ミヤマキケマン（深山黄華鬘）

ケシ科　キケマン属   

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　フウロケマンに似るが、全体が大きく花数も多い。写真だけのくべつになると難しくなる。

　同属で平地に生育するキュウリグサに似て、山地の湿った場所に生育する。葉を亀の甲羅に見立てる。

　本州の東北〜山陰地方の日本海側に分布。多雪地の山野の林内に生える。高さ30〜60cmになる。葉は2回3出複葉。小葉はかたく、ゆがんだ卵形で先が尾状にのび、基部は深い心形。花期は4～5月。花は径3〜4㎝で、白〜紅紫色。花弁は4個、距がある。萼は花弁状で8個。内側の4個が大きく、外側4個は早落性。

　花期は5～8月。茎の先端に1個、淡黄緑色の花を上向きに付ける。花柄は長さ3～10㎝。外花被片は披針形で長さ10～20㎜、緑色の萼状、内花被片はない。雄しべは8個あり、花糸は長く、葯は線形で長さ3～4㎜。葯から突出しない。雌しべの花柱は4個に分枝する。果実は液果で、秋に径1㎝の羽根突きの羽子（はご）に似た実が黒紫色に熟す。

　本州岐阜県以西の日本海側に分布。谷間の湿地に生える。花期は4～５月だが、当地のものは花後となっている。よく似たネコノメソウがある。 

ノブキ（野蕗）

キク科　ノブキ属   

参考　☜

　花期は8～10月。頭花はまわりに雌花、中心部に両性花があり、両性花は結実しないので、痩果は放射状に並ぶ。これを見るのか毎年の楽しみ。

　本州近畿地方以西、四国、九州北部に分布。山地の湿り気のある林縁に生育する。羽状複葉で頂小葉が大きい。下部の茎葉は基部がくさび形で小葉柄に続く、側小葉は多少切れ込む。茎はほとんど無毛。 花期は4～6月。花弁は白色で、長さ5～7㎜。雄しべ6個、うち4個は長い。長角果の長さはふつう2.5～3.5㎝。東日本にオオケタネツケバナがあって、その変種で長角果に毛の出ないものだが、中間型もあって区別が難しいとされている。

オオタチツボスミレ　Ⅱ

　花期は4～8月。雌雄異株。葉の付け根に緑白～淡黄色の小さな花が集まって咲く。雄株の雄花は、長い花柄がついて立ち上がって咲く4弁花。雌株の雌花は花序の柄が短く（無柄）、ほとんど葉腋にかたまって3弁花を球状に咲かせる。 流れはほとんどないが、水をたっぷり含んだ沢の近くの腐葉土層ほどに多い。

　落葉広葉樹の小高木で、樹高7～9m。樹皮は表面が縦長な形に薄く剥げ落ちて、茶褐色と灰褐色のまだら模様で、滑らかな木肌になるので、冬季でも見分けられる。葉は枝先にらせん状に互生するが、枝先にまとまる傾向が強い。（写真）新葉はやや赤味を帯びて奇麗なので、この時期出会ったら必ず何枚か撮影してしまう。

　北海道、本州、四国に分布。温帯林の林床に生育する。高さは70～150㎝。根茎は短く塊状。葉は放射状に叢生し、大型。鱗片は密に付き、褐～濃褐色。

　タチツボスミレに似て全体が小さく、高さは5〜10㎝。茎はやや倒れ気味。葉は三角形、長さ幅とも1〜2㎝で、縁に鋸歯がある。基部は切形であることや葉脈が不明瞭なことで、タチツボスミレと区別できる。花は淡紫色、1.5㎝と小さいが、花弁の幅は広く、唇弁は紫色の条がある。従来コタチツボスミレとされていたもの。

　キランソウ属は交雑が進んでいて、これもそのひとつと考えられている。ニシキゴロモは、主に日本海側に分布するが、太平洋側にニシキゴロモの変種でよく似たツクバキンモンソウがあって、区別が難しい。花期は4～6月。個体数は多くなく出会うと嬉しい。

　本州の主に日本海側に分布。林内に生える。高さ0.3〜1ｍになる。葉は5角形に近い腎形で幅9〜27㎝。頭花はやや散房状に付き、5〜6個の小花からなる。 花期は8〜10月。写真はまだ幼苗。今から準備しているのかなと思いながら撮影する。同属のカニコウモリが、本州の近畿～東北地方、四国に限定的に分布する。群生することが多い。 

　樹木になかなか興味が向かないが、陽光を透かした葉がきれいだったので撮影した。本州、四国、九州に分布。山地に生える。樹高は6～8m。葉は対生し、径が5～8㎝で掌状に5裂し、上部の3裂片が特に大きい。裂片は尾状の尖鋭頭で、縁には重鋸歯がある。 

　ハウチワカエデかなと思いながら撮影。➀葉身が大形の円形であり、➁葉縁は、掌状に7～11分裂し、➂切れこみはあまり深くなく、➃葉の基部は心形で、➄裂片の縁に重きょ歯があり、⑤裏面は淡緑色であり、⑥若い枝は紅紫色～赤紫色で光沢があり、⑦葉脈は表面が凹み裏面が隆起し、表面のシワが目立つ、こと等が合致する。 

　花期は4～6月。枝の先から散房花序を出して、白色の小さな両性花のまわりに大きな5枚の花弁を持つ装飾花が縁どる。装飾花は美しく、5深裂して径25～35㎜ほどある。また花序の基部に柄が発達せず、葉腋から直接でるのも特徴。オオカメノキの花を楽しみながら山頂に向かう。