■ 日時:11月5日(金)18:00–19:30
■ 会場: zoomによるオンライン開催
■ 参加者:約130名
■ 講演者(五十音順):
澁谷知美(社会学)
小手川正二郎(フェミニスト現象学)
オーガナイザー:中澤 瞳、宮原 優
哲学班を運営の中心とするイベント「『フェミニスト現象学』オンライン読書会」の第6回が開催され、約130人が参加しました。会は、まず講演者2人が自らの執筆した講読対象について概要を説明し、次にお互いへの質問と応答、最後に参加者からの質問、という順番で進みました。
会ではまず、『フェミニスト現象学』の第11章「男だってつらい? 男らしさと男性身体のフェミニスト現象学」の執筆者である小手川氏が、ご自身の研究歴と執筆の背景、特にもう1人の登壇者である澁谷氏の著書との関係についてについて説明された上で、ご自身の体験を織り交ぜながら、男性に押し付けられる規範やそれについての男性の経験を現象学的に考察することについて話されました。
もう1人の登壇者であり、男性学等を研究されている、社会学者の澁谷氏からは、ご自身の研究を動機づける要因のひとつである、日本の男性学研究の問題点や、女性身体に関する文献に比べて男性身体に関する議論が乏しい点などをはじめとして、『フェミニスト現象学』および、オーガナーザーの宮原氏も登場する、中村裕子氏の著書『マザリング』などにも触れつつ、現代において男性身体の置かれている状況、その問題点についてお話しいただきました。
質疑の時間には、液体が死を想起させるという話題、実際に大学での授業を行う際に困ったリアクションについてどう対処するか等、多岐にわたる質問が取り上げられ、活発な議論が行われました。
文字起こし原稿は以下よりご覧いただけます。https://drive.google.com/file/d/1bNuRc90cuyIOmgAb5g_Eqd5FN3MIcNf4/view?usp=sharing
(by T. Yamashita, Keio University)