ドラッカーは意思決定の五つのステップを、①問題の種類を知る②必要条件を明確にする③何が正しいかを知る④行動に変える⑤フィードバックを行う、と整理しています。
ここでは、第一のステップ「問題の種類を知る」ことについての記述を抜粋しました。
最初に一般的な問題か例外的な問題化を見分けなさいと言っていますが、真に例外的な問題というものはきわめて少ないという記述があります。ですから何か問題が起きているときは、一般的な問題の端緒として起きている一事象と疑うべきだということになります。
例えば、情報システムの不具合で顧客に誤った請求書が届いてしまったとか、ものすごい剣幕でクレームを言われたなどの問題が起きた場合、とりあえずその問題を回避するための対策は必要です。
その後、問題が起きた原因を突き詰めて考え、実は不具合を発生させた原因は、システム開発時の発注仕様書に無理な非機能要件があったからだとか、問い合わせの多い時間帯に対応する人が不足しているからだといった、より真の原因に近いところまでいくと、問題を一般化することができます。
問題が起きるたびにそれだけをつぶしていくような対応をしていても、モグラたたきのようになってしまい、問題対処のための部署を作るようなことになってしまいかねません。
2013/5/31
renew:2015/12/6