3回『フェミニスト現象学入門』オンライン読書会

6月30日(水)に第3回『フェミニスト現象学入門』オンライン読書会が開催されました。

・日時:6月30日(水)18:00–19:00

・会場: zoomによるオンライン開催

・参加者:約180名

・講演者(五十音順):

  中澤 瞳(フェミニスト現象学)

  高橋 幸(社会学)

・オーガナイザー:小手川正二郎、宮原優


哲学班を運営の中心とするイベント「『フェミニスト現象学入門』オンライン読書会」の第3回が開催され、約180人が参加しました。会は、まず講演者2人が自らの執筆した講読対象について概要を説明し、次にお互いへの質問と応答、最後に参加者からの質問、という順番で進みました。

『フェミニスト現象学』の第1章「フェミニスト現象学とは何か?」および第2章「女の子らしい身振りとは何か?」の著者である中澤氏は、メルロ゠ポンティによる新体性の現象学的分析と、同じく現象学を学んでいたボーヴォワールによる、性別化されたふるまいの分析を組み合わせ、女性の身体の現象学的分析を行った、アイリス・マリオン・ヤングについて説明されました。また、女性という主題から出発したフェミニスト現象学が、現在ではシスジェンダーの女性に限らず、トランスジェンダーや人種化された経験についての現象学的分析のための方法を与えているというお話もありました。

今回関連する文献として設定された、『フェミニズムはもういらない、と彼女は言うけれど』の著者である高橋氏は、第3波フェミニズムおよびポストフェミニズムによる分析の特徴と、第2波フェミニズムとの違いなどを説明されました。また、フェミニズム現象学について、生きられた経験を当事者の視点から記述するという現象学の方法が、ジェンダー的な規範を緩和し、攪乱することによって人々を開放する有効な手段であるというお話もありました。

質疑の時間には、現象学が社会変革において持ちうる力、「女性○○」という仕方で活躍する女性を取り上げることの功罪、官製フェミニズムの問題等、多岐にわたる質問が取り上げられ、活発な議論が行われました。


文字起こし原稿はこちらからご覧いただけます。

https://drive.google.com/file/d/1RCa5pddL5Sh4pSGqud8K2SRxvxNqrIb9/view?usp=sharing


by T. Yamashita (Keio Univeristy)