オルタナリア
<概要>
地球と隣り合って存在する異世界。女神ミーミアと、それに付き従う守護天使たちによって産み出されたとされる。
ほぼ全ての生物が魔力のエネルギーを持つ。それを行使して様々な現象を起こす魔法の技術によって、文明が築かれている。
地球人と瓜二つの種族であるネオス族を含め、多くの種族が共に暮らしているが、それゆえに起こる問題も多い。
オルタナリアと地球人
オルタナリアには、時折地球から人が呼び出されることがあり、彼らは『ヴァスア』と呼ばれる。ヴァスアとは、オルタナリアの言葉で救世主を意味する。
ヴァスアとして選ばれるものはなぜか皆子供であるが、それを除けば特に基準はない。選ばれても地球からいなくなるわけではなく、オルタナリアの側に全く同じ身体が用意され、眠っている間にそこに精神が宿る……という形でオルタナリアで活動することになる。
ヴァスアは来訪と同時にオルタナリアのどこかに発生する『神秘』と呼ばれるパワースポットを訪れ、そこで『心の儀』を行うことを求められる。これはオルタナリアの存続の為に必要なことであり、『心の儀』を行うことができないとオルタナリアの環境が乱れたり、魔物が増えたりしてしまう。『神秘』は全部で七つあるというが、その全てを巡って『心の儀』を完遂することができたヴァスアは未だかつて存在しない。ただし、オルタナリアの維持効果は巡れた数に応じて発生し、少なくとも四つ程度巡れればそこまで悪いことは起こらないとされる。
全ての『神秘』を巡ることができたヴァスアは、女神ミーミアに会いに行けるとも、どんな願いでも一つだけ叶えてもらえるとも言われるが、達成したヴァスアがまだ一人もいない以上、実際に何が起こるかはわかっていない。
近年では『神秘』をほとんど巡れないまま終わるヴァスアが続き、天変地異が各地で起こるなど環境の悪化が深刻になってきた。上記の四つ程度、という基準もより厳しいものになり、人々がヴァスアに過大な期待をよせるようになりつつある一方、ヴァスアにすがることなくオルタナリアを存続させる術を探す動きも出始めている。
<国家>
セントラス
中央大陸にある、オルタナリアで最も大きな国。
セントラス・カピタル
セントラスの首都。オルタナリアの中枢であるとされる。
フォーシアズ
西方大陸の北部を占める、もう一つの大国。
オルタナリアでいち早く機械文明を取り込れ、独自の発展をさせてきた。
南部には巨大な森林地帯がある。
フォーシアズ・カピタル
フォーシアズの首都。
オルタナリア最大の学術機関「フォーシアズ・アカデミー」が存在する。
ここからフォーシアズの各地に向かって鉄道が走っている。
モルベア
西方大陸にある砂漠の国。
ティバネーシャ
西方大陸の南にある、群島からなる国。首都は一番大きな島にある。
ビーピル島
ティバネーシャ群島の東の外れに位置する、小さな島。闇の中でほのかに光る植物『蛍樹』の原産地であるほか、海産物が豊かである。
町としては港町『コルム』だけが存在するが、島の奥の方にも人が住んでいる所がある。
オルタナリアにやって来た広幸たちが初めにやってきた場所でもある。
トヨノ
東方大陸の南方を占める国。
エイレン
東方大陸の北方を占める国。
メシェーナ
西方大陸の北方にある国。寒冷な気候である。
霊峰ベゾム
メシェーナのさらに北の端の山脈。旧き竜の暮らしていた地で、その最後の生き残りであるアノーヴァ・ピイヴァルの住む洞穴がある。
ふもとにはベゾムフォエレ(オルタナリアの言葉でそのまま「ベゾムのふもと」という意味)という村がある。
ポシーダ
海中に存在する国。水棲人を筆頭に、海に生きる種族が集まって暮らしている。
ポシーダの都市の中でも大きなものは、陸棲の種族を迎えるための海上施設を設けている。
マールレーナ
ポシーダの中核をなす都市の一つで、ネリー・イクタのふるさと。海中部分と地上部分に分かれて存在している町でもある。
かつて、巨大なヤドカリの魔物に襲われたが、丁度この街に通りかかったネプテス・イクタがそれを斃し、英雄となった。彼は魔物の使っていた貝殻をそのまま家にして町に住み着いた。
数年ほど前に突如発生した巨大乱海流が直撃し、壊滅状態となってしまった。この際、ネリーも家族と離れ離れになってしまっている。
<主な出身者>
シールゥ・ノウィク
ビーピル島、蛍樹の森を住処としていた。
ネリー・イクタ
ビーピル島に在住。元は水棲人の都マールレーナに住んでいた。
ネプテス・イクタ
ネリーの父親であり、共にマールレーナに住んでいた。
クリエ・リューア
フォーシアズの寒村出身であるが、村を出た後、アカデミーの寮で暮らしている。
アノーヴァ・ピイヴァル
メシェーナ、霊峰ベゾム出身。
ワサビ・カラシ
トヨノ国出身。