カワイ ミニピアノの修理
Repair of Kawai Mini piano.
1.カワイ ミニピアノの修理
ミニピアノの白鍵が落ち込んだという修理依頼です。
本物のピアノの様に、アナログ式の打鍵で音出しをします。音が良いとの評判の32鍵のkawai製のピアノのおもちゃです。
2.分解
鍵盤部分を分解すると白鍵が2本ほど折れてキーが落ち込んでいました。このおもちゃは、電子ピアノと違い、打鍵の強弱で音の大きさが変わるため、強く叩いたときにキーが折れやすくなっています。
また白鍵キーは同じように見えても、形状が異なるため分解時は、並び順をマジック等で番号を付与しておきます。
3.ピアノの白鍵の修理
見事に真っ二つに折れています。瞬間接着剤だけの補修では、強度が持たないため、接着後、針金を通して補強(骨接ぎ)します。
4.ピアノの脚部の落ち込み
紙ボードで補強したビス止めネジ部分が押されて破れ剥がれかかっています。
ピアノに座ったため脚部も折れたとのことです。
この部分の修理依頼はありませんでしたが、脚部がないとピアノが弾きにくいだろうという判断で修理することになりました。
5.ピアノ内側の脚部
側のビス止めのパーチクルボードが剥がれています。
ピアノの本体がパーチクルボードで作られているため、木材部品とは異なり修理が困難なところ、ドクターOさんが見事に修復されました。
6.内側の脚部修理
側のビス止めのパーチクルボード部を、大きめの切り欠けを作り補強の木片をあてがいます。ボンドで接着後、ネジ止めします。
7.外側の脚部修理
外側もボードが剥がれており、高さ調整のため木片にビス穴をもうけ、切りかけ部分をボンド接着し、すきまをパテ止めします。
8.修理完了の組み立て
キーを順序とおりに組み付け、紙ダンパー(バネを兼ねる)を繋いだ木製ハンマーを組み付けます。
この木製ハンマーは、鍵盤キーからのてこの原理で紙ダンパーに打ち当てるため丈夫そうで弱いところでよく紙ダンパーが破れます。
ハンマー部を組み付け後、アルミ製のパイプを両端をねじ止めで組み付けます。長短のパイプは、スポンジ(打鍵の振動吸収)で並べて貼り付けているため、古くなるとスポンジが破れやすくなります。ここは音出しの重要なポイントなので、スポンジの修復時は注意が必要です。
鍵盤キー部分等を組み立て、動作確認します。