ニュージーランドの人々について

始めに

wordsの中で取り上げたニュージーランド関連人物を補足的に紹介していきます。

「ンガーティ・~」や「ンガーイ・~」は部族を表します。

以下、読みについてです。

・ ng ⇒ ン入り

・ t ⇒ タ、ティ、トゥ、テ、ト

・ 長音記号は反映させていますが、資料ごとに付いたり付かなかったりで不確かです。

ハワイキ

ハワイキはマオリの人々が移住する前に暮らしていた伝説の地のこと

ニュージーランドのマオリにとってはタヒチやラロトンガを指すとされる

他の地域の人々にとっても同様の故郷が存在し、アヴァイキやカヒキなどと呼ばれる


クイ・クラ(Kui Kura)/クヒ(Kuhi)/イネウルオルンガ(Ine-uru-o-runga)/ウイウラ('Ui-'ura)

人物: 盲目の老婆/ラタの祖母/タハキ(ターファキ)の祖母とも

事績: ターファキの兄弟を捕らえる/その際視力が回復/ラタに斧を渡す

所持: カカウファヌイ/ラタノオノ/プフル

登場: 『ラタの伝説』


ラタ(ラーター/Rata)/ラカ(Laka)

人物: おそらくタヒチの人/ニワル号の船長/半神ターファキの孫/タヒチの王に(タヒチver.)/ンガフエとの交流

事績: 父の仇討ち/死んだ戦士たちを蘇らせる

所持: カカウファヌイ/マプナイエレ/ラタノオノ/タイプアリイ/テヴァオロアイアラタ/モエモエネネヴァ/ルアファロ/オトゥタイ/トゥアアラタ/ニワル

登場: 『ラタの伝説』


ラカタウラ(ラカターウラ/Rakataura)/ハペ(Hape)

人物: ハワイキの人/後にタイヌイ号の神官を務める

事績: クペにニュージーランドの存在を伝える

所持: パウイリライラ


クペ(Kupe)

人物: ハワイキの人/マタルア号の船長/ンガフエの仲間

事績: 大ダコとの戦い/ニュージーランドの発見(925年)

所持: タウイラアパ/モコロア/ラカトゥフェヌア/マタヒ/イリンガニウ/マタホルア


ンガフエ(Ngahue)/ンガケ(Ngake)/カフエ(Kahue)

人物: ハワイキの人/ターフィリランギ号の船長/クペやラーターの仲間

事績: ニュージーランドへの航海/多くの緑石を発見/巨鳥モアを狩る

所持: カウカウマトゥア[斧]/カオレオレ/カパキトゥア/トゥクランギ/トゥタウル/ハウハウテランギ/カウカウマトゥア[装飾]/ターフィリランギ


ヌクタフィティNukutawhiti

人物: ハワイキの有力者クペの孫(または大甥)

事績: クペのマタホルア号を削り直す/ニュージーランド到着

所持: ンガートキマタファオルア


ファカタウ(Whakatau)/ファカタウポーティキ(Whakatau-potiki)

人物: ハワイキの人/ラーターの息子/またはトゥーファカラロとアパクラの息子(ロンゴタカフィウ神の化身)/またはトゥーフルフルの息子(マーウイの大甥)/ロンゴマイの父

事績: 父(またはおじ)トゥーファカラロの仇討ち/北島西海岸到着

所持: ヒクトト/マーフフ


ロンゴマイRongomai

人物: ハワイキの人/ファカタウの息子

事績: ニュージランドへの航海中に転覆/魚(araara)に食われる

所持: マーフフ


タイエフ(Tai'ehu)/タイケフ(Taikehu)

人物: おそらくハワイキの人/フルフルマヌ(フルマヌ)号の船長

事績: 南島へ到達/航海の途中で喜望峰を斬った

所持: コティアウルテランギ/テアフィオラキ/テラクラクオタファキ/パキイトゥア/フルフルマヌ 

年代: 到達はウルアオ号より前


マティティ(Matiti)

人物: ウルアオ号の導師(tohunga)

事績: ウルアオ号をラーカイハウトゥーに譲る

所持: カパキトゥア/トゥアウルランギ/ウルアオ


ラカイハウトゥ(ラーカイハウトゥー/Rakaihautu)

人物: ウルアオ号の船長

事績: 空と海の接続部分を切る/南島北部に上陸/南島に池を作る

所持: カパキトゥア/トゥアウルランギ/トゥファカロリア/ウルアオ

年代: 9世紀頃と言われる


タンギイア(Tangiia)/タンギイアヌイ(Tangiia-nui)

人物: タヒチの人/おじの養子となる(トゥタプの養父と同一)/タキプ号の船長/一説によればタキプ号はターキティム号と同じだとか/フィジーのトゥタランギを先祖に持つ(フィロの遠戚)

事績: 義理の兄弟トゥタプとの争い/フィロの息子を養子に/最終的にはトゥタプに勝利

所持: テアミオエヌア/タキプ


トゥタプ(トゥータプ/Tutapu)

人物: タヒチの人/おじの養子となる(タンギイアの養父と同一)/イヴァ島の長

事績: 義理の兄弟タンギイアとの争い

所持: テアミオエヌア


フィロ(Whiro)/フィロヌイ(Whiro-nui)/イロマオアタ(Iro-ma-oata)/ヒロ(Hiro/Hilo)

人物: マオリの英雄/モエタラウリの息子(クック諸島ver.)/ヌクテレ号の船長(ヌクテレ号の船長については諸説あり)/ンガーイ・トゥーホエやンガーティ・ポロウの祖/フィジーのトゥタランギを先祖に持つタンギイアの遠戚)

事績: 北島の東海岸、またはタラナキ(西海岸)に到着

所持: テパエイリランギ/タイパラエロア/タウトゥテニオモレ/アウマトゥアナキ/テマタンギテレクラ/プイリマエアエア/ニオタモレ/タヴァマナヴァ/トゥアアラタ/トゥタケケヌイ/ヌクテレ

年代: 12~13世紀

登場: 『ヒロの伝説』


タイテアリキ(Tai-te-ariki

人物: フィロの息子/タンギイアの養子となりンガーティ・タンギイアの祖に

事績: 兄弟の仇であるライアテア島のンガーティ・プナとの戦い

所持: タイパラエロア


ピウアキテランギ(Piua-ki-te-rangi)/ピウランガタウア(Piu-ranga-taua)

人物: フィロの娘/女戦士

事績: 兄弟の仇であるライアテア島のンガーティ・プナとの戦い

所持: ヒンガキテマノワイ


トゥラ(Tura)

人物: 航海者フィロの仲間

事績: フィロと別れる/未開の人々に火をもたらす

所持: ティノクルキ


トト(Toto)

人物: トゥリの義父

事績: トゥリ(正確には娘ロンゴロンゴ)にアオテア号を譲る

所持: プケコファタファタアランギ/アオテア


イヘンガ(イーヘンガ/Ihenga)

人物: 冒険者/マタ・テ・ラ(フィジーの北西?)出身/ランギタコ号

事績: ロンゴマイらと知識を求め冥府に赴く/仲間を冥府の女神ミルに殺される/ミルを館ごと燃やす/ハワイキへ帰還

所持: トゥタリアリア

登場: 『Te Tatau o Te Pō』 - タラナキ地方の伝説

アオテアロア

ニュージーランド北島のマオリ語表記(現在ではニュージーランド全体を表す)

マウイが釣り上げた大地が北島(アオテアロア)に、彼のカヌーが南島(ワイポウナム)に


アオランギAorangi

人物: ハワイキから来た4人兄弟の長男/天空神ランギと最初の妻ポハトテポ(Pohato-te-po)の子

事績: ランギの再婚に怒り船出/南島に到着

所持: テワカアアオランギ


トゥテラキファノア(トゥーテラキファーノア/Tu-te-raki-whanoa)

人物: 半神

事績: 南島のフィヨルドを作る

所持: テハモ

大艦隊による移住(10世紀~)

クペのNZ発見の後、ンガフエやトイらの冒険者が探索に訪れた

全てがそのまま定住したわけではなく、ンガフエなどは緑石を土産にハワイキに戻って行った

また、第二次移住期には食料(芋)を求めてハワイキへ向かった者もいたとする伝説もある(実際に芋がもたらされたのは大艦隊以降と見られる)

1350年頃に伝説の七艘のワカ(カヌー)による大規模な移住が行われたとされる

伝説では、この移住に関してハワイキの長ウエヌクが一定の役割を果たしている


ホアキとタウカタ(HoakiとTau-kata)

人物: ハワイキの兄弟/ンガー・タイアクペ号を所有

事績: 女兄弟を探してファカタネに/テ・アラターファオ号の制作/ホアキはハワイキへ/タウカタはファカタネに残る(その後殺される)

所持: テファオタプヌイアタネ/テマノクハ/テワイヘケ/ワラワラタイオタネ

年代: 七艘の船団より


タマテカプア(Tama-te-kapua)

人物: ハワイキの人/ハウマイ・ターフィティの息子/アラワ号の船長/トリックスター

事績: ウエヌクと揉めハワイキから逃亡/Ruaeoの妻Whakaotirangiを誘拐/タイヌイ号の導師ンガートロイランギを誘拐/北島の北部に到着

所持: トゥタウル/テアラワ

年代: アラワ号の到達が1350年頃とされる


ンガトロイランギ(ンガートロイランギ/Ngatoro-i-rangi)

人物: アラワ号・タイヌイ号の導師(tohunga)/ランギアテア(ハワイキ内?)の人/嵐や吹雪を起こす

事績: タイヌイ号でハワイキを出航/アラワ号のタマテカプアに拉致される/北島に到着/悪魔Te Tama-hoiを降す/タウポ湖到達/義理の兄弟マナイアとの争い

所持: クファ


マカ(Maka

人物: アラワ号の乗員の一人/ンガーティ・アパの祖Apa-hāpai-taketakeの父とされることも(Ruateaは母方の祖父に)

事績: トンガリロ高地で寒さに挑んだ逸話

所持: アフアクラヌイ


タイニニヒ(Taininihi)

人物: アラワ号の乗員の一人

事績: ファンガパラオア(北島北部)の地でクラ(頭飾りの羽)を海に捨てる/マヒナという人物がクラを拾う

所持: テクラアタイニニヒ


ルアエオRuaeo

人物: ハワイキの巨人

事績: タマテカプアに妻Whakaotirangiを連れ去られる/アラワ号を追跡

所持: プケアテアワイヌイ


ホトゥロア(Hoturoa)

人物: ハワイキの有力者/タイヌイ号の船長

事績: NZ北島ファンガパラオア到着

所持: タイヌイ


マナイア(Manaia)

人物: ハワイキの人/トコマル号の船長

事績: 義理の兄弟ンガートロイランギとの争い/北島の北部に到着/ターフィリマーテア神に殺される

所持: アウルランギ/キヒア/タマタマアランギ/ラケア/トコマル

年代: トコマル号の到達が1350年頃とされる


トゥリ(Turi)

人物: ハワイキ(おそらくタヒチ)の人/ロンガ・テア・タイ・マラマの息子/ウエヌクに仕える/アオテア号の船長/タラナキ諸族の祖/バージョンによってはタンガロア神やオリコの息子とされる

事績: 義父トトからアオテア号を譲り受ける/ウエヌクと揉めハワイキから逃亡/北島の西海岸に到着/ダーツ勝負(マンガイアver.)

所持: テアフィオランギ/テアネワオテランギ/テロクオフィティ/ファロナオテランギ/ヴァイテランギ/アオテア

年代: アオテア号の到達が1350年頃とされる


タマテア・アリキヌイTamatea Arikinui

人物: ハワイキの有力者/ターキティム号の船長

事績: NZ北島イースト・ケープ(またはアワヌイ)到着

所持: ターキティム

年代: ターキティム号の出航が1350年頃とされる


トゥパイ(トゥーパイ/Tupai)

人物: ハワイキの人/ターキティム号の導師(tohunga)/ルアファロの兄弟(テ・マヒアver.)/空や学舎の守護神に

事績: ターキティム号の制作/ウエヌクと揉めハワイキから逃亡/ワイララパの創設(ンガーティ・カフングヌver.)

所持: ファラウランギ


ルアファロ(Ruawharo)

人物: ハワイキの人/ターキティム号の神官/トゥーパイの兄弟(テ・マヒアver.)/海と陸の守護神に

事績: ターキティム号の制作/ウエヌクと揉めハワイキから逃亡/テ・マヒアの創設(ンガーティ・カフングヌver.)

所持: フイテランギオラ


トロアToroa

人物: マータアトゥア号の船長/導師(tohunga)ターネアトゥアの半兄弟

事績: ハワイキから芋(kūmara)を積んでNZへ/北島ファカタネ到着

所持: マータアトゥア


ハトゥパトゥ(Hatu-patu)

人物: ンガーティ・ファカウエの人

事績: 鳥女クランガイトゥクとの知恵比べ/アラワ号を燃やしたラウマティを殺す

所持: タマピナキ/テカオレオレ


タマアフア(タマアーフア/Tama-a-Hua)

人物: 探険家/幼少期に移住/ラウマティの父

事績: クラハウポー号で北島へ/緑石を発見/ハワイキに帰還

所持: タマピナキ/テカオレオレ/テモアナワイワイ

年代: クラハウポー号の到達が1350年頃とされる


ラウマティ(Raumati)

人物: タマ・アー・フアの息子/ウル・テ・カカラの父

事績: 過ってアラワ号を燃やす/ハトゥパトゥ(ハウトゥパトゥ)に敗れる/テ・カオレオレでの死を望む

所持: タマピナキ/テカオレオレ


パワ(パーワ/Pawa)/パオア(パーオア/Paoa)

人物: ハワイキの人/ホロウタ号の船長(元々の所有者はトイ)/アラワ号のタマテカプアの子孫/ホロウタ号の航海は1350年の大移住よりも前と言われるが、実際は大移住の後か?

事績: ハワイキからサツマイモを持ち帰る

所持: カウカウ/ホロウタ

中世~近世(年代が確かでない)

定住が進み、各部族間の抗争も激化

タスマン(1642年)、クック(1769年)などのニュージーランド到達


カウマリキ(Kaumariki)

人物: 場所や時代などは不明だがニュージーランドが舞台と思われる/タファイやクペの友人(半神ターファキや前出のクペとは別人か)

事績: カリリから魔法の釣り針を盗む/友人を悪魔に殺される/悪魔を焼き殺す

所持: テラマ


ファレマタンギ(Whare-matangi)

人物: 父ンガールエはタラナキの河口付近の長/母ウルテカカラはラウマティの娘/父は母子を残して地元に戻る

事績: 魔法の矢を頼りに父を探す旅/ワイタラの地名の由来(whai(to follow)+tara(the dart))/祖父ラウマティの復讐?

所持: ティリティリオマタンギ

年代: 1420年頃?


アオケフ(Aokehu)

人物: ワンガヌイ(北島南西部)の長の一人/トゥリの大甥

事績: 怪物トゥータエポロポロ退治/ワンガヌイの人々を助ける

所持: タイティムロア


ハパキオレ(Hapa-kiore)

人物: ラウル族(ンガー・ラウル/マータアトゥア号系)/南タラナキ(北島西部)の辺り/ホロパパらの兄/チャタム諸島ver.ではトゥー・モアナの弟になっている

事績: 姪や兄弟の仇テ・フェテイナのトゥーモアナとの戦い

所持: ラメイテイ


ポロウ・アリキ/ポロウランギ

人物: ンガーティ・ポロウの祖/パイケア、トイ、マウイなどの血を引く/ファンガラ(北島東部)の生まれ/タプ(触れることを禁ずる)の力で何にも触れることなく移動できる

事績: 生誕時、空が赤く染まったという/タプの力が限度を越えたため命を落とす

所持: ティファオテランギ


タマヒネンガロ(Tamahinengaro)

人物: ンガーティ・ポロウの長の一人/カイティ地区(北島東部)/ポロウランギの玄孫

事績: ウエカヒカテア(テ・ファカトーヘアの長)の仇討ちで名を上げる

所持: トゥヌイアランギ/カイタンガタ/ワイカナエ


カフングヌ(Kahungunu)

人物: ンガーティ・カフングヌの祖/ポロウランギの玄孫/ターキティム号のタマテアの血を引く/かなりモテた/ワイロア(北島東部)が拠点

事績: 政略結婚を繰り返す/従兄弟の息子たちに攻められる/リーダーに差し出した娘が勝手にハンサムな弟の方と結婚してしまう

所持: ティティンガプア


カウパルル(Kau-paruru)/カフパロロ(Kahu-paroro)

人物: ンガーティ・ラカイパアカの長/ンガーティ・カフングヌの支族

事績: トゥープルプル(カフングヌの曾孫)を殺す/その兄弟から復讐される

所持: トゥプルプル


テ・ランギヌイアイフ(Te Ranginuiaihu)/イフ(Ihu)

人物: テ・アイタンガ・アー・マーハキ族の長/タウパラの父/カフングヌの血を引く

事績: ンガーティ・カフングヌ(ンガーティ・ポロウ?)のパルアの脅威/テ・ファーナウアーアパヌイの援軍に救われる/テ・ワイロアのカウワエテレに殺される

所持: ファカタンギウラ


タプワエ(Tapuwae)/タプアエ(Tapuae)

人物: ンガーティ・カフングヌ(ンガーイ・タウイラ)の長/ワイロア(北島東部)/テ・オタネの伯父/優れたリーダー

事績: 弟テ・マアハとの仲違い/パルアの拠点を攻める(パルアは既に故人)

所持: テクラアトゥハエト


テ・オタネ(テ・オターネ/Te-O-Tane)

人物: ンガーティ・カフングヌの長/テ・マアハの第二夫人の子/不敗の戦士/無益な殺生は好まない

事績: ファファポの戦い/テ・ファーナウアーアパヌイとの因縁に決着

所持: テアテオヒネペヒンガ/テアテロオテアラフィティ


テ・ラカト(テ・ラカトー/Te Ra-ka-to)

人物: ンガーティ・テ・ラカトーの祖/マヒア(北島東部)/カフングヌの血を引く

事績: テ・ヒハと和平を結ぶ/和平を結んだのはテ・ミハ(ヒハの後代)という話も

所持: フィティパタト


テ・ヒハ(Te Hiha)

人物: ンガーティ・カフングヌ(ンガーティ・イラ)の長/ワイララパ(北島南部)に移った一族/テ・ランギタファンガの曾孫

事績: 様々な勢力から攻撃を受ける/テ・ラカトーと和平を結ぶ

所持: フィティパタト


トヒアイテランギ(Tohia-i-te-rangi)

人物: ンガーティ・アワの長/プレンティ湾(北島北東部)/マータアトゥア号の船長トロアの末裔

事績: ンガーティ・マルの戦士たちを魔力で倒す

所持: ロンゴタカフィウ


ヌクマフ(Nuku-mahu)

人物: ンガーティ・ランギ(アオテア号系)の長ランギトエンガの息子/北島中部/ロンゴマイレレアの異母兄弟/アワヌイアランギ(テ・アーティアワなどの祖)の血も引く

事績: ロンゴマイレレアとの戦い/自分の武器での死を望む

所持: テパエオテランギ


ロンゴマイレレア(Rongomai-rerea)

人物: ンガーティ・ランギ(アオテア号系)の長ランギトエンガの息子/北島中部/ヌクマフの異母兄弟/アワヌイアランギ(テ・アーティアワなどの祖)の血も引く

事績: ヌク・マフとの戦い

所持: テパエオテランギ


パカウエ(Pakaue)

人物: ンガーティ・トゥーイリランギ(ンガーティ・ワイレレ/タイヌイ号系)の人/ワイカト(北島中西部)の辺り/ンガーティ・テ・ウェヒの祖テ・ウェヒの父

事績: 従兄弟の息子タウティニモコに殺される

所持: カリオイムトゥ/ピイピイテワイ


テ・ホレ(Te Hore)

人物: ンガーティ・マニアポト(タイヌイ号系)の長/北島西部

事績: プレンティ湾のンガーティ・アワを征服

所持: マトゥアコレ

近代(西洋の資料で年代が確定、または推測可能)

イギリス主導でニュージーランドは独立を宣言

1840年に土地売却のルールを取り決めたワイタンギ条約が結ばれる

植民地支配を進めるイギリスと騙されたと感じたマオリの間に衝突が起こる

この一連のマオリ戦争が、マオリ社会の崩壊を招くきっかけになったとされる


テ・ホウタエワ(Te Houtaewa)/テ・ハウタワ(Te Hautawa)

人物: テ・アウポーウリの長/北島北端/健脚で鳴らす/銃を臆病者の武器と見下す

事績: 90マイルビーチの伝説/ホンギ・ヒカ率いるンガープヒ軍に敗れる

所持: トゥヌイアランギ


ホンギ・ヒカ(Hongi Hika)

人物: ンガープヒの長/北島北部/マスケット銃戦争初期の中心人物

事績: 西洋の武器を導入/マスケット銃戦争を引き起こす

所持: パトゥイウィ

年代: d. 1828


カウフ(Kauhu)

人物: プケカロロ砦の戦士/おそらくンガーティ・ポロウ/ヒリニの逸話の一バージョン

事績: ンガープヒなどの連合軍に砦を攻められる/有力者の子供(後のヒリニテカニ)を連れ逃げるが捕えられる/自分の武器での死を望む

所持: テヘケトゥア


ポティキ(Potiki)

人物: ンガーティ・マル(タイヌイ号系)の長/ハウラキ湾(北島北部)

事績: ンガープヒなどとプケカロロ砦を包囲(1820年代)/カウフらを見逃してやる

所持: テヘケトゥア


ラウィリ・テ・エケ(ラーウィリ・テ・エケ/Rawiri Te Eke)

人物: ンガーティ・オネオネの長/ンガーティ・ポロウの支族/ヒリニの逸話の一バージョン

事績: オクラレンガ砦を包囲(1820年代)/包囲を解きに来たヒリニらを捕える/ワイタンギ条約に署名

所持: パヒカウリ

年代: d. 1852


テ・タウリ(Te Tauri)/ウィレム・エルエラ・テ・タウリ(Wiremu Eruera Te Tauri)

人物: ンガーティ・トゥーファレトア(アラワ号系)の人/北島中部

事績: パタウアの戦い/フナウィの戦い/ンガーティ・ラウカワに槍を奪われる/ワイタンギ条約に署名/キリスト教の洗礼を受ける

所持: マトゥアコレ

年代: d. 1846


ハエレ・フカ(Haere Huka)/フカ(Huka)

人物: ンガーティ・ファカウエ(アラワ号系)の長/ロトルア(北島中東部)/雄弁家であり詩人

事績: テ・アラワ連合軍とンガーイ・テ・ランギ連合軍の戦いの発端に/テ・アラワとして政府軍を支援

所持: テカオレオレ/テラウオテフイア

年代: d. 1865


テ・ラウパラハ(Te Rauparaha)

人物: ンガーティ・トアの族長の一人/テ・アラタンガタの半兄弟/片足が六本指/マスケット銃戦争中期の中心人物/オールブラックスのハカとして知られるカ・マテの生みの親

事績: ワイカト諸族との戦い/南方への移住/南島への遠征/ワイタンギ条約に署名/マオリ戦争の発端となるワイラウ乱闘/ニュージーランド政府との和平

所持: アモクラ/テラウヒキヒキ/トゥヒワイ

年代: d. 1849


テ・アラタンガタ(Te Aratangata)

人物: ンガーティ・トアの族長の一人/テ・ラウパラハの半兄弟

事績: 他の族長と共にンガーイ・タフに殺される

所持: ンガアオレレ

年代: d. 1828~1830


ノホルア(Nohorua)

人物: ンガーティ・トアの族長の一人/テ・ラウパラハの半兄弟/部族の導師(tohunga)/あまり戦わなかったのでは?

事績: キリスト教の洗礼を受ける/ワイタンギ条約に署名

所持: プフリフェヌア


テ・ランギハエアタ(Te Rangi-haeata)

人物: ンガーティ・トアの族長の一人/ワイカト(北島中西部)の辺り/テ・ラウパラハの甥

事績: ンガーティ・イラのテ・ケケレングを破る/ワイタンギ条約に署名/テ・ラウパラハやトーピネ・テ・ママクらとともに英国軍と戦う/ニュージーランド政府との和平

所持: タフィトフェヌア

年代: d. 1855


テ・ケケレング(Te Kekerengu)

人物: ンガーティ・イラの長/北島北部/ホロウタ号の乗員の末裔

事績: ンガーティ・トアのテ・ランギハエアタに敗れる/母の嘆願で命が助かる

所持: タフィトフェヌア


テ・ニホ(Te Niho)

人物: ンガーティ・ラールアの長/ンガーティ・トアの支族

事績: 北島の連合軍による南島遠征/長続きせず撤退

所持: カイカノヒ

年代: 19世紀頃


トゥフル(トゥーフル/Tu-huru)

人物: ンガーイ・タフの長の一人/ポウティニ(南島西部)

事績: 北島の連合軍に敗れ捕まる/ラウパラハなどと和平を結ぼうとする

所持: カイカノヒ

年代: 19世紀頃


タリンガクリ(タリンガクリー/Taringa-kuri)/テ・カエアエア(テ・カーエアエア/Te Kaeaea)

人物: ンガーティ・タマの長/北タラナキ(北島西部)/トコマル号の航海士タマアリキの末裔

事績: ンガーティ・マニアポトとの争い/テ・ラウパラハに従い南進/ワイタンギ条約に署名/故郷タラナキへの帰還を望む

所持: タラワナ/ホロマタンギ

年代: d. 1871


ニコリマ・テ・ランギノホイホ(Nikorima Te Rangi-noho-iho)/ニコリマ(Nikorima)

人物: タラナキ(北島西部)諸族の長/槍以外の武器は持たなかったとされる/キャプテン・クック到着以前の生まれで200歳近いという伝説

事績: レワレワの戦い/ンガーティ・ルアヌイの包囲を耐えきる

所持: ナウェナウェア/ルアホアタ

年代: d. 1876


テ・ファレラタ(テ・ファレラーター/Te Whare-rata)

人物: ンガーティ・ルアヌイ(タキティム号系)の長/南タラナキ(北島西部)/トゥリの血も引いている

事績: タウポ(北島中部)からの侵略を撃退

所持: テポロハンガ

年代: 19世紀頃


ロポアマ・テ・オネ(Ropoama Te One)/ホネ(ホーネ/Hone)

人物: テ・アーティアワの長の一人/元々はタラナキ(北島西部)?

事績: ピクトン(南島北部)に移住/ワイタンギ条約に署名

所持: パエフェヌア

年代: d. 1868?


ウィレム・キンギ・テ・ランギタケ(ウィレム・キーンギ・テ・ランギターケ/Wiremu Kingi Te Rangitake)

人物: テ・アーティアワの長/タラナキ(北島西部)

事績: ワイタンギ条約に署名/第一次タラナキ戦争(1860-1861年)を主導/停戦に応じる/第二次(1863-1866年)には参加できず

所持: テマウンガロンゴ

年代: d. 1882


テ・コオティ(Te Kooti)

人物: リンガトゥ教団の創始者

事績: パイ・マリレ(ハウハウ教団)との争い/政府からスパイ容疑で追放される/教団を起こし政府に対して抗戦/テ・コオティ戦争(1868-1872年)

所持: テマウンガロンゴ

年代: d. 1893


リファ・ティトコワル(リファ・ティートコワル/Riwha Titokowaru)

人物: ンガールアヒネの長/南タラナキ(北島西部)

事績: マオリ王側で第一次タラナキ戦争に参加/イギリスからの入植者ともめる/ティトコワル戦争(第三次タラナキ戦争/1868-1869年)/逃走/晩年は両民族の融和を訴える

所持: ンガカナエアティトコワル/テポロハンガ

年代: d. 1888


テ・フェヌアヌイ1世(Te Whenuanui I)

人物: ンガーイ・トゥーホエの長/北島北東部/建築士や工芸士でもある/西洋の法が持ち込まれることに抵抗

事績: ワイタンギ条約には署名しなかった/テ・コオティに協力/政府との和平に尽力

所持: テイヌトト/トゥフア

年代: d. 1907


イハカラ・トゥクマル(Ihakara Tukumaru)

人物: ンガーティ・ンガロンゴ(タイヌイ号系)の長/低地マナワトゥ(北島南部)

事績: ニュージーランド政府に土地を売る

所持: ランギティケイ

年代: d. 1881


キリピラウ(Kiri-pirau)

人物: ンガーティ・ハーウア・テ・ランギの長トーピネ・テ・ママクの民/巫女カイマハの夫/ワンガヌイ(北島南西部)

事績: オフラの戦い(1864年:『JPS』)/テ・ケレの包囲からの脱出/ただしトーピネとンガーティ・トゥーのテ・ケレとの衝突は1850年代とされている

所持: アケラウタンギ


ハマラマ(Ha-marama)/アマラマ(Amarama)

人物: ワンガヌイ(北島南西部)の長

事績: ンガープヒの長トゥーファレの侵攻/ワンガヌイ川でトゥーファレを殺す(1830年)

所持: アケタウランガイ


ハイモナ・テ・アオオテランギ(Haimona Te Ao-o-Te Rangi)/ハイモナ・テ・アオテランギ(Haimona Te Aoterangi)

人物: ンガーティ・パニオアウア(詳細不明)の長

事績: 棍棒の持ち主という以外のことは不明

所持: パイアテランギ

年代: 1874年には存命


カフヌイ(Kahunui)

人物: ハイモナの4代前の長

事績: 棍棒の持ち主という以外のことは不明

所持: パイアテランギ


テ・ケエパ・テ・ランギヒウィヌイ(Te Keepa Te Rangihiwinui)

人物: NZ Militia(ニュージーランド市民軍)Native Contingentの少佐/ムアウポコの長の息子

事績: ティトコワルの追跡/テ・コオティの追跡

所持: アケタウランガイ

年代: d. 1898


ヘレウィニ・テ・マロ(Herewini Te Maro)

人物: NZEF(ニュージーランド遠征軍)Native Contingentの二等兵/ンガーティ・ポロウ出身

事績: 第一次世界大戦

所持: トヒオラ

年代: d. 1920

イギリス

ニュージーランドに独立を宣言させた上で、ワイタンギ条約を結びこれを併合

1860年代から70年代にかけて起こったマオリ戦争を鎮圧


アイザック・フェザーストン(Isaac Featherston)

人物: イギリス生まれ/ウェリントン地区の初代長官

事績: ウィリアム・ウェイクフィールドとの決闘事件

所持: ランギティケイ

年代: d. 1876


ジョージ・グレイ(George Grey)

人物: リスボン生まれ/二度に渡りニュージーランド総督を務める/11代目ニュージーランド首相/マオリとの対話を続ける

事績: オーストラリア、南アフリカ、ニュージーランドの統治者を歴任/マオリ戦争の処理

所持: ヒネヌイオテパウア/コアタリイニ

年代: d. 1898


ウィリアム・ギルバート・メア(William Gilbert Mair)

人物: ニュージーランドの判事・軍人/生まれはニュージーランド/マオリからも敬意を表される

事績: マオリ戦争にNZ Militia(ニュージーランド市民軍)の一員として参加

所持: テイヌトト

年代: d. 1912

参考

・『Journal of the Polynesian Society』(JPS)

・『Nga Waka O Nehera: The First Voyaging Canoes』(Evans)

・『The Lore of the Whare-wānanga: Or Teachings of the Maori College on Religion, Cosmogony, and History』(Whatahoro)

・『Hawaiki: The Original Home of the Maori, With a Sketch of Polynesian History』(Smith)

・「Te Ara - Encyclopedia of New Zealand」(teara.govt.nz)

・「NZHistory, New Zealand history online」(nzhistory.govt.nz)