関白殿下への上書

関白殿下への上書の趣

この文章は水戸の徳川斉昭から、幕府の対外交渉の弱腰を朝廷に訴えて開国反対の趣旨を述べる形になって居るが、実は水戸藩の攘夷派藩士である豊田靖の文章という事である。 この1年半後水戸の攘夷派は桜田門外の変を起こし、井伊大老を暗殺している。 文章の内容は当時の攘夷派が主張する典型的な論旨であり、安政の大獄が始まる前である。