エグゼクティブといえば、組織のトップマネジメントとか、役員とか、お金持ちといったイメージが先行します。
ドラッカーは、地位のことを指すのではなく、地位に関わらず組織にとって重要な意思決定をする役割をエグゼクティブと定義しています。
仕事をしている時間帯全てにおいてマニュアルワーク(何をするかを規定されている仕事)というのは、今の日本では少なくなってきていると思います。
例えば、営業マンが得意先を訪問する時においても、どの得意先をどんな順番で訪問し、それぞれの得意先にどんな情報を準備していくかなどを考えている時は、ドラッカーがいうエグゼクティブな仕事をしていると言えるでしょう。考え終わって実行する段階ではマニュアルワークかもしれません。
このように、ある人がエグゼクティブか否かを決めてしまうよりも、その人がする仕事の中で何かしらの自由度を持っているならば、それはエグゼクティブな仕事と言える可能性があります。
つまり、仕事の目的とその仕事の置かれている状況や制限事項を正しく把握して、次の行動の選択肢を考え、その上で意思決定をして行動していくという一連のプロセスは、トップがやっている仕事の種類と変わらずエグゼクティブである、というわけです。
2013/4/19
update:2015/8/31