中央アジアの人々について
始めに
wordsの中で取り上げた中央アジア関連人物を補足的に紹介していきます。
ロシア(テュルク系)
分類上はヨーロッパ
ウラル・バトゥル
人物: 永遠の命を求めた英雄
事績: シュルゲンや魔神たちとの戦い/シュルゲンに謀殺される
所持: ウラルバトゥルノケン
登場: 『ウラル・バトゥル』 - バシコルトの叙事詩
シュルゲン
人物: ウラルの邪悪な兄
事績: ウラルを裏切り魔神側につく/ウラルとの魔法対決
所持: カフカハノツエ
登場: 『ウラル・バトゥル』
カフカハ(Кахкаха)
人物: 魔神(蛇)/魔神アズラカの配下
事績: ウラルに魔法の杖を奪われる/ウラルとの戦い
所持: カフカハノツエ
登場: 『ウラル・バトゥル』
アタル・パッタル/アディル・バトゥル
人物: チュヴァシの指導者
事績: 双頭の鷲にさらわれた太陽を救出/戦いで盾を換えながら矢を防ぐ(防ぎきれず)
所持: アタルパッタルノタテ
モデル: アッティラ?
年代: ヴォルガ川がアタルと呼ばれていた7世紀以前?
登場: チュヴァシの伝説
サラワト・バトゥル/サラヴァト
人物: バシコルトの勇士
事績: ツァーリのキルマサカル(Кырмасакал)に対抗
所持: サラヴァトバティルノケン
モデル: プガチョフの乱の指導者の一人サラワト・ユラーエフ(d. 1800)
登場: 『Салават батыр』 - バシコルトの叙事詩
中央アジア
中央アジアから北アジアにかけての地域
チャルジ(Чалджи)/チニスチ(Чинисчи)
人物: 牧童/樽から生まれた?/知恵者で即興歌も得意
事績: ハンのアリグバイ(Алыгбай)からチャルジ(Чалджи)の名を与えられる/アリグバイの難題を切り抜ける/シャーマンを倒す
所持: アフモラトノケン
登場: 『勝利者チニスチ(アフ・モラトの剣)』 - ハカスの民話
アフ・モラト(Ax Molat)
人物: 黒い親分(Хозяин Черной)の敵/力を求めた人物と語られる
事績: 黒い親分に殺された
所持: アフモラトノケン
登場: 『勝利者チニスチ(アフ・モラトの剣)』 - ハカスの民話
ケンジャ・バティル
人物: ウズベクの勇士/3人兄弟の末っ子
事績: 地下で姫を助けるが兄たちに裏切られ戻れず/セムルグの雛を助ける/地上に戻り姫を連れて旅立つ/旅に出た三兄弟が王の娘たちと結婚するという話も
所持: ケンジャバティルノケン
登場: 『Кенджа-батыр』 - ウズベクの民話 兄弟に裏切られる/『Три богатыря』 - ウズベクの民話 三兄弟がみな勇士
チン・トゥムール
人物: ウイグルの青年/メフトゥムスラ(メフトゥムサラ)の兄
事績: 妹が魔女(竜)に狙われる/魔女(竜)の7つの頭を斬り落とす
所持: ミスリム
登場: ウイグルの民話
ハキムベク・アルパミシュ/アルパムス
人物: コングラトの勇士/族長バイボラ(Baybora)の息子/弓の名手
事績: カルムイク(カルマク)との戦い/妻バルチンの一家(叔父)を救出/7歳の時、祖父の弓で放った矢がAskar山の頂をぐらつかせた
所持: アルパミシュノユミ
年代: 9~10世紀
登場: ウズベクの叙事詩
アルピンビイ(Alpinbii)
人物: アルパミシュやバルチンの祖父
所持: アルパミシュノユミ
登場: ウズベクの叙事詩
エセゲ・マラン・テンゲリ
人物: ブリヤートの天神
所持: アバイゲセルノツチ
登場: モンゴルまたはブリヤート版『ケサル王伝』
ゲセル・ハーン/アバイ・ゲセル・ボグド・ハーン/ゲシル・ボグドー/ブヘ・ベリグテ/ジョロ
人物: リンの王/チベットのケサルにあたる(ケサルについては下記)/天神ホルムスタ(アフラ・マズダ)の息子/サンルン(Sanglun)王の息子
事績: アタイ・ウランから生まれた魔神たちとの戦い/シライゴル(ホル)の王たちとの戦い
所持: トモルツォグ/ベルゲビリグ/イェレンゴルバンチンイェルキグセンイェケボロドスケ/ジランゴルバンチンイェルキグセンボロドセウケ/アバイゲセルノツチ/ボヘベリグテノヤリ/サランバリホメンギュンチャルマ/ダゴリスホイ/ナランバリホアルタンチャルマ/ビリグウンタシゴル/イスムサラガトテムルオロガ/ドグシンハラノモ/トゥメンオドン/チャキルガンエンギェトゥダラブチ/シグデリインギルベルゲンエンギェトゥケクルハラフヤグ/ドールサフィ/ナラノゲレルトゥ
年代: 生まれが1027年説/ただし原型はもっと古い
登場: モンゴルまたはブリヤート版『ケサル王伝』
チョトン・ノヤン
人物: リンの大臣/ゲセルらのおじ/邪悪な人物/チベットのトトゥンにあたる(トトゥンについては下記)
事績: ゲセルがいない間、国を牛耳る
所持: トモルツォグ/トゥメンオドン/ドールサフィ
登場: モンゴルまたはブリヤート版『ケサル王伝』
ツァサ・シキル(Цзаса-Шикир)/ジャサ/ヅァサ
人物: リンの王子/サンルン(Sanglun)王の息子/チベットのギャツァにあたる(ギャツァについては下記)
事績: ゲセルの虎退治を援ける/シライゴル(ホル)との戦い
所持: コルミ/ドールサフィ
登場: モンゴルまたはブリヤート版『ケサル王伝』
イェスゲイ
人物: キヤト・ボルジギン氏の長/テムジン(チンギス・カン)の父
事績: タタル部を襲撃/タタルの民に毒殺される
所持: サイブ
年代: 12世紀
登場: 『アルタン・トプチ』 - モンゴルの年代記
チンギス・カン/テムジン
人物: モンゴル帝国の祖/キヤト・ボルジギン氏の長/イェスゲイの息子
事績: モンゴル高原統一/東西への遠征
所持: アルタントゴナルチン
年代: d. 1227
登場: 『アルタン・トプチ』 - モンゴルの年代記
エル・タルグン
人物: クルム(クリミア)のアクシャ・ハンに仕える
事績: 故郷で人を殺しクルムに逃れる/クルムの敵を破る/アクシャ・ハンの娘と駆け落ち/カルマク(カルムイク)との戦い
所持: エルタルグンノケン
年代: 13世紀~17世紀と様々な説がある
登場: カザフの叙事詩
チュラ・バトゥル/チョラ/ショラ
人物: クルム(クリミア)の人/剛力
事績: アリ・ビーを殺しカザンに逃れる/カザンの敵と戦い死亡/巨人と戦ったというバージョンも
所持: ククツィブィク/チョラバトゥルノユミ
モデル: チュラ・ナリコフ(ヴァシーリー3世時代(1533))
登場: カザフの叙事詩
オラク
人物: ノガイの勇士/ママイの兄弟/カラサイとカズの父
事績: ミルザのイスマイル(イスマギル)に謀殺される
所持: オラクノケン
年代: 16世紀半ば
登場: カザフの叙事詩
カンバル・バトゥル
人物: Uak(オラク)の一族/妻ナジムを勝ち取る
事績: ナジムを巡りカルマク(カルムイク)のハンと争う
所持: カンバルバトゥルノユミ
年代: 15~18世紀
登場: カザフの叙事詩
クチュガイ(Кучугай)
人物: シビル・ハン国の戦士/クチュム・ハンに仕える
事績: ヴァガイ(Вагай)川の戦いでイェルマークを殺したという伝説
所持: クチュガイノヤリ
年代: イェルマーク(d. 1585)
コジョジャシュ
人物: 猟師/母なるヤギ、スル・エチュキ(Sur Eçki)への執念/マナスの軍を殲滅したキタイの弓手も同名
事績: スル・エチュキの眷属(kayberen)を狩り尽くす/崖から落ちて死ぬ
所持: アクバラング(アルマバシュ)
年代: 少なくとも銃が普及した時代?
登場: 『コジョジャシュ』 - キルギスの叙事詩
モルドジャシュ(Moldojash)
人物: コジョジャシュの息子
事績: スル・エチュキを追い詰める/スル・エチュキの娘(または本人)と結ばれる
所持: アルマバシュ(アクバラング)
登場: 『コジョジャシュ』
ジャンギル・ミルザ/ジャニル/ザニル
人物: ノイグート族の女傑/弓の名手
事績: カシュガルのハン、トゥルスン(Турсун)を殺す/カルマクのカルダマ(Калдама)から姉妹を取り戻す
所持: ククツィブィク
年代: 15~18世紀
登場: 『ジャンギル・ミルザ』 - キルギスの叙事詩
カルダマ(Калдама)
人物: カルマクのハンの一人
事績: 捕えたジャンギル・ミルザの姉妹と結婚しようとする
所持: ククツィブィク
登場: 『ジャンギル・ミルザ』
ジャンガル
人物: ブンバの聖王/幼少期から力を発揮
事績: 孤児となりホンゴルの父に養われる/勇士たちを次々と配下に/魔神(shulmus)の王シャル・グルグとの戦い/東方の暴君ハル・キナスとの戦い/アラグ・ツァガーンに捕らわれたホンゴルを救出
所持: ビルギンシャルワン/アルタンベーリンシャルツォーフルアラム
年代: 15~18世紀
登場: 『ジャンガル』 - オイラト部族の叙事詩
ホンゴル
人物: ジャンガル十二勇士/有力者ムングン・シグシルグの息子/ジャンガルへの忠誠/獅子中の獅子や醇厚紅顔の二つ名
事績: サバルと戦い服属させる/アリヤー・モンフライとの戦い/ボル・マンナイ(マグナイ)と戦い服属させる/ビルメスの国に潜入した際、現地女性との間に子を儲ける
所持: アンチン/シャジンシャルワン/ドウトルハラチェケルデェグウルデェ/ハシルタルニ/ドン
登場: 『ジャンガル』
サバル/サワル
人物: ジャンガル十二勇士/父の復讐を誓う孤児/人中の隼や鉄腕の二つ名
事績: ホンゴルとの戦い/サナル救出/キルガンと戦い服属させる
所持: シャワルシュギン
登場: 『ジャンガル』
ギュザン・ギュンベ/ギュジャン/タルガン
人物: ジャンガル十二勇士/巨漢(きちんと座れば二十五人分の場所を占めると言われる)/ホンゴルの友で加入は早い
事績: シャル・グルグとの戦い/ハル・キナスとの戦い
所持: ギュザンギュンベノタンケン
登場: 『ジャンガル』
ミンヤン/ミンギヤン
人物: ジャンガル十二勇士/ジャンガルの重臣エルフ・トグ王の息子/天下の美男子
事績: ジャンガルとの戦い/キュルメン・ハーン(フルメン)との戦い
所持: キヴィル
登場: 『ジャンガル』
ハブトィン・エンゲ
人物: ジャンガル十二勇士/弓の名手
事績: ジャンガルの試験に合格/ハル・キナスとの戦い
所持: ズィリング
登場: 『ジャンガル』
オチル・ゲレル
人物: Бардаты(Барадатай)の息子
事績: ハル・キナスの話の中に登場
所持: ハシルタルニ
登場: 『ジャンガル』 - Ээлян Овлаバージョン?
シャル・ビルメス
人物: ジャンガルに敵対するハン
事績: 偽って投降してきたホンゴルに兜などを盗まれる
所持: ドウトルハラチェケルデェグウルデェ/ドン
登場: 『ジャンガル』
マナス
人物: キルギスのハン/ムスリム/アルタイのジャキプ(ザキプ)の息子/父ジャキプは悪党
事績: 戦士団を結成/キタイ(中国)の制圧/ウイグルのキョクチョ(ケクチェ)との戦い/キタイのコングルバイとの戦いで死亡
所持: アチボロト/アチャルバルス/クィルボロト/ジョイクマ/ズルプコル/ナルケスケン/スィルナイザ/アクケルテ/アブゼル/アクキュベ
年代: 9~17世紀頃と諸説あり
登場: 『マナス』 - キルギスの叙事詩
カニケイ
人物: マナスの3人目の妻
事績: 予知による助言
所持: アクティンテ
登場: 『マナス』
セメテイ
人物: マナスの息子/父の死亡時にはまだ胎児/セイテクの父
事績: 祖父ジャキプに殺されかける/父の仇コングルバイを討つ/カン・チョロ(アルマムベトまたはチュバクの息子)に裏切られる
所持: アチャルバルス/ズルプコル/アクケルテ/アクキュベ
登場: 『マナス』
アルマムベト
人物: マナスの同志(チョロ)/キタイ(中国)のハーンの息子/魔法の力/マナスとは妻同士が姉妹/逆臣カン・チョロ(または忠臣ギュル・チョロ)の父
事績: キタイのスパイと疑われる/キタイのハーンの一人コヌルバイ(Konurbaj)との戦い/チュバクとの戦い/キタイのコングルバイとの戦いで死亡
所持: ジョイクマ/アルマバシュ/スィルバラング
登場: 『マナス』
アジバイ/アブディルダ
人物: マナスの同志(チョロ)/アルギン・カンの息子/弁舌に優れ占いが得意/忠臣ギュル・チョロの父
事績: 夢解きで助言
所持: アチボロト
登場: 『マナス』
チュバク/ボロト
人物: マナスの同志(チョロ)/ノイグートの勇士/マナスの従兄弟/武闘派で知られる/アルマムベトの重用に不満/逆臣カン・チョロの父
事績: アルマムベトとの戦い/キタイのコングルバイとの戦いで死亡
所持: アチャルバルス
登場: 『マナス』
バカイ
人物: マナスの同志(チョロ)/キルギスの老勇者/マナスの従兄弟で師
事績: マナスの死後カニケイやセメテイを支える
所持: クィルボロト/ククチビク
登場: 『マナス』
スィルガク/ベルディベク
人物: マナスの同志(チョロ)/マナスの従兄弟または異母弟/兄弟セレクとのコンビ
事績: アルマムベトと共にキタイを偵察/キタイのコングルバイとの戦いで死亡
所持: ナルケスケン
登場: 『マナス』
コングルバイ
人物: キタイのハーンの一人/同じくハーンの一人アローケの息子/四十同志の一人ボーケの兄弟/エセン・ハーンに仕える
事績: マナスらを討つ
所持: アクジュクル
登場: 『マナス』
プィシュタナイ・バトゥル(Пыштанай-батыр)
人物: 小ジュズ(カザフ)の勇士
事績: ジュンガルとの戦い/人狼の女を撃ったという伝説
所持: アクビケシュ
年代: d. 1793
ヒマラヤ地方
マ・テンパ(sMra then-pa)
人物: マ(sMra)族の長の息子/マ族はチベットの先住民
事績: 女兄弟が惚れているルラプ・サントレ(Klu-rab bzang-to-re)の腰を両断
所持: ロムケチュー
登場: ボン教の伝説?
ニャティ・ツェンポ
人物: 伝説のチベット王/ヤルルン朝の祖/不死(天から繋がった紐により天に帰る)
事績: 天下り
所持: レルティシェンキラツォ/ムドゥンサンヤク/シュランドゥン/ムププコンタ/ムタプショルモ/モクムルク
年代: 統治の開始が127 BC?
ティグム・ツェンポ
人物: 伝説のチベット王/名前が「剣によって死ぬ王」/魔に取り憑かれる
事績: 馬番との決闘/誤って紐を切り不死性を失う
所持: ランチャポ/レルティランチュー/ドゥンランデプ/ププランスル/タプランキュ
登場: 『死者の書』
ロンチェン・タル(Longchen Thar)/Longchen Tarpa Gyeltsen
人物: 下界からきた男/弓の名手/Pathar Bumの父/山神の内大臣Nyur Khyogの友/勇気がなくミスを繰り返す
事績: 悪魔の牛を射殺す/山神の王Thöpa Tselの娘を娶る/妻の婚約者だったMagyel Pomra(アムネマチン山)に妻を奪われる
所持: バルワレンメ
登場: ゴロク地方の伝説?
ラムリ(Ramli)
人物: ムクリの創始者/Thulung語族の祖
事績: Mapa王を脅して塩を送らせる
所持: カプチウム
登場: ネパールのライ族の伝説?
アンシュ・ヴァルマー(Amshuverma/Ansu-Barma)/アンシュ・ヴァルマン(Amshu Varman/Amsuvarman)
人物: リッチャヴィ朝(ネパール)の宰相(事実上の王)/タクリ(カースト)の王/シヴァ・デーヴァ王に仕える/娘はソンツェン・ガンポの妃
事績: インドの王子Sur Sen(Sura Sena/Later Gupta dynastyのAditya-senaのことか?)の許に妹を嫁がせる
所持: パヨダーラ
年代: d. 621~629
ティデ・ツグツェン/メー・アクツォム
人物: 吐蕃王/ティソン・デェツェンの父/唐の中宗の娘を迎える
事績: 唐に抵抗/小勃律(ギルギット)攻略/タラス河畔の戦いでアッバース朝に加勢
所持: チャクドゥントゥルミクチェン/ノペルチョチェン
年代: d. 755
ナンシェル・ルーポ(Gyerpung Nangzher Lodpo)
人物: ボン教の大師の一人
事績: ボン教の迫害者ティソン・デツェンに魔法爆弾を投げつける
所持: ツォ
年代: 8世紀頃
ドレンパ・ナムカ
人物: ボン教の指導者/長寿の神とされる
事績: 迫害を受け表向きは仏教に改宗
所持: ツォ
年代: 8世紀頃
ダリマ
人物: リンブワン(ネパール)の王ウェド・ハン(Wedo Hang)の妃/パンチタルのネムバン・ハン(Nembang Hang)の妹
事績: 兄がウェド王に敗れた後、王妃に/王の弱点を突き暗殺
所持: ダリマノヤリ
年代: 9世紀末~10世紀初頭
タシゴン(Tashi Gon/bKra-shis mgon)
人物: プランの王/資料によってはグゲも支配とのこと/キデ・ニマゴンの息子/イェシェ・オ(Ye shes' Od)の伯父(または父)
事績: 冠の持ち主ということ以外は不明
所持: ウモクトムトクカルル
年代: 947年頃
ケサル/チョル/トゥントゥプ(Don grub)/センチェン・ノルプ/格薩爾
人物: リンの王/モンゴルのゲセルにあたる(ゲセルについては上記)/天神の息子/センロン(Seng-blon)王の息子
事績: 地にはびこる悪を平定するため天より遣わされる/四方の四敵との戦い
所持: タプパレンメ/チェトクシェルキ/ディクパイティクソルスム/トゥクパチェンティク/パルナントンパル/バルワツェグ/ミクシリレルティ/ダワカルポ/ドルジェタクチュー/カムスムダンドゥル/ドゥンペルアジャムリンモ/キェンカル/ギャタクタヲ/トゥルタシコ/ドゥルナクトムグ/パウォントンコル/ワツィビタ/シンシュンゴンポ/ダーカルポイラムテン/ダーモセルダージュクリン/ダーモナクポイソクチョ/ダーモマルポイタクダク/トンカルマ/ポレキェーシュ/ラルグーキルパ/ナムキェーマパリ/バルマルリンサプ/シルパトクドゥク/タルトゥキュントゥル/トンデジクメ/ニェパキョプチェー/マモイラド/ランデシルノン/カンテレタル/ダムチェンチャクパ/バルワコルヨン
年代: 生まれが1027年説/ただし原型はもっと古い
登場: 『ケサル王伝』 - ここでは下ラダック版も含む
センチャム・ドゥクモ/ドゥクマ/森姜珠牡
人物: ケサルの后/キャロ部の長トゥンパ・ギェルツェンの娘/下ラダック版ではyabs thon paの娘
事績: ホル王にさらわれる
所持: キルジャク/ポンティル/ラデュク
登場: 『ケサル王伝』 - ここでは下ラダック版も含む
アタク・ラモ/アタク・ルモ/アタラモ/阿達拉姆/阿達魯姆
人物: ケサルの妃/北の魔王ルツェンの妹/三大神箭手の一人/下ラダック版ではAguの一人dpal ma’i a stag
事績: ケサルに魔王退治の秘策を授ける/主力の一人として各地を転戦/地獄から救い出される
所持: ドゥルナクシャセン/リヲグクチェン/ンガムチェンダンドゥル
登場: 『ケサル王伝』
ギャツァ・シェルカル/シェルル・カルポ(zhal lu dkar po)/嘉察協噶
人物: リンの王子/七勇士の長・四公子/ケサルの異母兄/中国の皇帝の甥/下ラダック版では類似キャラが何人か存在/モンゴルのツァサ・シキルにあたる(ツァサについては上記)
事績: ゴクとの戦い/ホルとの戦いで死亡/ジャル(伽域)戦やメリン戦の1バージョンでは顕現して参戦
所持: サムパレクチュー/シャポトゥムチュー/ヤチャカルテン/カルモラサン/ツァリトクケプ/ナムカレプチェン
登場: 『ケサル王伝』
ダラ・ツェギェル/扎拉澤傑
人物: リンの王太子・王/ギャツァの息子
事績: ジャンとの戦いから連戦/父の仇シェンパを赦す/タクシク戦から指揮を執る/天に上ったケサルの跡を継ぐ
所持: ヤチャカルテン/ロクグーキュクヤク
登場: 『ケサル王伝』
ロンツァ・マルレプ/ノルプ・ラタル/クンキ・マルレプ/ケペン・マルレプ/絨察瑪勒
人物: リンの王子/十三青年の一人/ケサルの異母兄弟
事績: ホルとの戦いで死亡/ジャンとの戦いでも死亡
所持: マルチェンチャンマ
登場: 『ケサル王伝』
ロンツァ・タゲン/絨察査根
人物: リンの総管王(チポン)/四王の長/ケサルの伯父/ナンチュン・ユタクらの父/相当な歳のはずだが終盤まで遠征に参加
事績: ゴク戦で息子レンパ・チュギェルを失う/魔国遠征の際はギャツァと共に留守を守る
所持: ナンチェンオト/ツァンパレプチェン
登場: 『ケサル王伝』
タクロン・トトゥン/タロン・タトン/達絨晁通
人物: リンの大臣/四王の一人/タクロン部の長/ケサルの邪悪な叔父で終盤に至るまで悪だくみ/息子たちはリンの主力/ハヤグリーヴァ(Rta-mgrin)の化身/妖術の使い手(魔王ルツェンに変化するなど)/下ラダック版ではAguの一人khra’i mgo khra’i thung/モンゴルのチョトン・ノヤンにあたる(チョトンについては上記)
事績: チョルを殺そうとするが失敗/競馬を開催/各国との争いの原因を作る/タクシク戦で息子トクグ・バルワを失う/カチェ戦で息子ラグ・ブムルを失う
所持: ヤルラキェングク/キェンカル/ワンミウルチェン/湾刀(结拉苟/shang lang nag po?)
登場: 『ケサル王伝』
セルパイ・ニブム・タルヤク/色巴尼奔達雅
人物: リンの将軍/四公子・三虎将の一人/セルパ部の人/三虎将の中では出番が多い
事績: 主力の一人として各地を転戦
所持: カンカルツェスム
登場: 『ケサル王伝』
ツァシャン・デンマ・チャンタ/デンマ・サムトゥプ/察香丹瑪絳査
人物: リンの大臣/七勇士の一人/デンマ部の人/三大神箭手の一人/主力中の主力/下ラダック版ではAguの一人sdang ma spyang khra
事績: 主力の一人として各地を転戦/モンの名将クラ・トクギェルとの戦い/最後まで生存?
所持: カルモテンキ/紅柄吃肉刀('jang ba yu dmar)
登場: 『ケサル王伝』
センタク・アトム/パラ・ミチャン・カルポ/タルジェ/森達阿冬/巴拉穆江噶布
人物: リンの将軍/七勇士の一人/主力中の主力
事績: 主力の一人として各地を転戦/モン戦で息子パサル・ダワを失う
所持: レプチェンシンジェ
登場: 『ケサル王伝』
ガデイ・チューキョン・ペルナ/噶徳曲回白納
人物: リンの将軍/七勇士の一人/四公子の一人リンチェン・タルルの側近/リン譜代の中ではデンマやセンタクに次ぐ主力
事績: 主力の一人として各地を転戦
所持: ナクポトクチュー
登場: 『ケサル王伝』
ニャツァ・アテン/念察阿旦
人物: リンの将軍/七勇士の一人/トトゥンの息子/序盤以降ほぼ登場しない?
事績: ホルやジャンとの戦い
所持: シャポトゥムチュー
登場: 『ケサル王伝』
ムパイ・シェルカル・ギャンタク
人物: リンの将軍/十三青年の一人/Mupa族(ムチャン部?)/ギャツァの名に因む/大将クラスではないが登場してる方
事績: ジャンとの戦い
所持: タクカルトンシク
登場: 『ケサル王伝』
ミチュン・カデ/カマ・シクゴ/米瓊卡徳/噶瑪司郭
人物: リンの司膳官/三側近の一人/ゴクの孤児/背が低く弁舌が巧み/たまに戦場にも出る
事績: 一時ホルのクルカル王に捕まる/ケサルのギャ国(中国)行きに同行
所持: タモデプシェー
登場: 『ケサル王伝』
カタル・チンゴン/噶達秦恩
人物: リンの大臣/三側近の一人/元は魔王ルツェンの重臣/五頭の妖怪に変えられた/たまに戦場にも出る/王妃の一人メサの兄弟とかケサルの前世の親族とかいう情報もあるが
事績: ケサルに降伏/ケサルのギャ国(中国)行きに同行
所持: ナンチェンガルマ
登場: 『ケサル王伝』
シェンパ・メルツェ/ディクチョ・シェンパ・メル/辛巴梅乳澤
人物: リンの将軍・ホルの藩王/元はホルのクルカル王の重臣/主力中の主力/斧使いらしいが毒炎刀の描写が目立つ/下ラダック版では類似キャラが何人か存在
事績: ギャツァを謀殺/ジャンとの戦いから連戦/ジャンの王子ユラ・トクギュルを捕らえる/ケサルの地獄行前に病死
所持: トゥクレルナクポ/インケツコ/パドマテンキ
登場: 『ケサル王伝』
ユラ・トクギュル/玉拉托琚
人物:リンの将軍・ジャンの藩王/ジャン王サタムの息子/ユティやゴンティの兄弟/タクロン部とは険悪/主力中の主力
事績: リンとの戦い/シェンパ・メルツェに捕らえられる/モンとの戦いから連戦
所持: クセキャリン/ンガルマドゥクタク/サンカイセイフウ
登場: 『ケサル王伝』
ペトゥル・プイ・ラグ
人物: リンの将軍/ジャンの大臣ペトゥルの息子/ペトゥルはリン戦で討たれているが本人と言う可能性もなくはない(死んだ人間が後のエピソードでは生きていたりする)
事績: アダク戦あたりから
所持: ソルワレクチュー
登場: 『ケサル王伝』
トゥンキョン・タクラ・ティカル/凍穹達拉赤噶
人物: リンの将軍/元はモンの将軍/中盤~終盤の主力でモン軍の大将クラス(藩王?)
事績: リンとの戦い/タクシクとの戦いから連戦
所持: タワレクチュー
登場: 『ケサル王伝』
ダワ・タプツェン/達瓦曹賛
人物: リンの将軍/元はモンの将軍/中盤~終盤の主力
事績: リンとの戦い/タクシクとの戦いから連戦
所持: サムパレクチュー
登場: 『ケサル王伝』
パヲ・チュートゥプ/曲珠
人物: リンの将軍/元はチェリの大臣/中盤~終盤の主力/戦闘描写が多い印象
事績: リンとの戦い/カチェ戦あたりから
所持: シンポタクトゥン
登場: 『ケサル王伝』
アク・ペルレ(Agu dPalle)/ペルレ・グポ
人物: 18人のアク(Agu)の一人/老人の頭/ケサルとは単純な友好関係ではない
事績: Pachi dpal dong城の宝をリンの城に運び入れる/ホルとの戦い
所持: ドチョマ
登場: 下ラダック版『ケサル王伝』
クルカル/白帳王
人物: ホルの三王の一人/寄魂物を持つ/ドゥクモとの間に子をもうける
事績: ケサルの妻ドゥクモをさらう/リンとの戦い/ケサルに討たれる
所持: トンデンガルマ
登場: 『ケサル王伝』
クルセル/黄帳王
人物: ホルの三王の一人/寄魂物を持つ
事績: リンとの戦い/ケサルに討たれる
所持: フデラチュー
登場: 『ケサル王伝』
ラプ・レクパ(Lhabu Legpa)
人物: ホルの王子/クルカル王の息子/中国の皇帝の甥/後のホル戦では現れない?
事績: 皇帝から宝を賜る場面に登場
所持: トゥクレルナクポ/ツァリトクトゥプ
登場: 『ケサル王伝』
サタム
人物: ジャンの王/ユラ・トクギュルらの父
事績: リンとの戦い/ケサルに騙し討ちされる
所持: ルンポケチュー
登場: 『ケサル王伝』
ニティ・カルチェン(Nyitri Karchen)
人物: ジャンの王子/サタム王の息子/中国の皇帝の甥/『ジャン・リン大戦』では王子設定がない?
事績: 皇帝から宝を賜る場面に登場/リンとの戦い
所持: クセキャリン/ブムキェルトントゥプ
登場: 『ケサル王伝』
ペルトゥル/ペトゥル
人物: ジャンの大臣/後のエピソードにも剣とからめて名前が登場/息子と思われるペトゥル・プイ・ラグがユラの下で活躍
事績: リンとの戦い/ケサルに討たれる
所持: ソルワレクチュー
登場: 『ケサル王伝』
ツァマル・ポンポ・ケルキェ
人物: ジャンの大臣
事績: リンとの戦い/デンマに討たれる
所持: パルナンルンチュー
登場: 『ケサル王伝』
シンティ
人物: モンの王/寄魂物を持つ
事績: リンとの戦い/ケサルに討たれる
所持: ナムアンゴンショクパ
登場: 『ケサル王伝』
クラ・トクギェル
人物: モンの将軍/寄魂物を持つ
事績: リンとの戦い/降伏を拒否
所持: ヨウコウフショウ
登場: 『ケサル王伝』
チャンチュプ・デコル(Byang chub 'dre bkol)/チャンチュプ・ドルジェ(Byang chub rdo rje)
人物: ラン族の賢者/幼少時から能力を発揮
事績: 各地を旅する/魔を従える/ケサルに乞われ術を授ける/甥たちに宝物を分け与える
所持: シンレルタヲ/レルティパルマ/ティムキングルドゥンケル/シンキペルナクポトクドゥン/ワンキセルペル/ティムキンガポチェシルノン/ティムタルナクポダンドゥル
年代: d. 1076
チャク・ミンヤク・ドンカ・リンモ(Chak Minyag Donka Ringmo/lCags mi nyag gdong kha ring mo)
人物: シェルパ族の先祖の一人/カム地方の人/ラマChak Pon Sangye Paljorの父
事績: 息子の教えを受ける
所持: メンバルプチュー/ジャチャムリンモ
年代: d. 1480頃?
ロドゥ・チョクデン(Blo-gros-mchog-ldan)/Lata Jughdan
人物: ラダック王
事績: グゲに朝貢を要求/ガリ・コルスムを征服
所持: タムティスンギェー/デュティナクポ/ドンツェリン/ナムカタクダク/ロクマルメソ/タプチュンカル/マモイムンディプ/ムタプシルパ/ラタプカルポ
年代: 統治が1510-1535/または1440-1470
登場: 『La-dvags-rgyal-rabs』 - ラダック王家の年代記
プリトビ・ナラヤン・シャハ
人物: シャハ朝ネパールの祖/ゴルカ王国の王子
事績: マッラ朝を滅亡させる
所持: ジュンビル
年代: d. 1775