍(戦死)
登場: 『ギー・ド・ブルゴーニュ』/『ローランの歌』など
イヴォワール/イヴォリー≪仏≫
アヴォリオ≪伊≫
イウェリウス≪羅≫
人物: オトン王(ドーン・ド・マイヤンスの息子)の息子(『ゴフレ』)/ネームの息子とする作品も(『Aquilon』などイタリア作品)
事績: Luiserne(スペイン)攻略/ロンスヴォー殿軍(戦死)
登場: 『ギー・ド・ブルゴーニュ』/『ローランの歌』など
ウヤージュ(Ullage)≪仏≫
人物: イングランドの人
事績: モントーバン攻め
登場: 『ルノー・ド・モントーバン』
イドゥロン(Ydelon)/ウィドゥロン(Widelon)≪仏≫
人物: バイエルンの人/公/アルデンヌ公ティエリーの甥/ネームの父とされるOudelonと関連?
事績: ローマ救援/モントーバン攻め
登場: 『少年時代のオジェ』/『ルノー・ド・モントーバン』
オドン・ド・ラングル/オトン/ウード(Oede)/ユーデ(Huedes)≪仏≫
オットーネ≪伊≫
オドニス≪羅≫
人物: ラングルの領主(公)/エストゥーの父/イングランド王(イタリア作品の設定)/ロンスヴォーで第六軍団を指揮したウェドン(seigneur Eudes/Eudon)のこと?/ベルナルド・ディ・キアラモンテの息子(イタリア作品の設定)/ドーンの息子オトン王と混同されていったように見える
事績: ローマ救援/Luiserne(スペイン)攻略
モデル: マーシア王オッファ(d. 796)/ラングル伯Odon(リストに名はあるが伝説から作られた可能性も)
登場: 『少年時代のオジェ』/『ギー・ド・ブルゴーニュ』など
レニエ≪仏≫
人物: l'alose(シャッド[魚]の)
事績: Luiserne(スペイン)攻略
登場: 『ギー・ド・ブルゴーニュ』
ギヨーム・ドランジュ≪仏≫
グリエルモ・ドリンガ/ドランジェ≪伊≫
ヴィレハルム/ヴィルヘルム≪独≫
人物: オランジュ(フランス南部)伯/プロヴァンス辺境伯(『ヴィレハルム』)/エメリ・ド・ナルボンヌの息子/ルイ王の後見役/短鼻または鉤鼻(au court nez)の二つ名/ガラン・ド・モングラーヌサイクル(ローラン亡き後)の中心人物/『ライノルト』では早くから登場
事績: エルサレム巡礼行/オランジュ攻略(異教徒の娘を娶る)/バルバストロ攻略/アリスカンの戦い/ロイス王(ルートヴィヒ1世/ルイ敬虔王)の援けで包囲軍を破る(『ヴィレハルム』)/甥のエリー・ド・サン=ジル救援
所持: イドゥーズ/ドルルーズ/ルキュイット/マルグランド/ジョワユーズ(ショイウーゼ)
モデル: アキテーヌ公・トゥールーズ伯ギヨーム・ド・ジェローヌ(d. 812/815)
登場: 『ギヨームの歌』/『シャルルマーニュの巡礼』など
ベルナール・ド・ブルバン≪仏≫
ベルナート/ベルンハルト≪独≫
人物: Brebant(ブラバント?)の領主(公?)/エメリ・ド・ナルボンヌの息子/ギヨームの兄弟/シャルルの義理の息子?/『ライノルト』では早くから登場
事績: エルサレム遠征/エルサレム巡礼行/甥のエリー・ド・サン=ジル救援
所持: プレチョーゼ
登場: 『シモン・ド・プイユ』/『シャルルマーニュの巡礼』など
エメ(Aymer/Aïmer)≪仏≫
人物: ヴェニスの征服者/le Chétif(若い/哀れな)/エメリ・ド・ナルボンヌの息子/ギヨームの兄弟
事績: エルサレム巡礼行
登場: 『シャルルマーニュの巡礼』など
エルノー・ド・ジローヌ≪仏≫
人物: オルレアン公/ジロンドの領主/エメリ・ド・ナルボンヌの息子/ギヨームの兄弟/ドーンの息子の一人と同名
事績: エルサレム巡礼行/甥のエリー・ド・サン=ジル救援
登場: 『シャルルマーニュの巡礼』など
ベルトラン≪仏≫
人物: le palasin(パラディンの/宮中伯の)/ベルナール・ド・ブルバンの息子/『ライノルト』では早くから登場
事績: エルサレム巡礼行/従兄弟のエリー・ド・サン=ジル救援
登場: 『シャルルマーニュの巡礼』など
ギイメ(Gillimer)/ギリメ(Gilimer)/ギエメ/ギレメ/ギヨーム≪仏≫
人物: スコットランドの人(l'Escot)/アヨルの従兄弟(『Aiol』)
事績: 聖遺物奪還戦/サクソン人との戦い/いくつかの作品でマルシルと戦っている
登場: 『オジェの騎士道』/『フィエラブラ』など
オーベリ/オーブリ≪仏≫
アルベリクス≪羅≫
人物: ブルゴーニュ公/ネームの父とされるガスラン(Gasselin)の叔父(または従兄弟)/バザンの息子/バイエルンのオリ(Orri)王の下に身を寄せる
事績: 『Aubery~』で強盗Lambertに殺されている/聖遺物奪還戦(『Aubery~』よりも後の話)/『偽テュルパン』ではロンスヴォーで死亡
登場: 『フィエラブラ』/『Aubery le Bourgoing』など
バザン(Basin)≪仏≫
人物: Gennes(ドゥーの方?)の領主/ボーヴェの人/ブルゴーニュの人/オーベリの父/『Basin』の主人公盗賊Basinとの関連は?
事績: 聖遺物奪還戦
登場: 『フィエラブラ』など
ギー・ド・ブルゴーニュ/ギヨン≪仏≫
グイド≪伊≫
人物: ブルゴーニュの領主/ブルゴーニュ公サムソンの息子とされる/若手代表としてローラン(ベテラン代表)と競い合う
事績: 聖遺物奪還戦/フィエラブラの姉妹と結婚/モンテ・ウルグル攻略/スペイン王を約束される
モデル: 教皇カリストゥス2世(d. 1124)
登場: 『ギー・ド・ブルゴーニュ』/『フィエラブラ』など
ベラール・ド・モンディディエ/ジェラール≪仏≫
ベルンハルト≪独≫
人物: モンディディエの領主/アルデンヌ公ティエリーの息子/ドーン・ド・マイヤンスの甥/ローランと共に戦ったロンムのゴーチエ(Gautier de Hui)の父(『ゴフレ』)/ただしロンスヴォー後の『サクソン人の歌』では若い騎士とされている
事績: 聖遺物奪還戦/サクソン王ギテクラン(ヴィドゥキント)の息子に殺される/『ライノルト』ではモンテルバン攻めに加わる
登場: 『フィエラブラ』/『サクソン人の歌』など
ドーン・ド・ナントゥイユ≪仏≫
人物: ナントゥイユ(仏北東部?南東部?)の領主(公?)/ドーン・ド・マイヤンスの息子/アイ・ダヴィニョンの義父
事績: 息子を殺され反逆(『ドーン・ド・ナントゥイユ』)/兄弟ブーヴェ(モージらの父)の反乱に加勢(『ルノー』)
登場: 『ドーン・ド・ナントゥイユ』/『オジェの騎士道』など
エイモン・ド・ドルドーヌ/エメ(Aimes)≪仏≫
アイモーネ/アモーネ≪伊≫
ハイモン/ハイメ≪独≫
人物: ドルドーニュ公(伯)/ルノーの逃亡ルートから見るにドルドーニュは仏北部の架空の地か/ドーン・ド・マイヤンスの息子/ルノー、ギシャール、アラール、リシャールの父/イタリア作品でベルナルド・ディ・キアラモンテの息子ということにされる/リッチャルデット、ブラダマンテ、グイドン(庶子)と更に子供が増えた
事績: 王に逆らった息子たちを勘当/窮状を見かね食料を投げ入れる
登場: 『ルノー・ド・モントーバン』/『オジェの騎士道』など
ベランジェ≪仏≫
人物: ウェールズとアイルランドの領主/『歌』のベランジェとは別人?
事績: モントーバン攻め
登場: 『ルノー・ド・モントーバン』
ゲラン/ジェラン≪仏≫
ガリヌス≪羅≫
人物: ロレーヌ公/おそらくガラン・ル・ロレーヌではないか(同名の武勲詩の主人公)/ガラン・ル・ロレーヌはシャルルの父ピパン王(小ピピン)に仕える
事績: 『偽テュルパン』ではロンスヴォーで死亡
登場: 青本『Conquestes du grant Charlemagne』
ジョフロワ/ゲフィエ/ゲッフィエ≪仏≫
ガイフェルス≪羅≫
人物: ボルドーの領主/アキテーヌ公(大公)
事績: ロンスヴォー殿軍(戦死)?
モデル: アキテーヌ公ワイファリ(d. 768)?/アキテーヌのワルテル(ワルタリウス)?
登場: 『ローランの歌』/青本『Conquestes du grant Charlemagne』など
リヨル・ドゥ・マン/ラウル≪仏≫
人物: ル・マンの領主?/アミアンの領主?/エメリ・ド・ナルボンヌの娘を娶る/ナント伯ユーの従兄弟/ティエリー(Gaydon)の忠臣
事績: 聖遺物奪還戦
モデル: コタンタン副伯Ruellan(Riol) de Mayenne(d. 933)?
登場: 『Gaydon』/『フィエラブラ』など
ランベール(Lambert)≪仏≫
ランベルトゥス≪羅≫
人物: ブリュッセルの王子(大公)/フリースラントのレームボーと同一人物?
事績: 『偽テュルパン』ではロンスヴォーで死亡
モデル: ルーヴァン伯ランベール1世(d. 1015)?/2世(d. 1054)?
登場: 青本『Conquestes du grant Charlemagne』
ガンデルブオン(Gandelbuon)≪オック≫
グオッティブオッフィ(Guottibuoffi)≪伊≫
人物: フリースラントの人/フリースラント王ゴンデビューと関連は?/ロンムのゴーチエとの類似性
事績: ロンスヴォー殿軍/ローランからシャルルへの伝令
登場: 『ロンサスヴァルス』/『大モルガンテ』
ベルトロワ(Bertoloi)≪仏≫
人物:
事績: ロンバルド攻略
登場: 『オティネル』
オティネル≪仏≫
オテュール≪英≫
オトフェル/オトヴェル(Otfel)≪ウェールズ≫
人物: 後のロンバルド王/フェラギュ(フェラグス)の甥/ガルシル(マルシル)王に仕える
事績: ローランとの戦い/キリスト教に改宗
所持: コルスーズ(キルケイス)
登場: 『オティネル』など
フィエラブラ≪仏≫
フェルムブラス≪英≫
人物: サラセン王バランの息子
事績: オリヴィエとの戦い/キリスト教に改宗
所持: ガルバン/バプテーム/プルウァーランス/ヘルムスタールト
登場: 『フィエラブラ』/『ドーン・ド・マイヤンス』など
リッチャルデット≪伊≫
人物: リナルドの兄弟/リッチャルド(リシャール)と混同して語られている模様
事績: 『大モルガンテ』ではロンチスヴァッレ(Roncisvalle)参戦
登場: 『恋するオルランド』/『大モルガンテ』など
ブランディマルテ≪伊≫
フロリマール(Flori[s]mart)≪ブルフィンチ≫
人物: シルヴァン・タワー(Rocca Silvana)の領主/『シャルルマーニュ伝説』ではブラダマンテとの名前被りを気にしての改変?/フロリマールはイタリア語風に読んだ方が自然かも(フロリマルトとか)
事績: キリスト教に改宗/ランペドゥーザ島の決闘(戦死)
所持: トランケーラ
登場: 『恋するオルランド』/『狂えるオルランド』
サンソン≪仏≫
サンソネット/サンソネ≪伊≫
人物: メッカのスルタンの息子/『L'Entrée』の設定を活かすならロンスヴォーのサムソン公はこの人になる
事績: ローランに連れられて来る/死んだサンソン・ド・ガスコーニュの席に納まる/『大モルガンテ』ではロンスヴォーで戦死(サムソン公と混ざったか)
登場: 『L'Entrée d'Espagne』/『大モルガンテ』など
ボードゥアン/ボードワン≪仏≫
バルドヴィーノ≪伊≫
バルドゥイヌス≪羅≫
ボルドウィン≪英≫
人物: ガヌロンの息子/親には似ず/『歌』では名前のみ登場/ローランの兄弟と言えば兄弟/『サクソン人の歌』で王の甥とされるボードゥアンと同一?
事績: 『大モルガンテ』ではロンスヴォーで戦死
登場: 『大モルガンテ』など
グァルティエロ/グァルティエリ≪伊≫
ワルター≪英≫
人物: モンテレオーネの領主(da Mulione)?/アメリゴ(エメリ)の息子/フランスでいうところのロンムのゴーチエ(Gautier de l'Hum)のことか?
事績: 『大モルガンテ』ではロンスヴォーで戦死
登場: 『狂えるオルランド』/『大モルガンテ』など
リシェ≪仏≫
リッチェーリ/リツィエーリ≪伊≫
人物: フローヴァン十二勇士の一人/公ジョスランの息子/アルザス王フロールの娘を娶る/『I Reali~』ではサソーニャ公ジャンバローネ(ジョヴァンバローネ)の息子/フィオヴォ~フィオラヴァンテの三代に仕える?/最初のパラディンとされる
事績: エムロン・ド・バヴィエールの息子を殺す/エムロンとの決闘/クロヴィス王救援
登場: 『Floovant』/『I Reali di Francia』
ジョスラン≪仏≫
人物: フローヴァン十二勇士の一人/公/リシェ、ギヌマンの父/『歌』で第七軍団を指揮した人物と同名だが関連は不明
事績: クロヴィス王救援
登場: 『Floovant』
ギヌマン≪仏≫
人物: フローヴァン十二勇士の一人/伯/リシェの兄弟/『歌』で第一軍団を指揮した人物と同名だが関連は不明
事績: クロヴィス王救援
登場: 『Floovant』
アンマリ・ド・シャルトル≪仏≫
人物: フローヴァン十二勇士の一人/シャルトルの領主?/モランの兄弟
事績: クロヴィス王救援
登場: 『Floovant』
モラン≪仏≫
人物: フローヴァン十二勇士の一人/アンマリの兄弟
事績: クロヴィス王救援
登場: 『Floovant』
フォケール・ド・トロワ/フォルケール≪仏≫
人物: フローヴァン十二勇士の一人/トロワ(シャンパーニュ)の領主?
事績: クロヴィス王救援
登場: 『Floovant』
ボードゥアン・リ・フラマン≪仏≫
人物: フローヴァン十二勇士の一人/フランダース伯
事績: クロヴィス王救援
登場: 『Floovant』
エスコルファン・ド・ブルトゥーヌ≪仏≫
人物: フローヴァン十二勇士の一人/ブルターニュ公
事績: クロヴィス王救援
登場: 『Floovant』
アンテョーム・ロ・フラン/アントーム≪仏≫
人物: フローヴァン十二勇士の一人
事績: クロヴィス王救援
登場: 『Floovant』
フロール・ドーゼ(Flore d'Ausai)/フローラン≪仏≫
人物: フローヴァン十二勇士の一人/アルザス王/アルデンヌ、ロレーヌ、バイエルン、オーストリアの領主/『Le roi Flore et la belle Jeanne』のフロール王と同一か?
事績: 追放されたフローヴァンを召し抱える/クロヴィス王救援
登場: 『Floovant』
十二臣将?(臣将だが十二に入ってるかどうかは?)
ジョフロワ/ゴフレ≪仏≫
人物: デンマーク王/ドーン・ド・マイヤンスの息子/オジェの父
事績: モングラーヌ救援/シャルルマーニュに対し反抗/エルサレム遠征
モデル: デンマーク王ゴズフレズ(d. 810)
登場: 『ゴフレ』/『シモン・ド・プイユ』など
ベルナール・ド・クレルモン≪仏≫
ベルナルド・ディ・キアラモンテ≪伊≫
人物: クレルモン=フェランの領主/イタリア作品ではオルランド、リナルド、アストルフォらの祖父/ブオヴォ・ダントーナの孫
事績: エルサレム遠征
登場: 『シモン・ド・プイユ』/『I Reali di Francia』など
※ちなみに『I Reali di Francia』におけるベルナルドの息子たちは
1) アモーネ・ディ・ダルベーナ/アイモーネ(リナルドらの父/=エイモン)
2) ブオヴォ・ダグレモンテ(マラジジの父/=ブーヴェ)
3) ジラルド・ダ・ロッシリョーネ(=ジラール・ド・ルシヨン)
4) リオーネ(教皇)
5) オットーネ・ディンギルテッラ(アストルフォの父/=オトン)
6) ミローネ・ダングランテ(オルランドの父/=ミロン)
?) アンセリジ(庶子)
?) エレフロイ(庶子)
オエル・ド・ナント/ウール/ユー(Hue)≪仏≫
オエッルス≪羅≫
人物: ナント伯/ブルターニュの人?/Costentin伯と同一?/ブルターニュ王(ナント伯)でアーサー王の甥とされる人物と同名(『ブリタニア列王史』など)/同一人物とは言い難いがモデルが同じという可能性も
事績: ローマ救援/アスプレモン救援/聖遺物奪還戦/エルサレム遠征/ロンスヴォー殿軍(戦死)?/『偽テュルパン年代記』では巨人フェラギュ(Ferracutus)退治に参加
モデル: シャルルマーニュ時代のナント伯Hoelなる人物の記録あり(※)/ブルターニュ公・ナント伯のリスト中(Wikipedia)にHoëlはいるがシャルルとは時代が違う/ブルターニュ公・ナント伯オエル1世(d. 981)?
登場: 『シモン・ド・プイユ』/『ロンスヴォー』など
※『Annals nantaises; ou Abrégé chronologique de l'histoire de Nantes』(Guimar)
ドリュー(Drues)/ドルー(Dreux)≪仏≫
人物: ポワチエの領主/モンディディエの領主と同一?
事績: エルサレム遠征
登場: 『シモン・ド・プイユ』など
レームボー(Raimbaut)/ラムバルト≪仏≫
ランバルド(Rambaldo)≪伊≫
人物: フリースラントの人(公?)/ブリュッセルの王子ランベールと同一人物?
事績: エルサレム遠征/ロンスヴォー先陣/第八軍団の指揮
モデル: フリースラント王レッドボット(d. 719)
登場: 『シモン・ド・プイユ』/『狂えるオルランド』など
シモン・ド・プイユ≪仏≫
人物: プッリャの領主(公/王)/ガラン・ド・モングラーヌの孫/エルサレム遠征一行を十二勇士と見るか微妙なところ
事績: エルサレム遠征/サラセン人に攻められる(『ルノー』)
モデル: シチリア伯シモーネ・ダルタヴィッラ(d. 1105)?
登場: 『シモン・ド・プイユ』/『ルノー・ド・モントーバン』
ゴーティエ≪仏≫
人物: ロンバルドの領主(伯)
事績: エルサレム遠征
登場: 『シモン・ド・プイユ』
ユーグ≪仏≫
人物: ディジョンの領主
事績: エルサレム遠征
モデル: ディジョン伯ユーグ1世(d. 960)?
登場: 『シモン・ド・プイユ』
ファゴン≪仏≫
人物: トスカーナ公
事績: ローマ救援/アスプレモン救援
登場: 『少年時代のオジェ』/『アスプレモン』
ユー/ユオン≪仏≫
人物: ル・マンの領主?/アンジュー公ジョフロワの甥
事績: ローマ救援/アスプレモン救援
登場: 『少年時代のオジェ』/『アスプレモン』など
アンケタン/アンシュタン≪仏≫
人物: ブロワの領主(公)/リシャール・ド・ノルマンディーの従兄弟
事績: アスプレモン救援
登場: 『アスプレモン』
オーブアン(Aubuïn)/ボードゥアン(Bauduïn)≪仏≫
人物: ボーヴェの領主(公)
事績: アスプレモン救援
登場: 『アスプレモン』
エラン/エリン≪仏≫
人物: 公
事績: アスプレモン救援
登場: 『アスプレモン』
ティオラン(Thïorin)≪仏≫
人物: 王/ノルマンディーの人/サロモンの甥
事績: アスプレモン救援
登場: 『アスプレモン』
アンセイス・ド・カルタージュ≪仏≫
人物: スペインとカルタゴの王/ブルターニュのRispeu(Ripeus)の息子/ドーン・ド・マイヤンスの孫
事績: ナルボンヌ救援
所持: ジョワユーズ
モデル: シャルル・マルテルの祖父Ansegisel?/他にもAnsegisusという僧侶が何人かいるが
登場: 『アンセイス・ド・カルタージュ』/『エメリ・ド・ナルボンヌ』
ドルーエ・ド・モンディディエ/ドルー(Dreues)≪仏≫
人物: モンディディエ(フランス北部)の領主/ポワチエの領主と同一?
事績: ナルボンヌ救援
登場: 『エメリ・ド・ナルボンヌ』
ウール・ド・コスタンタン≪仏≫
人物: Costentin(コタンタン?)伯/ナント伯と同一?
事績: ナルボンヌ救援
モデル: ブルターニュ公・ナント伯のオエルと言う人物が3人くらいいるが
登場: 『エメリ・ド・ナルボンヌ』
ユードン(Huedon)≪仏≫
人物: ブルゴーニュ公
事績: ナルボンヌ救援
モデル: ブルゴーニュ公ウード1世(d. 1103)
登場: 『エメリ・ド・ナルボンヌ』
ゴンデビュー(Gondebuef)≪仏≫
人物: ドイツ(マインツ?)の人/フリースラントの王と同一?
事績: ナルボンヌ救援
登場: 『エメリ・ド・ナルボンヌ』など
ゴンデビュー/ゴンデブー/ゴンデルビュー/ゴデビュー≪仏≫
ガルデボドゥス/ガルディボドゥス≪羅≫
人物: フリースラントの王/オジェやルノーらの親戚/プレスター・ジョンの父(『歴史の鑑』)/ドイツのゴンデビューやガンデルブオンと同一?
事績: 『偽テュルパン』ではロンスヴォーで死亡
登場: 『ルノー・ド・モントーバン』/『Galien』など
ジラール・ド・ヴィエンヌ≪仏≫
ジェラルド≪伊≫
人物: ヴィエンヌ(フランス南部)の領主/ガラン・ド・モングラーヌの息子/Gérard de Fraite、ジラール・ド・ルシヨン(ドーンの息子)らと起源は同じ
事績: ナルボンヌ救援/王妃から辱めを受ける
モデル: パリ伯・ヴィエンヌ伯ジラール(d. 877/879)
登場: 『ジラール・ド・ヴィエンヌ』/『エメリ・ド・ナルボンヌ』
ブラダマンテ≪伊≫
人物: リナルドの妹/エステ家の祖/パラディンとする記述は無し/『Il cavaliere inesistente』(1959)では辛うじて
事績: マルセイユの守備/ルッジェーロの仇討ち
所持: アルガリアノヤリ
登場: 『恋するオルランド』/『Bradamante gelosa』など
ドゥドン/ドゥドーネ≪伊≫
人物: デンマーク人/オジェの息子(『Guidon』)/18世紀の『リッチャルデット』ではパラディンの一人/il Santo(聖人の)/dalla mazza(鈍器を使うことから)
登場: 『恋するオルランド』/『Guidon selvaggio』など
おまけ(その他フランス勢)
ガラン・ド・モングラーヌ/ゲラン・ド・モングラーヴ≪仏≫
グエリーノ≪伊≫
人物: モングラーヌ(ピレネーの辺り?)の領主(公)/オリヴィエ、エメリ、シモンらの祖父/ギヨーム・ドランジュの曾祖父/“ゲラン・ド・モングラーヴはウィーンの領主”というのはヴィエンヌ(息子ジラール・ド・ヴィエンヌの領地)をウィーンと見たからだろう/おそらくヴィエンヌはフランス南部の方(ウィーンだと決闘の地であるローヌ川の中洲までちょっと遠い)/対スペイン(サラセン)の最前線で戦った一族/『I Reali~』ではブオヴォ・ダントーナの孫
事績: サラセン王グロリアン(Gloriant)との戦い/一時、王家ともめる
所持: アレクサンドル/フィネシャン
登場: 『Les Enfances Garin de Monglane』/『ドーン・ド・マイヤンス』など
エメリ・ド・ナルボンヌ≪仏≫
アメリゴ≪伊≫
ヘイムリーヒ/ハイムリヒ≪独≫
人物: ナルボンヌの領主/ガランの孫/ギヨーム・ドランジュらの父/エリー・ド・サン=ジルの祖父/ルイ敬虔王の義父/『ライノルト』ではハイメ(エイモン)の戦友
事績: おじジラール・ド・ヴィエンヌへの侮辱に憤る/相続権を与えず息子たちを放出/人馬族(Sagittaires)との戦い
所持: エスコファディーヌ/グリーブ/フィナモンド
モデル: ナルボンヌ副伯エメリ1世(d. 1105)/2世(d. 1134)
登場: 『エメリ・ド・ナルボンヌ』/『ギベール・ダンドルナス』など
ギベール・ダンドルナス≪仏≫
人物: アンデルナス(コルドバ付近)の領主/エメリの息子(末息子?)/ギヨーム・ドランジュの兄弟
事績: アンデルナス奪取
所持: エーグルデュール
登場: 『ギベール・ダンドルナス』/『エメリ・ド・ナルボンヌの死』
ブーヴ・ド・コマルシ/ブーヴェ/ボヴォン≪仏≫
人物: どこかの郡(Comarque)の領主?/フランス北部のコメルシー?/エメリの息子/ギヨーム・ドランジュの兄弟
事績: バルバストロ攻略
所持: グリーブ/プロルザン
登場: 『Bovon de Commarchis』/『ナルボンヌ人』など
ドーン・ド・マイヤンス/ドーラン(Doolin)/ドロゴン(Drogon)≪仏≫
ドゥオド・ディ・マガンツァ/ドドン≪伊≫
人物: マイエンス(マインツ)の領主/Valklerの領主?/反逆者だらけの一族(と言っても原因は王側がほとんど)/ジラール・ド・ルシヨンらの父/オジェ、ガヌロン、ルノー、モージ、ユオン・ド・ボルドーらの祖父/白鳥の騎士の曾祖父(ゴドフロワ・ド・ブイヨンは白鳥の騎士の血筋とされる)/シャルル・マルテル時代にも登場(『ジラール・ド・ルシヨン』)/ブルゴーニュ王ゴンデボーの息子
事績: ティエリー・ダルデンヌとの争い/シャルルマーニュとの戦い/モングラーヌ救援/『ブオヴォ・ダントーナ』ではアントーナを乗っ取る
所持: メルヴェイユーズ
モデル: シャルル・マルテルの兄弟ドロゴ(d. 708)?
登場: 『ゴフレ』/『ドーン・ド・マイヤンス』など
※ちなみに『ゴフレ』におけるドーンの息子たちは
1) ゴフレ・ド・ダヌマルシュ(オジェの父)
2) ドーン・ド・ナントゥイユ(アイ・ダヴィニョンの義父)
3) グリフォン・ドートフイユ(ガヌロンの父)
4) エイモン・ド・ドルドーニュ(ルノー、アラール、ギシャール、リシャールの父)
5) ブーヴェ・デーグルモン/ボーヴェ(モージ、ヴィヴィアンの父)
6) オトン(イヴォン、イヴォワールの父)
7) リプー/リスプー・ド・ブルターニュ(アンセイス・ド・カルタージュの父)
8) セヴァン・ド・ボルドー/セギュアン(ユオン・ド・ボルドーの父)
9) ペロン/ピエール・ド・リユフォール(白鳥の騎士エリアスやゴドフロワ・ド・ブイヨンの先祖)
10) モラン・ド・リヴィエール(レーモン・ド・サン=ジルの父)
11) エルノー・ド・ジローヌ
12) ジラール・ド・ルシヨン
グリフォン・ドートフイユ(Grifon d'Hautefeuille)≪仏≫
グリフォーネ≪伊≫
人物: オートフイユ(マルヌ?)の領主/ドーンの息子/ガヌロンの父/『I Reali~』では他の兄弟と違いドーン(ドゥオド・ディ・マガンツァ)系統に残留
事績: モングラーヌ救援/兄弟ブーヴェを襲撃
所持: トランシュフェ/オートミーズ
モデル: シャルルのおじグリフォ(d. 753)?
登場: 『ゴフレ』/『ルノー・ド・モントーバン』など
ゴーティエ・ド・ラン(Gautier de l'Hum)/Gualter de l'Hum/ロンムのゴーチエ≪仏≫
人物: ドーンの甥/ベラール・ド・モンディディエの息子とされることも/ローランの配下?
事績: ロンスヴォー殿軍別動隊(戦死)
所持: マエルギュ
登場: 『ローランの歌』など
リシャール≪仏≫
リッチャルド≪伊≫
リツァールト/リツハルト(Rizhart)≪独≫
人物: エイモンの息子/ルノーの兄弟/イタリア作品ではリッチャルデットと混同
事績: 兄弟でシャルルマーニュに反逆/リシャール・ド・ノルマンディーを破る活躍
所持: マンビュト
登場: 『ルノー・ド・モントーバン』など
アラール≪仏≫
アラルド≪伊≫
アデラート/アデルハルト(Adelhart)≪独≫
人物: エイモンの息子/ルノーの兄弟
事績: 兄弟でシャルルマーニュに反逆
所持: マンビュト
モデル: シャルルの従兄弟でコルヴァイの修道院長のアーダルハルト(d. 826)と見られる
登場: 『ルノー・ド・モントーバン』など
ヴィヴィアン・ド・モンブラン≪仏≫
ヴィヴィアーノ≪伊≫
フィフィアン/ヴィヴィアン≪蘭≫
人物: モンブラン(オート=アルプス?)の領主/ドーンの孫/モージの双子の兄弟/異教徒に育てられる/妻は異教徒の妃エスクラルモンド/オリヴィエと槍試合をしたヴィヴィアン・デーグルモンと同一?
事績: 出自を知りキリスト教に改宗/バビロンのスルタンの包囲を受ける
所持: ルツェベル
登場: 『Vivien l'Amachour de Monbranc』/『Malagijs oder Madog von Willem』など
ベゴン≪仏≫
人物: ガラン・ル・ロレーヌの兄弟/シャルルの父ピパン王(小ピピン)に仕える/おそらく『歌』でガヌロンを逮捕したベゴン(ベスゴン/ベーグ)ではないか
所持: フロベルジュ
モデル: パリ伯ベゴ(d. 816)?
登場: 『ロレーヌ人ガラン』
ティエリー/チエリー≪仏≫
ディートリヒ/デデリヒ≪独≫
人物: アンジュー公ジョフロワの弟(『歌』)/またはジョフロワの息子(『Gaydon』)/l'Angevin(アンジューの)/Gaydonというあだ名(兜に止まったカケス(geai)から?)/アルデンヌ公のティエリーと混同されることも
事績: ガヌロンの代理人ピナーベルとの決闘/ドイツものでは名剣を使用/ティボー・ダスプレモン(ガヌロンの兄弟)に濡れ衣を着せられる/最終的に王と和解
所持: オートクレール/デュランダル/クールタン
登場: 『ローランの歌』/『Gaydon』など
レヌアール≪仏≫
レンネヴァルト≪独≫
人物: 巨人/ギヨーム・ドランジュの従者/コルドバ王Desraméの息子/ルイ王の娘Aélisを娶る/Mailleferの父/Renierの祖父
事績: アリスカンの戦い/シャパリュ王との戦い/巨人ロキフェルとの戦い/巨人ガディフェルとの戦い
所持: ロキフェルノコンボウ
登場: 『ロキフェルの戦い』/『Le Moniage Rainouart』など
エリー・ド・サン=ジル(Élie de Saint-Gilles)≪仏≫
エリア・ドルリーノ(Elia d'Orlino)≪伊≫
人物: サン=ジル・ドゥ・ガールの領主(公)/アヨルの父/エメリ・ド・ナルボンヌの外孫/シャルルの娘アヴィス(アヴィズ)を娶る
事績: サラセン人から故郷を取り戻す戦い
所持: フォルトゥル
登場: 『サン=ジルのエリー』/『Aiol』など
アヨル/エオル≪仏≫
アイオルフォ/アヨルフォ(Aiolpho)≪伊≫
アユール(Ayoel)≪蘭≫
人物: エリー・ド・サン=ジルの息子/シャルルの外孫
事績: サラセン人から故郷を取り戻す戦い
所持: スカールデレイン/ドルチェボーナ
登場: 『Aiol』など
ガリアン(Galien)≪仏≫
人物: 後にコンスタンティノープルの皇帝に/オリヴィエの庶子/皇帝ユーグの孫
事績: 父を探す/ロンスヴォーでその最期を看取る/邪悪なおじ達を制す
所持: フロベルジュ
登場: 『Galiens li Restorés』
ピエール・ド・モンラベイ≪仏≫
人物: モンラベイの領主?/シャルル・マルテルの使者
所持: ベラン
登場: 『ジラール・ド・ルシヨン』
レイニエル≪独≫
人物: オギエル(オジェ)の盾持ち
所持: フロレーテ
登場: 『Ogier von Dänemark』/『Ogier van Denemerken』
エリアス/エリア≪仏≫
人物: 白鳥の騎士/オリアント王(ドーンの孫)の息子/ゴドフロワ・ド・ブイヨンの先祖
事績: 祖母マタブリュヌや大おじアゴランとの戦い/兄弟たちの呪いを解く/ブイヨン公の危機を救う
所持: ミュルグレ
登場: 『白鳥の騎士』
ゴドフロワ・ド・ブイヨン≪仏≫
人物: 聖墳墓教会の守護者(実質的なエルサレム王)/キリスト教圏九偉人の一人/白鳥の騎士(エリアス)の子孫とされる
事績: 第一回十字軍に参加
所持: イドゥーズ
モデル: 下ロートリンゲン公ゴドフロワ5世(4世として知られる)(d. 1100)
登場: 『エルサレムの歌/続編』など
ボードゥアン・ド・ブイヨン/ボードワン≪仏≫
人物: ゴドフロワの弟/後のエルサレム王
事績: コルニュマランを殺す
所持: ミュルグレ
モデル: エルサレム王ボードゥアン1世(d. 1118)
登場: 『エルサレムの歌/続編』など
ボードゥアン・ド・スブール/ボードワン≪仏≫
人物: ナイメーヘン(オランダ)の王子/奸臣により王ともども国を追われる/後のエルサレム王
事績: 国を取り戻す/エルサレム王に加勢しサラセンと戦う
所持: ミュルグレ
モデル: エルサレム王ボードゥアン2世(d. 1131)
登場: 『ボードゥアン・ド・スブール』/『ブイヨンの庶子』
バタール・ド・ブイヨン≪仏≫
人物: ボードゥアン・ド・ブイヨン(ド・スブール)の息子/ジェラールの異父兄弟
事績: サラダン(サラディン)に殺される
所持: ミュルグレ
登場: 『ブイヨンの庶子』
ユーオン・ド・タバリー/ユー(Hues de Tabarie)≪仏≫
人物: ティベリアの領主/ボードゥアンを支える/サラディンをこちら側にすることでキリスト教圏の敗北感を和らげるためのエピソードだとかなんとか
事績: サラダン(サラディン)を騎士として叙任する
所持: イドゥーズ
モデル: ガリラヤ・ティベリア公ユーグ2世(d. 1204)
登場: 『L'Ordene de Chevalerie』/『ボードゥアン・ド・スブール』など
ジェラール/ジラール≪仏≫
人物: ユーオン・ド・タバリーの息子/バタールの異父兄弟/le Bel Armé
事績: サラダン(サラディン)を殺す
所持: ミュルグレ
登場: 『Saladin』
ユーグ・カペー/ユー≪仏≫
人物: 後のフランス王/オルレアンの領主の息子
事績: 逆臣フェドリ、アセラン(アスラン)との戦い/ルイ敬虔王(后はエメリの娘)の娘を娶る/浦島状態のオジェとともにシャルトル救援/『エメリの死』ではルイに反抗?
所持: コンスタンス
モデル: フランス王ユーグ・カペー(d. 996)
登場: 『ユーグ・カペー』/『La Fleur des Batailles de Doolin de Mayence』など
フローヴァン(Floovant)≪仏≫
フィオラヴァンテ(Fioravante)≪伊≫
人物: クロヴィス王の息子/後に王位を継ぐ/シャルルマーニュ世代よりも前/異教徒の娘モーガリーを娶る/『I Reali~』ではFiorello王の息子/ブオヴォ・ダントーナの祖先
事績: 祖国を追放される/十二勇士を率い父の危機に駆け付ける
所持: ジョワユーズ
モデル: 物語自体はフランク王国のクロタール2世とその子ダゴベルト1世の逸話などを下敷きに
登場: 『Floovant』/『I Reali di Francia』
エムロン・ド・バヴィエール≪仏≫
人物: バヴィエール(バイエルン)伯/サラセン人により領地を追われる
事績: フローヴァンの従士リシェに息子を殺される/決闘の末に赦す
所持: トロワンシュズ
登場: 『Floovant』
ブーヴ・ド・アンストーヌ/ド・オムトーヌ≪仏≫
ブオヴォ・ダントーナ≪伊≫
ボバ/ボファ≪イディッシュ≫
ビーヴィス・オブ・ハンプトン/ビーヴェス≪英≫
人物: ハンプトン(サウザンプトン)伯ガイ(またはマン)の息子/モンブラントの領主/ギイ(ガイ)やミルズの父/『I Reali~』ではフィオラヴァンテ(フローヴァン)の子孫/グイド、シニバルドの父
事績: ドイツの皇帝(『ブオヴォ』ではドゥオド(ドーン・ド・マイヤンス)/『Boba』ではRitzer)に父を殺される/異国での奴隷生活/異国の姫との恋/アイヴァー王との戦い/イングランドのエドガー王との戦い
所持: アルタキアラ/シュトウトローゲル/ポメッラ/モーグレイ(モートグレイ)
登場: 『ハンプトンのビーヴェス卿』/『I Reali di Francia』
ギイ≪仏≫
グイド/グイドーネ≪伊≫
ガイ≪英≫
人物: ビーヴィスの息子/後のエジプト・アルメニア王/ミルズの双子の兄弟/杣人に預けられる/『I Reali~』ではキアラモンテ一族の祖/オルランド、アストルフォ、リナルド、マラジジらの曾祖父
所持: アロンダイト
登場: 『ハンプトンのビーヴェス卿』/『I Reali di Francia』
ミルズ/マイルズ≪英≫
人物: ビーヴィスの息子/後のイングランド王/ガイの双子の兄弟/漁師に預けられる/『I Reali~』のシニバルド(モングラーナ一族の祖)と同一?/シニバルドはウリヴィエ、グリエルモ(ギヨーム)らの先祖
事績: エドガー王の娘を娶る
所持: コルブランドノケン(クルテイン)
登場: 『ハンプトンのビーヴェス卿』
ラウール・ド・カンブレー≪仏≫
人物: カンブレーの人/ルイ4世海外王の甥/ドーン・ド・マイヤンスサイクルに含まれる
事績: 領地の継承で揉めて王に反逆/王側の勇士ベルニエに倒される
所持: ラウールドカンブレーノケン
登場: 『ラウール・ド・カンブレー』
セルヴァッジョ≪伊≫
人物: 異教徒の若者/カルロ王(シャルルマーニュ)側に転向
所持: ルベスタ
登場: 『Il Selvaggio』
ドルシアーノ≪伊≫
人物: 後の王/オルランドらを失ったカルロ王(シャルルマーニュ)に仕える
所持: ポメッラ
登場: 『Drusiano dal Leone』
バルド≪伊/西≫
人物: レイナルドス(ルノー)の子孫/騎士物語に触発された少年
所持: クリソダウラ
登場: 『Baldo(Baldus)』
おまけ(周辺勢力)
バリガン≪仏≫
人物: バビロニア総督/マルシルとの兄弟設定も
事績: ロンスヴォー後半の大将/リシャール・ド・ノルマンディーなどを殺す
所持: プレシューズ(プレチョーゼ)/マルテ
登場: 『ローランの歌』など
マルシル/ガルシル≪仏≫
マルシーリョ≪伊≫
マルシリウス≪羅≫
人物: スペイン王/シャルルマーニュの宿敵/バリガンとの兄弟設定も/フェラギュのおじ
事績: ロンバルド侵攻/ロンスヴォー前半の大将/ジラール・ド・ルシヨンなどを殺す
所持: ウィクトーリア?
登場: 『ローランの歌』/『オティネル』など
アグラン(Agoulant)≪仏≫
アゴランテ(Agolante)/アゴラント≪伊≫
人物: サラセンの王/ルッジェーロやアグラマンテの祖父
事績: アスプレモンを攻略
所持: トレンツァデャ/マーレペザンテ
登場: 『アスプレモン』
アグリカーネ(Agricane)/アグリカン≪伊≫
人物: タタール王
事績: カタイの都アルブラッカを包囲
所持: トランケーラ
登場: 『恋するオルランド』
ガラフ/ガラフル(Galafre)≪仏≫
人物: トレドの王/サラセンの総督/バリガンやマルシルの父とされることも
事績: 国を追われたシャルルをかくまう/アビスムに盾を与える
所持: ガロセフェレ/ピノザ
登場: 『ローランの歌』/『Karl Meinet』
ブレマン(Braimant)≪仏≫
人物: トレドの王
事績: ガラフルとの争い/若きシャルルに倒される(デュランダル入手経路の一つ)
所持: デュランダル/ピノザ
登場: 『Mainet』
バラン≪仏≫
バランテ(Balante)/バラント≪伊≫
人物: サラセンの王/フィエラブラの父と同一人物?
事績: 一時シャルルマーニュ側に/オジェに殺される
所持: トレンツァデャ
登場: 『アスプレモン』
テュルフィエ(Turfier)≪仏≫
人物: サラセンの王
事績: テュルパンに倒される
所持: オートミーズ
登場: 『ゴフレ』
ブリュナモン(Brunamont)/ブリュネルモン(Brunelmont)≪仏≫
人物: エジプト王
事績: オジェとの戦い
所持: サラジーヌ/トランブラント
登場: 『オジェの騎士道』/『歴史の鑑』
カラウー/カラユー≪仏≫
カラヒュー≪英≫
人物: モーリタニア王
事績: オジェとの戦い/後に義兄弟となる
所持: ブリュマダン/ブリュアン
登場: 『オジェの騎士道』/『歴史の鑑』など
アガリ/アガリス≪仏≫
人物: エジプト王/ジェラール・ドゥーフラトの義父
事績: ジェラールとの戦い/キリスト教への改宗
所持: カラドゥシュ
登場: 『Gérard d'Euphrate』
リョーン(Ryon)≪独≫
リユン(Ryoen)≪蘭≫
人物: サラセンの王
事績: オギエル(オジェ)に倒される
所持: ゴルトマーレ
登場: 『Ogier von Dänemark』/『Ogier van Denemerken』
クラレル(Clarel)≪仏≫
クラレス≪北≫
人物: サラセンの王
事績: ロンバルドの戦い/オティネルに倒される
所持: メレ/ナナント
登場: 『オティネル』/『カルル大王のサガ』
ディディエ≪仏≫
人物: (ロンバルド王?)/剣の持ち主として名前のみの登場?
所持: ベラン
モデル: ランゴバルド王デシデリウス(d. 786)?
登場: 『ジラール・ド・ルシヨン』
オリアス(Orias)≪独≫
人物: 異教徒の王
事績: カール(シャルル)との戦い
所持: ブロメ
登場: 『Karl Meinet』
ドゥラスタンテ≪伊≫
人物: 異教徒の王/『恋するオルランド』ではインドの王として名前のみ登場
事績: オルランドとの戦い
所持: ペザンテ
登場: 『Altobello』/『恋するオルランド』
モルガレッセ(Morgalesse)≪伊≫
人物: ロンバルド王
所持: ボナ?
登場: 『Danese Ugieri』/『Buovo de Antona』
カルボン(Carbon)/カルボネ≪伊≫
人物: おそらく異教徒の王
所持: ボナスペツァフェッロ?
登場: 『アスプラモンテ』/『Danese Ugieri』
バルドルコ(Baldruco)≪伊≫
人物: おそらく異教徒の王
所持: ユスティティア?
登場: 『Danese Ugieri』
ガイファッソ(Gaifasso)≪伊≫
人物: おそらく異教徒の王
所持: ルスティーカ?
登場: 『Danese Ugieri』
アドミランドゥス(Admirandus)≪愛≫
人物: サラセンの王/Fortibras(フィエラブラ)の父
事績: シャルルマーニュとの戦い
所持: メリア
登場: アイルランド版『フィエラブラ』
リュバン(Ruben)≪仏≫
ロベン≪北≫
人物: アレキサンドリアの王
事績: エリー・ド・サン=ジルとの戦い
所持: サラビ
登場: 『サン=ジルのエリー』/『Elis saga ok Rosamundu』
コルサブリン(Korsablin)≪北≫
人物: サクソンの王
事績: フローヴェント(フローヴァン)との戦い
所持: ヤールンビート
登場: 『Flovents saga』
オーモン(Eaumont)≪仏≫
エルモン/アルモンテ≪伊≫
人物: サラセンのアグラン王の息子/アグラマンテやルッジェーロのおじにあたる
事績: アスプレモンで手の付けられない活躍/若きローランに倒される(デュランダル入手経路の一つ)
所持: デュランダル/ルフュスタヨル/キュリュ
登場: 『アスプレモン』
アルガリア/ウベルト≪伊≫
人物: カタイの王ガラフロンの息子/アンジェリカの弟
事績: サラセンの戦士フェッラウ(Ferraù/フェロー/フェラグス)に殺される
所持: アルガリアノヤリ
登場: 『恋するオルランド』
アビスム/アビーム≪仏≫
人物: マルシルの配下?
事績: ロンスヴォー前半の敵/テュルパンに倒される
所持: アビスムノタテ
登場: 『ローランの歌』
テュルジ/チュルジス≪仏≫
タルギス≪独≫
人物: トルトローズ(Tortelose)伯
事績: ロンスヴォー前半の敵/アンセイスに倒される
所持: バルスウェンデン
登場: 『ローランの歌』/『カール大帝』
フォルゴランテ(Folgorante)≪伊≫
人物: 異教徒の戦士/他に名馬Rabicanも所有
所持: バリサルダ
登場: 『Astolfo Borioso』
ロキフェル/ロキフェ≪仏≫
人物: Loquiferneの巨人
事績: ギヨームの従者レヌアールとの戦い
所持: イドゥーズ/ドルルーズ/ルキュイット/ロキフェルノコンボウ
登場: 『ロキフェルの戦い』
ガディフェル・ドルカニー/ガディフェ≪仏≫
人物: 巨人/Gadiferneの王/ロキフェルの模倣キャラと見られる
事績: ギヨームの従者レヌアールとの戦い
所持: マルサ
登場: 『Le Moniage Rainouart』
ブルイエ(Brehier)/ブルウー/ブルユー(Brehue)≪仏≫
人物: 異教徒の巨人
事績: オジェに倒される
所持: エスポアントゥーズ
登場: 『歴史の鑑』
アルファロク(Alfaroc)≪伊≫
人物: 巨人
事績: アイオルフォの父エリア(Elia d' Orlino)と戦う
所持: フォルトゥル
登場: 『Storia Di Ajolfo del Barbicone』
ベルナルド・デル・カルピオ≪西≫
人物: アストゥリアス王アルフォンソ2世の甥
事績: ロルダン(ローラン)を倒す
所持: ドゥランダルテ
登場: 『ベルナルド・デル・カルピオの歌』
シャパリュ/カパリュ≪仏≫
キャスパリーグ≪ウェールズ≫
人物: 様々な伝説に登場する猫王
事績: ギヨームの従者レヌアールとの戦い/オジェとの戦い
所持: ドルルーズ
登場: 『ロキフェルの戦い』/『歴史の鑑』
アトランテ≪伊≫
人物: ルッジェーロを養った魔法使い
所持: アトランテノタテ
登場: 『狂えるオルランド』
ブルネッロ≪伊≫
人物: 小人の盗賊/アグラマンテのために働く
事績: バリサルドを盗み出す
所持: バリサルド
登場: 『恋するオルランド』/『狂えるオルランド』
コルニュマラン(Cornumaran)≪仏≫
人物: エルサレム王コルバダ(Corbadas)の息子
事績: 西方への旅/ゴドフロワと出会い戦いを約束/ボードゥアンに殺される
所持: ルキュイット/ミュルグレ
登場: 『アンティオケの歌』/『ブイヨンの庶子』
作品
■ フランス
・『Conquetes du grand Charlemagne』(15c頃?) - フランク王国の始まりからロンスヴォーまで/フィエラブラ関連がメイン
・『Floovant』(12c末) - クロヴィス王救援/フローヴァン十二勇士の活躍
・『ジラール・ド・ルシヨン』(1160–1170) - ジラールのシャルル・マルテル(またはシャルル2世)に対する反逆
・『Aubery le Bourgoing』(12c) - オーベリの悲劇/ガスラン(ネームの父)による仇討ち/シャルル・マルテル時代
・『ロレーヌ人ガラン』(12c) - ガラン・ル・ロレーヌ一族の異教徒との戦い/シャルル・マルテル~ピパン時代
・『Mainet(Les Enfances de Charlemagne)』(12c) - シャルルの幼少時代/国を追われたシャルルが帰還を果たす
・『Les Enfances Garin de Monglane』(13c末-15c) - 親を知らないガラン・ド・モングラーヌがアキテーヌの領主となるまで
・『ドーン・ド・マイヤンス』(12c中) - ドーン・ド・マイヤンスの生涯/シャルルマーニュとの戦い
・『La Fleur des Batailles de Doolin de Mayence』(1597) - ドーンの一族について/オジェのアヴァロン行
・『ゴフレ』(13c中) - ドーン・ド・マイヤンスによるガラン・ド・モングラーヌ救援/それぞれの孫が登場
・『ドーン・ド・ナントゥイユ』(12c後-13c) - シャルルマーニュへの反逆
・『Gérard d'Euphrate』(16c) - ジェラールのシャルルマーニュに対する反逆/イタリアものをベースに様々な騎士物語が混じる
・『Aiquin』(12c末-13c初) - シャルルマーニュによるブルターニュ征服/サラセン王エキンとの戦い
・『少年時代のオジェ』(1275頃) - ローマ救援/オジェ登場
・『オジェの騎士道(デーン人オジェ)』(1200–1215) - オジェの生涯(少年時代のエピソードも含む)/カラウーとの戦い/シャルルマーニュへの反逆
・『Maugis d’Aigremont』(13c初) - モージ・ヴィヴィアン兄弟の物語/モージがフロベルジュを獲得
・『Vivien de Monbranc(Vivien l'Amachour de Monbranc)』(13c) - モージやルノーらによるヴィヴィアン救援
・『ルノー・ド・モントーバン(エイモンの4人の息子)』(12c末) - ルノーの反逆/十二勇士による包囲/フランスものではルノーはここで離脱
・『ジラール・ド・ヴィエンヌ』(12c末-13c初) - ガラン一族と王家との諍い/ローランとオリヴィエの決闘
・『アスプレモン』(1190) - イタリアのアスプレモン救援/アグラン親子との戦い/ローランがデュランダルを獲得
・『シモン・ド・プイユ』(13c) - シモンらによるエルサレム遠征
・『シャルルマーニュの巡礼』(1140) - エルサレムへの巡礼行/聖遺物を授かる/コンスタンティノープルでのおふざけ
・『フィエラブラ』(1170) - ローマから奪われた聖遺物を奪還/スペインでの戦い/9振りの剣の設定
・『オティネル』(12c後-13c後) - イタリアのロンバルド攻略/ガルシル(マルシル)との対決
・『シャルルマーニュ伝(偽テュルパン年代記)』(12c) - 『聖ヤコブの書』の一部/聖ヤコブの導きによるスペイン遠征
・『L’entrée d’Espagne』(1320) - スペインのナヘラ及びパンプローナ攻略/フェラギュやマルガリスとの戦い
・『ギー・ド・ブルゴーニュ』(12c末-13c初) - スペインのLuiserne攻略/Luiserneはサナブリア湖畔ともガリシア地方とも
・『Roland à Saragosse』(12c前?) - ローランのサラゴサ潜入/オリヴィエとの仲違い
・『ローランの歌』(1100) - ロンスヴォーの戦い(オックスフォード版)/十二勇士の戦死/バリガンとの決戦
・『Le Roman De Roncevaux』 - ロンスヴォーの戦い(パリ版)
・『Li romant de Roncisvals』 - ロンスヴォーの戦い(Châteauroux版)
・『ロンサスヴァルス』(12c) - ロンスヴォーの戦い(オック語版)
・『サクソン人の歌』(1200) - ローランら亡き後のサクソンとの戦い/シャルルの甥ボードゥアンの活躍
・『Galiens li Restorés』(13c末?) - オリヴィエの庶子がコンスタンティノープルの皇帝となるまで
・『Gaydon』(1230) - Gaydon(アンジュー公子ティエリー)の悲劇/ガヌロンの兄弟によるシャルルとアンジュー公家への復讐
・『アンセイス・ド・カルタージュ』(1200) - ローランら亡き後のスペインとの戦い
・『エメリ・ド・ナルボンヌ』(12c末-13c初) - ローランら亡き後のスペインとの戦い/『歌』で死んだはずの人物も登場
・『Bovon de Commarchis』(1275) - スペインのバルバストロ攻略
・『Guibert d'Andrenas』(13c) - スペインのアンデルナス攻略
・『ナルボンヌ人』(1205) - エメリの息子たちがそれぞれの領地を求め外へ(上記の内容と被る)/シャルルからルイ王へ
・『エメリ・ド・ナルボンヌの死』(1180) - 名実ともにギヨームがサイクルの中心人物に
・『ギヨームの歌』(1100) - 前半はアリスカン(フランス南部)の戦い/後半はレヌアールとの話
・『Aliscans』(1180) - アリスカン(フランス南部)の戦い/ギヨームの甥ヴィヴィアンの死
・『La Bataille Loquifer』(13c初) - レヌアールと巨人ロキフェルの戦い/レヌアールのアヴァロン行
・『Le Moniage Rainouart』(12c末-13c初) - 巨人ガディフェルとの戦い
・『Le Moniage Guillaume』(1160–1180) - ギヨームの修道士生活と戦いへの復帰
・『サン=ジルのエリー』(11c-13c初) - サラセンの王Macabréとの戦い/アヨルが生まれるまでの話/ナルボンヌ一族も登場
・『Aiol』(13c) - エリーとアヨルが故郷を取り戻す物語
・『ラウール・ド・カンブレー』(12c末?) - ルイ4世への反逆
・『ユーグ・カペー』(1360) - ユーグが王となるまでの物語
・『白鳥の騎士』(1192) - 兄弟である白鳥に導かれブイヨンの地へ/ゴドフロワの登場
・『アンティオケの歌』(1100) - 第一回十字軍によるアンティオキア征服
・『エルサレムの歌』(12c) - 第一回十字軍によるエルサレム征服/とその続編
・『Baudouin de Sebourc』(14c中) - ナイメーヘンの王子が奸臣から国を取り戻す/エルサレムでの戦い
・『Le Bâtard de Bouillon』(14c初) - 王となったボードゥアンのサラセンとの戦い/アーサー王も登場
・『L'Ordene de Chevalerie』(13c初?) - サラダン(サラディン)に囚われたユー・ド・タバリーの話/サラディンを騎士叙任
・『Saladin』 - ユー・ド・タバリーの息子とサラダン(サラディン)の戦い
・『歴史の鑑』(1235-) - フランスの歴史書/シャルルマーニュやオジェに関する記述
■ イタリア
・『I Reali di Francia』(1491) - フローヴァン~ビーヴィス卿~パラディン達の系譜/イタリア系世界観の決定版的存在か
・『Danese Ugieri(Libro de le bataie del danese)』(1513?) - イタリア版『デーン人オジェ』
・『ラ・タヴォラ・リトンダ(円卓物語)』(1446) - アーサー王もの/カルロ一行がLeverzep(Verzeppe)城を訪れる
・『Altobello』(1476) - アフリカのトロヤーノ(アグラマンテの父)、アルトベッロ兄弟との戦い
・『Persiano figliuolo de Altobello』(1483) - アルトベッロの息子ペルシアーノとの戦い
・『アスプラモンテ』(-15c前) - イタリア版『アスプレモン』
・『Aquilon de Bavière』(1379-1407) - ネームの息子アキロンのカルタゴでの戦い/レナルド(ルノー)も登場/まだフランス語
・『Il Mambriano』(1509?) - リナルドとムーア人の王マンブリアーノ(マンブリーノ)の戦い
・『恋するオルランド』(1495) - オルランドの恋と冒険を描く
・『狂えるオルランド』(1516) - 失恋したオルランドの発狂やルッジェーロらのロマンスが描かれる
・『Guidon selvaggio』(1535) - 『Astolfo innamorato(恋するアストルフォ?)』の第2巻とのこと
・『Bradamante gelosa』(1552) - ブラダマンテの嫉妬やメドロなどの逸話を再編したものか (妬めるブラダマンテとでも訳す?)
・『Astolfo Borioso』(1532) - パラディン達と異教徒の戦い (驕れるアストルフォとでも訳す?)
・『La Morte di Ruggiero』(1549?) - ルッジェーロの死を描く/ブラダマンテの仇討ち
・『大モルガンテ』(1483) - オルランドとモルガンテの交流/ロンチスヴァッレの戦い
・『Drusiano dal Leone』(1513?) - オルランド亡き後のサラセンとの戦い
・『Storia Di Ajolfo del Barbicone』(-15c前) - イタリア版『Aiol』
・『神曲』(1308-1320) - カルロ、オルランド、グリエルモ(ギヨーム)、リノアルド(レヌアール)、ゴッフレード(ゴドフロワ)らの名があがる
■ スペイン
・『ベルナルド・デル・カルピオの歌』 - ロルダンとの戦い
・『Baldo(Baldus)』(16c) - レイナルドスの子孫が騎士物語に憧れる話
■ ドイツ
・『Karl Meinet』(1300頃?) - ドイツ版『Mainet』
・『Ogier von Dänemark』(1479) - ドイツ版『デーン人オジェ』
・『Reinolt von Montelban(Die Heimonskinder)』(13c?) - ドイツ版『ルノー・ド・モントーバン』
・『カール大帝』(1220頃) - ほぼロンスヴォーの戦い
・『Ruolandes liet(Das Rolandslied)』(12c) - ドイツ版『ローランの歌』
・『ヴィレハルム』(1217-) - ドイツ版『ギヨームの歌』
■ オランダ
・『Ogier van Denemerken』(1479) - オランダ版『デーン人オジェ』
・『Malagijs oder Madog von Willem』 - オランダ版『モージ』
・『Ayoel』 - オランダ版『Aiol』
■ 北欧
・『Flóvents saga』(13c末?) - 北欧版『フローヴァン』
・『カルル大王のサガ』(13c) - いくつかのフランス武勲詩の再編版
・『Elis saga ok Rosamundu』(13c) - 北欧版『サン=ジルのエリー』
■ イギリス
・『Sir Ferumbras』(14c末-15c初) - イギリス版『フィエラブラ』
・『The Sege Off Melayne』(14c後) - シャルルマーニュのミラノ救援
・『The Romance of Duke Rowland and Sir Otuell of Spayne』(15c中) - イギリス版『オティネル』
・『Rhamant Otfel』(14c-15c) - ウェールズ版『オティネル』
・『The Historie and Testament of Squyer Meldrum』(1549) - スコットランドのロマンス
■ アイルランド
・『Fortibrais』(15c) - アイルランド版『フィエラブラ』
参考
■ リスト化に関して
・『La Chanson de Roland: texte critique accompagné d'une traduction nouvelle et précédé d'une introduction historique』(Gautier)
・『Character Sketches of Romance, Fiction and the Drama, 第 4 巻』(Brewer)
・「Paladin | 13 July 2017, 05:02版」(英語版Wikipedia)
■ 表記に関して
・『Répertoire des noms propres de personnes et de lieux cités dans les chansons de geste françaises et les oeuvres étrangères dérivées, 第 1 巻』(Moisan)
・『ローランの歌 狐物語 中世文学集II』(佐藤, 山田, 新倉)
・『シャルルマーニュ伝説 中世の騎士ロマンス』(ブルフィンチ, 市場)
・「武勲詩 | 2016年12月20日 (火) 16:23版」(日本語版Wikipedia)