熊本復興宗教者支援連絡会(2016年7月26日)開催報告
2016年7月26日、熊本市国際交流会館で、「熊本復興宗教者支援連絡会」を開催し、熊本の復興に取り組む宗教者など60名が参加しました。この連絡会は、宗教者災害支援連絡会(宗援連)、SeRV、新日本宗教団体連合会(新宗連)、九州臨床宗教師会、WCRPで構成(7月26日当日現在)しました。
会合ではまず、宗教者3名からこれまでの緊急対応の報告を頂きました。熊本県神社庁教化委員会の岩下通弘師は熊本県内の神社の被災状況や復興の課題、日本福音ルーテル教会の小泉基牧師は被災当時の支援活動や今後求められる宗教者の支援活動、全日本仏教会の久喜和裕事務総長は被災した寺院に対する支援策などについて報告して下さいました。
そして、この度はリソースパーソンとして、熊本県健康福祉政策課福祉のまちづくり室の木村忠治室長、被災地障害者センターくまもとの岡崎民事務局次長、被災地NGO協働センターの頼政良太代表の3名が出席下さり、行政、障がい者支援、災害ボランティアセンターの取り組みについて説明され、時間とともにさらに多様化するニーズや脆弱な社会的弱者への支援課題などを指摘頂きました。
また、プログラムでは、宗教者の支援の可能性ということで、上智大学神学部の島薗進先生より、東日本大震災の宗教者の支援活動を振り返りながら、特に心のケアや、行政やNGOとの連携した支援において、宗教者の支援活動に大きな役割があるとのご発言を頂きました。その後、少しの時間ではありましたが意見交換を行い、最後にまとめのコメントとして大阪大学大学院の稲場圭信先生より、多様なセクターと宗教者の協働による災害対応の意義や可能性について述べて頂きました。連絡会の後は、交流会も行いさらなる情報交換を行いました。
この連絡会で、改めて被災地の厳しい現状を認識するとともに、宗教者同士、宗教者と行政、NGO等と連携・協働の重要性を改めて共有することができました。この連絡会で得た情報やネットワークをもとに、さらなる支援活動を展開させて頂きたいと考えます。引き続き、こうした場を継続的に設けていけるよう努力していきたいと思います。
ご協力を賜りましたこと、誠に有難うございました!
篠原祥哲
(公財)世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)日本委員会
平和推進部長