人間関係といっても、家族や近所づきあい、友達関係のような成果を上げることを目的としない関係のことは議論の対象外です。人と人が協力してそれ以外の人に貢献するような組織における人間関係はどうあるべきかを考えた時、上記のように「生産的であることが唯一の定義」と言えるとしたものです。
成果を上げる人間関係の四つの基礎的な要件の第1はコミュニケーション、第二はチームワークとしています。
コミュニケーションについては、部下と上司が目標設定を共有する場面を本文中で取り上げ、互いの視点の違いが明らかになることこそ、成果に結び付くコミュニケーションであると述べています。
チームワークという言葉は、専門家が「自発的に」全体の成果に向かって働くという意味で使っているようです。
医師・看護師・理学療法士など医療サービス関係の専門家が、指揮命令がなくとも一人の患者を治療するという共通の目的に自発的に貢献するという事例の記載があります。
指揮命令がなくとも自発的に動けるためには、あらかじめコミュニケーションによって「生産的な人間関係」ができていることが重要だということも言えると思います。
2013/5/15
renew:2015/10/3