サルトル研究会会報 第2号 1996年 1月
Bulletin du Cercle d'Etudes Sartriennes no.2 janvier 1996
サ ル ト ル 研 究 会 会 報 第2号 1996年 1月
第1回例会報告
サルトル研究会第1回例会が、1995年11月18日(土)に、青山学院大学(総研ビル第14会議室)において行われた。会員30名のうち出席者は13人、関西からの出席者もあり最初の集まりとしてはまずまずの出来であろう。
午後3時より、まず発起人を代表して鈴木道彦氏がサルトル研究会発足の経緯を説明した後、参加者の自己紹介が行われた。
その後、午後3時30分より高崎経済大学の柴田芳幸氏の研究発表「エクリチュールと反創造の欲望 〈書イタモノハ残ル〉におけるフローベール、マラルメ、サルトルの系譜」が行われた。柴田氏の発表は『家の馬鹿息子』における〈書イタモノハ残ル〉と題された章を中心に、文章表現(書イタモノ)への作家の欲望という興味深い問題を提起するものであった。2時間を越える熱のこもった発表の後、質疑応答も活発に行われ、充実した内容の研究発表会となった。
その後、会の運営その他について協議が行われ、以下の点について参加者の承認を得
た。協議事項は以下の通り。
会の正式名称:サルトル研究会 (Cercle d'Etudes Sartriennes, Japon) 。
会の運営:当面、発起人(鈴木道彦、海老坂武、石崎晴己、澤田直)の他、北村晋、黒川学(会計担当)、岡村雅史を中心に行う。
会費:一般会員2000円、学生会員1000円
例会:年に2回、春と秋に行う。
フランスのGESに送る文献目録を作成中ですので、みなさまの御業績(邦題&仏題)をお早めにお送りください。
会員の方は、95年度の会費を郵便振替(サルトル研究会、 10100-40114741)によってお振り込みください。
次回の研究例会は96年5月31日(金)に予定しております。発表希望者は3月15日までに事務局にご連絡ください。
会員の水野浩二氏が訳したアラン・ルノー著『サルトル 最後の哲学者』が95年11月に法政大学出版局より刊行されました。機会があれば合評会を行いたいと考えています。