本書は今から50年以上前の1966年、ドラッカーが56歳の時の著作です。(「まえがき」は1985年に加筆されたものです。それでも35年ほど前です。)
この本は、組織で働く一人ひとりが「成果を上げる方法」について書かれたものです。
「エグゼクティブ」という言葉が出てきました。エグゼクティブと聞くと、「お金持ち」「会社経営者」とか「トップマネジメント層」のことを思い浮かべると思います。しかしドラッカーは、「上司に命じられたこと以上の仕事をする人はすべてエグゼクティブである」と言っています。私たち一人ひとりがエグゼクティブになれる可能性があります。
また、本書のタイトルは「経営者の条件」といかにも経営者向けに書かれた印象を受けますが、原題のThe Effective Executiveの真意を訳せば「できる人」ということですから、これまた、私たち組織で働く一人ひとりに向けて書かれた本だということがわかります。
さて、まえがきには「成果を上げるには、本書で述べているいくつかのことを実行すればよい。しかもそれらを実行するために生まれつき必要なものは何もない。」とも述べられています。
特別の才能や適性が必要なわけではなく、誰でも成果をあげられるようになるというのです。
これから、この経営者の条件を読み進めていき、一人ひとりが成果を上げる習慣を身につけていってほしいと思います。
2013/4/17
update:2015/8/30