国際シンポジウム

「ミックスレイスの顔身体表象−学際的研究を目指して」

2020年8月23日、zoomによるオンライン開催で、シンポジウム「ミックスレイスの顔身体表象ー学際的研究を目指して」を行いました。本シンポジウムは本年2月23日に開催を予定していましたが、コロナ禍により延期となっていたものです。

▪日時:8月23日(日)13:00 - 18:30

▪会場: zoomによるオンライン開催

▪参加者:約190名

▪発表者(発表順):

池田 喬(明治大学)

小手川正二郎(國學院大学)

下地ローレンス吉孝(立命館大学)

関山 幸(ミネソタ州立大学マンケイト校) コメンテーター

ウォント盛香織(甲南女子大学)

陳天璽(早稲田大学)

ケイン樹里安(大阪市立大学) コメンテーター

渡邊克巳(早稲田大学)

 Sarina Hui-Lin Chien (中国医薬大学)

 Olivier Pascalis (グルノーブル大学) コメンテーター


哲学班を運営の中心とするシンポジウム「ミックスレイスの顔身体表象学際的研究を目指して」を開催しました。領域関係者を含め、約190人が参加しました。シンポジウムは3つのセッションから構成され、それぞれ2組の講演者によって、人種および人種についての表象を主題として発表が行われました。

第1セッションでは、「哲学×社会学×コミュニケーション学」という表題のもと、現象学と社会史という2つの観点から、人種について、とくにいわゆる「ハーフ」という概念のもつ問題点について講演が行われました。

第2セッションは「批判的人種理論×文化人類学×社会学」と題され、国際養子や無国籍者といった事例をもとに、斉一的な共同体を前提として人種や文化を認識する場合に陥りがちな陥穽について論じられました。

第3セッションでは「心理学×認知科学」という枠組で、主体と隔たった特徴を持つ顔が認知される仕方、および、様々な顔を人種等のカテゴリーに振り分ける際の傾向について、経験的研究に基づいた研究成果が披露されました。

それぞれのセッションの終わりにはコメンテーターによるコメントと発表者による応答があり、また全てのセッションが終了した後に、聴講者からの質問に対する応答の時間が設けられ、活発な議論が行われました。

(by T. Yamashita, Keio University)