スーパーコントロール ベイブレイドの修理
Repair of Super Control BeyBlade.
1.スーパーコントロール ベイブレイドの修理
スーパーコントロール ベイブレイドBBC-01ビッグバンペガシス(2011年製)という長い名前のベイゴマのおもちゃが動かないということです。
ベイブレイドという名前で1997年からタカラのおもちゃで改造や部品の換装等で海外でも人気でした。ベイブレードは、手頃な値段で単純明快なルール、無限の改造、偶然が大きく左右する勝負、この辺がベイブレードの魅力ですが、
このおもちゃは赤外線リモコンでベイゴマの回転をモータの力を借りて回転力や変化を制御し、相手を負かそうとするものでちょっと反則的ですが動きがおもしろいおもちゃです。
2.状況確認
赤外線リモコンの変調信号が送信されているかどうかデジタルカメラで確認しますが、LEDは光っていません。どうも購入時から動かなかったようです。
3.原因分析
赤外線リモコンを分解し、電源スイッチ、LED、釦スイッチ関連等特に問題ありません。COB(ICチップ)からのセラロック発振子は2MHzを正常に発振していました。
セラロックで2MHzでの発振はかなり抑えた省電力仕様のプログラムです。ICチップは動作しているように思えます。
4.赤外線発振回路
COB(ICチップ)からSMD 2TY(S8550)トランジスタ経由でLEDの発光をしますが、ベース電圧はありますが、変調信号がありません。(動作準備中?)
また、回路的には各釦スイッチのチェック用端子にはICチップ経由から出力されるプルダウン用の電圧もなく、RIPーSW経由等スイッチシーケンスのよくわからない部分があります。どうもICチップが不良(プログラミングミス?)のようです。
メーカに問い合わせましたが、このモデルは補修部品はなく、修理できないとのことです。このモデルはネットでも動作不良等が報告されており、まもなく追加モデルも発売されています。
5.赤外線送受信の確認
普通は送信機が正常で、受信機が故障することが多いのですが、このおもちゃは反対でリモコンの送信機が故障しており、送信する変調データのコードがわかりません。
予備機等別の送信機があればそれを解析すればいいのですが、これもありません。しかたなく、タカラトミーの赤外線おもちゃでよく使われる変調コードを参考に赤外線送受信機のモデルをPICマイコンでブレッドボードで組み込んでみました。
6.ベイブレード確認
ベイブレ−ドは釦電池3個の4.5V仕様で、J3Yと2TYのHドライブで軸に組み込まれたモータを正逆転の動作をさせます。底ふたにA、B送信コード切り替えと電源SWがあり30分で休止する機能を持っています。またターボ機能も有りますがこれもICチップでソフト的に動作させているようです。
電源に外部端子を着けて、いろいろなコマンドをブレッドボードから送信して動作確認をしましたが、変調コードを受信するもうまく動きませんでした。
ブレッドボードで作った送受信機をこのおもちゃに組み込むことは可能ですが、ベイゴマが小さく、回路を組み込むとバランスの問題と、電源が釦電池であるためかなり省電力設計が必要です。赤外線送受信機のモデルができたため今後の赤外線リモコンのおもちゃに活かすこととして、今回はこれ以上はあきらめることとしました。
つづく