岡山自然保護センター
3月の植物
2024.03.31 2025.03.29
表紙絵 コウヤミズキ
表紙絵 コウヤミズキ
モッコク科 ヒサカキ属
スミレ科 スミレ類
未
アブラナ科 タネツケバナ属
樹高は1.5~5m。樹皮は褐色で、縦に細く裂けてややねじれる。葉は枝の先に束になって互生し、長さ3~8㎝の長楕円~倒披針形で、縁には鋸歯がある。葉身は深緑色で厚い革質、表面に艶がある。芽吹きは赤く映えてよく目立つ。花期は3~5月。早春になると枝先に10㎝の房になった円錐花序を垂らし、白い壷状の花を多数咲かせる。花は長さ5~6㎜。雄しべは10本、2個の角を持ち毛深い。
モチノキ科 モチノキ属
花期は5~7月。雌雄異株。花径は4㎜で小さな白い花が咲き、はっきりした花柄が付いて、本年枝の葉の付け根に付く。雌花は葉腋に1~3個、雄花は集散花序に多数が付く。果実は径7~8㎜の球形の核果で、3~4 ㎝の果柄があってぶら下がって付き緑色をしているが、10~11月に赤く熟す。
本州中国地方の一部,四国,九州に分布。山地や渓間に生える。落葉低木。小枝は無毛だが若い枝は絹毛を持つ。葉は互生して狭倒卵形,基部はくさび形に狭まり,長さ8~16㎝。表面は秋まで残る短い毛を密生し,裏面は若葉の時全面絹毛に覆われ,成葉になると毛は脈上以外では無毛になり,葉脈は裏面に著しく隆起する.花期は3~4月。黄緑色の花を付ける.果実は球形で径6~8 ㎜でクロモジよりやや大きい。
暖地に多く、海岸近くの山野や林縁に生える。高さは2.5m。茎は立ち上がり、先の枝は垂れ下がる。樹皮は灰褐色で、枝は褐色である。枝や葉の腋にはトゲがある。葉は互生。葉身は長さ5~8㎝の楕円形で、質は厚くて硬い。全縁で多少波打つ。新しい葉の表面は白っぽいが、成熟すると深緑になる。花期は10~11月。葉腋に数個の花を付け、萼筒は淡褐色で長さ6~7㎜。
マツ科 マツ属
常緑針葉樹の高木。樹形は環境によって左右される。樹冠の形状はモミ属やトウヒ属の針葉樹と比べて比較的崩れやすく形は様々である。樹皮は赤みの強い褐色で、鱗状に薄く剥がれ、次第に亀甲状に縦の割れ目がはっきりしてくる。樹皮が剥がれたばかりのところは、赤味を帯びた地肌が見える。
高さは3~8m。幹は叢生する。樹皮は淡褐色~茶褐色で小さな皮目がある。雌雄異株だが日本では雄株が存在せず、全て一つの雌株のクローンである。つまり、雌株のみで無性的に種子・果実形成を行なっている。花期は4月。葉の展開時に前年枝の葉腋から3~8個の花からなる散形花序が生じる。
紅紫色~淡紫色の花が多数咲く。
花期は3~4月。
ツツジ科 ツツジ属
花は径は3~4㎝。花粉が細い糸でつながった構造をしていて、昆虫の体に付着しやすくなっている。また、1本の雌しべの回りを取り囲むように10本の雄しべがある。花芽からおおむね1つの花が咲く。刈り込んだ後の萌芽力が強く、日当たりが良い場所では花付きがよい。果実は、縦割れができる1㎝の蒴果で、その中に1㎜の種が200ほどできる。
北海道(南西部)、本州、四国、九州に分布。山野の林縁にふつうに見られる。落葉広葉樹の低木で、高さは1.5~3mになる。樹皮は淡褐色から灰褐色で、縦に裂けて薄く剥がれ、灰黒色の模様を見せる。一年枝は褐色で無毛。葉は対生し、葉身は広楕円形で、裏面は白っぽい。花期は3~5月。早春に葉が芽吹くと同時期に花が咲き、本年枝の葉の付け根から1~2㎝の花柄を出して、淡紅色の花が1~2個付く。花冠は長さ10~15㎜の細い漏斗状で、先は5裂して開く。雄しべは長く花冠の外に出る。果期は6月。果実は液果で、長さ1㎝の楕円形で透明感のある赤色に熟す。細い果柄の先に1個、ときに2個付き、付け根に1~2個の苞が残る。
常緑広葉樹の小高木で、樹高は3~ 7m。よく枝分かれし、葉を密に付ける。葉は互生する。葉身の形状は両端の尖った長さ5~10㎝の長楕円形で、革質で艶があり、縁に細かい鋸歯がある。葉柄は短い。若葉は紅色を帯び美しい。
花期は5~6月。枝先に径10㎝で半球状の集散花序を出し、小さな白色の5弁花を多数付ける。果実は球状で、先端が黒紫色で紅色に熟す。庭木として、生垣としてよく用いられる。また、幹は硬く、器具の柄として利用される。
説明板や名札があるので分かりやすい。
コバノガマズミ
高さは1~4m。樹皮は灰褐色で縦に筋がある。枝は緑色か紅紫色で、若い枝では表皮を突き破って(コルク質)節ごとに十字対生して、板状の2~4枚の翼が発達する。翼が出ない品種もあり、コマユミと呼んでいる。
ニシキギ科 ニシキギ属
葉は対生し、葉身は長さ2~7㎝の倒卵形~広倒披針形で、葉縁には細かい鋸歯がある。枝葉は密に茂る。秋になると、葉は緑色から紫褐色を経て赤色に紅葉する。花期は5~6月。葉腋から集散花序を出して、淡黄緑色で小さく、あまり目立たない4弁の花を1~数個付ける。果実は蒴果で、楕円形をしており、秋の紅葉するころに赤く熟すと果皮が割れて、中から橙赤色でほぼ球形をした、仮種皮に覆われた小さい種子が露出する。これを果実食の鳥が摂食し、仮種皮を消化吸収したあと、種子を糞として排泄して、種子散布が行われる。
2024.03.31 野山の植物観察会
ニオイタチツボスミレかなと思いながら撮影。同定はしない。
本州、四国、九州に分布。山地の日当たりのよい草原や河川の堤防などに生育。花茎の高さは、花期の頃10㎝くらい、花後の種子が付いた白い綿毛が付く頃は30~40㎝になる。
根出葉は2回羽状複葉で、長い柄をもち束生する。小葉はさらに深裂する。茎につく葉は3枚が輪生し、無柄で基部が合着し、線状の裂片に分裂する。葉や花茎など全体的に白い長い毛におおわれる。
キンポウゲ科 オキナグサ属
花期は4~5月。暗赤紫色の花を花茎の先端に1個付ける。開花の頃はうつむいて咲くが、後に上向きに変化する。花弁にみえるのは萼片で6枚あり、長さ2~2.5㎝になり外側は白い毛でおおわれる。白く長い綿毛がある果実の集まった姿を老人の頭にたとえ、翁草という。
見つけた時、思わず「あっ オキナグサ(翁草)の赤ちゃんだ。」と言ってしまった。
イグサ科 スズメノヤリ属
花期は4〜5月。茎の先に赤褐色の花が多数集まった卵球形の頭花をふつう1個、まれに2〜3個付ける。花被片は広披針形で長さは2.5〜3㎜。雄しべは6個あり、花被片より短い。花糸はごく短く葯が目立つ。雌しべ先熟で、3個の柱頭が受粉したあと花被片が開き、雄性期に移る。蒴果は褐色で花被片とほぼ同長。種子には種子の半分ほどの大きさの白い種枕がある。ウコギ科 キヅタ属
蔓性木本。他の樹木や岩等這上る。葉は厚く革質で、長さ1.5~5㎝の葉柄をもって茎に互生する。葉の形は、若枝のものは卵円形~菱形状卵形で葉先が3~5裂するが、古い枝の葉は菱形状卵形または卵状披針形で先が尖り葉先は裂けない。葉身は長さ3~7㎝。花期は10~11月。茎の先に1個から数個の散状花序を出して、小花を多数付ける。花は5弁花で黄緑色、花弁の長さは3㎜になる。雄しべは5本付く。果期は翌4月。黒く熟した径6~7㎜の球形をした果実を付ける。
ブナ科 シイ属
樹高20~30m、1~1.5mに達する。幹は黒褐色で直立し、若木の樹皮は滑らかであるが、成長すると樹皮に縦の切れ目が入ることが特徴で、次第に深く割れる。葉は互生し、長さは5~15㎝の広楕円形で、先端は細く尖る。葉質は革質で厚い。葉縁の上半分に鋭い鋸歯があるが、個体によっては目立たない場合がある。花期は5中~6月。雌雄同株。葉腋から穂状花序で雄花がよく目立ち、淡黄色の小型の花を密に付ける。雄花序は長さ6~12 ㎝、雌花序はほぼ同長で本年枝のわきに上向きに出る。虫媒花で甘い香りを放つ。果期は、花が咲いた翌年の10~11月。果実は長さ15~18㎜の卵状長楕円形の堅果で、翌年秋に成熟する。この種のものは本当に分かりにくく、名札があるのは有難い。しかし、花や果実の観察まで結びつくかどうかは分からない。
花期は8~10月。自身、まだ出会ったことはない。