RC トラック野郎 爆走一番星 修理

RC track guy Hottest first star repair.

1.RC トラック野郎 爆走一番星 修理

  RCトラック野郎は、東映の名物映画をもとにした車体の電飾シリーズのデコトラ27MHzのRCカーです。

長く使っていなかったため動かなくなったというものです。

  このデコトラのおもちゃは、電源が単3X6本の9V使用ですが、充電式電池を使った6V以上あるものでも動作するようです。9V電源をスイッチの切り替えで、RC+電飾ランプと+α動作音に切り替えられます。


2.分解

  車体に張り巡らされた100個以上のLEDへの配線が多く、ちょっと触っただけで、ぽろぽろ配線が外れてきます。

そのため修理では、配線色の用途が決まってなく、当てずっぽうで色で配線を決めてかかると誤配線になります。

  回路構成はICや、SMD、TO92タイプの混在したトランジスタを多数使いそれなりに凝った作りになっています。音声回路は、TDA2822(ICアンプ)で3☓5cmの楕円スピーカをいい音で動作音を鳴らしています。

製造が古いためかIC等の専用電圧を作るためいろいろ小細工した電源を作っています。9V電源は、モータ及び車体LED点灯用、9V電池BOXの途中から6V電源を取り出しTDA2822のオーディオIC用電源、また、78L05で5Vを動作音IC用と前面LED用電源を作り、ラジコン受信機回路(RX6:ドライバーIC)に9V電源から180Ωの抵抗で3Vに降圧させており複雑な電源回路といえます。

  SMDトランジスタのLED交互点滅回路(FF回路:フリップフロップ)は、車体用x1、運転台の広告灯x2に使っています。トランジスタはSMDのEY:BCW65GR2(2SC1815/S8050タイプ)NPNを使っています。


3.修理

  どうも誤配線のため動かなくなっているようです。回路分析を兼ねて、基板配線をすべて取り外して、配線のし直しです。

  回路基板のSMD部品は、特に問題がなさそうですが、FF回路がうまく動作せずLEDが点滅しません。大容量の電解コンデンサー(470μF)を使っており、その劣化で回路が不安定になり点灯状態のままになっていました。容量を手持ちの100μFに、ベース抵抗を6.8KΩから22KΩに変更してLEDの点滅を確認しました。どうも大量のLEDをFF回路だけで点滅させるには、大容量のコンデンサーと、さらに複数のFF回路が必要になったようです。いまではもっと簡単な方法がありそうですが。

  100個以上あるLEDを点滅や点灯させるためにその消費電力も馬鹿になりません。RCを使わない状態でもLEDだけで250mA以上流れます。


4.動作確認

  あまりも配線数が多いため、LEDの部位ごとに配線し、点灯確認しながら組み立てながら全体の動作確認をします。

LEDが点灯したこの電飾おもちゃは、大変綺麗です。

  前面は、ライトからナンバープレート、広告灯まで点灯し、後部はテールランプや方向指示器まで点灯します。見ていて楽しいRCカーのおもちゃです。そのためか外部電源を使ったディスプレイ用の端子(逆接防止ダイオード有り)も付いています。

(参考)

RX6仕様

TDA2822仕様