複数クリップボード

コンピュータで文章を作っている時，何度も同じ語句を打ち込む必要があることがある．

そのような時にはコピーしてクリップボードに記憶させ，必要な時にペーストするわけだが，パソコンで記憶させることができるのは1個だけである．別の語句を記憶させると前の記憶は上書きされて，新しい語句がクリップボードに記録される．

クリップボードを複数用意すれば，たいへん便利であることは説明の必要はないだろう．

そんなアプリケーションはないかとGoogleで探したら，Macの場合は，ClipMenuというアプリがフリーウェアとして提供されていることが分かった．Windowsでは，クリップボード履歴の管理ソフト「Clibor」が公開されている．

ClipMenuは，プレーンテキストから画像まで，複数のデータをクリップボード形式で記憶させることができる．クリップボードの個数は環境設定で変えることができる．設定した個数を超えると古いものから削除される．10個一括りで記録されるので，あまり多いと探しにくくなる．アプリをインストールするとパソコン最上部のメニューに登録されるので，メニューを開いて選択すればクリップボードに収容される．

次図は30個記憶させるように設定された例である．そのうちの新しい方から10個が左側に表示されている．3番目と7番目はイメージである．1番目と10番目はURLである．定型文や構文などを記憶させておくと効率的な作業が可能である．

Googleサイト編集の場合を例にとると，初期設定では，行間がつまって見にくい．ところが，行間変更のメニューは準備されていない．そのような場合，HTML文を編集する必要がある．フォントサイズと組で<font size="4"><p style="line-height:1.5">を記載させておくと，フォントサイズ４で1.5行の行間が設定できる．ホームページを作成するには，この外にもいろいろな設定が必要だが，いちいち覚えていられない．主要な構文を記憶させておくとストレスなくプログラミングすることができる．

文章を手で書くことが少なくなり，その上キーボードを叩くことも少なくなると，ボケ防止には逆行することになるかもしれない．しかし，小生は「手抜き方法がないか」と発想することが大切と勝手に思っている．

資料

ClipMenu ClipMenuはUniversal binaryのため，Intel / PowerPC Macの，どちらでも動作する．

Clibor

(2014.7.28)