第三章では、成果を上げる五つの能力のうち二つ目の能力である「貢献に焦点を当てる」ことについて詳しく見ていくことになります。
最初から、厳しい指摘が入りました。組織全体の成果に貢献しない仕事を一生懸命やって、私は努力していると自己満足していたり、誰か偉い人がこれを決めてくれないから仕事が進まないと自らの貢献を放棄したり。
もちろん仕事に一生懸命取り組み、努力をすることは大切なことですが、その努力の方向が組織の成果に正しい影響を与えていることを常に確認し続けようとドラッカーは呼びかけています。
成果を上げるべき三つの領域は、特に重要なフレーズです。これらを「あらゆる仕事」に組み込んでおかなければ、「組織は腐りやがて死ぬ」という極端な表現で注意を喚起しています。
「価値への取り組み」は、「緊急ではないが重要な事柄への取り組み」「次世代の商品・サービス開発」「変化への対応」など様々に解釈できる言葉です。しかし、一人ひとりが行う価値への取り組みは、あくまで、組織の進む方向にあっていることが必要です。
create:2015/9/26