天理教災害救援ひのきしん隊
橋本武長 本部長
第38回 宗援連情報交換会「能登半島地震における宗教者による災害支援」
3.天理教災害救援ひのきしん隊 橋本武長本部長
まず最初に災救隊として、発災直後から地元の石川県の石川教区隊が活動を開始。「これはすぐに給水車が必要になるだろう」と本部の方に相談があり、給水車2台を1月4日に石川に派遣した。
1月5日から活動を開始。当初は石川教区隊の調整で、志賀町で活動予定だったが、結果、七尾市で給水車2台を使用して給水活動をおこなった。
私共も4日に石川県の天理教石川教務支庁に入り、5日から7日まで珠洲市、輪島市、七尾市等の要請のあった被災教会と避難の信徒関係者を訪問、ニーズに応じた救援物資もお届けした。
そうした初動の視察を終えて、今後の対策を検討した。珠洲市では教会が倒壊し避難されている教会長夫妻が身を寄せる避難所での炊き出し。輪島市内では被災した教会長夫妻の手助けのため、その避難所での支援活動、七尾市の給水活動(継続)に決定。この3支援を16日より開始した。
金沢市内の石川教務支庁、珠洲市内では信者の経営する菓子工房をお借りして、また輪島市内では布教所を拠点として活動を開始した。珠洲市の炊き出しは、14日から23日まで毎日200食を朝昼夜と提供。また輪島市内避難所お手伝いについては、15日から23日まで活動して一旦休止。1/28から活動を再開。
その後、珠洲市からの支援要請を受けまして、それまで珠洲市での炊き出しは1カ所で行っておりましたが、いくつかの避難所へお弁当を届ける形式に変えて、支援が届きにくい避難所にも可能な限り送らせて頂くことを進めております。現在、再開された小学校への支援依頼を受けて昼食を支援している。その合計の食数は約300食。
2月3日から輪島市内避難所での食事支援を開始。輪島市の支援窓口から調整を受け届けています。給水活動については、2月8日で私たちの役割を終え活動を終了しました。その翌日から、志賀町の災害ボランティアセンターの依頼を受け、ブロック塀の解体などを中心に活動。珠洲市内でも最近は炊き出しに加えて、被災教会の関係支援やまた珠洲市の災害ボランティアセンターから依頼を受けた作業を行っている。
本日23日いったん休止して、輪島市の支援については2/28、珠洲市・志賀町支援は3/2から再開予定。地元石川教区隊を含めて、これまでに全国29の教区隊に要請し、のべ約2000名ほどが活動をしている。
初動は被災した地元教会関係者の支援から始まり、少しずつその地域の支援へと広がっている。なお3拠点の隊員はそれぞれ15名前後で動いている。
稲場:先日、宗援連として門前町のSVAにも訪問の際に志賀町の富来で災救隊本部主事にお会いした。全国に20名ほどに主事がいるとお聞きしました。今回どれくらいの方が動かれているのか。さらに同行する信者はどれくらいいるのか。また、重機はどれくらいの活動があったのか。
橋本:災救隊の本部主事は私も含めて28名。各宿営地に3~4名の本部主事が3泊4日で入っている。長くて10~14日滞在もある。引継ぎ含めて。この時に教区隊員は6~8名を要請していたが、現在は8~10名を要請し、15名前後で運営している。現在は重機の活動は行わず、重機が入れないブロック塀撤去などの活動を行っている。まずは給水と食事支援、物資支援を重点的に。片付けに関しては、徐々にニーズが増えてきている。
稲場:のべ2000人が1カ月半の間で。多くの方が交代で入っておられる。これまでの支援の経験が蓄積されてのことだと思います。
以上