顔身体学領域・東京外国語大学AA研共催第4回公開シンポジウム
顔身体学領域・東京外国語大学AA研共催第4回公開シンポジウム
発表者(発表順):
岡﨑俊太郎(資生堂グローバルイノベーションセンター)
高橋康介(中京大学)・島田将喜(帝京科学大学)・大石高典(東京外国語大学)・錢琨(九州大学)・田暁潔(筑波大学)
小谷弥生(信州大学)「『能』における面(顔)と所作(身体)の哲学的探求―顔身体学における「能」の可能性と展望」
床呂郁哉(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所)
コメンテータ(発言順):
金沢創(日本女子大学)
佐藤知久(京都市立芸術大学芸術資源研究センター)
4回目を迎えた今回の「トランスカルチャー状況下における顔身体学の構築」シンポジウムでは、床呂郁哉教授(AA研、計画班A01-P01)による趣旨説明と、山口真実教授(中央大学教授、領域代表・計画班B01-P01)による挨拶につづき、以下の順で発表がありました。
まず、岡﨑俊太郎氏(資生堂グローバルイノベーションセンター)より、認知科学的アプローチによるヒト間協調運動に関する研究報告、次に、高橋康介教授(中京大学、計画班A01-P02)より人類学と心理学との協働的フィールド実験の経過報告と、大石高典准教授(東京外国語大学現代アフリカ地域研究センター、計画班A01-P02)による同フィールド実験からはみ出るものの捉え方に関する報告がありました。
そして小谷弥生助教(信州大学)より、「能」における面(顔)と所作(身体)に関する哲学的探求に関する報告、最後に床呂郁哉教授(AA研、計画班A01-P01)により、東南アジアにおける文化人類学的調査に基づく「カワイイ文化/オタク文化」の具体的紹介がなされました。
つづいて、各発表について2人のコメンテータよりコメントをいただきました。
金沢創教授(日本女子大学)からは、「身体」をキーワードに各発表についてコメントをいただきました。佐藤知久教授(京都市立芸術大学芸術資源研究センター)からは、顔の表情や身体の動作における「同調」と「ズレ」を最初の足がかりにしたコメントをいただきました。
コメンテータからの各発表者に対するコメントをふまえ、各発表者からリプライや追加説明がなされるとともに、フロアからも質問やコメントがいくつもあがり、活発な議論がなされました。
本シンポジウムは、当日の録音に基づき、2020年度内に報告書(PDF)として東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所・基幹研究人類学ウェブサイトに掲載される予定です。詳細はhttp://coe.aa.tufs.ac.jp/kikanjinrui/library/をご覧ください。2020年夏頃に公開予定です。
共催情報
科研費新学術領域研究(研究領域提案型)「トランスカルチャー状況下における顔身体学の構築-多文化をつなぐ顔と身体表現」(研究代表者:山口真美(中央大学)課題/領域番号:1901)、基幹研究「アジア・アフリカにおけるハザードに対する『在来知』の可能性の探究―人類学におけるミクロ‐マクロ系の連関2」
(by Yutaka Yoshida, Tokyo University of Foreign Studies)