今回は意思決定のステップの二つ目「必要条件を明確にする」と三つ目「何が正しいかを知る」を取り上げます。
意思決定の一つ目のステップで問題の種類を知った後、決定の目的(何のために)達成目標(どうなれば良いのか)を整理せよ、しかも簡潔であればあるほど良い、としています。
「知的な者ならば意見の一致を見るというものでもない」ということは、意見の衝突がありそれを調整する時間と手間が必要だ、すなわち必要条件(境界条件)を明らかにするには時間がかかるということです。
ここに時間をかけずに、とりあえず問題が目に見えなくなれば良いといった類の解決を求めてしまうと、必要条件を満たさない決定をしてしまい、結局はまた同じ問題を繰り返すことになってしまいます。
次に「何が正しいか」を考えよ、とつながるのですが、ここでは妥協について書かれています。
ドラッカーは、やがては妥協が必要になることもわかっています。しかし、何が正しかを知っていなければ、正しくないのに受け入れられやすいというだけの誤った妥協をしてしまうと指摘しています。
2013/6/3
renew:2015/12/6