会議が多すぎる、会議ばかりで仕事が進まない、というのは、いろいろな組織で聞く話ではあります。
ドラッカーは極端に表現することで気づきを促すので、会議のない組織が理想だと言っていますが、もちろんすべてのコミュニケーションをやめてしまえ、などというわけではありません。
しかし、特に「□□定例会」などの名前で開催されている会議は要注意です。会議の目的が定期的に顔をあわせることになっていないでしょうか。議題に合わせて出席者を検討しない会議は、仕事をする時間を奪っている可能性がありますので、気をつけなければなりません。
第四の「機能障害からくる時間の浪費」というのは、本文中では事例によって説明しています。
大病院の入院患者を受け入れるためのベッド探しが、長年事務長の仕事になっていた。患者が退院したことは病棟の看護師は知っていても、入院窓口には翌朝にしか知らされていなかった。そのため、事務長が医師からの問い合わせに時間をかけてベッド探しをやっていたという事例です。
これに対しては、病棟の看護師から会計窓口に回される伝票のカーボンコピーを1枚増やして、入院窓口に回すことで、事務長の無駄な時間を削減したということです。
「今のままで困っていない」「これまでも同じようにやってきた」という言葉は、注意すべき言葉です。仕事の目的を考えずに無駄な仕事を続けている可能性を疑ってみる必要があります。
create:2015/9/17